『ツンデレ我慢TRPG』の概要
- このTRPGは、突然の胸キュンに襲われたヒロインになって、うっかりデレてしまわないように注意しつつ、主人公との適度な距離を保つことを目指す、恋愛ゲーム(のような名状しがたいもの)です。
対象
参加可能人数:2名~4名(GMを含む)
参加推奨年齢:10歳以上
プレイ時間:60分~90分(テキストオンリーにて)
セッションの進め方
大まかな構成
- プロローグ:世界観と登場キャラを準備し、どのように恋が始まったかを決めよう。
- クライマックス:物語の本編。胸キュンとの戦いを描く。何とか正気を保とう。
- エピローグ:本編を通じ、PCがどう成長したのかを描く。納得いく結末を心がけよう。
PCができること
- このゲームでは、GMの許す範囲であれば、プレイヤーはPCを自在に動かすことができます。
- たとえ常識的に考えて、PCにとって不可能そうに思える行為であっても、GMが認めさえすれば、PCは難なくこなしてしまいます。
- 胸キュンと戦うPCの身体は、恋によって潜在能力が覚醒しています。
- そのため、肉体の限界を超えたパワーや、ヒラメキを発揮することができます。
- 時には、通常では考えられない出来事(奇跡体験)を呼び寄せる可能性もあります。
プロローグ
世界観の確定
- このシステムには、特定の世界観は存在しません。
- GMとPLで事前に相談の上、好きな世界観を決定してください。
- うまく決まらない時は、下記を元に1d10で決めるか選択しましょう。
(1~4:現実世界 5~8:異世界 9,10:亜空間・夢の世界)
(1~5:現代 6:中世 7:未来 8:太古 9:近世 10:時代不明)
(1~5:日本 6:西欧 7:東洋 8:新大陸 9:海 10:地域不明)
サンプルキャラ
【世界観】現実世界/現代/日本
【氏名】阿寒 冬子(あかん とうこ)
【年齢】17歳 【性別】女性 【ツン値】100
【台詞】1.「何を考えているんですか?」
2.「馬鹿にしないでください」
3.「あなたなんて嫌いです」
【特徴】黒髪
【趣味】読書 【特技】口喧嘩
【ツンツンしている理由(以下、理由)】
主人公の身勝手な行動が気に障るから
【セッション経験】0 【恋愛点】0
【胸キュンの経緯(以下、胸キュン経緯)】
冬子は幼馴染の主人公のことが大嫌いだった。
いつも低次元な話ばかりしているし、勉強しないし、
先生の言うことは素直に聞かないし…。
幼馴染だからというだけで、気安く近づいてくるのも許しがたい。
あんな奴と一緒にいるところを見られたら、同類だと思われる。
冬子はそう考えて、避けていた。
しかし、ある時、主人公が突然、学校を休む。
これまで小・中・高、合わせて10年間、
一度も休んだことなんてなかったのに。
冬子はその時に初めて気が付いた。
……自分が主人公のことばかり気にかけていることを。
【恋の落とし穴】
◎「内面的魅力」:見た目に反して、かなり繊細なところがある。ギャップ萌え。
◎「外面的魅力」:かなりハンサム
×「言動的魅力」:ヒロインへの気遣いが感じられる。
◎「関係的魅力」:自宅が隣同士
×「吊り橋効果」:主人公が病気で倒れたと聞いて不安になってドキドキ
サンプルキャラのシートを参考に、()内の注意書きにも留意しつつ、以下の各項目を埋めてみましょう。
ツンデレ我慢キャラクターシート
【世界観】
【氏名】 (ふりがな)
【年齢】
【性別】
【ツン値】(プロローグ終了時に最大値まで回復する。初期作成ならば最大値100)
【台詞】(ツンデレ台詞表を参考にしつつ、自由に三つまで記入する)
1.
2.
3.
【特徴】(※初期作成ならば一種類)
【趣味】(※初期作成ならば一種類)
【特技】(※初期作成ならば一種類)
【ツンツンしている理由(以下、理由)】
【セッション経験】(※初期作成ならば0)
【恋愛点】(※初期作成ならば0)
【胸キュン経緯】
【恋の落とし穴】(PLが三つ選び記述)
「内面的魅力」:
「外面的魅力」:
「言動的魅力」:
「関係的魅力」:
「吊り橋効果」:
【恋の落とし穴】について
- クライマックスでPCが直面することになる胸キュンの原因(主人公の魅力、あるいは駄目な所)を【恋の落とし穴】と呼びます。
- 相手のどこに対して胸キュンしてしまうのか、プロローグ時にPLから五つ候補を出してもらい、GMが三つを選択します。
- GMは選択した【恋の落とし穴】の左隣に◎印をつけ、クライマックスにて好きな順でPCに直面させます。
- GMが選択した内容は、その時点でPLに教えなくても構いません。クライマックスで公開されるまで秘密にしておくのも良いでしょう。
クライマックス
【ツン値】とツンチェック
- クライマックス中において、PCにはタイムリミットが存在します。
- タイムリミットは、次第に成長していく恋心によって発生します。
- このシステムでは、『胸キュン』に抗う『気力』を【ツン値】という数値で表します。
- PCの胸がキュンと刺激されるような出来事があったとき、GMからPLに理由を説明しつつ「1d100を振ってください」と告げてください。
- 告げられたPLは、下記の通り判定を行い、PCの胸キュンと相談しなくてはなりません。
1d100<=[現在の【ツン値】] ならば成功 |
1d100>[現在の【ツン値】] ならば失敗 |
- これを『ツンチェック』と呼びます。1d100の出目を『胸キュン』と呼びます。
- 『胸キュン』がPCの【ツン値】を上回ってしまった場合、PCは耐えきれず、その場で即座にデレてしまうのです。
- 『胸キュン』が【ツン値】をどのくらい上回ったかで、以下のデレ表にしたがって、PCのデレ方が変わります。
- PLは、全力で可愛いデレを演出しましょう。
差 |
デレ方 |
1~10 ※ |
自分の感情を否定 |
11~20 ※ |
その場から逃走 |
21~30 ※ |
絶句して赤面 |
31~40 |
感情の吐露(号泣など) |
41~50 |
放心or激しい欲求 |
51以上 |
永続的デレ |
成功したら
- まず、【ツン値】が10減少します。(ただし、使ったことのある【台詞】を再度使った場合は、ここで【ツン値】が20減少します)
- PCがデレなかった場合には、台詞はそのまま冷たい言動として相手に突き刺さります。
- ツンツンした素直じゃない態度、冷たい言動が人の心を動かすこともあるでしょう。
- 相手を行動させたり、逆に、委縮させたりすることができるかもしれません。
クールティカル ★追加ルール★
- 『胸キュン』が1~9だった場合、【ツン値】がいくつであっても絶対に成功となります。
- これを『クールティカル』と呼びます。
- さらに、ここで絶対的成功に相応しい冷ややかなロールプレイを披露したPCには、GMから10点の【恋愛点】が進呈されます。
デレたら
- PCがデレた場合には、原則としてクライマックスは即座に終了し、エピローグへと移ります。ただし、『胸キュン』から【ツン値】を引いた値が「1~30」(デレ表の※)だった場合に限り、その場に応じたツンデレを披露することで、一度だけ、GMに直前の『ツンチェック』の結果を成功に変えてもらうことができるものとします。なお、GMはツンデレがどの程度気に入ったか10点満点で評価し、その点と同値の【恋愛点】をPCに与えることができます。
- 『胸キュン』から【ツン値】を引いた値が51以上になると、そのPCは以後使用不可となります。まぁ、いわゆるキャラロストです。大好きな相手と末永くお幸せに……!
【ツン値】が減少する条件
- プロローグ終了時点で、PCの【ツン値】は最大値(原則100)まで回復します。
- 『現実のプレイ時間が1分経過する』ごとに、PCの【ツン値】は1点ずつ減少していきます。
- GMはストップウォッチなどを用意して時間を正確に管理しましょう。
- 『ツンチェック』の時には、【台詞】が決まった時点で必ず一度ストップウォッチを停止させてから、【ツン値】を算出し、プレイヤーの了解を得た瞬間にストップウォッチを再開させてください。
- 『ツンチェック』に成功した場合にも、【ツン値】は10減少することに注意してください。
【ツン値】が回復する条件
- クライマックス中に【ツン値】が回復することはありません。減った【ツン値】は、次回のプロローグ開始時点で再び100まで回復します。
『コミュニケーション』
- PCはクライマックス中に立ちはだかる三つの【恋の落とし穴】に対し、【台詞】を宣言しつつ『ツンチェック』に成功することで振り払うことができます。
- これを『コミュニケーション』と呼びます。
- PLは、なるべくPCの【台詞】を活かして【恋の落とし穴】を乗り越えるようにしてください。
- 3つの【恋の落とし穴】を乗り越えたら、PCは無事にデレることなく、ツンツンしたままでいることができます。
エピローグ
後日談を語る
- クライマックスでの出来事を通じて、PCと周囲の人物との関係性などがどう変わったのかを描写して、物語をまとめてください。頃合いを見て、GMが終了を宣言します。
【恋愛点】の計算
- [『クールティカル』後に冷ややかなロールプレイを披露した回数)×10]点
- [『ツンチェック』失敗時にツンデレを披露し、GMが気に入った度合(最大10)]点
【恋愛点】に応じた成長
- 後日談を語り終えた後、PLは獲得した【恋愛点】を5点消費するごとに、下記のとおりPCを成長させることが可能です。
①【ツン値】の最大値を5増減する
②【台詞】の最大取得数を1つ増減する
③【特徴】【趣味】【特技】を1つ増減する
- PCは恋を経験することで、新たな特徴やコミュ力を得て成長していくのです。
- なお、余った【恋愛点】は、同じPCを使う限り、次回以降の卓に持ちこすことができます。
(付録)ツンデレ台詞表(1d10)
出目 |
ツンデレ台詞 |
1 |
あんた、馬鹿なの…? |
2 |
い、いい加減にしなさいっ |
3 |
う、うるさいわね! |
4 |
えっ? 聞こえなかったわ |
5 |
お、おとめなんだからね!(おとこなんだからね!) |
6 |
か、勘違いしないでよね/勘違いするな。お前を倒すのはこの俺なんだからな。 |
7 |
気安く触らないでくれる? |
8 |
くっ、好きにしろ…… |
9 |
けっ、別に何でもねぇよ |
10 |
こ、これはその…◎◎だから! |
最終更新:2016年10月15日 21:30