カミーユ「えーと。宛先とウチの住所は間違ってないな。よし、最後に俺の名前を書いて終了っと。
カミーユ・ビダン・ガンダム。
よしできた。ファのやつ、いきなり手紙が来たら、びっくりするだろうな」
お茶の間を通りすがりった刹那の目に、カミーユの氏名が映った。
刹那 「!(瞳を輝かせ、カミーユの名前に見入っている)」
カミーユ「なんだ俺の名前をジッと見て……。
キュピーン! ははぁ、なるほどな。
おーい、シロー兄さん。ちょっとこっち来てフルネームをこの裏紙に書いてくれよ」
シロー 「んん? まあいいけど。
シロー・アマダ・ガンダムっと。これでいいのか?」
カミーユ「ああ、ありがとう。そこ、見てみなよ」
刹那 「!!(満面で、これ以上ないほどの笑みを浮かべている)」
シロー 「……なるほど。こういうことだったのか」
ガロード「面白え遊びしてんじゃん。俺もやるぜ~。
ガロード・ラン・ガンダムっと」
刹那 「!!!(お茶の間に入ってきた)」
ジュドー「おっしゃ。
ジュドー・アーシタ・ガンダムっと」
刹那 「!!!!(裏紙に連なる兄弟の名前を見て、無言で小躍りしている)」
カミーユ「幸せそうだなぁ。おーいキャプテン、ちょっとこっちに来てくれ」
キャプテン「どうしたカミーユ。侵入者か?」
カミーユ「いや、用ってことでもないんだ。刹那を見てごらん」
キャプテン「刹那の脳波から、大量のアドレナリンが検出されている」
刹那 「ガンダムだっ。最高に、ガンダムだ!(胸に手をあて、天井を見上げている)」
カミーユ「なあ刹那。おまえもこの裏紙に、自分のフルネームを書いてごらん」
刹那 「了解した。刹那・F・セイエイ・ガン、ダ……、ム……」
ガロード「あーあー。感極まってらあ」
シュドー「泣くほど嬉しいとはねえ」
刹那 「俺は……。この家の兄弟として生きることができて、幸せだ。
兄弟みんなは、俺の誇りだ。実に、実にガンダムだっ!」
カミーユ「なんだこの、温かな感じは……」
ジュドー「俺も感じる。刹那兄から、大きな想いが伝わってくる。
んま、ガンダムって名前がなかったらどうなるんだろうとも思うけどさ」
ガロード「でもよ、嬉しいことを言ってくれるぜ、刹那兄ぃ」
シロー 「刹那、おまえはアムロ兄さんを超えたいんだろ? なら一所懸命に、勉強しなくちゃな」
刹那 「そのとおりだ。俺はガンダムになるんだっ」
この日、刹那のお勉強は、とても充実したそうな。
最終更新:2013年09月18日 19:14