908 名前:
機動ライダーステイメン :2012/07/13(金) 19:01:27.89 ID:???
世界のどこか…秘密結社ロンド・ベル本部
ブライト司令「ええい、怪人の弾幕が薄くなってしまった!これも、ステイメンがいるからだ!」
アムロ補佐「とはいえ、今いる怪人を強くするには時間と光が必要だ」
ブライト「それは分かっている。アムロ、妙案は無いのか?」
アムロ「ある。強い人間を怪人に変身させるのさ」
ブライト「当てはあるのか?」
アムロ「ああ。確実にステイメンを上回る男がな……」
―優しさを忘れた現代、街行く人々は他人を思いやる心を失っていた。だが、そんな時代に生きる1人の若者がいた!―
コウ「今日は大学のオープンキャンパスだ」
リョウ「よう、宣伝がてら遊びに来たぜ」
コウ「リョウさん、わざわざすみません」
リョウ「良い後輩が入れば、先輩としても鼻が高えし、それに、ああいう男を監視しねえとな」
ガトー「ふっ、偵察に来ていたのがバレてしまったか」
男子高校生A「リョウさんだ!サインしてください!」
男子高校生B「俺も!握手してください!」
リョウ「はは、慌てんなって。お前ら、俺の育ったグラウンドを踏んでみたいと思わねえか?」
やいのやいの
コウ「リョウさん、人気だなあ」
ガトー「なにせ次の国際大会の代表有力候補だからな」
コウ「俺もいつか……ん、あの子は?」
カミーユ「……」
コウが視線を投げかけた先には、高校生らしき少年がリョウを見つめていた……
909 名前:機動ライダーステイメン :2012/07/13(金) 19:02:22.39 ID:???
ガトー「彼もリョウ・ルーツのファンなのか?緊張せずに、出てこれば良い」
コウ「……違う!あの体から滲み出る、黒い光は!」
いつの間にかリョウの周囲、いや、リョウと少年の間にコウとガトー以外の人はいなくなっていた!
少年は黒い光を纏い、Zガンダムっぽい怪人に変身する!
コウ「こんなところにまで……変身!」
ベルト(CV:デュオ)「機動RIDER STAMEN Sortie!!」
ガトー「遅れは取らん、変身!」
ベルト(cv:ヨウラン)「機動RIDER PHYSALIS Sortie!!」
カミーユ「ライダーが2人も!?こんなの聞いていませんよ!!」
ガトー「ならば、その不幸を呪うのだな!」
ガトーの攻撃に、コウが続く!2人は見事なチームワークで、カミーユを追い詰める!
カミーユ「今日の目的は貴様達じゃないのに……!」
そう言いながら、ウェイブライダーに変身するカミーユ。高速飛行で逃げようとする!だが!
ベルト(ガトー)「Maximum Brightness……STARDUST!!」
ガトーが手を水平に振り払うと、周囲に無数の光の粒が溢れる!そしてそれらが爆発し、空間全体を攻撃する!
カミーユ「うわあっ!?」
コウ「その技は!」
ガトー「私も特訓したのだ、貴様には無い道をな!さあ、今だ!」
コウ「ああ!リョウさんも、見ていてください!少しは追いついたはずなんだ!!」
ベルト「Maximum Brightness……DEEP STRIKER!!」
コウはニンジン状のオーラを片手で持ち、MS形態へと戻ったカミーユに一気に接近する!!
そして、必殺のディープストライカーをカミーユに叩き込んだのだった!!
だが!!
カミーユ「くっ……せめて任務だけでも……俺の光を、貴様に貸すぞ!!」
瀕死のカミーユの体から黒い光の塊が生まれ、高速で駆け抜ける!それはコウを、そしてガトーの脇をすり抜け……
リョウ「ぐわあああっ!?」
コウ「リョウさん!!」
リョウの体が黒い光で覆われる!シルエットが、少しずつS
ガンダムっぽい怪人へと変わってゆく!!
カミーユ「フフフ……ハハハハハハハハハハ!!」
そしてカミーユは、笑いながら黒い光となり爆散したのだった!
910 名前:機動ライダーステイメン :2012/07/13(金) 19:03:15.05 ID:???
コウ「リョウさん!大丈夫ですか!?」
コウがリョウに駆け寄る!しかし!!
コウ「うわあっ!?」
リョウの周りの黒い光が爆発し、Sガンダムっぽい怪人へと変身してしまう!
ガトー「な……何だと!?」
リョウ「俺は……どうしちまったんだ……!?光を、光を集めたくてたまらねえ……!!
うおおおっ!!」
怪人となったリョウが雄たけびを上げる!それ自体が武器となり、コウ達を吹き飛ばす!!
コウ「くっ……!?なんてパワーなんだ!」
ガトー「あのような……あんな力が存在するだと!?止めねば!!」
ガトーはリョウに突撃する!だが、攻撃は全く効かない!
リョウ「……違え……違えよ……!」
ガトーは片手で放り投げられ、更にその衝撃で、変身も解けてしまった!!
コウ「ガトー!大丈夫か!?」
ガトー「がはっ……私は大丈夫だ……それより……」
リョウ「ガトー……お前じゃねえ……コウ・ウラキィィィ!!!」
再び雄たけびを上げるリョウ。コウはガトーをかばう!
コウ「リョウさん……俺を呼んでいる!」
リョウ「コウ……!俺を……俺を討て!!」
コウ「!? 出来ません!」
リョウ「やれ!!」
コウ「無理です!!」
リョウ「今の俺は化け物だぞ!!」
コウ「それでも……俺には……!」
911 名前:機動ライダーステイメン :2012/07/13(金) 19:03:46.71 ID:???
リョウ「馬鹿野郎!!」
リョウの叫びが、周囲の空気を制する。その怒りは、コウへのものか、或いは……
リョウ「たかが知り合いが敵になったくらいで……ブチのめせなくてどうする!
誰が敵だろうが、倒して平和を守る!それがヒーローだろうが!!
お前は優しくなんかねえ!自分に甘えているだけだ!!」
コウ「リョウさん……」
リョウ「早くしろ!俺の意識が……化け物に食われちまう前に!!お前の特訓の証を、俺にぶつけてみろ!!」
コウがごくり、とつばを飲む。そして、自分に言い聞かせるように叫んだ!!
コウ「……覚えておけ!ニンジンと困った人が待つ限り、俺は……誰とだって戦う!!とうっ!!」
リョウ「そうだ……それでいい……」
コウが飛び上がり、エネルギーを溜める!それを仰ぎ見る様に、リョウは両手を広げる。
ベルト「Over the Maximum Brightness……
DEEP STRIKER FULL-VERNIAN!!」
コウ「リョウさん……ありがとう……!」
そして、涙のトライ、ディープストライカー・フルバーニアンが、リョウを打ち砕いたのだった!!
英雄の散ったグラウンドに、青年の涙が溢れ出す。
コウ「うう……リョウさん……!」
ガトー「コウ……」
コウ「……ガトー……誰が敵だろうが……倒せって……!」
ガトー「泣け、コウ・ウラキ!悲しみを……甘さと共に吐き出せ!そして……」
コウ「ああ……リョウさんの為にも……俺は、俺達は必ず!ロンド・ベルを倒してみせる……!!」
哀しき別れが、戦士に真の強さを、優しさを生む!
その涙が報われる日の為に!戦え、ステイメン!!
続く!!!
この放送は、スプーンから宇宙戦艦までのアナハイム・エレクトロニクスと、
ラー・カイラム、リリー・マルレーン、ご覧のスポンサーの提供でお送りしました。
912 名前:機動ライダーステイメン :2012/07/13(金) 19:04:19.57 ID:???
舞台裏
リョウ「なんじゃこりゃああああ!?」
コウ「ご、ごめんなさい!」
リョウ「いや。サツとして死ぬからには一度言ってみたかっただけだ、気にすんな」
コウ「は、はあ……そうですか……」
カミーユ「Zの変形を体感して、挙句にかませ役なんてやってられませんよ」
アムロ「そう怒るなよ。こういう役をしておいたほうが、後で良い役が回ってくるって言うだろ?」
チェーン「例えば、学園ハーレム物の
主人公、とかね」
カミーユ「悪くないですね……分かった、ここは我慢しますよ」
アムロ「(我が弟ながら単純な奴……)」
ブライト「さて、コウ君、何かやってみたい話はないか?」
コウ「話、ですか?」
ブライト「ああ。最終戦前のメインシナリオは終わったからな。シナリオが変わらない程度でなら、調整できる」
コウ「じゃあ、ニンジンを食べない回を……」
ブライト・アムロ・チェーン「「「却下」」」
おわり
最終更新:2015年01月29日 19:33