第三十九話 最悪の再会
文『…そうでしたか。彼女の最期を看取ってきたんですね』
椛「はい…お墓も立ててきました」
文『それで布都さんは?』
椛「しばらく一人にしてくれ、と。万物の掟と言いながら、やはり悲しいのでしょう」
文『あなたは?』
椛「私も同じ気持ちです…でも、私はもう、昔みたいに泣いたりはしません」
文『……そう。今日はもう寝ましょう』
椛「はい…お墓も立ててきました」
文『それで布都さんは?』
椛「しばらく一人にしてくれ、と。万物の掟と言いながら、やはり悲しいのでしょう」
文『あなたは?』
椛「私も同じ気持ちです…でも、私はもう、昔みたいに泣いたりはしません」
文『……そう。今日はもう寝ましょう』
花映塚に戻ってくるころにはすっかりと日が暮れていた。
レスラー達は椛達と共に床についた。
レスラー達は椛達と共に床についた。
布都「……」
真紅「よぅ」
布都「む…赤人形か」
真紅「好きに呼べって言ったけどずいぶんなご挨拶だな。いや良いけどよ」
布都「なんじゃ」
真紅「よぅ」
布都「む…赤人形か」
真紅「好きに呼べって言ったけどずいぶんなご挨拶だな。いや良いけどよ」
布都「なんじゃ」
二人は崖の上にいた。
足元に広がる広大な東方の地を眺めながら、そこに座っていた。
足元に広がる広大な東方の地を眺めながら、そこに座っていた。
真紅「お前は…」
布都「うん?」
真紅「俺と同じだ。俺と同じで、一人ぼっちになってしまったんだな」
布都「……」
真紅「俺は一人だった。気が付いたら一人だった。でもお前は違う。あのソガノトトスってやつは天国できっとお前の事を見守ってくれてるんだろうな」
布都「うん?」
真紅「俺と同じだ。俺と同じで、一人ぼっちになってしまったんだな」
布都「……」
真紅「俺は一人だった。気が付いたら一人だった。でもお前は違う。あのソガノトトスってやつは天国できっとお前の事を見守ってくれてるんだろうな」
そんな二人を見守る一人の少女がいた。
二人が心配で様子を見に来たのだが、真紅が普段吐露しない思いを語り始めてしまい、い出そびれてしまったのだ。
二人が心配で様子を見に来たのだが、真紅が普段吐露しない思いを語り始めてしまい、い出そびれてしまったのだ。
布都「我にとってあやつは母親だったのだ。たとえ血が繋がってなくとも、言葉はかせずとも、我はそう思っている」
真紅「…あいつだってそうさ。でなきゃ、命を掛けてお前を守るもんかよ」
布都「…うむ」
真紅「そろそろ寝ようぜ」
布都「そうだな…赤人形、否、真紅よ」
真紅「んだよ」
布都「…いや、何でもない」
真紅「変な奴」
真紅「…あいつだってそうさ。でなきゃ、命を掛けてお前を守るもんかよ」
布都「…うむ」
真紅「そろそろ寝ようぜ」
布都「そうだな…赤人形、否、真紅よ」
真紅「んだよ」
布都「…いや、何でもない」
真紅「変な奴」
素直になれない似た者同士二人はそれ以上言葉を交わさなかった。
無言のまま、花映塚へと戻ろうと歩き出す。
ふと顔を上げると、真紅の前にたからが立っていた。
無言のまま、花映塚へと戻ろうと歩き出す。
ふと顔を上げると、真紅の前にたからが立っていた。
真紅「……盗み聞きとは感心しねぇな、たからさんよ」
たから「ごめんなさい。そういうつもりではなかったわ」
真紅「冗談だよ。そんなマジ顔すんなよ」
布都「よーし、我は寝るぞ! ついてこい、二人とも!」
真紅「へいへい」
たから「ええ」
たから「ごめんなさい。そういうつもりではなかったわ」
真紅「冗談だよ。そんなマジ顔すんなよ」
布都「よーし、我は寝るぞ! ついてこい、二人とも!」
真紅「へいへい」
たから「ええ」
次の日、文が取材に出かけると共にレスラーズは起きだした。
エヴァ「なに、化身を出したい?」
椛「はい! 私、強くなりたいんです」
たから「それは構わないけれど…どうして急に」
椛「ソガノトトスさんが倒れた時思ったんです。彼女の意志を継ぎたいと。ソガノトトスさんを守りたかったとは言いません。でも、彼女が守ろうとしたものを守るにはもっと力がいるんです!」
布都「椛…そうだ、我にも教えてくれ! その化身とやらを!」
たから「空元気でも、今は体を動かしていた方が良さそうね」
ネロ「よーし、そうと決まればやろう!」
椛「はい! 私、強くなりたいんです」
たから「それは構わないけれど…どうして急に」
椛「ソガノトトスさんが倒れた時思ったんです。彼女の意志を継ぎたいと。ソガノトトスさんを守りたかったとは言いません。でも、彼女が守ろうとしたものを守るにはもっと力がいるんです!」
布都「椛…そうだ、我にも教えてくれ! その化身とやらを!」
たから「空元気でも、今は体を動かしていた方が良さそうね」
ネロ「よーし、そうと決まればやろう!」
ネロ、カズキ、たからを中心に彼女達の化身習得の特訓が始まった。
エヴァ「それは良いとして…早くミキシマックスする相手を探さないとな」
夕映「…文さんは、椛さんが良いと思うです」
杏子「へぇ、そりゃなんで?」
夕映「近しい者同士ですから、通じるところがあると思うです」
エヴァ「なるほど…確かに心を通じ合う事も条件の一つだからな」
杏子「となれば、あいつを鍛えないとな! よーし、あたしも混ざってくる!」
超太郎「あのベロクロンとかいうのはどうだろう。強くてかっこいいだろう!」ギャキィ
大阪「いや~それはどうやろ…」
超太郎「大阪さん酷ぇ!?」
カロメ「でも、ソガノトトスさんに悪い事した人なんですよっ」
斗貴子さん「いや別に悪い事ではないだろう。獣の世界は弱肉強食だ。弱い者は食われる、そんな世界だ。それに、もともと寿命だったわけだしな」
超太郎「なにこのイジメ」
椛「それで、化身ってどうやって出すんですか?」
布都「化身、化身!」
ネロ「こう、なんていうか…ばー! って感じ」
カズキ「いやドーン! って感じだろ」
たから「気合よ」
布都「なるほど! わからん!」
杏子「あたしの場合はこう…内側から炎を出す感じかなー」
???「…目標発見」
夕映「…文さんは、椛さんが良いと思うです」
杏子「へぇ、そりゃなんで?」
夕映「近しい者同士ですから、通じるところがあると思うです」
エヴァ「なるほど…確かに心を通じ合う事も条件の一つだからな」
杏子「となれば、あいつを鍛えないとな! よーし、あたしも混ざってくる!」
超太郎「あのベロクロンとかいうのはどうだろう。強くてかっこいいだろう!」ギャキィ
大阪「いや~それはどうやろ…」
超太郎「大阪さん酷ぇ!?」
カロメ「でも、ソガノトトスさんに悪い事した人なんですよっ」
斗貴子さん「いや別に悪い事ではないだろう。獣の世界は弱肉強食だ。弱い者は食われる、そんな世界だ。それに、もともと寿命だったわけだしな」
超太郎「なにこのイジメ」
椛「それで、化身ってどうやって出すんですか?」
布都「化身、化身!」
ネロ「こう、なんていうか…ばー! って感じ」
カズキ「いやドーン! って感じだろ」
たから「気合よ」
布都「なるほど! わからん!」
杏子「あたしの場合はこう…内側から炎を出す感じかなー」
???「…目標発見」
突如、丘の上に銀色の輝きを放つ青年が現れた。
杏子「あ、ああ…のぶさん!?」
銀色のボディに輝く男こそ、秋月信彦ことシャドームーン。
かつて悪の組織に改造され、紆余曲折を得てレスラーの一員となり、悪の組織壊滅後、杏子の恋人となった男である。
かつて悪の組織に改造され、紆余曲折を得てレスラーの一員となり、悪の組織壊滅後、杏子の恋人となった男である。
影月「…」
――ムーブモード
――ムーブモード
信彦の手から青いスフィアデバイスが放たれた。
青い光に包まれ、彼女たちは戦場へと招かれた。
布都「な、なんだ!? どうなっておるのだ!」
椛「ここはどこでしょう?」
影月「…」
布都「あ、あいつだ! あいつがあのボールでトトスをあんな目に!」
椛「なんと! それは許せません!」
杏子「違う、あの人はあたしの大切な人だ! 操られてるだけなんだ!」
影月「ソガノトトスの死亡を確認。これによりお前たちの目的は達成出来なくなった」
超太郎「おのれエルドラドめ! 信彦にこんな事をさせるなんて!」
影月「諦めることが賢明」
ネロ「いつもの信彦じゃない…こんな、ひどいよ!」
???「やはり、倒すしかありませんね」
椛「ここはどこでしょう?」
影月「…」
布都「あ、あいつだ! あいつがあのボールでトトスをあんな目に!」
椛「なんと! それは許せません!」
杏子「違う、あの人はあたしの大切な人だ! 操られてるだけなんだ!」
影月「ソガノトトスの死亡を確認。これによりお前たちの目的は達成出来なくなった」
超太郎「おのれエルドラドめ! 信彦にこんな事をさせるなんて!」
影月「諦めることが賢明」
ネロ「いつもの信彦じゃない…こんな、ひどいよ!」
???「やはり、倒すしかありませんね」
白黒のゴスロリ風ドレスを身に纏った女性が現れる。
メロン「あ、あの人は! エルドラドの聖白蓮議員!」
聖白蓮「初めまして、ザ・レスラーズ。そしてさようなら。あなた達は今日、ここで倒されます。このシャドームーンを基に作り上げた私の芸術品にして、エルドラドの最強エージェント、“パーフェクト・カスケイド”によって!」指パッチン
ファイナルフォーミュラー「…」
ドロッセル「…」
ゲテヒトニス「…」
アンギュロス「…」
アンドロあき×6「…」
エヴァ「最強のエージェント…つまりあいつらを倒せば全て元通りになるという事か」
椛「この戦い、私も戦います」
布都「我も出るぞ!」
椛「いえ、布都さんは下がっていてください」
布都「なぜじゃ!」
椛「あなたは戦うにはまだ幼すぎます!」
布都「くっ…勝手にせい!」プイ
たから「出るのは構わないけれど、くれぐれも無茶しないように。まといさん、コハナさんと交代お願いしても良いかしら」
まとい「あ、はい。椛さん、頑張って!」
椛「この戦い、絶対勝ちます!」
聖白蓮「初めまして、ザ・レスラーズ。そしてさようなら。あなた達は今日、ここで倒されます。このシャドームーンを基に作り上げた私の芸術品にして、エルドラドの最強エージェント、“パーフェクト・カスケイド”によって!」指パッチン
ファイナルフォーミュラー「…」
ドロッセル「…」
ゲテヒトニス「…」
アンギュロス「…」
アンドロあき×6「…」
エヴァ「最強のエージェント…つまりあいつらを倒せば全て元通りになるという事か」
椛「この戦い、私も戦います」
布都「我も出るぞ!」
椛「いえ、布都さんは下がっていてください」
布都「なぜじゃ!」
椛「あなたは戦うにはまだ幼すぎます!」
布都「くっ…勝手にせい!」プイ
たから「出るのは構わないけれど、くれぐれも無茶しないように。まといさん、コハナさんと交代お願いしても良いかしら」
まとい「あ、はい。椛さん、頑張って!」
椛「この戦い、絶対勝ちます!」
かくてザ・レスラーズとパーフェクト・カスケイドの戦いが始まった。