朝の五時、リグ・シャッコーと根性で地球に降り立った猛者がいた
クロノクル「さて、
カロッゾパン屋・・・どこにあるのか・・」
今回クロノクルに与えられた仕事は
「カロッゾパン屋との専属契約をとって来い」だ
クロノクル「この辺の地理はファラ部長のほうが詳しいと思うんだが・・」
ファラ部長は教師をしていたことが判明し、使い方に難しさを
感じたため宇宙漂流刑に処された、救助されて今は教師に専念しているらしい
クロノクル「いまさら会いに行ったらギロチンが待っていそうだしな」
そのうち、考えている時間が無いことに気付きとりあえず歩き出すクロノクル
そう、自分が行けないことに怒り狂うマリアによって
会社を
ミンチにされる前に自分が契約を成功させねばならないのだった・・
クロノクル「パン屋と契約しただけで社運が変わるとも思えんがな・・」
クロノクル「こんな朝早くの日曜では道を聞くにも人がいないか」
人気の無い朝の町を徘徊するクロノクル
マスクの異様さと相成ってただの変態にしか見えない
そこへジョギング中の青年が通りかかる
クロノクル「あー君、この辺りで仮面をつけた男の経営するパン屋を知らんか?」
コウ「それならこの近くですよ、道が分からないなら案内しますね」
クロノクル「すまない、助かるよ」
二人は並んで歩き出す 続く
コウ「宇宙から来たんですか?」
クロノクル「ああ、仕事でな」
コウ「仕事でパン屋に?」
クロノクル「色々あるんだよ・・」
どうやらお互い気が合うらしい、日常の愚痴などこぼしつつ歩くとすぐにパン屋についた
コウ「・・・閉まってますね」
クロノクル「そうだな、早過ぎたか」
コウ「少し時間をつぶしましょうか」
クロノクル「付き合ってくれるのか?」
コウ「付き合いますよ」
クロノクル「悪いな・・・」
クロノクル「まあ姉も凄いが今までで一番酷かったのはあれだな、昔付き合っていた女が一番酷かった・・」
コウ「あなたもですか?
僕も付き合う羽目になった金髪の女に酷い目に遭わされたんです」
クロノクル「偶然だな、私が付き合っていた女も金髪なんだ
まぁ、今となっては過去の事だからな、気にしてもしょうがないかもな」
コウ「そうですね・・これからいいことがあるかもしれないですしね!」
クロノクル「そう考えることにするよ・・・・お、あの店開けるようだぞ」
商店街の店のうちの一つが開店する、
コウ「そろそろパン屋開いたかもしれないですね、行ってみましょう」
商店街の店が次々と開店していく中、二人は来た道を戻りだす
コウ「あ、開いてますよ。パン屋!」
クロノクル「本当だ・・ありがとう君のおかげだよ」
コウ「そんな事無いですよ、それよりこれから仕事でしょう頑張って下さいよ」続く
和やかに終わるはずのこの話をぶち壊しにする悪魔が背後から表れた
カテジナ「アハハハハ!!とち狂ってお友達にでもなりに来たのかい!?」
声に驚き振り向くコウの顔をトンファーで痛打するカテジナ
コウ「ぐぅ・・!だ、誰だ!」
クロノクル「あ、ああ・・・!」
恐怖のあまり声が出ないクロノクル
カテジナ「思いでというのは遠くなってこそ尊いものなのに、あなたはピンシャカと動き回って!!!」
トンファーでコウに止めを刺すとクロノクルに振り返る
クロノクル「う、うわぁぁぁぁぁ!!」
逃げようとするが足が動かない、
硬直しているクロノクルの首をつかむとそのまま自分の店へと引きずって行く
クロノクル「だ、だれかぁぁ!」
悲鳴がこだまする商店街、誰も助けようとしないのは彼女のことを知っているからであろう
コウ「ち、畜生・・」的を射たうめき声
それから鼻血もぬぐわずまま家に飛んでいくコウ
アムロ「!コウ、鼻血ぐらい拭け!」
今は兄弟にかまっている暇は無い、彼には分かっていた
今、一人の人生が危機に晒されていることが
コウ「ウラキ少尉!突貫します!」
自分の進路でティッシュを差し出すウッソを吹っ飛ばすと
モビルスーツの格納庫に駆け込む、
コウ「よし!
ガンダム試作1号機、コウ・ウラキ行きます!」
我が家を崩壊させてガンダムがゆっくりと立ち上がる
アムロ「なにやってるんだー!」
シカトをかまし、ガンダムが走り出す
偶然、歩いていたバーニィがミンチになったようだ
コウ「出て来い!カテ公!」
商店街のど真ん中で大音量のスピーカーが響く
コウ「満足だろうな!男を手に入れて!だがそれは、平穏な生活を奪われた彼にとっては屈辱なんだ!」
クロノクル「この声は・・さっきの青年か・・・?ごはっ!」
血を吐くクロノクル、ほんの数分で骨格が変形している
花屋の崩壊と共に悪名高いモビルスーツが姿をあらわす。クロノクル、生き埋め。
カテ公「私はクロノクルと言う巣を見つけたんだ!
それをお前やシャクティはそろいもそろって馬鹿にしてぇーー!!」
来る途中に、シャクティに何か言われたらしい
コウ「うおぉおおーー!」
街中ということでビームサーベルで切りかかる
カテ公「アハハハハ!」
被害を気にせずビームライフルを乱射するゴトラタン、町の中は阿鼻叫喚の地獄絵図
それでもビームサーベルで戦うコウ、しかし性能の差はやたらでかく
ビームトンファーによって難なくはじかれ、あげく蹴っ飛ばされて転がるガンダム
コウ「くっ!まだだ!」
ゴトラタンのビームライフルが狙っているのに気付き横っ飛びに回避しようとするコウ
しかし、自分の後ろにパン屋がある事に気付き防御しようとする
カテ公「アハハハハ!感動的な光景だ!機体はそのまま!パイロットには死んでもらう!!」
凄いところまで落ちてしまったカテジナさん、他人の台詞まで奪ってしまう
クロノクル「やらせん!」
カテジナのお古のゲドラフで飛び出すクロノクル
カテ公「クロノクル!?」
タイヤでビームライフルを粉砕する!
コウ「いまだぁー!」
ビームサーベルを振りかざし突進するガンダム!
カテ公「おのれぇぇぇ!」
ガンダムのビームサーベルがゴトラタンの片腕を切断し、返す刃で両足を奪う
カテ公「くそ!調子に乗りすぎた!?後退する!」
どっかに逃げていくゴトラタン
コウ「か、勝った・・」 続く
コウ「どうでした?」
パン屋から出てくるクロノクルにたずねる
クロノクル「考えさせてくれと言っていたよ」
松葉杖が痛々しい、マスクが鼻血色に染まっている
コウ「そうですか・・」
クロノクル「そんな顔をしなくてもいい、サラリーマンなんてこんなものさ」
コウ「そんなもんですか?」
クロノクル「そうさ、それよりこの辺りの事を心配した方がいいんじゃないか?」
コウ「確かにミンチになった人もいますけど・・
大丈夫、明日にはみんな治ってますよ。それより、それより宇宙港まで送りますよ」
クロノクル「ありがとう、甘えさせてもらうよ」
ガンダムの中、クロノクルが切り出す
クロノクル「カテジナは、昔はあんなんじゃなかったんだがな・・」
コウ「・・・・そうなんですか・・」
クロノクル「いつのまにか、あんなんになってしまってな・・」
コウ(二ナは最初からだったな・・)
コウ「あ、つきましたよ」
クロノクル「ああ、ありがとう」
ガンダムから降りる二人
クロノクル「そういえば名前、言ってなかったな
私はクロノクル、
クロノクル・アシャーでザンス(略)の部長を務めている」
コウ「僕はコウ・ウラキ大学生です」
二人は熱い握手を交わすとそれぞれの家路についた
普通に契約取り損ねたクロノクルは「マリアびんた」といってハンマーで殴られた
最終更新:2018年10月29日 14:55