名前:女王の訪問 1/6 :2008/08/14(木) 04:05:49 ID:???
ウッソ「ただいまー……って、みんな僕の部屋で何してるんですか!」
ロラン「お掃除ですよ。もうっ、またこんないかがわしい本を……」
カミーユ「むっ……そこだ! そこ! あったぞ盗聴器と盗撮カメラだ」
ウッソ「それは昔使ってたのを放置してるだけです! 今は使ってませんよ!」
シーブック「信じるよ、埃かぶってたしな。こっちにデジカメもあったぞ」
ウッソ「それは普通のデジカメですよ! 何で片付けるんですか!」
ロラン「もう面倒ですからウッソの部屋を月光蝶で埋葬してしまいましょうか……」
ウッソ「おかしいですよロラン兄さん!」
セレーネ「ただいまー……って、みんな私の部屋で何してるのよ!?」
アムロ「これとこれは捨ててもいいな……ドモン、そっちの粗大ゴミを頼む」
ドモン「おうっ! 外にいるジュドーとガロードに渡してくる」
シロー「あ、クリス。こっちの下着の処理を頼む」
クリス「はい。まったくもう、セレーネさんったら下着くらいもっとちゃんと……」
ギンガナム「このセレーネすごいよ、さすが
ガンダム兄弟の紅一点。部屋が魔窟である!」
セレーネ「クリスとギムまで!? ちょっと兄さん、何で私の部屋を片付けてるの」
アムロ「いっそ最低限の家具以外全部廃棄して、セレーネをクリスの家に預けようか」
クリス「事情が事情ですから仕方ありませんね……うちではこんなに散らかさせませんよ」
セレーネ「ねえ何の話? もしかして勘当? 家を追い出そうっていうの?」
ロラン「分かりました。ウッソ、今から重大な事を話します。心して聞いてください」
アムロ「いいか、これは我が家だけの問題じゃないんだ。」
ロラン「ディアナ様が我が家にいらっしゃるんですよ。
キエルお嬢さんを替え玉にして、一般人の生活を体験したいとおっしゃって。
ハイム家は何だかんだ言って立派なお屋敷ですから、
ハイム家での生活ではなく、我が家で生活してみたいとご希望で」
アムロ「しかも当分滞在する事になっている。
ちなみにハリーはキエルさんをサポートするためこっちには
来ない。
ディアナ様にはセレーネの部屋を使ってもらうから……分かるな?
月の女王様をこんな魔窟に押し込んだとなったら、俺達は世界中から後ろ指だ」
ウッソ「だからって……何で僕がこんな扱いをおおおおおおお!?」
セレーネ「だからって……何で私がこんな扱いをおおおおおおお!?」
101 名前:女王の訪問 2/6 :2008/08/14(木) 04:07:06 ID:???
翌日
ディアナ「ああ……ロランの家に来るのも久し振りですね」
ギンガナム「小生は毎日来ているのである!」
アムロ「ディアナ様、今日はよくお越しくださいました。
兄弟一同を代表してご挨拶させていただきます」
ディアナ「アムロさんご機嫌よう。これからしばらく、よしなにな」
ロラン「ディアナ様、玉露と茶菓子を用意いたしました。こちらへどうぞ」
ディアナ「ロラン・セアック。繊細な心配りありがとう」
庭
ヒイロ「任務完了。庭のトラップを通常の10倍にした」
刹那「これを突破できるのはガンダムくらいだ」
リビング
サタンガンダム「うむ、なかなかいいお茶ではないか」
アムロ「……何でここにいる。何でディアナ様のためのお茶と茶菓子を食っている」
サタンガンダム「庭がトラップだらけになっていたから、つい侵入してみた」
アムロ「出て行けー! ガンダムハンマァァァァアアアアア!!」
サタンガンダム「うぐああああああああああああ!!」
庭
刹那「やはりトラップを突破したのはガンダムだった」
ヒイロ「任務失敗。自爆する」ドカーンドカーンドカーン(他のトラップが誘爆)
リビング
ディアナ「何だか庭が騒がしいようですけれど……」
ロラン「お気になさらず」
ディアナ「ロラン、今日からしばらく、私は女王ではなくあなた達の家族となるのです。
そんな他人行儀ではなく、もっと普通に接してはくれませんか」
ロラン「ええっ!? で、でも、そんな恐れ多い……」
ギンガナム「いい度胸だ
ディアナ・ソレル! ではそのようにさせてもらおうかぁー!」
ディアナ「あなたは家族ではないでしょう」
アムロ「…………」
ロラン「…………」
ギンガナム「…………」
アムロ&ロラン&ギンガナム「ハッ! そーいえばそうだった!」
セレーネ「あんた等……」
アル「ディアナさんはガンダムとザク、どっちが好き?」
シュウト「ディアナさんってマロングラッセが得意なんでしょ? ねえ、作ってみて!」
アムロ「ああ! 敬う事を知らないチミッ子達が……」
ディアナ「ええ、キエルさん直伝ですから。ロラン、台所を借りますよ」
ロラン「ディアナ様が包丁を手になさるだなんて!
いやでもキエルお嬢さんのフリをしていた時は……」
102 名前:女王の訪問 3/6 :2008/08/14(木) 04:07:44 ID:???
ピーンポーン
マリナ「こんにちは。刹那の家庭教師に来ました。この匂い今日のオヤツは何かしら?」
キラ「いらっしゃい、マリナさん。刹那なら庭で爆発してるよ」
マリナ「え!?」
刹那「俺は
ガンダムだ」
キラ「あ、大丈夫だったみたい」
刹那「今日はマロングラッセがガンダムだ」
マリナ「マロングラッセ! 初めて聞く名前だわ、それはおいしいの?」
刹那「ガンダムだ」
キラ「……という訳でマリナさんの分も作ってもらえますか?」
ディアナ「分かりました。せっかくですからたくさん作りましょう」
ギンガナム「兄弟の人数分しか作らんのであれば、小生はキラの分を食わねばならんからなぁ!」
キラ「食べてく気!? っていうかまた僕から取ろうとしてたの!?
そんな事になったら僕はシンの分を食べなきゃならないじゃないか!」
シン「あんたって人はあああああああ!!」
ロラン「シン! お客様がいらしてるんですから、もっと静かに……って」
マユ「こんにちはロランさん」
ステラ「……マロングラッセ……楽しみ……」
シン「ご、ごめん……道でバッタリ会っちゃって、遊びに来る事に」
アムロ「ヒイロ! キャプテン! 警備を厳重にしろ!!
ミンチフラグが立った!」
ヒイロ「任務了解」
キャプテン「これより警戒に入ります」
マユ「アムロさん、ちょっと酷い……」
アムロ「月は出ているか!? ガロードは家に近づく不審人物をサテライトキャノンで砲撃!」
ガロード「ちょ、それやりすぎ」
アムロ「俺はシローに電話して、警察のパトロールを通常の20倍にしてもらってくる!」
セレーネ「アレ関係以外でここまで壊れるなんて珍しいわねー……左斜め45度からエイッ!」ドガッ
アムロ「はっ、俺はいったい何を……」
セレーネ「はいはい、私達は仕事を休んでディアナさんを歓迎してるんでしょ。
せっかく有給使ってるんだからしっかりなさい」
ジュドー「何だかんだいってやっぱりセレーネ姉さんは頼りになるな」
ガロード「ジャンクに出そうと思ってた色々な私物、あとでちゃんと返してやんなきゃ」
セレーネ(ニヤリッ……計画通り! 私の私物を捨てるなんて許さないわよ……)
103 名前:女王の訪問 4/6 :2008/08/14(木) 04:08:15 ID:???
ウッソの部屋
ウッソ「…………」
カミーユ「シーブック、そっちの漫画取ってくれ」
シーブック「はい。俺ちょっとトイレ行ってくるから、見張りよろしく」
ウッソ「何で僕がせっかくの夏休みに部屋に閉じ込められなきゃならないんですか!」
カミーユ「それはこっちのセリフだ。いっそどこか遠くに旅立たせる案もあったんだが、
ディアナさんは俺達兄弟全員と一緒に生活してみたいそうだからな……」
ウッソ「だったら僕もディアナ様に会わせてくださいよ!」
カミーユ「ああ、夕飯の席くらいは一緒にさせてやるよ」
ウッソ「何で僕はこんな汚れキャラになってしまったんですかぁー!! 酷すぎますよ!」
カミーユ「あれ? この巻、前に読んだな……ウッソ、この漫画の続きは?」
ウッソ「知りませんよ!」
リビング
ディアナ「さあ皆さん、召し上がれ」
アル「わー、おいしそう」
シュウト「いい匂い……」
ギンガナム「このマロングラッセすごいよ! さすがディアナ・ソレルのお手製!
ローラ・ローラの朝ご飯とはまた違った味わいである!」
ステラ「おいしい……」
マユ「わーい」
マリナ「ああ! 刹那、刹那! マロングラッセです!」
刹那「実にガンダムだ」
ヒイロ「月風に言うならユニバースらしい」
マリナ「マロングラッセ……なんてガンダムユニバースなの!!」
刹那「!! ガンダム……ユニバース……ガンダムユニバァァァァアアアアアアアス!」
アムロ「刹那……その響き気に入ったのか?」
ロラン「ディアナ様、申し訳ありあません。お手伝いをできなくて」
ディアナ「いいのです、わたくし一人で作りたかったのですから。
それに皆さんがこうしておいしそうに食べてくださる……とても喜ばしい事です」
ジュドー「ディアナさんいい人だなぁ……ハマーンもディアナさんを見習ってほしいぜ」
ガロード「俺はティファはティファのままでいいや。誰かの真似なんかしなくてもさ」
ロラン「ディアナ様、お茶のお代わりですはいかがですか?」
ディアナ「ありがとうロラン」
セレーネ「平和ねぇ……ところでディアナ様、これから私の部屋に案内しましょうか?」
ディアナ「ええ、しばらくご厄介になります」
104 名前:女王の訪問 5/6 :2008/08/14(木) 04:09:01 ID:???
セレーネの部屋
セレーネ「ジャーン! ここが私の部屋よ!」
ディアナ「まあ、綺麗に片付いて……さすがロランのお姉さんでいらっしゃる」
ジュドー「よく言うぜ……」
ガロード「ドモン兄さんでさえ汗だくになるほど掃除したのに……」
セレーネ「そこの二人、黙ってないと尻の穴から奥歯ガタガタ言わすわよ」
ディアナ「ベッドが二つありますね。余分なベッドがあったのですか?」
セレーネ「ああ、そのベッドは…………あれ? えーと、誰のベッド?」
ジュドー「え? 予備があったんじゃないの?」
ガロード「誰かのベッドを勝手に持ってきたらさすがに文句言われるだろ?」
セレーネ「そうよね……予備があったみたいだから安心して使って」
ディアナ「よしなに」
海
コウ「うーみーはー広いーなー大きーいーなー……」
シーマ「コウ! スイカ割りをするよ!」
コウ「今頃みんなどうしてるのかなぁ……僕が拉致られたって気づいてくれてるかなぁ」
107 名前:女王の訪問 6/6 :2008/08/14(木) 05:10:11 ID:???
リビング
ディアナ「では皆さん、晩ご飯をいただきましょうか」
アムロ「兄弟誰一人欠ける事なく一緒に夕食を食べるっていうのは楽しいもんだな」
セレーネ「そうね、今日はディアナさんとマリナさんの合作だから楽しみだわ」
シロー「まさか女王陛下の手料理をいただけるなんてね」
マイ「光栄な事です。お礼に月のMSを整備して差し上げたいくらいです」
ドモン「マイ兄さん、シャイニングフィンガーとゴッドフィンガーどっちがいい?」
カミーユ「今日はあの変態達も通常の50倍のトラップにやられて出番すらないな」
シーブック「ああ。ある意味ディアナさんが来てくれてすごく平和になったよな」
ロラン「ディアナ様は平和の象徴の如き存在でいらっしゃいますから当然です」
ギンガナム「さらに! 月の武を受け持つ家系、
ギム・ギンガナムもそろっているのだからなぁ!!」
キラ「今日は平和にご飯を食べられる」
シン「まったくだ。それに今日はマユがミンチにすんでよかったよ」
刹那「ディアナ・ソレルはガンダムだ。マリナの料理もガンダムだ」
マリナ「今日は夕餉にお呼ばれしていただき、ありがとうございます。ああ、銀シャリが……!」
ヒイロ「罠を増やしすぎて疲労が激しい。これより栄養補給に入る」
ガロード「ところで……ちゃんと全員そろってるよな? 誰も抜けはないよな?」
ジュドー「NT能力全開にしてもそんな見落としは感じないぜ」
ウッソ「ディアナ様と一緒にご飯が食べられるなんて、夢のようですよ!」
アル「ディアナさんの料理もマリナさんの料理もおいしい!」
シュウト「毎日こんなだと楽しいのになぁ」
ディアナ「皆さん、口がお上手でいらっしゃる」
アムロ「いえいえ、本心ですよ」
一同「ははははは」
海辺の旅館
シーマ「さあコウ……私のアワビをお食べー!」
コウ「ちょ、シーマさんそれはちょっと下品すぎる……」
シーマ「何勘違いしてんだい! ダイビングのついでに取って来たアワビだよ!」
コウ「ホッ……よかった」
シーマ「しかしあんたがそういう妄想をするってんなら、相手してやろうじゃないか」
コウ「墓穴掘ったぁぁぁ!! 誰か助けてぇぇぇ!!」
続く予定は今のところない。
最終更新:2013年09月19日 20:45