ふたば系ゆっくりいじめ 1064 スペクタクルスパイダーウーマン

スペクタクルスパイダーウーマン 7KB


観察 家族崩壊 共食い 捕食種 希少種 幻想郷 完全好みで書きました。いろいろアレです


 ・8回目
 ・希少種
 ・ぼくのかんがえたかわいいおれのよめゆっくり。的なのになってしまいました・・・すみません。
 ・虐めません。
 ・ていうかSSじゃない。
 ・ヨロシクオネガイシマス



日も暮れた寺子屋からの帰り道。
里の中でも、だいぶ魔法の森に沿っている自分の家への道を歩いていると、いつもは見ないものが見えた。
目の前に生首少女というべきか少女の生首というべきか。少なくともろくろ首ではない。まぁ、ともかくゆっくりがいる。
いつもなら、ゆっくりなんて気にせず通り過ぎるんだけど、二つ気になったことがある。
まず一つは、その見た目。
そのゆっくりは、くすんだ金髪に焦げ茶なちんまいリボンを着けて、後頭部のちょい上あたりで団子っぽくして髪を纏めている。
似たような髪色なら、ゆっくりまりさやゆっくりありすがいるけれど。それと同じとは思えない。
二つ目は、単純に好奇心。
このゆっくり。なにやら罠を張っているからである。
罠といっても簡素なもので、道の真ん中に、あからさまな少し掘った穴の中で蜘蛛の巣のようなものが張っているだけだ。
なんとなく、最近外界から流れて来たゴキブリホイホイとかいうやつに似ているだろうか。
そのゆっくりは、自分には気付かず道の脇で罠を凝視している。
「ゆっくりしていってね」
試しに隣に屈んで、ゆっくりの気を引く呪詛を唱えてみた。
そのゆっくりは、キョトンとした顔でこちらを見遣り、
「ゆっくりしていきなよ」
気さくに言うとすぐ、罠の方に向き直った。
興味『アウト・オブ・眼中』。
めげずに語りかける。
「なぁ。ゆっくり。名前はなんだい?」
「やまめというゆっくり! スパイヤーマッ」
言葉が返ってきたは良いけれど、視線は罠に注がれたまま。
やまめ。というらしい。
脇巫女様が話していた妖怪の名前で、そんな名前があった気がする。
「やまめ。何をしているんだい?」
「かりをするゆっくり! スパイヤーマッ」
まぁ、罠というのだから狩りだろう。
だが、道の真ん中にあんなあからさまな罠があって、むざむざ引っ掛かる存在があるんだろうか?
というか、スパイヤーマッとかの口調は癖だろうか?
疑問に思っていると道の左側から、ゆっくりの親子が跳ねてきた。
「おひるのおさんぽはゆっくりできるね」
「ゆっきゅりでぇきるにぇ!」
「おかあしゃんもきたらゆっくりできたのにね!」
親まりさ。親まりさの帽子の鍔に載った赤れいむ。子まりさ。
幻想郷に於いて、よく見るゆっくりであり、妖精や妖怪に取って食われている取り合わせだ。
ふと見るとやまめが、獲物が来たと言わんばかりに微笑んでいる。微妙に怖い。
「おとうしゃん! まりさすっごいはねるよ! ぽ~んぽ~ん!」
「れいみゅもはにぇるよ!」
「れいむはダメだよ。おねえちゃんみたいにゆっくりおおきくなってからね」
「ゆっきゅりりかいしちゃよ!」
ゆっくりどもが跳ねる先には当然、やまめが仕掛けたという罠があるんだが。
案の定、
「ぽ~んぽ~・・・ゆっ!?」
「ゅっ?」
「どうしたの? まりさ」
「ぽ~んができないいぃ!?」
子まりさは物の見事に穴の中央に着地して、底部に糸を引っ掛けて動けなくなったようだ。
「たしぃけてええぇ・・・!」
「まりさ! いまおとうさんがゆっくりたすけるからね!」
「ゆっきゅりしちゃだめだよおちょうしゃん!?」
果敢に親まりさは赤れいむを乗せたまま、穴の中にいる子まりさに跳ねて近付こうとする。
のがいけなかった。もろとも糸に引っ掛かってしまった。その反動で赤れいむも転がり糸の中へ。
実に、茶番である。
「どぼじでえええぇぇ!」
自業自得だろう。
「きょわいよおちょうしゃあん・・・!?」
「たすけておとうしゃんんん!?」
親子共々泣きわめいてみっともない。ゆっくりが生き残れない理由が分かった気がする。
自分が一人、納得しているとやまめが罠にかかった親子に向かって動き出す。
「ゆっ! そこにいるのはだれ? まりさたちをたすけてね!」
「たしゅけでええぇ」
「たすけてくれたらなんでもしますきゃらあ・・・!」
助けを求められたやまめは、親子を一瞥してから、しようがないというような表情を浮かべる。
「ゆっくりをたすけないゆっくり! スパイヤーマッ」
「「「どぉぼずでぇぞんなごどいうのおおおぉぉ」」」
泣き叫ぶ親子を、完全に無視してやまめは口をもごつかせる。
瞬間、やまめの口から大量の糸が吹き出し罠にかかった親子の全身を繭のように覆った。
「●☆!!?」
「&¥!」
「?#%・・・」
親子はなお叫んでいるようだが、埋め尽くされた糸に遮られてよく聞こえない。
やまめは満足げに頷くと、親子が中でもがいている為、不気味に蠢く繭の中で、一番小さい繭。赤れいむなのだろう。
それを器用に口でくわえて、林の中へ消えていった。
数分後、やまめが戻ってきたが、赤れいむの姿はない。
「やまめ。さっきの繭はどうした?」
「ゆっくりをえさにするゆっくり! スパイヤーマッ」
餌。要するに、赤れいむの繭を巣か何かに貯蔵しに行っていたらしい。
やまめは次に、子まりさをくわえようとするが、帽子の鍔の長さが微妙に邪魔のようだ。
しばらく、くわえる位置をころころ変えていたが諦めたのか、帽子がある部分の繭を破った。子まりさの口から上が、あらわになる。
「ゆっ! なんてことするの!? ゆっくりできないゆっくりは」
まりさの言葉が止まった。
自分からはちょうど、やまめの後ろ髪しか見えない。
何事かと、角度を変えてみると。
やまめが子まりさに接吻している。
それはもう熱烈で、子まりさは顔を真っ赤にしたり真っ青にしたりと忙しい。
一分くらい続き、やまめが口を離した時にはまりさは白目を向いていた。
「・・・やまめ。いったい何を?」
ゆっくり特有の甘っちょろい恋愛感情だろうか。
だけれど、獲物相手に恋など・・・ゆっくりならするだろう。きっと。
だが、やまめはケロリとした顔で、
「びょーきをあやつるゆっくり! スパイヤーマッ」
どういう事か分からず首を傾げていると、子まりさに異変が起きた。
肌色であるはずの皮が徐々に黒ずんでいるのだ。
それは、竹林の医者がゆっくり研究の折に発見したというゆっくりの皮膚が餡子に吸収される感染症とほぼ同じ症状。
さっきやまめが言ったびょーきということは、これのことだろうか。
子まりさは、呻き声をあげることもなく、ただの餡子に成り果てた。
やまめは満足げに頷くと、餡子の塊に乗る帽子を放り捨て、糸を吐いて繭にする。
また貯蔵しにいくのだろう。
と、思っていたらそれをくわえてこちらへきた。
立ち止まり、手の平大の繭を突き出している。
「・・・?」
なんとなく、手を差し出してみると繭を手の平に乗せた。
くれるのだろうか。
「・・・ありがとう」
「きにするなしょうねんっ」
にこやかに違うことを喋った。と思ったら、やまめはそのまま林の中へ跳ねていった。
 ・・・。
なんだったのだろう。
以降、やまめが戻ってくることはなかった。



翌日、寺子屋の先生にこの話をしたところ。自分が出会ったのはゆっくりやまめという新種のゆっくりだと言われた。
地霊殿の土蜘蛛の妖怪。黒谷ヤマメを模したそのゆっくりは、他のゆっくりを食べて生きているという。
むしろ、ゆっくり以外を捕食せず、ゆっくりを食べることでのみゆっくり出来るらしい。
普通のゆっくりのように、畑や草花を荒らさず、主に森の地中で暮らしているので、人間や妖怪には特に危険視されていない。
自分が見たのは、たまたま食糧調達していた時だったようだ。
なかなか、お目にかかれないらしい。運が良かった。
一部始終を話したその後、先生には何故、親まりさを助けられるのに放置したのか、情けについてこっぴどくしかられたのは、辛かったけれど。



日も暮れた帰り道。
昨日の親まりさが半分破れた繭から、餡子剥き出しの顔を晒していた。
その傍らには、三つのくすんだ金髪。
二つは、親まりさと同じくらいで、一つは子まりさくらいだ。
その三つのやまめは、力を合わせて親まりさの成れの果てを抱えて森の中へ消えていった。
親子のやまめ。
またも、なかなかお目にかかれない物を見た。
そんなことは気にせず自分の家路を急ぐ。



アトガキ
ヤマメが好きです。地霊殿で一目見たときから好きでした。
はともかく、書いてみました。やまめ。
妄想したスペックは以下の通り
 ・ゆっくりに効く感染症を生まれつきもっている(本人は抗体か何か持ち)
 ・活動外は土の中で就寝。空腹を感じたらゆっくりを捕食。
 ・手早く捕まえられるので通常種をよく捕食。
 ・口調ははすっぱ。というか、適当です。
 ・ただし糸は口から出る。
 ・大きさはちぇんと同じくらいで小型。
 ・かわいい
 ・かわいい
ボンジョビあきさんが描いたやまめがすごい好きです。ほんと、好きです。持ち帰りたい飼ってみたい。
もっとやまめが話に出てきて欲しいです。はい。
ご読了ありがとうございました





挿絵 by徒然あき


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感想

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  • ビールの~谷間のくらや~みで~
    -- 2017-12-05 22:38:13
  • いいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい -- 2016-07-15 22:16:37
  • 誰だ!おまえは!! -- 2014-11-10 19:23:22
  • やまめですか(喜 -- 2014-08-29 14:19:46
  • スパイヤーマwお茶吹いたwww -- 2011-01-12 09:55:54
  • セリフの度に例の効果音が頭の中で鳴り響いていました。
    テッテテ~。 -- 2010-12-19 13:22:24
  • やまめちゃん可愛いのう。
    きっぷも良いし、これは良いゆっくりだ -- 2010-12-12 13:39:43
  • 慧音先生…食物連鎖は世の理ですよ。 -- 2010-06-30 05:29:49
  • ゆっくりやまめだとっ!許せる!w
    -- 2010-05-02 14:07:57
最終更新:2010年04月06日 17:37
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