V 学園祭編26の後日談になります。

(作劇上、何個か新規設定作っちゃいましたが、オールパラレル扱いで宜しくです)

学園祭終了から数日が経ち、
ウッソの所属している園芸部リガ・ミリティアとモトラッド部との衝突から生まれた被害の傷は
未だ癒えていない…校舎にまで及んだ破損個所は土建業者を呼び修復中をしているも
モトラッド部によって付けられた花壇や芝生へのタイヤ跡の修繕は、
自らの不始末を反省する為にも、当事者である園芸部が課せられた課題であった…

学園校舎内、旧学園祭模擬店ブース近くの花壇にて、
トマーシュ「エリシャとマルチナは向こうの端から植えていってよ」
エリシャ「判ったわ、あれ?スージィは?」回りを見回し
トマーシュ「大方、シャクティと一緒にカルルの世話でも焼いているんだろ?」花壇にスイトピーを植えながら
マルチナ「(シャクティ…何故、何時もカルルを連れて歩くの?謎だわ)
学校に赤ん坊(カルルマン)や飼い犬(フランダース)を連れ込むのは金持ちの家の特権なのかしら?」
エリシャ「そんな事、詮索しない(だって、あの組み合わせはワンセットなんだから仕方ないでしょ)、ホラ働く、働く」

トマーシュ「ふぅ、しかし、この調子じゃー、今月一杯は修繕作業に取られるのかなぁ…」軍手で額の汗を拭いながら
サイ「よう!園芸部!放課後まで、大変だな」後ろから親しげにトマーシュの肩を叩く、
トマーシュ「!?」

トマーシュ「ああ、サイか、君の処のクラス、ラクスさんや、キラ君には迷惑掛けちゃったみたいで御免よ、
本来なら部の部長である僕があんな事は(キャバクラのウェイトレス役)
止めなきゃいけなかったんだけどね。回りに流されちゃって…」
サイ「いいって、いいって、部長は大変だもんな」
トマーシュ「そう言ってくれるのは助かるよ」
サイ「気にすんなよ。本人達も好きでやってるところが、あるみたいだし」
トマーシュ「(学園祭当日はカガリVer.の女装をしていた)エェ?じゃ…キラ君って、女装が趣味?」

バッシュ!!ブォォオオオオォォォォォォォン!!

トマーシュが台詞を吐た刹那、ゴールドスモー(月製、金色の高級セダン車)が猛スピードで校庭まで入り込み
トマーシュとサイの処へ横付けされた。中から赤いサングラスを付けた男が表れる。
ハリー「そこの君、今、女装が趣味だと言わなかったか?」
トマーシュ「……え?ぼ、僕ですかぁ!?(確かに言ったけど、自分の趣味じゃないし)ち、違います。違います。」必至に否定する
ハリー「ならば、隣に居るメガネ君の発言かね?」
サイ「(初対面でメガネ呼ばわれかよぉ…)ち、違います…そんな趣味、ナチュラルの僕に有る筈無いでしょ」
ハリー、暫し考え込み「うーむ、どうやら私の勘違いのようだ。驚かせてすまなかったね、では!」
ゴールドスモーに乗り込むと、瞬時にその場を去ってしまった。

トマーシュ「今のアレ…ウッソ達の家族を追い回してるって言う、変態仮面の一味かな?……」
サイ「ああ、俺もキラから聞いた事有るよ……」二人は暫し、呆然とするしかなかった。

学園校舎内、夕暮れの中、木々が赤く染まるキャンパス内の中央の公園にて、
スージィ「おーよし、よし、シャクティが部活から戻ってくるまで良い子で待っていようね」
カルルマンを抱っこしてアヤしている。園芸部の作業に邪魔になるから、と
シャクティが暫くの間、スージィに子守りを頼んだのだ。

その公園に、学園へ遊びに来ていたミネバが通りかかる(普段はお屋敷の中で個人家庭教師より修学)
ミネバ「…ここがハマーンが働いている場所なのだな」
マシュマー「ミネバ様、余り遠くへ行かれぬように…」
(ミネバ様がハマーン様を恋しさに駄々を捏ねた為、学園にお連れした訳だが…
外にお連れした事が気分転換にもなり、少しはお気が晴れたようだな)
ミネバ「マシュマー、あの者は何故に赤ん坊を抱えて学校に来ておるのだ?」スージィを指して、
マシュマー「ハァ、そう言われてみればそうでありますな」

スージィの元に歩み寄る二人、
マシュマー「そこの子守りをしている少女、母親は何処に?」屈みこんで、
スージィ「え?あぁ……えーっと、この子は知り合いの子で、私は少しの間、預かってるだけなんです」
マシュマー「そうか…」(市井の中、強く生きる子供の姿とは美しいものだ)
ミネバ「これが…赤ん坊と言うものか」珍しげにカルルを覗き込んで、
スージィ「そうだよ、カルルって言うの」
ミネバ「カルルと言うのか、………その、少し…触っていいか?」
スージィ「うん!頭を撫でて上げると喜ぶんだよ」
ミネバ、カルルの頭を恐る恐る、撫でる「赤ん坊の髪とは柔らモノなのだな」
スージィ「あ、名前、未だったね。私はスージィ、宜しくね」
ミネバ「わ、私はミネバ・ラオ・ザビだ。」
マシュマー(ミネバ様の笑顔……久しぶりに見る。お屋敷住いでは同年代のご学友も出来ないしな、
偶には世俗に触れて、子供らしい感情を育む事も必要なのかもしれん)

学園校舎内、
花壇の前で植え替え作業をしているエリシャとマルチナ、
マルチナ「姉さん、今、金色の車が校庭に入ってこなかった?」
エリシャ「さぁねぇ?気付かなかったけど…」
二人はスコップで土を掘り返して、ケースに積まれた鉢から花壇にスイトピーを植えている。

単位を獲る為に珍しく登校していたビーチャとモンド。校庭をぶらぶら歩いている。
ビーチャ「あー偶に学校来ると疲れるよなぁー、って、おい、あの花壇の娘達、可愛いと思わないか?」
モンド「そうかな?、別に…」(又、こいつの病気が始まったのかよ)
ビーチャ「いいからさ、行くぞ!」(偶に学校も来て見るもんだね!)
モンド「しゃーねぇか、付き合うよ」

エリシャ「マルチナ、そこの鉢を取って」後ろに手を回して、
ビーチャ「ハイ、どうぞ!」エリシャに鉢を手渡して
エリシャ「ありがとう…(ん?聞きなれない男の声!?)って……」後ろを振り向くとビーチャが居た、
エリシャ「キャ!!」驚いて鉢を下に落としてしまう
マルチナ「姉さん!?」
ビーチャ「ご、御免、御免、何も驚かせようとした訳じゃないんだけどさ」
エリシャ「急に!吃驚しますよ。…………ところで、何か様ですか?」
ビーチャ「や、それがさぁ、急に土弄りもいいもんだなぁって、ね……女の子二人じゃ大変だろ?手伝うよ」
エリシャ「手伝って頂けるは有り難いですけど……(何か馴れ馴れしいわ)」
ビーチャ「よぅし!そうと決まったら早速ね。俺はビーチャ。コイツはモンド。宜しく!」
モンド「このスコップ貸して貰うよ」ヤル気満々である。

マルチナ「(小声で)姉さん、この人達、勝手に手伝うって……」
エリシャ「(小声で)少し、如何わしいけど、手伝ってくれるのは……助かるわ、手も足りないし」
ビーチャ「さぁ!ちゃっちゃっとやっちゃいましょうねぇ!」(作業をしながらなら会話も弾むさ。我ながら名案!)

温室から花の入ったケースを持ってオデロとウォレンが花壇に戻ってきた。
オデロ(何だ?エリシャと一緒に居る奴、観ない顔だな、こいつ等、何で花壇に居る ヽ(`Д´)ノ )
ウォレン(あぁぁ………マルチナさんがぁ、変なカリアゲ男と一緒に花壇に居る… ( #・∀・) )

学園校舎内、花壇の前で
オデロ、屈んでるビーチャの前に立ち、「おい、アンタ!ウチの部員でもないのにさぁ、勝手に花壇弄んなよぉ」
ウォレン「そ、そうだよ……備品も勝手に使って」オデロの横で半歩下がりながら
ビーチャ、立ち上がり「(何だ?コイツ?)観て判んないのを?手伝ってやってんでしょうがぁ。
この娘達の許可は得てるよ」エリシャ達を指指す、
オデロ「それ、本当かよ?」エリシャの方を向いて、
エリシャ、言い難そうに「この人達が、…土弄りをさせろ、って、勝手に来たて……断れなくかったのよ」
オデロ「花のさぁ、植え方一つで苗が腐って駄目になる事も有るんだ!こっちは、遊びでやってんじゃねぇんだよ!」
ビーチャの持っていたスコップを取り上げる

ビーチャ「ちょっとォ!こっちは好意でやってやってんだぜ!」オデロと睨み合う
モンド「おい、ビーチャ止めとけってぇ」ビーチャの腕を引いく
オデロ「ど~ゆ~好意、なんだかなぁ?」今にも掴みかからんばかりに、
ウォレン「オ、オデロ……暴力は良くないよぉ……」オデロの横につく、脚が震えている
ビーチャ「アレ?もしかしてお前、あの娘の(エリシャを指して)彼氏なのか?」

エリシャ「え!?Σ(゚д゚; ……そ、そんなんじゃあぁありませんよぉ!」真っ赤なになって否定する

オデロ「くぅ、マジかよぉ!?………(俺の一方通行か?つーか、脈無しなのかぁ!?)」
ビーチャ「ほぅ~らぁ、お前は関係ないってさ」からかう様にオデロヘデコピンを発射。
オデロ「(ブチッ!?)ぐぉぉぉおおおおお!!」完全に切れたオデロ、ビーチャにタックルをかまし、
花壇の脇で馬乗りになってビーチャに殴りかかった。

マルチナ「姉さん!止めないと…」
エリシャ「(顔面が真っ赤、暫し呆然)………あ、そ、そうねぇ!そうよね!止めないと」

オデロとビーチャの喧嘩にウォレンとモンドが割って入ろうとする。
モンド「止めろよ!ビーチャ、俺達は唯でさえ、単位足りないんだぞぉ!下手な問題は!!」
ウォレン「学祭の直ぐ後(本来なら退学モノでした)に問題起すのは不味いってぇ!」
互いに掴み合い地面を転がるオデロとビーチャを中心に揉み合う4人。
オデロ「うっせぇええ!黙ってろぉ!」オデロの肘がウォレンの顔面に入る、
ウォレン「うわっ!」後ろに吹き飛ばされるウォレン、

ウォレン「痛っぅ……」離れた処でしゃがみ込んでいると、
そこに偶然偶々、校舎の修復作業に来ている土建業者のダンプカーが、通りかかり
ウォレンは跳ね飛ばされる。更に倒れこんだ処へ、ミキサー車が通りかかり、

エリシャ「あ!ウォレンがミキサー車に敷かれてミンチになった!!」
マルチナ「ヒトデナシ!!」

ビーチャ、モンド「え?Σ(゚д゚;」
モンド「や、やばいぜぇ…」
ビーチャ「バックレれんぞぉ!」撤収する二人、場馴れしているだけあって逃げ足は速い
オデロ、切れた唇から出る血を手の甲で拭いながら「くそぉ、アイツ等……」
エリシャ「大変!血が出てるわよ!」オデロに駆け寄って、ハンカチを差し出す、
オデロ「ああ……ありがとう(先ほどのビーチャの言葉を思い出して思わず赤くなるオデロ)
これさ……(血で汚れたハンカチを持って)洗って返すからな」
エリシャ「う、うん………」オデロの方がマトモに観られず、顔が真っ赤に
マルチナ(お姉さんと、オデロ。この二人、イイ感じゃない)

学園校舎内、園芸部リガ・ミリティアの温室の前、
ウッソ「シャクティ、ホースは積んだ?」
シャクティ「積んだわ」
ウッソ「じゃ、トマーシュさん達の処へ行こうか」
台車に積んだ荷物を引くウッソ

そこにビーチャとモンドが走ってくる。かなり慌ててるようだ
モンド「ハァハァ…ミ、ミンチなんてさぁ…ハァハァ」
ビーチャ「ハァハァ…これ以上の面倒は…ハァハァ…御免だよなぁ」
そのまま裏の方へ走り去っていく。校舎の裏は抜け道があり、ジュドー他、ジャンク屋仲間達は
授業をエスケープする際にも良く使っているらしい。

ウッソ「何だろう?今」
シャクティ「…ミンチがどうとか言っていたわ」
ウッソ「ミンチ?(又、ウォレンがミンチにでもなったのか?)…ふ~ん……………あ!?Σ(゚д゚;」台車を引きながら、
シャクティ「ウッソ、どうしたの?」

フレイが独りで温室の方へ歩いて来る。
フレイ(ふぅ~~ん……この温室の辺りは学園内でも死角になるし、人気も少ないから大きな音を出しても安心ね。
体育館倉庫ばかりじゃ飽きちゃうから、この付近もレパートリーに入れようかしら?
あの温室も魅力的だわ。 ̄ー ̄)ニヤ なんとかして使えないもかしらねぇ……)

ウッソ(あ、あれは………キラ兄さんが虐めに遭ってるって、そのフレイさんだよな。
画像サイトで画像をうpした事はあるけども、実際に実物を見るのは初めてだ)

カメラ小僧の性か、普段、盗撮をしている被写体が目の前に居る、その事実にウッソは興奮を隠せなかった。

ウッソ、台車を離れてフレイの元へ
ウッソ「あ!あの、すいません」(わ、写真よりも綺麗だ)
フレイ「何かしら?」
ウッソ「キラ兄さん達のクラスのフレイ=アルスターさん、ですよね?」( ;・∀・) ドキドキ
フレイ「そうだけど……君はキラ君の……弟さん?」
ウッソ「ハ、ハィ!ウッソ=エヴィンと言います」( ;・∀・) ドキドキ
フレイ「そう、宜しくね」ニコリ、(初対面なので礼儀正しく)
ウッソ「あの、お花、好きなんですか?」( ;・∀・) ドキドキ
フレイ「何故?」
ウッソ「温室を眺めていたので……、そうだ、僕、園芸部なんです!好みの花を言ってくれれば、差し上げますよ」( ;・∀・) ドキドキ
フレイ「イイの?…」(ふぅぅん…この子、園芸部か。使えるかも  ̄ー ̄)ニヤ )
ウッソ「ええ!花なんか売る程、ありますから!」
フレイ「それじゃ、今度遭う時までに欲しい花の種類、考えておくわ」(別のお願いもするかもね。ふふふ)
ウッソ「ハイ!あ、それじゃ、僕、シャクティが待ってるので」
フレイ「部活動、頑張ってね…」

ウッソ、台車に戻る「待たせたね、シャクティ。行こう」
(なんだ…フレイさん、別に怖くないや、キラ兄さんとは単に反りが合わないだけなんじゃないのか?)
シャクティ「今の人は?…」
ウッソ「え?ああ、僕の兄さん達のクラスメイトだよ」
(フレイさんって、誰かに似てるな?姿じゃなくて……こう、雰囲気が、それに画像よりも実物の方が綺麗だ)
シャクティ「……」(ウッソ、気をつけて。優しさに包まれた深い悪意がウッソを狙っているわ……)
ウッソ(フレイ=アルスターさんかぁ(*´v`*) )

年上の女性、フレイに対してウッソは僅かに惹かれ始めていた…人は過ちを繰り返す生き物である。

(終。パラレル扱いで活かせる処は活かしてくださいませ>職人様達)

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最終更新:2017年06月15日 19:58