桜の木の満開の下 - Todarodes pacificus

桜の木の満開の下

若王子「今日は一段とにぎわっています。
　　　　さすが、お花見だ。
●●　「はい、本当に。
若王子「それじゃあ、
　　　　僕達も行きましょうか。
　　　　花見客の仲間入りです。

●●　「わぁ、きれい……。
若王子「本当に。
　　　　恐いくらい綺麗だ……。
若王子「見てください。
　　　　あっちの桜、
　　　　ずいぶん古い木みたいだ……。
●●　「どこですか？
若王子「こっち。
　　　　行ってみよう。
●●　「はい。
　　　　あっ……。
●●　「……あれ？
　　　　若王子先生？
●●　「若王子先生！
●●　（いない……
　　　　どこだろう？）
●●　「若王子先生！

若王子「●●さん。
●●　「若王子先生……。
　　　　よかった。
若王子「どうしたんですか？
　　　　そんなに大きな声で。
●●　「若王子先生が、
　　　　どこかに
　　　　行っちゃうような気がして……。
若王子「……どうして？
●●　「すみません。
　　　　なんだか、急にそんな気が……。
若王子「そうか……。
若王子「ほら、
　　　　先生はここにいます。
●●　「はい。
若王子「ここに、いますから。
●●　（でも、若王子先生って
　　　　急にどこかに消えちゃいそうな
　　　　気がする……。）