第五章
~決意~前編
なぜ、いつもレインとミレナはいがみ合っているのだろう?
僕はいつもそんなことを考えながら日々をすごしている。
みんな、僕のことを異端、変なことを言うおかしな奴という。
周りの人たちから見れば確かに僕の考え方はおかしい。
僕もそれまでレインとミレナがいがみ合うのは当たり前だと思っていた。
しかし、そんな僕の考えは簡単に覆された。
それは・・・ある人に出会ったからだ。
それはルナに出会うそれよりもっと前の話。
その人は自分のことをプレイヤーだといった。
居合い、抜刀術と呼ばれる不思議な剣術を使った。
原理や歴史など僕は知らない。
僕的な感覚で言えばでこぴんに近い容量だろうか?
鞘に収めている間に力をため、抜き放つ瞬間爆発させる。
通常の斬撃よりも速く、破壊力も高い攻撃が可能になる。
なぜ、皆がそれを使わないか・・・それは危険だから。
一度避けられれば、一瞬無防備になる。
そんな・・・危なげな技。
僕の技はあの人の剣術を僕が真似た者だ。
真似は所詮真似で・・・僕の技はあの人の技にはまだ遠く及ばないだろう。
その人は僕に剣術だけじゃない・・・いろいろなことを教えてくれた。
彼はレインにも行った事があるらしい。
彼の話の中のレインはとても綺麗な街で、人々が穏やかに暮らしているらしい。
彼に尋ねてみたことがある。
なんでミレナとレインは争っているの?
僕の問いに彼は困ったように微笑むだけで何も答えてはくれなかった。
そんな彼は、いつの間にか僕の前から姿を消した・・・。
一振りの刀だけを置いて・・・。
「ミレナに行ってみたい?」
彼女は急にそんなことを言い出した。
僕の目の前には、司祭服に身を包んだ女性が一人。
「うん、私一度ミレナの街って見てみたいのw」
彼女は少女のように目を輝かせて、僕にずずいっと詰め寄る。
彼女はルナ・エスタリウス。
僕が最近知り合った女性でレインに所属しているプリーストだ。
そして僕はミレナの人間。
他の誰かが見ていればこの僕らの図はとても面妖なものに見えただろう。
この世界ではミレナとレインは何百年も前から戦争を繰り返しているのだから・・・。
なぜ僕らが出会い普通に話をしているのかというと、彼女はプレイヤーで僕はそれを知っているから。
「でも、レインの君がミレナに行ったら大騒ぎになると思うけど^^;」
僕の言うことはもっとも、さっきも行ったけどレインとミレナはいがみ合っているのだ。
ミレナの街にレインが入ればそれだけで大騒ぎになるだろう。
「大丈夫。まかせておいてw」
彼女はそういうと立ち上がり指をパチンと鳴らした。
すると、光が彼女を包み込んだ。
光が収まると、彼女の身を包んでいた司祭服が弓師の装備する軽装備に変わっていた。
杖も弓に変わっていた。
「へぇ・・・便利だね服装や装備なんかも変えられるんだ」
僕は感心しながらパチパチと手を叩いた。
「これで問題ないでしょ?」
僕の目の前でくるりと回って見せた。
「ああ、多分大丈夫だと思うよ」
彼女の服の問題が解決すると、早速ミレナに向かった。
向かったといっても、帰還の巻物(ミレナ)を使うだけで簡単に戻れるのだが^^;
僕らの足元に魔方陣が出現する。
その魔方陣が光を放ち、視界を真っ白に染めていく。
光が収まったときには巨大な樹を中心とした都市が広がっていた。
ミレナ市街地。
僕らミレナが暮らしている街。
「すごい・・・ここがミレナ・・・」
僕のすぐ隣にいたルナが感嘆の声を上げた。
「とても・・・強い・・・力強さを感じる・・・レインの綺麗な町並みとは違う」
ボーっとしながら、ミレナとレインの違いを感じているようだ。
「びっくりした?」
「う・・・うん。とってもびっくりしちゃった」
ルナは舌をぺロっとだして、少し照れたような表情をした。
「とりあえず、街を見て回ってみる?」
僕がルナに問い掛けると、彼女は意外な発言をした。
「レオンの家はどんなところ?」
街よりも僕の家に興味があるようで、僕は自分の家までルナを案内した。
「へ~~ここがレオンのお家?」
ミレナ製の家が珍しいのか、ミレナに来たときほどではないにしろ、多少の新鮮さを感じているようだ。
「それにしても、なんで僕の家なんて見たがったんだ?」
僕は疑問に思っていたことを口にする。
僕の家なんて別段、面白いものじゃない。
「えっと・・・恥ずかしいんだけど・・・私、友達の家に遊びに行ったことがないの」
少ししょんぼりとしながら、そして恥ずかしそうに言った。
「昔は、友達と遊んだりしたけど、今はまったく遊ばなくなったから・・・」
ぽつぽつと喋っている。
喋るたびにどんどんと表情に陰りが見えてくるのを見ていられなかった。
「とりあえず、中に入ってよ。別に面白いことはないけど^^;」
僕は、ルナを自分の家の仲に招待する。
木造のさほどそれほど大きくもない家。
家の中に入る。家の外観から予想できる内装。
木製のテーブルがひとつ。イスが二つ。
木製の食器戸棚がひとつ。中には二~三組の食器が並んでいる。
「あんまり散らかってないのね?」
ルナは僕の家の中をキョロキョロと見る。
「あんまり見ないでよ」
僕はなんとなく気恥ずかしくなって、ルナを静止した。
「うにゃ~~~」
僕らの会話を聞いたからか物陰から間の抜けた声が聞こえてきた。
ルナにもそれが聞こえたのか、身を強張らせた。
「大丈夫。おいで、ディムロス」
僕が声を掛けながら手を伸ばすと、声の主が物陰から飛び出し僕の手を伝い、腕を上り、肩に乗って一声。
「にゃ~~~」
そして僕の肩の上で目を閉じる。
茶色と黒の縞をもった毛皮。長い尻尾。くりくりっとした丸い目。
つまり・・・猫だ。
正確にはサーベルタイガー。その子供だ。
「紹介するよ。僕の相棒のディムロスさ」
僕は肩に乗っている寝ぼすけを簡単に紹介する。
「か・・・かわいい・・・」
ルナは瞳を輝かせながら、ディムロスを見つめる。
「おいでおいで」
ディムロスの気を引く為に手をだしておいでおいでをするがディムロスは警戒心からか、僕の肩の上から動こうとしなかった。
「なんでよ~」
動こうとしないディムロスに不満の声を上げるルナ。
何でディムロスが動かないか、警戒心もあるだろう。
しかし、ディムロスが動かない最大の理由は今のルナの行動が僕の姉さんに似ているのだ。
今まで、言ってなかったが僕には姉がいる。
「ねぇねぇ。レオンなんでこっちに来てくれないの~?」
ルナは不満の声を上げながら両頬をぷく~っと膨らませた。
バタン!!!!
その時、扉を勢いよく開け放ち、一人の女性が飛び込んで来た。
「ちっっっっっっっぽ~~~~~~~~~~~!!!!!」
僕の肩に乗っている、ディムロスに一直線に突っ込む女性。
「うにゃ~~~~!!!!」
ディムロスは飛突進の軌道上から離脱するために壁に向かって飛ぶ。
「ちっぽ!!!!」
女性の目がキラーンと光り、人間離れした瞬発力をもってディムロスの軌道を追うように自らの突進の軌道を変更。
「ちっぽつかまえた~~~!!」
壁に飛んだディムロスに正確に照準を合わせて突進する女性。
だがしかし、捕まえる寸前のところでディムロスは壁を蹴り、軌道を180℃変更。
何事もなかったかのように、僕の肩の上に舞戻った。
女性のほうはというと、目標を見失い顔面から壁にダイブした。
ごちん!!!
しばしの静寂。
「・・・いたい;w;」
静寂を破るかのように、壁から顔を離し僕らの方を向いて一言・・・。
「えっと・・・?」
あまりのことに驚いてかたまっていたルナが状況が読めないといった風に僕を見た。
「僕の・・・姉さん」
そう、家に入ってくるなり暴走しているこの人は僕の姉のセシリア・カーバストファングその人なんだ
「ふえ・・・お姉さん・・・?」
いまだに状況をつかめずキトンとしているルナ。
「ちっぽ~~~;w;」
ディムロスを捕まえられなかったのがそんなに悲しかったのか泣き叫ぶ姉さん。
「・・・まったく姉さん!」
「はや!・・・あら、レオン帰っていたの?」
僕が、気合を入れて、耳元で叫ぶと、やっとちっぽモードから立ち直ったのか、声に対して返事を返した。
「ただいま・・・姉さん」
半分あきれながらも家に帰ってきたときの挨拶をする。
「ところでその子誰?」
姉さんが僕の隣で棒立ちになっているルナに目をつける。
「ああ・・・僕の知り合いでルナって言うんだ。これは僕の姉さんのセシリア・カーバストファング」
僕が互いに簡単な紹介をする。
「あの・・・はじめまして、ルナ・エスタリウスです」
僕の紹介にあわせてルナが姉さんに向かって自己紹介をする。
「・・・あ・・・ア・・・」
姉さんはルナを見ると、驚きのあまり固まってしまった。
「レ・・・レオンが・・・家に女の子連れ込んだ~~~~~~~~!!!!!」
姉さんの叫びは家を飛び越して近所まで響き渡った。
すると、どこからともなく何かが走って近づいてくる音が・・・
ドドドドドドドドドドドドドド!!!
バン!!
扉を開けて勢いよく入ってきたのはこの男。
トウヤ・シングウジその人だ。
「レオンが女を連れ込んだ!?」
家の中を見回すと、ルナの姿を発見。
「き・・・奇跡だ・・・あの万年鈍感男のレオンに女が出来た~~~~!!!!」
トウヤはものすごい速さでルナに詰め寄るとルナの手を取った。
「レオンは、変わり者だけどとってもいい奴なんだ。末永くよろしく頼む:w:」
なんだか、話が・・・おかしな方向に・・・。
「は・・・はぁ・・・^^;」
ルナも半分気おされ気味にトウヤに答えた。
「春だ・・・やっとレオンにも春が着たんだ・・・うんうん」
トウヤは感動の涙を流しながら、うんうんと何度もうなずいて見せた。
「それにしてもかわいい子ねぇ?」
それまで黙っていた姉さんまで加わって・・・もう何がなんだか・・・
「ねぇねぇルナちゃんだっけ、レオンのどこが良かったの?」
「レオンとは、どうやって知り合ったんだ?やっぱりやっぱり王道の助けられて一目ぼれとか?」
姉さんとトウヤの質問攻めにたじろぐルナ。
「え~っと、え~っと」
もう何を聞かれてるのかさえわからないといった様子で、おろおろしている。
「こら、僕とルナはそんな関係じゃ!」
僕が口を挟んで二人の攻撃を止めようとする。
「私はおねえちゃんなんだから弟の色恋沙汰にはいろいろ思うところがあるの!」
「レオ~ンやっと春が着たんだね~おめでと~~~;w;」
ダメだ・・・僕ではこの二人を止められない・・・
「こうなったら・・・」
口でとめることは出来ないと悟った僕は、質問攻めに会ってるルナの手を取って走り出した!
「え、レオン?きゃあああ!!!」
僕らが駆け出すと同時に質問対象を失った二人が声を上げる。
「あ!こらにげるな~!」
「レオ~ン水臭いじゃないか~まってくれよ~~~;w;」
二人の叫びをよそに一気に駆け抜ける。
「ちょ・・・レオン!」
ルナもあまりのことに困惑している様子。
「逃げるよ、多分あの二人のことだから負ってくること間違え無し」
僕は口早に言うとさらに走る速度を速めた。
「これ~~~~レオン~~~~」
案の定、姉さんとトウヤが後を追ってくる。
「あははは^^;すごいお姉さんとお兄さんだね」
ルナは人事のように言うが、はっきり言って被害にあってたのはルナだと思う。
「とにかく、逃げないと!!!」
僕らは、振り返ることもしないで夢中で駆け抜けた。
「レオン任せて!」
ある程度距離を稼ぐとルナは急停止して、大地に手をかざした。
「履歴呼出・・・座標固定・・・ルート定義・・・」
瞳を瞑りレテ平原でしたようにぶつぶつと何かを言い始めた。
「接続(コンタクト)!!」
ルナの叫びと共に光りがあふれた。
レテ平原で見たのと同じように視界が真っ白に染まっていく。
そして僕らはまたも白い世界に落ちていった。
彼女は急にそんなことを言い出した。
僕の目の前には、司祭服に身を包んだ女性が一人。
「うん、私一度ミレナの街って見てみたいのw」
彼女は少女のように目を輝かせて、僕にずずいっと詰め寄る。
彼女はルナ・エスタリウス。
僕が最近知り合った女性でレインに所属しているプリーストだ。
そして僕はミレナの人間。
他の誰かが見ていればこの僕らの図はとても面妖なものに見えただろう。
この世界ではミレナとレインは何百年も前から戦争を繰り返しているのだから・・・。
なぜ僕らが出会い普通に話をしているのかというと、彼女はプレイヤーで僕はそれを知っているから。
「でも、レインの君がミレナに行ったら大騒ぎになると思うけど^^;」
僕の言うことはもっとも、さっきも行ったけどレインとミレナはいがみ合っているのだ。
ミレナの街にレインが入ればそれだけで大騒ぎになるだろう。
「大丈夫。まかせておいてw」
彼女はそういうと立ち上がり指をパチンと鳴らした。
すると、光が彼女を包み込んだ。
光が収まると、彼女の身を包んでいた司祭服が弓師の装備する軽装備に変わっていた。
杖も弓に変わっていた。
「へぇ・・・便利だね服装や装備なんかも変えられるんだ」
僕は感心しながらパチパチと手を叩いた。
「これで問題ないでしょ?」
僕の目の前でくるりと回って見せた。
「ああ、多分大丈夫だと思うよ」
彼女の服の問題が解決すると、早速ミレナに向かった。
向かったといっても、帰還の巻物(ミレナ)を使うだけで簡単に戻れるのだが^^;
僕らの足元に魔方陣が出現する。
その魔方陣が光を放ち、視界を真っ白に染めていく。
光が収まったときには巨大な樹を中心とした都市が広がっていた。
ミレナ市街地。
僕らミレナが暮らしている街。
「すごい・・・ここがミレナ・・・」
僕のすぐ隣にいたルナが感嘆の声を上げた。
「とても・・・強い・・・力強さを感じる・・・レインの綺麗な町並みとは違う」
ボーっとしながら、ミレナとレインの違いを感じているようだ。
「びっくりした?」
「う・・・うん。とってもびっくりしちゃった」
ルナは舌をぺロっとだして、少し照れたような表情をした。
「とりあえず、街を見て回ってみる?」
僕がルナに問い掛けると、彼女は意外な発言をした。
「レオンの家はどんなところ?」
街よりも僕の家に興味があるようで、僕は自分の家までルナを案内した。
「へ~~ここがレオンのお家?」
ミレナ製の家が珍しいのか、ミレナに来たときほどではないにしろ、多少の新鮮さを感じているようだ。
「それにしても、なんで僕の家なんて見たがったんだ?」
僕は疑問に思っていたことを口にする。
僕の家なんて別段、面白いものじゃない。
「えっと・・・恥ずかしいんだけど・・・私、友達の家に遊びに行ったことがないの」
少ししょんぼりとしながら、そして恥ずかしそうに言った。
「昔は、友達と遊んだりしたけど、今はまったく遊ばなくなったから・・・」
ぽつぽつと喋っている。
喋るたびにどんどんと表情に陰りが見えてくるのを見ていられなかった。
「とりあえず、中に入ってよ。別に面白いことはないけど^^;」
僕は、ルナを自分の家の仲に招待する。
木造のさほどそれほど大きくもない家。
家の中に入る。家の外観から予想できる内装。
木製のテーブルがひとつ。イスが二つ。
木製の食器戸棚がひとつ。中には二~三組の食器が並んでいる。
「あんまり散らかってないのね?」
ルナは僕の家の中をキョロキョロと見る。
「あんまり見ないでよ」
僕はなんとなく気恥ずかしくなって、ルナを静止した。
「うにゃ~~~」
僕らの会話を聞いたからか物陰から間の抜けた声が聞こえてきた。
ルナにもそれが聞こえたのか、身を強張らせた。
「大丈夫。おいで、ディムロス」
僕が声を掛けながら手を伸ばすと、声の主が物陰から飛び出し僕の手を伝い、腕を上り、肩に乗って一声。
「にゃ~~~」
そして僕の肩の上で目を閉じる。
茶色と黒の縞をもった毛皮。長い尻尾。くりくりっとした丸い目。
つまり・・・猫だ。
正確にはサーベルタイガー。その子供だ。
「紹介するよ。僕の相棒のディムロスさ」
僕は肩に乗っている寝ぼすけを簡単に紹介する。
「か・・・かわいい・・・」
ルナは瞳を輝かせながら、ディムロスを見つめる。
「おいでおいで」
ディムロスの気を引く為に手をだしておいでおいでをするがディムロスは警戒心からか、僕の肩の上から動こうとしなかった。
「なんでよ~」
動こうとしないディムロスに不満の声を上げるルナ。
何でディムロスが動かないか、警戒心もあるだろう。
しかし、ディムロスが動かない最大の理由は今のルナの行動が僕の姉さんに似ているのだ。
今まで、言ってなかったが僕には姉がいる。
「ねぇねぇ。レオンなんでこっちに来てくれないの~?」
ルナは不満の声を上げながら両頬をぷく~っと膨らませた。
バタン!!!!
その時、扉を勢いよく開け放ち、一人の女性が飛び込んで来た。
「ちっっっっっっっぽ~~~~~~~~~~~!!!!!」
僕の肩に乗っている、ディムロスに一直線に突っ込む女性。
「うにゃ~~~~!!!!」
ディムロスは飛突進の軌道上から離脱するために壁に向かって飛ぶ。
「ちっぽ!!!!」
女性の目がキラーンと光り、人間離れした瞬発力をもってディムロスの軌道を追うように自らの突進の軌道を変更。
「ちっぽつかまえた~~~!!」
壁に飛んだディムロスに正確に照準を合わせて突進する女性。
だがしかし、捕まえる寸前のところでディムロスは壁を蹴り、軌道を180℃変更。
何事もなかったかのように、僕の肩の上に舞戻った。
女性のほうはというと、目標を見失い顔面から壁にダイブした。
ごちん!!!
しばしの静寂。
「・・・いたい;w;」
静寂を破るかのように、壁から顔を離し僕らの方を向いて一言・・・。
「えっと・・・?」
あまりのことに驚いてかたまっていたルナが状況が読めないといった風に僕を見た。
「僕の・・・姉さん」
そう、家に入ってくるなり暴走しているこの人は僕の姉のセシリア・カーバストファングその人なんだ
「ふえ・・・お姉さん・・・?」
いまだに状況をつかめずキトンとしているルナ。
「ちっぽ~~~;w;」
ディムロスを捕まえられなかったのがそんなに悲しかったのか泣き叫ぶ姉さん。
「・・・まったく姉さん!」
「はや!・・・あら、レオン帰っていたの?」
僕が、気合を入れて、耳元で叫ぶと、やっとちっぽモードから立ち直ったのか、声に対して返事を返した。
「ただいま・・・姉さん」
半分あきれながらも家に帰ってきたときの挨拶をする。
「ところでその子誰?」
姉さんが僕の隣で棒立ちになっているルナに目をつける。
「ああ・・・僕の知り合いでルナって言うんだ。これは僕の姉さんのセシリア・カーバストファング」
僕が互いに簡単な紹介をする。
「あの・・・はじめまして、ルナ・エスタリウスです」
僕の紹介にあわせてルナが姉さんに向かって自己紹介をする。
「・・・あ・・・ア・・・」
姉さんはルナを見ると、驚きのあまり固まってしまった。
「レ・・・レオンが・・・家に女の子連れ込んだ~~~~~~~~!!!!!」
姉さんの叫びは家を飛び越して近所まで響き渡った。
すると、どこからともなく何かが走って近づいてくる音が・・・
ドドドドドドドドドドドドドド!!!
バン!!
扉を開けて勢いよく入ってきたのはこの男。
トウヤ・シングウジその人だ。
「レオンが女を連れ込んだ!?」
家の中を見回すと、ルナの姿を発見。
「き・・・奇跡だ・・・あの万年鈍感男のレオンに女が出来た~~~~!!!!」
トウヤはものすごい速さでルナに詰め寄るとルナの手を取った。
「レオンは、変わり者だけどとってもいい奴なんだ。末永くよろしく頼む:w:」
なんだか、話が・・・おかしな方向に・・・。
「は・・・はぁ・・・^^;」
ルナも半分気おされ気味にトウヤに答えた。
「春だ・・・やっとレオンにも春が着たんだ・・・うんうん」
トウヤは感動の涙を流しながら、うんうんと何度もうなずいて見せた。
「それにしてもかわいい子ねぇ?」
それまで黙っていた姉さんまで加わって・・・もう何がなんだか・・・
「ねぇねぇルナちゃんだっけ、レオンのどこが良かったの?」
「レオンとは、どうやって知り合ったんだ?やっぱりやっぱり王道の助けられて一目ぼれとか?」
姉さんとトウヤの質問攻めにたじろぐルナ。
「え~っと、え~っと」
もう何を聞かれてるのかさえわからないといった様子で、おろおろしている。
「こら、僕とルナはそんな関係じゃ!」
僕が口を挟んで二人の攻撃を止めようとする。
「私はおねえちゃんなんだから弟の色恋沙汰にはいろいろ思うところがあるの!」
「レオ~ンやっと春が着たんだね~おめでと~~~;w;」
ダメだ・・・僕ではこの二人を止められない・・・
「こうなったら・・・」
口でとめることは出来ないと悟った僕は、質問攻めに会ってるルナの手を取って走り出した!
「え、レオン?きゃあああ!!!」
僕らが駆け出すと同時に質問対象を失った二人が声を上げる。
「あ!こらにげるな~!」
「レオ~ン水臭いじゃないか~まってくれよ~~~;w;」
二人の叫びをよそに一気に駆け抜ける。
「ちょ・・・レオン!」
ルナもあまりのことに困惑している様子。
「逃げるよ、多分あの二人のことだから負ってくること間違え無し」
僕は口早に言うとさらに走る速度を速めた。
「これ~~~~レオン~~~~」
案の定、姉さんとトウヤが後を追ってくる。
「あははは^^;すごいお姉さんとお兄さんだね」
ルナは人事のように言うが、はっきり言って被害にあってたのはルナだと思う。
「とにかく、逃げないと!!!」
僕らは、振り返ることもしないで夢中で駆け抜けた。
「レオン任せて!」
ある程度距離を稼ぐとルナは急停止して、大地に手をかざした。
「履歴呼出・・・座標固定・・・ルート定義・・・」
瞳を瞑りレテ平原でしたようにぶつぶつと何かを言い始めた。
「接続(コンタクト)!!」
ルナの叫びと共に光りがあふれた。
レテ平原で見たのと同じように視界が真っ白に染まっていく。
そして僕らはまたも白い世界に落ちていった。
続
次回予告
「これが・・・私の本当の姿だから・・・」
怖い・・・とても怖い・・・
「君は・・・ルナ?」
私の本当の姿を見せるのが・・・
「びっくりしたでしょ?」
でも・・・それでも・・・見てほしい・・・私自身を。
「君は君だろう?」
私は・・・あの人が・・・。
次回 第五章~決意~後編
ご期待ください。
あとがき
とりあえずできました第五章~決意~の前編完成です。
本当は第五章は一章でまとめてしまうつもりだったのですが、思いのほか長くなってしまったので急遽前編と後編に分けることにシクシク;w;
さて内容の話ですが主人公レオン君のお姉さんが出てきました。
そしてトウヤ君も復活を遂げました。(ちょい役だけど
あと主人公のペットのディムロスが出ました。
第五章後編で物語の核心に迫ります。
いつ更新するかわからないって?
まぁ、気長に待ってやってください;w;
でわ!
本当は第五章は一章でまとめてしまうつもりだったのですが、思いのほか長くなってしまったので急遽前編と後編に分けることにシクシク;w;
さて内容の話ですが主人公レオン君のお姉さんが出てきました。
そしてトウヤ君も復活を遂げました。(ちょい役だけど
あと主人公のペットのディムロスが出ました。
第五章後編で物語の核心に迫ります。
いつ更新するかわからないって?
まぁ、気長に待ってやってください;w;
でわ!
