概要

『真・仮面ライダー 序章』『仮面ライダーZO』『仮面ライダーJ』の3作品で構成されたシリーズ。1992年~1994年にかけて展開された。
それぞれビデオ販売、劇場版というスタイルを取っており、連続のTVシリーズが存在しない単発作品である事が最大の特徴。
以下、シリーズの簡単な概要(格納)

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シリーズ生誕から20周年を迎えた時勢において如何に「飛蝗男・改造人間・大自然の使者・仮面ライダー」を90年代の世にリファインされるかに比重が置かれた。
ビデオ作品の真の続編が劇場公開によりZOに→ZOの続編が巨大化という未知の要素に注目されたためにJという
それぞれが各々の続編を打ち消しあい、結果的に独立した3部作に分散するという数奇な運命を辿った時代の潮流の象徴とも言える。
どちらかと言えば当初は劇場公開作品同士で寡黙な科学者と明るいカメラマンというストレートに初代の本郷猛と一文字隼人をオマージュしていた『ZO』と『J』が新時代のダブルライダーとして扱われており、実際に2人が共闘する後のMOVIE大戦の原型ともいえる短編の劇場作品『仮面ライダーワールド』では敵の総大将として復活したシャドームーンにダブルライダーと呼ばれた。
一方の『真・序章」は前述の仮面ライダーワールドに同作の怪人が登場するなど薄らとした繋がりがあったが、他2人に比べるとやや浮いた存在であった。


放映(発売)時期は見ての通り平成の世なのだが
『ディケイド』の頃にクウガ以降を平成、それ以前を昭和ライダーとする流れにより3作まとめて”昭和ライダー"に正式に分類されるようになり、独立した世界観がゆえにTV放映された先輩たちのグループにもすんなり混ざれず、90年代の3部作として独立部隊のような存在となる。
昭和ライダーの頭数を15で揃えたい事情や同年に他のライダーが存在しない年代を支えた存在であるため、他の劇場限定作品などよりは少し上の扱いで歴代のオールライダーにもカウントされるが、その特異な存在ゆえにオールライダーという枠組みの中では後回しにされやすいという悲しみも背負っている。
ガンバレジェンズや前作のライジングでもそれに倣い、ウィークリーミッションなどで「昭和ライダーのカードを使ってクリアせよ」というミッションが出た場合、この3作を使っても達成できる=昭和ライダー扱いとなっている。




  • シリーズの名称について(長いですが前wikiの消滅とも関わる事項なので出来ればご一読ください)
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この3作を纏めたファンからの俗称として「ネオライダー」という物がある。分かりやすい通称が存在しない作品群を纏める言葉として非常に使いやすく、近頃では頻繁に目にする言葉である。
ただし、公式で使われている言葉ではなく、あくまでも俗称であるという点がポイント。
結局この辺りが複雑なので、一先ずは公式から正式に区分されている"昭和"で一括した方が無難なのだが、前wikiではこの辺りを巡って一部項目などの名称を独断で細かに変え始めるユーザーが現れ、それ咎める層との仲裁と裁量を求められた結果、対応に追われたwikiの管理人さまがキャパオーバーを起こした結果前作ガンバライジングを含む10年以上に渡る歴史を記したwikiが一瞬で消えるという傷ましい事件に発展したので、その扱いには注意されたい。
(前作ガンバライジングでは一応この3人でチームを組んだ場合の専用ボーナスに「ネオライダー!」と使われていたがこれはシンとZOが最終弾(残り2ヶ月)での詰め込み参戦によってせめて最後だけでもこの3人に何かボーナスや専用会話を…という面が強く、前々作ガンバライドや今作では使われていない。他方、ゲーム内のごく短期間の小さな名称のみとはいえ使ったのでもう公称でよいのでは?という意見も当然ながら存在する)
  • ここではどうするの?
本wikiでは特に言葉狩りのような事はしたくありませんし便利な言葉である事に違いないので、例えばカードの紹介文などで「ネオライダー」と書く事は特に問題ありません。ですが、"公式の名称を表記する必要のある"作品名や必殺技の項目などではトラブル防止のため表記を避けるようにしていますので、ご了承ください。
そのためやや利便性に欠けますがこの作品の項目も『真』・『ZO』・『J』と作品名の羅列でページ名を作り、作品の時代背景や成り立ちを逐一説明するページを設ける事にしました。(必殺技や変身演出などの項目でも昭和一括表記は避け、ある程度分割してページ作成しています)
基本的にはユルく色々な人が気軽に立ち寄って情報を持ち合うwikiにしたいと思っていますが、上記の前wiki消滅の切っ掛けとなった事件と同様の行いを繰り返すユーザーには編集・閲覧禁止などの措置を検討するのでご注意ください。



以下、作品別に解説。

『真・仮面ライダー 序章』

1992年2月に発売されたビデオ作品。
以下、作品の簡単な概要(格納)

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オートレーサーだった青年、風祭真は財団という秘密組織で研究を行う父を手伝っていたが、気がつくと体を改造され、バッタの遺伝子を移植された生体改造兵士レベル3に変異する体になってしまう。そして日夜発生する連続殺人事件のビジョン。これは自分がやった事なのか?異形の怪物となった体に苦悩しつつも真は父にあうため、愛する人を救うため『仮面ライダーシン』となる。
とにかく生物的な飛蝗男であるライダーの本質を追求したデザインはリアリティとグロテスクが共存しており、怪人的なデザインは歴代でも異彩を放つ。
本来は連続シリーズを予定しており、飛蝗男の序章からスーツやバイクを身につけて『仮面ライダーガイア』となる構想もあったが、なまじ好評であったために劇場公開が決まる→真の世界観では銀幕には出し難い→よりシンプルにヒーローとして回帰したZO
という流れで立ち消えてしまった永遠の序章作品である。


参戦キャラ

キャラクター 参戦弾 備考欄
仮面ライダーシン GL03

キャラクターはただ1人であり、それも早期参戦した…が、必殺技の演出が前々作→前作→今作と反比例するように簡略化されてしまい、それを惜しむ声も多いので今後なにかしら発展の余地があるとすればズバリ必殺技である。

『仮面ライダーZO』

1993年に劇場公開された東映スーパーヒーローフェアの一作。シリーズ20周年を記念しており、『ZO』は20の捩りである。

以下、作品の簡単な概要(格納)

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遺伝子工学の研究者でる望月博士の助手を務めていた麻生勝は狂気の研究の犠牲となり、バッタの遺伝子を組み込まれた改造人間・ネオ生命体のプロトタイプとして改造されてしまう。失意のまま放浪し落雷に打たれた先で4年間眠り続けるが、望月博士の息子である宏をネオ生命体から守れという声に導かれ目覚めると、ネオ生命体と戦いを始める。
生物的だった前作シンから一転、ヒーローとしての仮面ライダーの意匠を復活させながらも手足のグローブや変身ベルトなど商業的な都合による部分を廃したシンプルなデザインと武器を一切使わずにバイクを友とするスタイルで、より原典の仮面ライダーに回帰した作品となっている。
寡黙ながらも宏を守るために捨て身で戦うの麻生勝の頼もしさ、プロトタイプであるZOに対する完成系であるネオ生命体ドラスなどの魅力的な登場人物が45分という尺の中で大立ち回りを見せる名作である。
当初は続編の構想もあり銀の手足と赤マフラーを靡かせた新1号テイストのZOのラフ画も存在するが、同年の「ウルトラマンvs仮面ライダー」の影響により巨大化というファクターを中心に据えたJの誕生となり立ち消えた。
続編というと語弊があるが、後の劇場短編『仮面ライダーワールド』ではオリジナルキャスト同士で次回作のJと共演している。


参戦キャラ

キャラクター 参戦弾 備考欄
仮面ライダーZO GL05

サポートカードなどのイラストに描かれているキャラクター

キャラクター 備考欄
ネオ生命体 SC01-060 同名のサポートカード



1人きりかつ必殺技もシンプルなため、必殺技の演出面の改良などの要望を除けば実際のところ"1度出てしまえば”という枠ではある。
後は前作ガンバライジングの怪人が多く実装された時代のように敵役のドラスがどうなるか…辺りがトピック。

なお、間違えやすいのだが、プールの中に潜む少年のような怪物が”ネオ生命体”それが球体のコアとなって廃材の金属で構成した肉体を操作している怪人が”ドラス”、そのドラスの状態で生み出した配下がクモ女やコウモリ男である。
よって敵の”ネオ生命体”は厳密には1人で残りはその肉体や配下の怪人。そしてネオ生命体のプロトタイプがZOである。

『仮面ライダーJ』

ZOの翌年、1994年に劇場公開された東映スーパーヒーローフェアの一作。大自然の使者仮面ライダーという点に今一度スポットを当てた作品。『J』とは文字通りのjumbo、自然を汚す文明社会に異を唱える裁定者という意味でのjudgeなど様々な意味を内包している。
以下、作品の簡単な概要(格納)

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自然を愛し、環境破壊を訴える記事のために開発工事の真っ最中である山に取材に赴いたフリーカメラマン瀬川耕司は地球の豊かな資源を貪るために侵攻を開始したフォッグの襲撃を受ける。生贄になろうとしていた少女、加那を守りながら戦うも崖から突き落とされ絶命してまう。
しかし地底深くに住まう地底人の一行により改造手術を受け大自然のJパワーの戦士『仮面ライダーJ』として甦った。
攫われた加那を救い出すため、美しい地球の自然をフォッグの魔の手から守るため立ち向かう。
終盤の巨大化の印象が強い作品だが、その本質は"自然の守護者”という点にあり、環境問題の提起や資源を食い尽くして地球を枯らそうとするフォッグのその作風が垣間見える。作中の大半は等身大の状態で戦い、最後の巨大化=ジャンボフォーメーションは地球の未曾有の危機に際して大地の精霊が力を貸してようやく起こる奇跡という扱いだった。
また寡黙な青年科学者であったZOの麻生勝に対して瀬川は人当たりの良い明るいカメラマンで、仮面ライダー2号/一文字隼人を彷彿とさせるキャラクター造形である。

本作の4ヶ月後に公開された短編映画『仮面ライダーワールド』では前作のZOと共闘、シャドームーンからは"ダブルライダー"と呼ばれ、復活した怪人軍団と激闘を繰り広げた。

本作を持って後の世に「昭和ライダーシリーズ」と呼ばれる作品は終わり、SD仮面ライダーや歴代作品の総集編VHSなどの商品展開が数年続き、2000年の世に『仮面ライダークウガ』が誕生。平成ライダーシリーズの歴史が始まっていく。

参戦キャラ

キャラクター 参戦弾 備考欄
仮面ライダーJ GL05

サポートカードなどのイラストに描かれているキャラクター

キャラクター 備考欄
ベリー GL05-068 仮面ライダーJ(CP)のイラストより

最初からジャンボフォーメーションで登場。
ただしガンバライド時代には存在していた等身大アクションのJキックなどは未だ復活できず、今後はその辺りが求められると思われる。
『仮面ライダーワールド』のZOとの共演ネタがどう扱われるかは不明だが、前作ライジングのラストで殆ど同じ出自の『仮面ライダー世界に駆ける』の4人のBLACK軍団などは実装されていたので、不可能という訳では無いと思われるが…

登場弾のCPには現役ガッチャードのホッパー1の大先輩、バッタのベリーがリアルすぎる造形も忠実にイラストに描かれた。
最終更新:2024年02月25日 16:24