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  • 赤坂衛の受難

ギャルゲ・ロワイアル@ wiki

赤坂衛の受難

最終更新:2007年07月26日 22:36

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だれでも歓迎! 編集

赤坂衛の受難 ◆sXlrbA8FIo


薄く白みがかった森の中、昇った太陽の光が木々の隙間から漏れ朝靄の中を通り視界を軽く塞いでいる。
走り去った対馬レオを追うべく、赤坂衛は駆け続けていた。
(はあ……はあ……はあ……どこへ行ったんだレオ君)
一向に追いつけない姿に焦りを感じながら、地図とコンパスを広げ思案を巡らせる。
気づけば大分北にまで走ってしまったようだ。
レオがこっちに来たと言う保障もない中、さすがにこれ以上進むと鉄塔からも神社からもどんどん離れてしまう。
置いて来たトウカやアルルゥのことも心配だった事もあり、可能性にかけて赤坂は進路を南へと戻し再び地を蹴った。

数分後――もうかなりの時間走り続けた為か、傷を負った足が重く彼の走りを鈍らせていた。
顔面からも汗が噴出し、さすがに目に見えて赤坂の速度は落ちていた。
(――さすがに……はあ……少……し、休むか)
肩で息をしながら身を隠すように木陰に腰を下ろす。
身体を休める中でも周囲への警戒は消して怠らないよう、五感を集中させる――今のところ人の気配は無い。
そこで視界の隅に、少し盛り上がった地面に気づく。
(……なんだ?)
妙に気になったソレに、ゆっくりと立ち上がると一歩一歩近づいていく。
掘り返されたように色の変わった土に、申し訳なさそうに添えられた花が一輪。
所々に土が付着した木の棒もその傍らに置かれている。
赤坂は直感でこれが墓標ではないかと考え、そして最悪な想像が頭に浮かぶ。

――対馬レオのものではないか?

殺し合いなどど言う事をしている人間がいるなんて考えたくもない。
だが一度沸いた疑念は赤坂の心を捉えて離さなかった。
死者への冒涜とも考えながらも、赤坂は大きく頭を下げながら木の棒を手に取ると土を掘り返しだした。
もともと柔らかい成分の土だったことに加え、一度掘られたであろう土はたいした力もかからず寄せられていく。
掘り返され積み上げられる土の中、彼の手に土とも石とも違う固い感触が広がった。
土砂がかかり汚れてはしまっているものの、中から出て来たの一冊の本。
それを手に取り表紙を軽く手で払う――
「マヤウルのおくりもの……か」
書かれたタイトルを読み上げ手に取ると、その下から人の手らしきものが埋まっているのが見えた。
「!?」
丁寧に身体を覆う土を掻き分けていくと、そこには一人の『少女』の姿が現れた。
白く綺麗な肌、それを包み隠す純白の衣服。
生前の美しかったであろう姿は、土砂と『少女』の身体から溢れ出た真っ赤な鮮血によって汚されていた。
そのあまりにも無残な死体に赤坂は『少女』の姿から目を離す事が出来ず、
悲しみに震える身体を抑えるように唇をかみ締めながら、その絵本を少女の手へと再び握らせた。

目の前の少女に向かって小さく黙祷を捧げる。
埋まっているのは対馬レオのものではなかった。
だが安堵感よりも、目の前の『少女』の眠りを邪魔してしまったと言う罪悪感だけが赤坂を襲う。

「本当に……ごめん」


祈りを捧げる赤坂の集中が、ガサリとしたかすかな草を踏みつけたような音によって思わず遮断される。
何事かと思って振り返る……があたりに人の姿は無い。
距離はわからないがそう遠くでもないように感じた。
(この子を埋葬してくれた人間だろうか? それとも殺した……?)
是非はともあれ、もしも後者であるならば黙ってこうしているのもまずい。
ゆっくりとバックに手を伸ばし中からトンファーを取り出そうと――

「……動くなや!」

刹那、背中へと感じる突き刺すような殺気と共に耳に届いた声。
伸ばした赤坂は腕は、否、全身は怒気の篭ったその声によって動きを止められてしまっていた。



 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・



相沢祐一と別行動を開始し、金色のツインテールをなびかせながら一路ホテルへと向かっていた大空寺あゆ。
木々に阻まれて視界は悪いが、遠くのほうに動くものが見えたように感じ、慎重に歩を進めていた。
万が一のためにS&W M10を握りしめながら、木に身を隠し足音を立てないように一歩一歩と近づいていく。
そして遠巻きながらもそれが人影であると確認したあゆはゆっくりと考える。
(どうしようさね……)
何をしているのかは遠すぎて詳しくまではわからなかったが、男の足元には掘ったのであろうか、土が盛り上がっていた。

先ほどは見つかってしまったゆえに多少の情報交換すらもしたが、
基本的に一人で行動している人間など、簡単に近づけるものではない。
相沢祐一のように能天気なお人よしならいいのだが、結局のところ見ただけではそんな事は量れるわけもないのだし
わざわざ自分から巣をつつく事もないだろう。

見つからないように小さい身体を木に隠し、ゆっくりと呼吸を整える。
(気づかれる前にさっさとおさらばさね……でもその前に)
長居は無用、自ら危機に足を踏み入れる必要もあるまい。
あゆはそう考えその場を後にしようとするも、思いついたようにゆっくりと木から身を乗り出し顔を覗かせていた。
立ち去る前に男の顔を確認しておきたいと考えた為だった――がそれが一番の失敗だった。
こめかみに力をこめ、なんとか顔を捕らえようと薄目を開き男の姿を凝視する。
だが注意深く観察しようとすればするほど、逆に視界がぼやけてしまい上手く確認することが出来ない。
苛立ちながら大きく身を乗り出していたあゆは身体がどんどん前のめりになっているのにも気づかず、木の幹で支えていた両手が朝露ですべり、そのまま地面へと激突してしまっていた。
(やばっ!)
気づかれてしまったののでは、と慌てて体勢を整えながら再び身を隠す。
地面に打ち付けた手が多少痛むのも気にせず、乱れる息を整えながら慎重に顔を覗かせ――そこで男がきょろきょろと周りを見渡しているのがわかった。
(場所までは気づかれて無いみたいだけど、ってまずっ!)
男が背を向けたかと思うとバックに手を伸ばしていた。
バレた? まさか武器を持ってる?
自分は銃を持ってる、相手の姿も見えている。
だがそれが絶対有利というわけでもない。
先ほどの祐一とのやり取りでわかったように、使いこなせる気はまったくしなかった。
相手の武器も力もわからないのだから、扱えない力を持っていたところで宝の持ち腐れでしかあるまい。
だからあくまでS&W M10は牽制用として握っているつもりだった。
そして今なら相手はきっと手ぶらなのだろう。
無作為に逃げて乱戦になってしまうぐらいなら……と覚悟を決めてあゆは叫んでいた。

「……動くなや!」



 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・



「……お前、なにやってん?」
続けざまに背後から声が聞こえる。
どこか幼さを残した、おそらくは女"の子"の声。
「い、いや……その……」
思わず赤坂は口ごもる。
墓を掘り返していました、などと言うことは口にするのもはばかられたためだ。
だが聞こえてくる声は、赤坂の発言に興味はないかのように淡々と先を告げる。
「もしかして……墓? 誰か殺してそこに埋めようとか考えてんじゃないでしょうね?」
「ち、違う!」
話がまずい方向に進んでいる。
このままでは最悪な勘違いをされてしまう。
赤坂はそう直感し、どこに潜んでいるともわからない相手に向かって声を張り上げて答えた。
「その慌てっぷり……なんなのさ?」
背後より向けられた殺気はますます勢いを増しながら、赤坂の耳に届けられる。
「……ま、そりゃそうさね。本当だったとしても『そうです』なんて馬鹿正直に答えるわけないなんてわかってるさ」
「本当だ! 信じてくれ!! 確かにこれは墓だが……僕は偶然これを見つけて、知り合いが埋まっているかもと思っただけだ!!」
「普通そこまでする……? 本当にしたって趣味が悪すぎて逆に笑えないさ。
そんなのどうすれば信じられるって言うのかしらね。で? 死体はどこ? もうその中?」
「ぐ……」
完全に不審に思われている。
しかもここに死体が埋まっている以上無いと嘘をつくのも自分の首を絞める結果にしかならない。
「……確かにここには死体が埋まっている。でも! それはけして僕が殺したわけじゃない! どうしたら信じてもらえる!?」
これはもう自分が無害であると訴えるしか方法が思い浮かばなかった。

再び返って来ない返事に赤坂の首筋に冷たいものが零れ落ちた。
気が付くと首だけではない。背中からも汗が噴出し、じんわりと赤坂のシャツを濡らしていた。

数秒の間――気が遠くなる想いに狩られながらも再び声が赤坂の耳に届いた。
「……そうね、それじゃまずそこで素っ裸になって大の字に寝転がるさ」
「なっ!?」
「そして両足を上げて汚いケツの穴でも見せてワンワン鳴いたら信じてあげてもいいわ」
発せられた侮蔑とも取れる言動に、赤坂の頭が真っ白になる。
始めは躊躇いがちだった口調が、何時の間にか見下したものへと変わっているのがわかった。
自分に逆らうことなど出来ないだろうと言う絶対的優位の立場を自覚した余裕を感じ取れた。
確かにこれは狩るものと狩られるもの。それも一方的な搾取と言っても過言ではない状況では合っただろう。
「……くく、出来るわけないわよね、そんな屈辱的なこと」
「……君が……僕を殺そうとしていない保証はどこにも無い」
「お前脳みそ沸いてんじゃないの? もしあたしがそうならこんなグダグダしてる暇があったら声なんかかけずに襲うに決まってんじゃないのさ」
「……」
「で、どうするの? 脱ぐの? 脱がないの?」
「……それで信用してもらえるのか?」
「どうかしら? 少なくとも今あたしはそれが見たいだけなのさ」
笑いをかみ殺した声に耐えながら、赤坂は脳を回転させながら現状の立ち位置に思考を巡らせる。

(可能性としては……一つ、俺のことを誤解していて、虚勢を張った上での行動)

これならば然程問題はなかった。いや、かなり恥かしいという問題はあるが、少なくとも向こうには攻撃する意思が無いのだからやってのければ話ぐらいは聞いてもらえだろう。
(だが、俺を襲おうとしている場合……まず武器が極めて弱いから完全に無防備にしたいと考えている可能性だ)
そこでまた増える問題が、目の前の『少女』を殺した人間と同一人物か否かと言う事だ。
目の前の遺体にはいくつもの銃根が残っていた。
少なくとも銃が武器として配られているのは間違いないだろう。
(確かに言葉のとおり、銃を持っていればすぐさま撃つだろうからこの心配は無いのか……いやまて、残りの弾数が少ない可能性もある。
訓練された人間でもなければ思い通りに当てるなんて不可能だ。それを回避するためにまず自分の安全を確保してから近づいて撃つと言う可能性も……)

……考えれば考えるほどダメだった。
それは刑事ゆえの性か、殺人者であるかもしれないという疑念が消えない以上、今この場で相手の言いなりになるわけにはいかないと言う思考に陥らせる。
(こうなったら……いけるか……?)
木々に反響している為か、声の方向が完全には掴みきれない。
だが声の大きさと気配で大体の距離なら絞り込める。向こうの武器次第だが、向こうが絶対的有利と確信している今なら素手でも何とか押さえこめれるかもしれない――
「――相手は女だから、隙をつけば何とかなる。とでもそろそろ考えてるころかしらね」
その言葉に赤坂の身体は再び硬直していた。
意を決め、まさに振り返り駆け出そうとした直後なのだ。思い描いたことを言い当てられた赤坂の心の中には動揺が広がっていた。
「まあやる気ならそれはそれで構わないけど……一応忠告。襲ってくるって言うんならあたし容赦はしないわよ?」
「言ったろう? 僕は何もしていない。だから襲うつもりなんて無い」
「ったるいわね、んなら態度で示せや」
「……わかった」
交渉の余地は無い、と赤坂は判断する。
シャツのボタンに手をかけゆっくりと脱ぎ去ると、鍛えられた筋肉と幾多もの古傷が顔を覗かせる。
迷うことなく続けざまにベルトに手をかけると、カチャカチャと言った金属音と共にベルトは外され、ズボンをも下ろす。
純白のブリーフ一枚と言う下着姿になりながら、溜息を一つ付いて赤坂は背後へと声をかけた。
「これじゃ……だめかな?」
「同じことは二度も言わないさ」
「さすがに……恥かしいよ」
「信用して欲しいんじゃないけ?」
「……く」
「ん、まあいいさ。それじゃその最後の一枚取ったら考えてやるさ」

帰ってきた返答に言葉が詰まりながらも、それでも譲歩は貰う事が出来た。
これなら少なくとも寝転がっているよりは行動に余裕が出来る。
「わかった……これを下げたら信じてくれよ?」

――覚悟を決めた赤坂が下着に手をかけたその瞬間だった。


「――――皆、もう待ち切れないって感じね」


天から割れんような音量で、聞き覚えのある、いやどうしたところで忘れ様がない鷹野三四の声が響き渡り始めた。



 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・


いきなり流れ始めた放送に、あゆは時計をチラリと確認する。
針は違うことなくきっかりと6時を示していた。
「くっ、こんな時にっ!」
動揺を抑えながら放送を聞き漏らさぬよう注意をほんの少しだけ天に向けた――
だが、赤坂はその隙を見逃してはいなかった。
ほんの少しあゆが漏らした後悔の念。
そして同時に聞こえた草木を踏む音。
下着に入れかけた手を一瞬にして出すと、瞬く間も無く地を蹴って駆け出した。
あゆも遅れながら自分に向かって赤坂が走ってきていることに気づいた。
正確な場所はわかってるはずは無い。
だからあたしのほうが絶対有利なんだ!

……だが襲われるかもと言う恐怖があゆに冷静な判断をさせず、構えたままであったS&W M10のトリガーを勢いよく引き絞っていた。



 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・



走り出した赤坂の目に映ったのは、金色の長い髪を左右で縛り上げた小柄な体格の少女の姿。
(子供っ!?)
その外見に対して考える間も与えず重い音が響き渡り、同時に自分の数メートル隣の木に何かが当たるのを横目で追ってしまっていた。
目を逸らしたのはほんの一瞬だったものの、目の前にいた少女の姿は忽然と姿を消していた。
(逃げたのか? ……いや気配はある)
起こった事実に赤坂は一瞬で決断を下し、踵を返すと自分の元いた場所……『横たわる遺体のある場所』へと駆け出していた。
向かっては見たもののこの視界では居場所がばれている自分が不利なことは否めない。
とりあえずは戦況を立て直そうとバックを持ち衣服に手を伸ばそうと――そこで二発目の銃声が響き渡った。
(くそっ! やはり銃を……って事はあんな小さな女の子が!?)
銃弾は見当違いの方向に飛んでいったものの、その音に硬直した身体が体勢を崩し、伸ばした手は届かない。
悩んでる暇は無いと結論付けた赤坂は服をひとまず諦め、あゆのいる方向とは反対側へと駆けていった。



 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・



「ったく最悪な状況で放送が流れたわね……おかげでよく聞こえなかったじゃないのさ」
赤坂が逃げ去ってから数分後――あゆは周囲を警戒しながら脱ぎ捨てられた赤坂の衣服へと近づいていた。
「禁止エリア――って言ったっけ? F-7ってのはなんとか聞こえたけどCのどこだったのさ。ホント胸糞悪い」
苛立ちを覚えながら赤坂のシャツを全力で蹴りつけると、追い払った男の顔が目に浮かんできた。
「……あいつあんな格好でこれからどうするつもりなんさね」
苦笑しながら地図をしまいこむと、知らず知らずのうちに視線が『赤坂の立っていた場所』へと向かっていた。
顔を覗かせた穴の中にあったモノ――それを見た瞬間身体が震え、あゆの身体に冷たい汗が流れ落ちる。
「……本当に……死体、か」
結局あの男がこの『少女』を殺したのかどうか定かではない。
彼が言うとおりにただ死体を発見し埋葬していただけなのかもしれない。
……それでも最後に自分へ向かってきた時の殺気を見ても警戒しておいたほうが良いのは間違いないだろう。
「まあ、あたしが何か言える義理も無いけど……おやすみ、とだけ言っておくさ――って、え?」

見下ろしているのは出会ったことも見たことも無い女性。
だが、その『少女』が手に抱えていたものには見覚えがあり、思わず凝視していた。
以前孝之が欲しがっていてプレゼントしたものに見え……間違いなかった。
孝之の顔が思わず浮かび上がる。
バイトの使えない同僚、ムカツクヘタレ虫、だが一緒にいると何故か心が落ち着くアホ面した男。
「すぐおっちんでそうだけどね」
少し寂しそうな笑みを浮かべ自重気味に笑う。
それでも放送に彼の名前が挙がらなかったことに安堵している自分がいて、どうしようもなく怒りが込み上げてきていた。

「くっ……なんか腹立つわね畜生」

言いながら『少女』の手に握られた絵本へと手を伸ばし、それを持ち上げようとして――やめた。
土砂にまみれながらも、本を抱いて眠る顔がとても安らかで純粋に美しいと思った。
そのパーツを勝手に取り除いてしまうことが、とても罪深いように思えたのだ。

「まああの糞虫に会えたら一応この絵本のことだけでも教えてやるかね」

ずれた絵本を元の位置に戻すとその上から全身に土をかぶせ、完全に埋まったことを確認すると
小さく目を閉じ「じゃあね」と一言呟きながらその場を後にしていった。


――あゆは知らない。
先ほどの本が、自分がプレゼントした本であると言うことを。
埋葬されていた『少女』が孝之の恋人である遥だと言うことを。



【C-4森東部 /1日目 朝】

【大空寺あゆ@君が望む永遠】
【装備:S&W M10(3/6)】
【所持品:予備弾丸20発・支給品一式・ランダム支給品x2(あゆは確認済み)】
【状態:健康】
【思考・行動】
1:早めにホテルに移動(Cエリアからの脱出)
2:殺し合いに乗るつもりはない
3:基本的にチームを組むつもりは無い
【備考】
あゆは放送の一部を聞き漏らしています。
そのため禁止エリアがC-2と言う事は知らず、Cのどこかであるとしかわかっていません。
赤坂が遥を殺したかもしれないと疑っています(赤坂と遥の名前は知りません)


 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・


下着一枚と言う珍妙な格好で走りながら、赤坂は考えつづけていた。
放送で流れた死者の名前。
読み上げられた名前が真実かどうかは実際図りかねる。
適当に名前を羅列して、殺し合いを加速させようと目論んでいるのではないかとも考えた。
だが、実際に目の前で死人を見てしまった事からその考えは一瞬でかき消される。
少なくとも死人は出ているのだ……だったら嘘の情報を自分達に与える必要も無いはずだ。
だからきっとあの放送は真実だったのだろう。
「レオ君……ごめん……」
追っていた対馬レオの名前が呼ばれてしまった。
自分が彼を止めきっていれば、死ぬことは無かったのではないか。
後悔の念が赤坂の中を何度も襲う。
それは古手梨花を救えなかった事を知ったあの時と同じように――

その想いが赤坂を突き動かしていた。
「後悔してるだけじゃ、何も出来ない……だからっ!」
大石も、先ほど別れたトウカもアルルゥも放送を信じるならばまだ無事なはずだ。
そして古手梨花と言う名前も呼ばれていない。
ならば自分に出来ることは、そう考え出す。
まずは鉄塔に戻りトウカとアルルゥと合流、そしてすぐさま大石と古手梨花を探し出す。
残してきたトウカやアルルゥの事も心配ではあったが、トウカの強さは良く知っている。
「あのうっかりさえ無ければ……大丈夫だよな」
一抹の不安を抱えながらではありながらも、赤坂は南へと進路を変え足を動かし続けた。



【C-4森西部 /1日目 朝】

【赤坂衛@ひぐらしのなく頃に】
【装備:デリホウライのトンファー@うたわれるもの】
【所持品:支給品一式、椅子@SHUFFLE!】
【状態:疲労、左腿に怪我、首筋に軽い傷、ブリーフと靴のみ着用】
【思考・行動】
基本:ゲームには乗らない。
1:鉄塔に向かいトウカ・アルルゥと合流
2:大石さんと合流したい。
3:梨花ちゃんが自分の知っている古手梨花かどうか確かめる。
4:落ち着いたら服を取りに戻りたい

備考
赤坂の衣類はC-4の遥の墓のそばに放置
あゆが遥を殺した人間である可能性を考えています(あゆと遥の名前は知りません)

076:暁に咲く詩 投下順に読む 078:彼女は戦士だった
076:暁に咲く詩 時系列順に読む 078:彼女は戦士だった
064:信じる声-貫く声-偽る声 大空寺あゆ 098:交錯する意志
061:下半身に罪はない!~トイレを求めて全力疾走~ 赤坂衛 088:復讐鬼とブリーフと

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