47 対決、円卓の騎士 - 画像レスラー@ ウィキ(跡地)

第四十七話　対決、円卓の騎士

たから「…なるほどね」
メロン「どうしたの、たからさん」
たから「私達はどうやら、『アーサー王と見習い騎士』の物語に組み込まれてしまったようね」
メロン「な、そ、ほ？」
真紅「何言ってんだお前」
たから「何が原因かはわからないけれど、私達は物語の主人公となってここにいるのは間違いないわ」
真紅「ああ、そいや見習い騎士が騎士団に入団して、ドラゴンと協力して、悪い奴ぶっ倒す話だっけ」
メロン「たからさんは主人公、辛苦さんはその友人の騎士、そして私は従者…なぜだ！！」
真紅「だってお前」
たから「ぬいぐるみじゃない」
メロン「違ぁーう！　熊のぬいぐるみ型ロボットだぁー！」
エヴァ「…そろそろ、初めて良いかな、冴木殿？」
たから「！　エヴァさん、なのね？」
エヴァ「うむ。ちゃんと皆無事だぞ」
真紅「あれ、大阪に斗貴子さんにカロメがいねぇぞ？」
まとい「ああ、あのお三方ならいずれ会えますよ？」
たから「そ、そう」
アーサー王「では、そろそろ始めましょう」
ネロ「って訳で、積る話は後にしよう。まずは入団テストを終わらせようよ」
真紅「テストって言っても身内だし、何とかなんじゃね？」
エヴァ「いや、それはダメだ。我々は物語の登場人物として組み込まれしまった。で、あれば、それに逸脱した行動を取れば世界の辻褄が合わなくなり、壊れてしまう可能性がある、我々もどうなってしまうか分からん。故に、テストとはいえ……本気で行くぞ」
夕映「たからさんと戦う…怖いです…」ｶﾞｸｶﾞｸﾌﾞﾙﾌﾞﾙ
カズキ「しっかし驚きだったね」
椛「この姿…文さんは括弧良いって言ってくれるでしょうか」
真紅「知らんがな」
ネロ（あ、何か僕は化身使っちゃダメだって天の声が聞こえる…）
まとい「リーダーなのに見習いとはこれいかに」
たから「……」
まとい「たからさん？」
たから「いえ、何でもないわ」
しゃも「では全力で行くなの。手加減はしないの！」
？？？「おかーさーまー」

　聞きなれた声にたからが振り返ると、アーサー王に近づく一人の女性がいた。
　それは白と青いドレスに身を包んだ大阪であった。

たから「大ｓ」
杏子「ストーップ！　今はアリス姫って呼ばなきゃ」
真紅「アリス？」
杏子「そう。アーサー王の娘、アリス＝マーガロイド＝アーサーらしいよ」
真紅「そんな設定あったか…？」
たから「大阪さんがお姫様ね…では斗貴子さんやカロメさんもどこかに？」
メロン「何だろうねー楽しみだねー」
真紅「そろそろ始めようぜ」指ﾊﾟｯﾁﾝ
アーサー王「ほぅ…なかなかの魔法を使いますね。彼女達が我々の力になるかどうか、楽しみですねアリスさん」
アリス「はい、おかーさま」
大阪（冴木おかーさん、辛苦ちゃん…頑張ってな～）

兵士「戦闘開始！」
夕映「さっそく行くです！　スパイラルドロー！」

　革命の風が巻き起こる。
　しかし両足をしっかりと地面につけて、たからはそれをやり過ごした。

夕映「早速破られたです！」ｶﾞｰﾝ
たから「パトリオットミサイルキック…Ｖ２！」

　逆に進化したたからの技に吹き飛ばされる夕映。

真紅「ミキシトランス、ソガノトトス！」
真紅（古竜王）「はぁぁ、王者の牙！」
超太郎「ミキシトランス、劉備！」
超太郎（劉備）「大国謳歌！」

　古き魚竜の牙と、中国の大地がぶつかり合う。
　結果、二人の技は対消滅した

真紅（古竜王）「ちぃっ！」
夕映「さすが超太郎さんは一味も違うです」
超太郎「だろ？」
八重「では次はこちらの攻撃です！」
たから「第一ドール、第二ドール！　七瀬さんを止めて！」
第一ドール「…」ｽｯ
第二ドール「…」ｽｯ
杏子「八重さん！　下がれ！」
八重「はいっ！」ｻｯ
杏子「のぶさん、行けぇ！」
信彦「おう！　ライトニングランス！」

　信彦の姿だけは皆と異なっていた。。
　白と青の鎧に赤いマント、何故かモヒカンのような鎧を装備している。
　サタンサーベルの代わりに、アキレスランスを装備した信彦はそれを軽々と回し、雷を纏った突きを繰り出した。

第七ドール白「エクセレントブレスト改！」

　しかしその技も祝福された吐息の前に弾かれてしまう。

信彦「くっ、やるな！」
たから（今の杏子さんの指示も的確だったわ…）
エヴァ「必殺タクティクス、神のタクト！」

　エヴァの指揮により、たから達への包囲網が完成する。
　追い詰められ、たからは焦燥にかられる。

たから（こんな時、どうすれば…）
真紅「…」
たから（上手く頭が回らない…）
真紅「迷うな！」
たから「！？」
真紅「俺はあんたを信じてるって言ったろ。迷わず突き進め！」
たから「辛苦さん…」
真紅「何かあったら俺達がフォローするからよ」
たから「…分かったわ」
ネロ「行くよ！　ディープミスト！」
たから「エターナルブリザードＶ２！」

　ネロの放出した深い霧は、たからの放った凍気によって冷やされ、雨となって周囲に降り注ぐ。
ネロ「しまった！」
真紅「今だ！　光速闘士イナバ！」
真紅（化身）「ローゼンラッシュ！」

　イナバが生み出した満月のような光の球体に、真紅とイナバは同時にパンチとキックを何度も叩き込む。
　そして最後に真紅の咆哮と共に満月の光は蹴り飛ばされ、エヴァ達へと流星のように落ちていく。

超太郎「護星神スタープラチナ！　オラオラッシュ！」

　超太郎の化身技が発動するも、それよりも早く真紅の攻撃が届いてしまう。
　彼は化身ごと吹き飛ばされ、目を回す事となった。

アーサー王「それまで！　これにて、入団テストを終了します！」
たから「け、結果は？」
アーサー王「…冴木さんの相手の攻撃に合わせた反撃、辛苦さんの凄まじい攻撃、お見事でした。お二人を我が円卓の騎士に迎え入れましょう」ﾆｺﾘ
真紅「やったな！」ﾊｲﾀｰｯﾁ
たから「え、ええ」ﾊｲﾀｰｯﾁ
エヴァ「おめでとう、冴木殿」
ネロ「いやー流石はたから！」
まとい「これで次の展開に無事薦めますね」
カズキ「いきなり戦闘終了になった時はびびったけどね」
しゃも「アーサー王はちゃんと見ていたって事なのよ」

　その時である。
　雲はかげり、空には雷雲が立ち込め始めた。

たから「…？　急な天気の移り変わりね」
八重「雨でも降るんでしょうかねぇ」

　雷が鳴り響く。
　閃光の後、この城にも雷が落ちてきた。

アリス姫「きゃっ！」

　雲を割り、漆黒の龍が出現する。
　禍々しいオーラを放つ、邪悪なる龍がこの城へとやってきた。

アーサー王「あれは……スペリオルドラゴン！」
超太郎「で、でけぇ！」

たから「あれが、第９の力のドラゴン…スペリオルドラゴン…！」

　しかし今やその姿は悪魔のような黒い姿であった。

アーサー王「一体彼に何が…」
しゃも「あの頭上！」

　スペリオルドラゴンの頭に、黒い鎧を纏った騎士が乗っていた。

信彦「人…？」

黒い鎧「我が名は魔王ゼロ！　アーサー王、覚悟！」
メロン「アーサー王が狙いか！」

　ゼロと名乗った黒い鎧は、黒く染まったスペリオルドラゴンと共にアーサー王へと襲い掛かった。

（続く）48 捕らわれの貧乏神

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