257 名前:劇場版
機動ライダーステイメン(中) :2012/12/01(土) 22:31:38.03 ID:???
キース「我が市のビッグスタジアムで
ラクス・クライン特別ライブ!!これは行くしかないぜ!!」
コウ「10万人大集結……凄いな」
キース「コウも行くよな?な?」
コウ「いや、大事な予定が入っているんだ」
キース「また予定か?そんなのどうでもいいだろ?」
コウ「大人との付き合いだからな。どうでもよくはないだろ」
キース「は~、つれない奴だな。そんなのじゃ友達無くすぞ」
コウ「(おかしい……なぜキースから、この前の戦いの黒い光の気配が……)」
そして、ライブ当日…
ラクス「あれが全部私の為に集まったファン……そう。これが私の力」
ネオ「マネージャーさんも締め出したんだって?いいのかい?」
ラクス「……貴方はいつも、知らない間に現れますわ。でも、だから信用できる」
ネオ「それは光栄だ」
ラクス「この会場に集まった10万人は全て、私のファン……いわば奴隷ですわ」
ネオ「そりゃ言いすぎだろう?」
そうネオに言われて、ラクスははっ、と何かに気付いた様に答える。
ラクス「……私、今何を?大切なファンに向かって、とても失礼な言葉を言った気がします」
ネオ「さあ?それより、大切なファンへの大切なライブが始まるぜ」
観客「「ワーワー!!」」
キース「ラクスー!!」
ラクス「(ようやくここまで戻ってこれましたわ)」
ラクス「(出来れば、1人1人と触れ合って、感謝の言葉を伝えたい……)」
ふと、ラクスの背後に影が生まれる。
黒ラクス『その必要は無いわ』
ラクス「(え?)」
黒ラクス『ここにいるのは貴女の奴隷、そして貴女は女王』
観客「「ラクス様ー!」」
黒ラクス『さあ、統べなさい。貴女の名で。会場を、世界を』
観客「「ラクス様ー!」」
ラクス「(違う……)」
観客「「 」」
ラクス「(こんなもの……)」
黒ラクス『……ラクス・クライン』
ラクス「なりましょう。1つに」
258 名前:劇場版機動ライダーステイメン(中) :2012/12/01(土) 22:33:20.82 ID:???
コウ「こんな時間に俺なんかと会って、良いんですか?」
バルトフェルド「ハハ、俺はマネージャー失格の烙印を押されてな。遠くで眺めてるしか出来ないのさ」
コウ「そう、なんですか……」
バルトフェルド「ところでこのレポートだが、よく出来てる。全部本当だよ。
ま、この業界だ。誰からなんて野暮な事は訊かないさ」
コウ「あの、それでラクスちゃんは……」
バルトフェルド「実は、あの子の声には特別な力があってね。歌のメッセージに共感を得やすい声質らしいんだ」
コウ「共感の声、ですか」
バルトフェルド「そう。隣に寄り添い、優しく語りかける様な声を持っている。
それにあの子自身純朴な子だから、俺達も細く長いファン密着型のアイドル路線を掲げていたんだ」
コウ「それが2年前、一気に歌姫になった……?」
バルトフェルド「ああ。仕掛け人が全部やったから俺達は蚊帳の外さ。
そして彼女は地位と名声と金、全てを手に入れた。
中学生が急にそんなものを手に入れたら、どうなるか分かるだろう?」
コウ「分かります。それが当たり前になって、増長して……」
バルトフェルド「そして、急に突き落とされた。俺達は何も出来ず、ラクスの信頼も無くした。
……本当はラクスに謝りたいんだ。守れなくて、傷つけてしまった」
コウ「今からでも、遅くないと思いますよ」
バルトフェルド「お世辞でも嬉しいよ」
コウ「バルトフェルドさん、ところで……持ち上げてた男の人、分かりますか?」
バルトフェルド「
ムウ・ラ・フラガという男さ。間違いなく、君の情報源も知っているだろうな」
コウ「そんなに有名な人なんですか?」
バルトフェルド「ああ。噂じゃ政界進出まで狙ってるって話だ。
それに、魔術だか何だかヤバいものに手を染めてるって話も」
コウ「魔術……それって……」
バルトフェルド「心当たりがあるのか?」
コウ「1つだけあります。それは共感の力、心の光を使った、忌むべき魔術です。
もしムウが彼女の持つ共感の力を、心の光と合体させようとしているのなら!」
バルトフェルド「ラクスが危ない!?いや、俺が排除されたという事はもう!?」
コウ「急ぎましょう!!」
259 名前:劇場版機動ライダーステイメン(中) :2012/12/01(土) 22:34:36.02 ID:???
コウ達は急いでライブ会場のスタジアムへと辿り着く!
上空からの視点で映されたのは!ラクスを中心に黒い戦闘員が集う凄惨な光景だった!!
黒ラクス「ふふふ……そう、これが私、これが女帝。
見て、石の力で私を創ったマスター、ネオ・ロアノーク!これが私がこれから築く世界ですわ!!」
そして、その脇にはネオ・ロアノークが控えている!
コウ「こんなに多くの黒い光……10万人の軍隊だというのか!?バルトフェルドさん!下がっていて下さい!!」
バルトフェルド「な、何をする気だ!?」
コウ「俺は、俺のやるべき事をするだけです。だから、バルトフェルドさんはバルトフェルドさんのすべき事をしてあげて下さい」
バルトフェルド「俺の、すべき事……」
コウは変身のポーズを取る!と、そこに!!
シーマ「やれやれ、何も考えずに突っ込むつもりだったのかい?」
ガトー「孤軍奮闘ではこの陣を突破できんぞ?」
コウ「ガトー!シーマさん!!」
バルトフェルド「き、君達は……一体?」
コウ「機動ライダーです。誰もが持つ大切なものを守るために、終わらない戦いを続ける……変身!!」
ベルト(CV:デュオ)「機動RIDER STAMEN Sortie!!」
ベルト(cv:ヨウラン)「機動RIDER PHYSALIS Sortie!!」
ベルト(cv:リリーナ)「GERBERA Black Out!!」
3人のライダーがスタジアムへと突入する!
コウ「くそっ!この中にキースだっているのに!」
シーマ「コウ、こいつらは不死身だし、黒い光を埋め込まれてまだ時間が経っちゃいない。
親玉を倒せば、必ず心の光を取り戻す!」
ガトー「そしてその役目、貴様に預けるぞ!雑魚は我々に任せろ!」
コウ「……ああ、頼んだ!!」
260 名前:劇場版機動ライダーステイメン(中) :2012/12/01(土) 22:36:17.86 ID:???
ガトーとシーマが敵を引き付け、倒していく。だが倒れ、黒い光の粒となった戦闘員は、少し経つとまたその姿を取り戻す。
ガトー「これではきりが無いな」
シーマ「ラクスの生み出した膨大な黒い光が、スタジアムを力場にしてこいつらに力を与えているんだ!
だけど、時間稼ぎくらいは出来なきゃあね!!」
2人の体にオーラが滾る!!
ベルト(シーマ)「Run Through Brightness……TETRA STORM!!」
ベルト(ガトー)「Maximum Brightness……STARDUST!!」
スターダストの光の海を、ガーベラの分身が駆けてゆく!!
次々と倒される仲間の戦闘員に恐れを感じたのか、他の戦闘員は2人を遠巻きに囲むだけだ!
ガトー「臆したか……所詮烏合の衆よ!」
戦闘員をなぎ倒し、掻き分け、スタジアムの中央にあるステージにコウが辿り着く!コウは変身を解き、ラクスに話しかけた。
コウ「ラクスちゃん!」
ラクス「あなたは確か……いつか、私に振り向いた」
コウ「ラクスちゃん……君を迎えに来た。こんな化け物の真ん中に、君は立っていちゃいけないんだ!」
ラクス「それを伝えるために、こんな場所まで……」
ネオ「ははは、どうせあの無能マネージャーの差し金だろう?」
バルトフェルド「そうだな。俺は無能だよ」
息を切らしながら、バルトフェルドがステージに辿り着く。
ラクス「マネー……ジャー……?」
バルトフェルド「ラクス、すまない……
君のトップアイドルでいたいという気持ちを尊重できず……人気が落ちるに任せてしまった……!
今更戻れとは言わない!別の事務所に移ったって構わない!
だが、君の声は人に寄り添う声だ!化け物を率いる為の声じゃないんだ!!」
ラクス「マネージャー……私」
ラクスが周囲を見渡し、もう一度バルトフェルドを見る。その瞳には涙が溢れていた。
ラクス「そう、ですわね……私はアイドル……」
そしてゆっくり瞬きをする…
黒ラクス「世界を統べる者ですわ」
261 名前:劇場版機動ライダーステイメン(中) :2012/12/01(土) 22:37:52.63 ID:???
黒ラクスが黒い影の翼に覆われ、フリーダムへと変身する!
黒ラクス「私に従わない者は……消えてしまいなさい!」
光線がコウ達の足元を焼き払い、爆煙が巻き起こる!その黒い幕の中から、機動ライダーステイメンが飛び出す!
コウ「あの時の怪人……今度こそ倒す!」
黒ラクス「いつかはお世話になりましたわね。お礼に……絶望を差し上げましょう!」
フリーダムが宙へ浮かぶと、戦闘員が黒い光の粒となり消える!そして、フリーダムへ吸収されてゆく!
コウ「なんなんだ……ラクスちゃんじゃない、この禍々しいまでの黒い光は!?」
ネオ「サイコフレームの欠片から創った闇を、ラクスが自分の闇と育てあったんだ!
そいつをエネルギーに変換した今、もう貴様には止められないぜ?」
そして、ストライクフリーダムっぽい怪人が姿を現した。
黒ラクス「戦って良いのです……私は……敵と!」
コウ「くっ……!」
空中を飛び回り、自在に攻撃を仕掛けてくるストフリに防戦一方になるステイメン!
コウ「俺は……こんなところで負けるわけには……!」
『……けて』
コウ「え?うわあっ!?」
ストフリの攻撃が直撃し、吹き飛ぶステイメン!
『たす……けて』
コウ「この声……」
バルトフェルド「俺にも聞こえる……あの化け物の中から……」
コウは黒ラクスをじっと見つめる
黒ラクス「虫を追っても楽しくありませんわ……終わりにしましょう」
ストフリが、狙いをステイメンに定め、エネルギーを溜める!その時!!
ラクス『助けて!!』
そして、ストフリのフルバーストが放たれた。
最終更新:2015年01月29日 20:37