いかづち邸
クリスマス
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gatoikazuti
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「ということで異世界と通信出来る機械とか作れる?」
「部長さん正気保ってます?」
「部長さん正気保ってます?」
俺が部室に入って来た途端に聞こえてくるのはそんな言葉。
後ろから朱美がぴょんぴょん飛びながら声を上げる。
後ろから朱美がぴょんぴょん飛びながら声を上げる。
「えー?なにしてるんすかー?」
「なんか部長が変な事言って緑樹がキレてる」
「別にキレてませんしー」
「なんか部長が変な事言って緑樹がキレてる」
「別にキレてませんしー」
緑樹はそんな事を言いながらやれやれと両手を軽く上げて部室を出ていく。
俺は部長を見ながら、呟く。
俺は部長を見ながら、呟く。
「あーあ、怒らせちゃったー」
「怒らせちゃったっすね」
「いやぁ、そんなつもり無かったんだがなぁ」
「怒らせちゃったっすね」
「いやぁ、そんなつもり無かったんだがなぁ」
流石に呆れられちまったかなーと言いたげに頭を掻きながらコックリさんの準備を始める。
数時間後の事。
ガラリと扉が開け放たれ、緑樹が機械を持ちながら入ってくる。
数時間後の事。
ガラリと扉が開け放たれ、緑樹が機械を持ちながら入ってくる。
「まあ作れないとは言ってませんけど」
「!?」
「!?」
「!?」
「!?」
「!?」
「!?」
この言い種だとつまり──異世界と通信出来る機械が出来たのか?
緑樹が机にドシンと機械を置けば、ボタンをポチポチレバーをグリグリ動かし始める。
緑樹が机にドシンと機械を置けば、ボタンをポチポチレバーをグリグリ動かし始める。
「科学的には異世界……というよりパラレルワールドってのは信じられてるんです──だから、その応用で色々試してみたんで、多分どっかしらの世界に通じます」
「無茶振りしたつもりなんだけど……すげえな」
「無茶振りしたつもりなんだけど……すげえな」
頼んだ本人が驚いてる。
しかし本当にすごいことをしているのはよくわかる。
そして準備が終わったのか此方に顔を向ける。
しかし本当にすごいことをしているのはよくわかる。
そして準備が終わったのか此方に顔を向ける。
「けど通話とかそういうのは無理なんでー……んー……写真とか送ります? あわよくば同じように写真が返ってくるかもですけどー」
「ならクリスマスらしいデコレーションしたやつ送るのはどうっす?」
「えぇ? 写真かぁ……」
「ならクリスマスらしいデコレーションしたやつ送るのはどうっす?」
「えぇ? 写真かぁ……」
俺が渋って居ればいつの間にか緑樹が携帯のカメラを構えていた。
びっくりして振り替えれば、パシャリと音が聞こえる。
びっくりして振り替えれば、パシャリと音が聞こえる。
「うおっ!?」
「ドヤっす!」
「いえーい!」
「ぴーすです」
「さあ、デコレーションするっすよ!」
「ドヤっす!」
「いえーい!」
「ぴーすです」
「さあ、デコレーションするっすよ!」
こうしてスタンプや落書きをした写真を用意して、異世界へと送る事になったとさ。
さてはて、本当に異世界に届くか不安だけど、もし何か返ってきたなら嬉しいもんだよね。
さてはて、本当に異世界に届くか不安だけど、もし何か返ってきたなら嬉しいもんだよね。
「送信!」
──何処かの世界にて、携帯が震えたとか震えなかったとか。