第三十一話 激動の幕末
たから達は才谷屋と名乗った巨漢の男に料亭に招待された。
助けてくれたお礼という事で、質素ながらも美味しそうな料理を馳走になる事となった。
当の才谷屋はご飯を勢いよくかき込んでおり、相当の健啖家のようだった。
助けてくれたお礼という事で、質素ながらも美味しそうな料理を馳走になる事となった。
当の才谷屋はご飯を勢いよくかき込んでおり、相当の健啖家のようだった。
カロメ「見てるだけでいっぱいになりそうですが、ちゃんと味わって食べてくださいねっ」
カズキ「はむはむ…美味い! おかわり!」
才谷屋「おお、お前見どころがあるな。さっきの戦闘では良い所がなかったけどな」
カズキ「う、それを言われると痛い」
エヴァ「…所で、才谷屋殿。どうして新撰組に追われたのだ?」
才谷屋「あいつらとは意見が合わなくてな。連中の言い分も分からんではないが、もっと世界に目を向けなければならん。狭い視界じゃ世界の全部は見渡せん!」
超太郎「意見が違うだけで、命を狙われるなんてな…」
たから「ここはそういう時代だもの」
八重「死ぬのが怖くないんですか?」
才谷屋「なーに、死ぬのが怖くて世直しなどやれんさ。それに、天命を終えるまでは死ぬつもりはないし、役目を終えたら俺っちの命などいくらでもくれてやるわ!」
大阪「天命~?」
才谷屋「日本を世界に通用する国に育てる事だ!」ドヤァ
カロメ「あーもう! ご飯食べながら喋らないでくださいっ! ご飯粒が顔についてますよっ!」フキフキ
才谷屋「おお、すまんすまん」
エヴァ「カロメは良い子だなぁ」
カズキ「はむはむ…美味い! おかわり!」
才谷屋「おお、お前見どころがあるな。さっきの戦闘では良い所がなかったけどな」
カズキ「う、それを言われると痛い」
エヴァ「…所で、才谷屋殿。どうして新撰組に追われたのだ?」
才谷屋「あいつらとは意見が合わなくてな。連中の言い分も分からんではないが、もっと世界に目を向けなければならん。狭い視界じゃ世界の全部は見渡せん!」
超太郎「意見が違うだけで、命を狙われるなんてな…」
たから「ここはそういう時代だもの」
八重「死ぬのが怖くないんですか?」
才谷屋「なーに、死ぬのが怖くて世直しなどやれんさ。それに、天命を終えるまでは死ぬつもりはないし、役目を終えたら俺っちの命などいくらでもくれてやるわ!」
大阪「天命~?」
才谷屋「日本を世界に通用する国に育てる事だ!」ドヤァ
カロメ「あーもう! ご飯食べながら喋らないでくださいっ! ご飯粒が顔についてますよっ!」フキフキ
才谷屋「おお、すまんすまん」
エヴァ「カロメは良い子だなぁ」
新撰組・屯所前
斗貴子さん「ここが…そうか」
杏子「やっと見つけたねぇ」
しゃも「よーし、さっそく入るなの」
ネロ「いやいやいや? さっきも斬られそうになったじゃん。もうちょっと様子を見ようよ」
しゃも「でも近藤さんは良い人だったし、きっと何とかなるなの」
杏子「確かに…」
ネロ「何とかならなかったらどうするのさ!」
夕映「…! 誰か来るです!」
杏子「やっと見つけたねぇ」
しゃも「よーし、さっそく入るなの」
ネロ「いやいやいや? さっきも斬られそうになったじゃん。もうちょっと様子を見ようよ」
しゃも「でも近藤さんは良い人だったし、きっと何とかなるなの」
杏子「確かに…」
ネロ「何とかならなかったらどうするのさ!」
夕映「…! 誰か来るです!」
思わずネロ達は草陰に隠れる。
ゆっくりと屯所に入っていくのは、近藤勇の格好をした祠堂鞠也だった。
ゆっくりと屯所に入っていくのは、近藤勇の格好をした祠堂鞠也だった。
真紅(祠堂鞠也?)
まとい「鞠也さんのあのお姿は…」
真紅「あいつめ、今度は何をたくらんでやがんだ…」
まとい「鞠也さんのあのお姿は…」
真紅「あいつめ、今度は何をたくらんでやがんだ…」
???「ゴホッゴホッ…」
新撰組あき1「だ、大丈夫ですか!? 沖田さん!」
沖田総司「あ、ああ…ゴホッ…今日は調子が良い方だ」
新撰組あき1「沖田さん…」
沖田「それより、坂本龍馬を取り逃がしたそうだな」
新撰組あき1「はっ…いえ、謎の集団に介入されまして、気が付いた時にはすでに…」
沖田「ならば、俺が斬る!」
新撰組あき1「無茶しないでください! そんなあなたほどの方が、たかだか一介の剣士ごとき相手に行かれるなど」
沖田「あいつはいずれ幕府を転覆させてしまうだろう。そうなる前にやらなければ!」
新撰組あき2「あんな太った男に何が出来るというのです」
沖田「坂本龍馬とはそういう男だ。だから俺はそうなる…ゴホッゴホッ」
???「フ…そんな体で何が出来る」
新撰組あき2「だ、誰だ!?」
沖田「!? それは近藤さんの羽織だぞ! なぜ貴様が着ている!」
近藤(鞠也)「俺が近藤勇だ。今は、な」
沖田「ふざけるな! 近藤さんはどうした!」
近藤(鞠也)「奴ならちょっと遠い所に閉じ込めてある」マインドコントロールモード
新撰組あき1、2「!? …おかえりなさい、近藤さん」
近藤(鞠也)「行け」
新撰組あき1、2「はい、局長」フラフラ…
沖田「くっ、妖術か!?」
近藤(鞠也)「へぇ、流石沖田総司。強靭な精神力で弾いたか」
沖田「何を…くっ」
近藤(鞠也)「さぁ沖田総司。お前の望みを言え。どんな望みも叶えてやる」
沖田「なっ?」
近藤(鞠也)「ま、聞くまでもねぇな。お前の望みは、坂本龍馬を倒すことだろう?」
沖田「なぜそれを貴様が知っている!」
近藤(鞠也)「答えは聞いてない! もっとも、聞く必要もねぇけどな」
新撰組あき1「だ、大丈夫ですか!? 沖田さん!」
沖田総司「あ、ああ…ゴホッ…今日は調子が良い方だ」
新撰組あき1「沖田さん…」
沖田「それより、坂本龍馬を取り逃がしたそうだな」
新撰組あき1「はっ…いえ、謎の集団に介入されまして、気が付いた時にはすでに…」
沖田「ならば、俺が斬る!」
新撰組あき1「無茶しないでください! そんなあなたほどの方が、たかだか一介の剣士ごとき相手に行かれるなど」
沖田「あいつはいずれ幕府を転覆させてしまうだろう。そうなる前にやらなければ!」
新撰組あき2「あんな太った男に何が出来るというのです」
沖田「坂本龍馬とはそういう男だ。だから俺はそうなる…ゴホッゴホッ」
???「フ…そんな体で何が出来る」
新撰組あき2「だ、誰だ!?」
沖田「!? それは近藤さんの羽織だぞ! なぜ貴様が着ている!」
近藤(鞠也)「俺が近藤勇だ。今は、な」
沖田「ふざけるな! 近藤さんはどうした!」
近藤(鞠也)「奴ならちょっと遠い所に閉じ込めてある」マインドコントロールモード
新撰組あき1、2「!? …おかえりなさい、近藤さん」
近藤(鞠也)「行け」
新撰組あき1、2「はい、局長」フラフラ…
沖田「くっ、妖術か!?」
近藤(鞠也)「へぇ、流石沖田総司。強靭な精神力で弾いたか」
沖田「何を…くっ」
近藤(鞠也)「さぁ沖田総司。お前の望みを言え。どんな望みも叶えてやる」
沖田「なっ?」
近藤(鞠也)「ま、聞くまでもねぇな。お前の望みは、坂本龍馬を倒すことだろう?」
沖田「なぜそれを貴様が知っている!」
近藤(鞠也)「答えは聞いてない! もっとも、聞く必要もねぇけどな」
突如、鞠也の目が赤く輝いた。
沖田「体が…胸の苦しみが消えた?」
近藤(鞠也)「どうだ? 願いは叶えてやった。さぁ、思う存分暴れてくるが良い」
沖田「誰が貴様の命令なぞ…近藤さんを返せ!」
近藤(鞠也)「くっくっく…力の前に人間は無力なんだよ」
沖田「うぅ…体が、熱い…力がみなぎってくるようだ…!」
近藤(鞠也)「フッ」
近藤(鞠也)「どうだ? 願いは叶えてやった。さぁ、思う存分暴れてくるが良い」
沖田「誰が貴様の命令なぞ…近藤さんを返せ!」
近藤(鞠也)「くっくっく…力の前に人間は無力なんだよ」
沖田「うぅ…体が、熱い…力がみなぎってくるようだ…!」
近藤(鞠也)「フッ」
真紅「…このままじゃ埒が明かねぇ」
まとい「どうしましょう?」
新撰組あき3「沖田さん! 出歩いて大丈夫なんですか!?」
斗貴子さん「噂をすれば影…だね」
沖田「心配はいらない。それより、坂本龍馬の居場所は?」
皆「!?」
新撰組あき3「三丁目の料亭に潜伏中とのことですが」
沖田「よし!」タッタッタ…
ネロ「! 皆、追うよ!」
杏子「あいつ病気じゃなかったのかよ!」
夕映「とてもそうは見えないです」
まとい「どうしましょう?」
新撰組あき3「沖田さん! 出歩いて大丈夫なんですか!?」
斗貴子さん「噂をすれば影…だね」
沖田「心配はいらない。それより、坂本龍馬の居場所は?」
皆「!?」
新撰組あき3「三丁目の料亭に潜伏中とのことですが」
沖田「よし!」タッタッタ…
ネロ「! 皆、追うよ!」
杏子「あいつ病気じゃなかったのかよ!」
夕映「とてもそうは見えないです」
才谷屋「日本なんて世界から見たらちっぽけなもんさ。俺っちはそんな日本を世界に向けて開きてぇのさ。そうすれば、いろんなものが入ってくる」
エヴァ「体も大きいと思ったが、心も大きかったのか」
才谷屋「はっは~! お前面白い事言うな! えげれすの人間は違うな!」
エヴァ「いや違うんだが…まぁ良いか」
エヴァ「体も大きいと思ったが、心も大きかったのか」
才谷屋「はっは~! お前面白い事言うな! えげれすの人間は違うな!」
エヴァ「いや違うんだが…まぁ良いか」
突然、料亭のふすまが大きく開かれた。
新撰組あき1「新撰組である!」
メロン「!?」
沖田「坂本龍馬、覚悟!」
超太郎「坂本龍馬!?」
才谷屋「お、おめぇは!」
沖田「新撰組一番隊隊長、沖田総司、参る!」ヒュン
才谷屋「ぬぉ!」
カロメ「才谷屋さんが坂本竜馬さんっ!?」
皆「な、なんだってー!?」
カズキ「イ、イメージが…カッコイイ美形剣士のいめぇじが…」
たから「思い出したわ! 才谷屋と言えば、豪商でその分家が坂本家よ!」
エヴァ「おお、冴木殿は博識だな」
たから(言えない…昔NHKで見てたアニメから得た知識だなんて…)
沖田「このっ、ちょこまかと…!」
龍馬「はっは、俺っちが切れるかな?」
エヴァ「おっと感心してる場合ではなかった。止めないと…!」
ネロ「ディープミスト!」
メロン「!?」
沖田「坂本龍馬、覚悟!」
超太郎「坂本龍馬!?」
才谷屋「お、おめぇは!」
沖田「新撰組一番隊隊長、沖田総司、参る!」ヒュン
才谷屋「ぬぉ!」
カロメ「才谷屋さんが坂本竜馬さんっ!?」
皆「な、なんだってー!?」
カズキ「イ、イメージが…カッコイイ美形剣士のいめぇじが…」
たから「思い出したわ! 才谷屋と言えば、豪商でその分家が坂本家よ!」
エヴァ「おお、冴木殿は博識だな」
たから(言えない…昔NHKで見てたアニメから得た知識だなんて…)
沖田「このっ、ちょこまかと…!」
龍馬「はっは、俺っちが切れるかな?」
エヴァ「おっと感心してる場合ではなかった。止めないと…!」
ネロ「ディープミスト!」
突然、部屋の中が深い霧に覆われる。
沖田は無我夢中で剣を振るうのだが、気が付いた時にはすでに刀がその手には無かった。
沖田は無我夢中で剣を振るうのだが、気が付いた時にはすでに刀がその手には無かった。
ネロ「ふぅ…間に合った!」
たから「ネロさん」
たから「ネロさん」
ネロは深い霧な中で沖田に接近し、その刀を奪い去ったのである。
しゃも「何とか追いついたのよー」
夕映「坂本龍馬さんとますたーたちは一緒でしたか」
エヴァ「夕映に皆…どうしてここに?」
沖田「誰だ貴様! 俺の刀を返せ!」
ネロ「嫌だよヴァーカ! あなたにこの人は殺させない!」
沖田「ば、ばか…?」
近藤(鞠也)「おいおい、慌てるなよ沖田総司」
ネロ「お前は鞠也!」
沖田「貴様っ…!」
超太郎「てめぇ、沖田総司に何しやがった!」
近藤(鞠也)「慌てんなよ。俺はただ、力を貸してやっただけだぜ?」
カズキ「何でそんな事をしたんだ!」
近藤(鞠也)「似合うだろ? それに、面白いからに決まってるだろ?」
真紅「…鞠也、お前に聞きたいことがある」
近藤(鞠也)「あん?」
真紅「孔明の園でのあの光…一体何があった!」
近藤(鞠也)「くっくっく。そう言うと思ったぜ! だが、お前らに話すことなんざねぇ!」
――ムーブモード
夕映「坂本龍馬さんとますたーたちは一緒でしたか」
エヴァ「夕映に皆…どうしてここに?」
沖田「誰だ貴様! 俺の刀を返せ!」
ネロ「嫌だよヴァーカ! あなたにこの人は殺させない!」
沖田「ば、ばか…?」
近藤(鞠也)「おいおい、慌てるなよ沖田総司」
ネロ「お前は鞠也!」
沖田「貴様っ…!」
超太郎「てめぇ、沖田総司に何しやがった!」
近藤(鞠也)「慌てんなよ。俺はただ、力を貸してやっただけだぜ?」
カズキ「何でそんな事をしたんだ!」
近藤(鞠也)「似合うだろ? それに、面白いからに決まってるだろ?」
真紅「…鞠也、お前に聞きたいことがある」
近藤(鞠也)「あん?」
真紅「孔明の園でのあの光…一体何があった!」
近藤(鞠也)「くっくっく。そう言うと思ったぜ! だが、お前らに話すことなんざねぇ!」
――ムーブモード
赤いスフィアデバイスの光に包まれて、その場に居たほぼ全員(新撰組は置いて行かれた)が料亭から消え去った。
坂本「な、何だ!?」
気が付いた時には、ほぼ全員が広い野原に立っていた。
鞠也「さぁ、勝負と行こうか」
沖田「坂本龍馬、覚悟!」チャキッ
ネロ「あ、いつの間に!」
鞠也「落ち着けよ。俺の指示に従ってもらうぜ?」
沖田「くっ…」
沖田「坂本龍馬、覚悟!」チャキッ
ネロ「あ、いつの間に!」
鞠也「落ち着けよ。俺の指示に従ってもらうぜ?」
沖田「くっ…」
国を開いて新しい時代を望む者。
国を守り永久の安寧を求める者。
二つの意志が、二つの陣営に分かれて、今ぶつかり合う!
国を守り永久の安寧を求める者。
二つの意志が、二つの陣営に分かれて、今ぶつかり合う!
夕映「…所で、坂本龍馬さんです?」
坂本「おう! 俺っちが正真正銘の坂本龍馬ぜy…だぜ!」
夕映「…………ますたー」
エヴァ「何だ、夕映」
夕映「歴史の教科書は嘘つきです…」
杏子「いや単に残ってる資料を元に作成してるから別に嘘つきって訳じゃ」
夕映「やっぱり勉強は不要です! 生で見て体験するのが一番の勉強です!」
斗貴子さん「間違ってるような、間違ってないような」
鞠也「…おーい、始めんぞ」
坂本「おう! 俺っちが正真正銘の坂本龍馬ぜy…だぜ!」
夕映「…………ますたー」
エヴァ「何だ、夕映」
夕映「歴史の教科書は嘘つきです…」
杏子「いや単に残ってる資料を元に作成してるから別に嘘つきって訳じゃ」
夕映「やっぱり勉強は不要です! 生で見て体験するのが一番の勉強です!」
斗貴子さん「間違ってるような、間違ってないような」
鞠也「…おーい、始めんぞ」