佐 追加デート - Todarodes pacificus

喫茶店、追加デート会話

●●「……ところで、佐伯くん。
佐伯「なに？

『好きなスポーツについて聞く』

●●「佐伯くんは
　　　好きなスポーツってある？
佐伯「無駄。疲れる。興味なし。
●●「ふぅん……
　　　サーフィンとかは好きじゃないの？
佐伯「おまえな、
　　　波乗りはスポーツなんかじゃないよ。
●●「どうして？
　　　スポーツでしょ？
佐伯「わかってないな。
　　　波乗りって言うのは、
　　　そうだな……人生なんだ。
●●「じ、人生なんだ……。
佐伯「……いいだろ。
●●（照れるならやめとけばいいのに。）

『好きなテレビ番組について聞く』

●●「佐伯くんって、
　　　いつもどんな
　　　テレビ番組見てるの？
佐伯「テレビか……
　　　そう言えば、最近見てないな。
●●「そうなんだ。
　　　お店が忙しいとか？
佐伯「まあ、それもあるけど、
　　　テレビ見る時間があったら
　　　ほかのことしたい。
●●「たとえば？
佐伯「勉強さ。
　　　高校生の本分は勉強だからね。
●●「……本気で？
佐伯「なわけあるか。
　　　店、続ける条件だからな。
　　　成績落とすわけにはいかないよ。
●●（佐伯くん、
　　　いろいろ大変なんだな……）

『好きな食べ物について聞く』

●●「佐伯くんって
　　　好きな食べ物とかある？
佐伯「あんまりこれってのは無いけど、
　　　辛いのはだいたい好き。
●●「辛いのって、キムチとか？
佐伯「なんでも。
　　　なんかさ、これみよがしに”激辛！”
　　　とか言われるとカチンと来るだろ？
●●「そ、そう？
佐伯「ああ。
　　　それで色々チャレンジしてるうちに、
　　　クセになった。
●●「へぇ……
　　　そんなもんかな。
佐伯「俺、そうとう辛いもんでも、
　　　平気な顔で食べる自信ある。
●●（ホント、負けず嫌いなんだな……）

『良く聴く音楽について聞く』

●●「佐伯くんは、
　　　どんな音楽が好き？
佐伯「流行ってんのとか、
　　　あんまり聞かないけど……
　　　クラシックギターの曲かな。
●●「へぇ、渋い感じだね？
　　　どうして？
佐伯「ああ。
　　　店でかけてるの、
　　　昔から聞いてたからだろうな。
●●「あ、もしかして自分でも弾く？
佐伯「ちょっとだけ。
　　　店に、装飾用なんだけど、いいギター
　　　があるから、それでときどき。
●●「じゃあ、今度聴かせてよ！
佐伯「ヤダ。
　　　ちょっとだけって言ってるだろ？
●●「あ、ケチ！
　　　聴かせてよ。
佐伯「嫌だ。
　　　ヘタなんだ。
●●「またまた！
　　　佐伯くんのことだから、
　　　ホントはスゴイんでしょ？
佐伯「いや……ホントにヘタ。
　　　弾くのは好きなんだけど、
　　　どういうわけか……。
●●「そ、そっか。
●●（佐伯くんでも、そんなことあるんだ。）

『趣味について聞く』

●●「佐伯くんって、
　　　なんか趣味持ってる？
佐伯「あぁ、趣味なら波乗り……
　　　は、まあ、置いといて。
●●「置いといて？
佐伯「店は、趣味っていうより、
　　　本業にするつもりでやってるし。
●●「ふんふん。
佐伯「ギターは、ちょっとな……
　　　ダメだ。
　　　俺には趣味が無い……。
●●「そんなに厳しく考えなくても。
　　　う〜ん、じゃあ、
　　　一日の中で好きな時間とかは？
佐伯「それなら……
　　　朝、コーヒー飲みながら
　　　海を見てる時だな。
●●「海を？
佐伯「知ってるか？
　　　夜明けのちょっと前って、海も空も
　　　短い間に、真珠みたいに色が変わる。
●●「そう……
　　　綺麗だろうね。
佐伯「ああ。
　　　一緒に見せてやりたい。
●●「一緒に、夜明けの海を……。
佐伯「……おまえ今、
　　　すごく不純なこと考えたろ？
●●「考えてないよ！
佐伯「やらし〜。
●●「違うってば！

『学校のことについて聞く』

●●「佐伯くん、
　　　学校の方は、最近どう？
佐伯「最近どうって、
　　　おまえはサラリーマンか。
　　　……まあ、相変わらずだな。
●●「相変わらず？
佐伯「煩わしいことばっかで、
　　　面白くもなんとも無い。
　　　早く卒業したい。
●●「……佐伯くん、
　　　本当にそう思ってるの？
佐伯「ああ。俺、店あるし。
　　　学校の奴らと
　　　チンタラやってるヒマ無いし。
●●「でも、せっかくの高校生活なのに、
　　　そんなの寂しいよ。
佐伯「俺の高校生活だよ。
　　　ほっとけよ。
●●「…………。
佐伯「ゴメン……
　　　でも、自分の問題だから。
●●（佐伯くん……。）

『将来の夢について聞く』

●●「佐伯くんは
　　　将来の夢って、ある？
佐伯「あるよ。
●●「やっぱり、お店のこと？
佐伯「店もそうだけど、
　　　ちゃんと勉強してバリスタになりたい。
●●「バリスタって……。
佐伯「ああ。コーヒーの専門家。
　　　コーヒー淹れるだけじゃなくて、
　　　デザートも食器も店の装飾のことも——
佐伯「最高のコーヒーを飲ませるために、
　　　あらゆる知識が必要なんだ。
●●「大変そうだね……
　　　じゃあ、大学へは進学しないの？
佐伯「考え中。
　　　店やるなら、やっぱり経営とか、
　　　経済とかキチンと勉強しないとな。
●●「そっか。
　　　ちゃんと将来のこと考えてるんだね。
佐伯「当たり前だろ？
　　　ガキじゃあるまいし。
　　　おまえはどうなんだよ？
●●「わたし？
　　　わたしは、どうしよう……。
佐伯「おまえな……
　　　じゃあ、幼稚園児みたいに
　　　可愛いお嫁さんとかにしとけ。
●●「アハハ！
　　　うん、それもいいかも！
　　　なんて——
佐伯「誰のだよ？
●●「えっ？
佐伯「べつに、
　　　どうでもいいけど……
●●（拗ねちゃった……
　　　もう、難しいんだから。）

『異性の好みについて聞く』

●●「ねぇ、
　　　佐伯くんの好きなタイプって
　　　どんな感じ？
佐伯「なに企んでるんだよ？
●●「何も企んでないよ！
　　　もう、屈折してるなぁ……
佐伯「悪かったな。
　　　……でも、まあ、そうだな。
●●「……？
佐伯「本当の俺を
　　　見ていてくれる人がいい。
●●「本当の、佐伯くん？
佐伯「ああ。
　　　店に立ってるとき、
　　　学校にいるときとか……
佐伯「ときどき、何がなんだか、
　　　どれがホントの自分か判らなくなる。
　　　言っててバカみたいだけど。
●●「じゃあ、今は？
佐伯「……え？
●●「今、わたしが見てる佐伯くんは、
　　　本当の佐伯くん？
佐伯「…………。
佐伯「わからない。
　　　でも、そうならいいと、
　　　そうありたいと、思ってる。
●●（佐伯くん……。）

『恋愛について聞く』

●●「佐伯くんは、
　　　恋愛ってどう思う？
佐伯「……知るかよ。
●●「……え？
佐伯「うるさく追っかけてくると思ったら、
　　　急に連絡なかったりさ……
佐伯「ちょっと優しくしてやろうと思ったら、
　　　ムカつくこと言ったりさ……
　　　どうなってんだよ！？
●●「どうって……
　　　佐伯くん、恋愛って、
　　　どんな風に考えてるかと思って——
佐伯「なんでそんなこと聞くんだよ！？
　　　こっちが教えて欲しいよ！
●●「佐伯くん、あの……
佐伯「ウルサイ。
　　　あぁ、もう……
　　　俺なに言ってんだ！　帰る！
●●「怒らせちゃったみたい……。

『恋愛について聞く』の次の追加デート

佐伯「なあ。
●●「うん？
佐伯「この間……ゴメン。
　　　急に、怒鳴ったりして。
●●「ううん。
佐伯「イライラするんだ。
　　　おまえと居ると、どんどん、
　　　自分が情けなくなってくみたいで。
●●「わたしといると……
　　　どうして？
佐伯「おまえが言ったこととか、
　　　なに考えてんのかとか、
　　　そんなことばかり考えるから。
佐伯「こうしておまえといるようになる前は、
　　　毎日、なに考えて生きてたのか、
　　　うまく思い出せないくらい……
●●（佐伯くん……。）
佐伯「想像つかないよ。
　　　もしおまえがいなくなったら、
　　　俺、どうなるんだろう……
●●「わたしが、いなくなったら……
佐伯「……これだ。
　　　イヤなんだ、こういうのが。
●●「ど、どうしちゃったの？
佐伯「ウルサイ。
　　　わかんないよ！
　　　……帰ろう。
●●（ハァ……
　　　結局また怒るんだから……）

『キスについて聞く』事故チューなし

●●「佐伯くん……
　　　キスってどんな風に考えてる？
佐伯「……。
●●「あ、あのね？
　　　大事なことだと思わない？
佐伯「どうってことないね。
●●「なんか、夢がないなぁ……。
佐伯「失礼なヤツだな。
　　　俺だってちょっといい
　　　キスの思い出くらい——
●●「思い出？
佐伯「いや、べつに……何でも。
●●（キスの思い出……か。）

『キスについて聞く』事故チューあり

●●「佐伯くん……
　　　キスってどんな風に考えてる？
佐伯「…………。
●●「あ、あのね？
　　　ほら、大事なことだと思わない？
佐伯「いつかのことだったら、
　　　悪かった。
　　　俺もちょっと不注意だった。
●●「う、うん。
　　　わたしも……。
佐伯「あれは事故だ。
　　　ああいうことは、その、
　　　ちゃんと、やり直そう。
●●「……やり直すって、これから？
佐伯「違っ……バカ！
　　　誰が今っつったよ！
　　　そのうちだろ！
●●「そ、そのうち……。
佐伯「だ、誰もおまえとは
　　　言ってないだろ！
●●「わたしだって、
　　　そんなこと言ってないよ！
佐伯「誰がおまえなんかと！
●●「こっちの台詞だよ！
●●（もう！
　　　ドキドキして損した！）

『キスについて聞く』の次の追加デート

佐伯「なあ。
●●「ん？
佐伯「この間さ、おまえ聞いたろ？
　　　その……アレのことだけど。
●●「アレ？
佐伯「……キス。
　　　アレでわかれよ。
●●「あっ！
　　　……うん。
佐伯「実は俺も……
　　　ずっと気になってる。
●●「そ、そうなんだ……。
佐伯「あの時、不思議な感じがしたんだ。
　　　それで、思い出したことがある。
　　　おまえは……
●●「？
佐伯「おまえさ、子供の頃、
　　　この町に住んでたんだよな？
●●「うん。
佐伯「そっか……
　　　うん、わかった。
　　　よし！　話はこれでおしまい。
●●「佐伯くん、どうしたの？
　　　なんか、いつもと違う……。
佐伯「違うもんか！
　　　砂攻撃！
佐伯「アハハッ！
●●（……ヘンなの。）

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