32 名前:オリヴァー・マイの暴走1/11 :2011/04/25(月) 16:16:32.45 ID:???
空気読まずに投下…ごめんよ
マイ「今日は、デュバルさんは風邪をひいて欠勤。ワシヤは出張。オッチネンは入院中。
ヘンメさんは花火製作で忙しいし、ソンネンさんは別の仕事だし、ホルバインさんは漁。
やはり、僕しか居ないんですね」
モニク「私とエルヴィンがちゃんと記録するから、心配しないで!」
エルヴィン「それに、マイさんなら絶対大丈夫ですよ!(フラグクラッシャー的な意味で)」
マイ「解りました!それではこれより、ヅダドルブの評価試験を開始します!!」
ドドド…
モニク「マイ、どうだ?」
マイ「はい。異常ありません。もう少し、スピードを上げてみます」
ビー、ビー
マイ「何っ!?暴走警報!?」
モニク「マイ!エンジンカットを!」
マイ「それが…コントロールが…!!」
エルヴィン「試験場突き破って行っちゃった!?あの先は崖だよ!?マズイよ姉さん!?」
マイ「僕も………とうとう
ミンチよりひどいことに………ん?あれは…!」
エルヴィン「マイさん!?どうしたんですか!?」
マイ「あの女性は………」
モニク「マァァァイ!?」
ヒュー…ドカーン
33 名前:オリヴァー・マイの暴走2/11 :2011/04/25(月) 16:17:48.71 ID:???
~その夜、兄弟家
モニク「こんばんは」
ロラン「はーい。あ、モニクさんこんばんは」
マイ「ロラン」
ロラン「マイ兄さん?」
マイ「…あれ?えーと、おうちにかえったら…」
モニク「ただいま、だろ」
マイ「そうだ!ただいま!ロラン!アハアハ」
ロラン「え?あ?あの…お帰り、なさい…」
マイ「いいにおいがするぅ!」バタバタ
モニク「マイ!家に入る時は靴を脱げ!」
マイ「はぁい」
ロラン「………これは、どういうことです?」
モニク「長兄にも、聞いて貰いたい。上がってもいいか?」
アムロ「マイが評価試験中に機体ごと崖から落ちた!?」
モニク「はい。
空中分解はしなかったものの…。
助けに行ったら、その…あのように、幼児化というか、間抜けというか…お馬鹿になっていて」
アムロ「お馬鹿…。確かに、お馬鹿と呼ぶに等しい面をしているな、今のマイは」
ロラン「アハアハ言いながら、目がラリっていますもんね」
モニク「上司として…いや、人間として、どうしたらいいのか…」
アムロ「こうして家族の元に連れて来てくれて、事情を話してくれただけで助かるよ。
あのマイでは、扱いに苦労しただろうに」
モニク「そうでしょうか」
アムロ「後は、我々家族が引き受ける。心配しなくても、必ず元のマイに戻すよ」
モニク「…よろしくお願いします」
34 名前:オリヴァー・マイの暴走3/11 :2011/04/25(月) 16:19:02.97 ID:???
モニク「お邪魔しました」
マイ「ありー?きゃでらっくさん、もうかえるのー?やだやだー」
モニク(何と!?こうしてマイに引き止められるとは…。しかし、今のマイは…今のマイは…!!)
「うわあああぁぁぁん!!」ダダダッ
マイ「………ん?あれ?なんでここにいるんだっけ?」
アムロ「…という訳で、マイは明日、ロランがテクス医師の元へ連れていく」
ドモン「あんなに知的だったマイ兄さんが…馬鹿に…だと?」
コウ「体はそのままなのに、精神年齢がシュウトよりはるかに下っぽいね」
キラ「体は大人、頭脳は子供ってやつだね」
シン「はいはい。それなんて名探偵の逆バージョン?」
カミーユ「精神年齢とか子供云々じゃなく、ラリってるだろ…アレ、どう見ても」
ウッソ「違法薬物は投与してないみたいですが」
シーブック「あれじゃ、仕事は当分無理かもね」
ヒイロ「だろうな。仕事どころか、邪魔をする勢いだ…」
刹那「マイ兄さんは、歪んでいるのか…」
ガロード「ラリってて仕事出来ないマイ兄を、ロラン兄1人で病院に連れて行けるのか?」
ジュドー「そうそう。あのマイ兄なんて、月光蝶喰らってもピンピンしてそうだしさぁ」
アル「繭が解けて逃げて行きそうだよね」
シュウト「僕、付き添いしようか?」
ロラン「大丈夫だよ。………多分」
35 名前:オリヴァー・マイの暴走4/11 :2011/04/25(月) 16:20:17.05 ID:???
セレーネ「ただいまぁ」
シロー「たまたまセレーネ姉さんと会ったから、一緒に帰って来たよ」
マイ「ただいまーただいまー」
セレーネ「な、何よマイったら…どうしたの?」
シロー「ん?何書いてるんだ?」
セレーネ「やだ。これ報告書じゃない。
『そとはさむい。ごはんはうまい。ぼくはあかい』って…しかも下手くそな絵まで書いて」
シロー「幼稚園児の日記か?」
マイ「かえして!かえしてよ!」ドタバタ
シロー「痛っ!解った、返すから!」
セレーネ「ちょ、ちょっとマイ!?」
ドモン「マイ兄さん、やめるんだ!ヒイロ、そっち押さえろ!」
ヒイロ「了解した」
ウッソ「ロラン兄さん…明日、本当に大丈夫ですか…?」
ロラン「う、うーん…頑張るよ…」
~翌日
ロラン「留守番お願いね、キャプテン」
キャプテン「了解した。しかし、大丈夫か?」
ロラン「仕方ないよ。皆、仕事や学校で僕しか居ないんだから…何とか、するよ」
マイ「ロラン、おでかけ」
ロラン「そうですよマイ兄さん。行きましょうか」
キャプテン「行ってらっしゃい」
ロラン「行って来ます」
マイ「ねえ?ロラン?いまのひと、だあれ?」
ロラン「キャプテンですよ?」
マイ「キャプテン!キャプテン!…きゃすぺん?」
キャプテン(………心配だ…)
36 名前:オリヴァー・マイの暴走5/11 :2011/04/25(月) 16:21:50.21 ID:???
~診療所
テクス「機体ごと崖から転落か…。恐らく、精神的ショックか何かだろうな」
ロラン「精神的ショック…ですか」
テクス「フラグクラッシュが働き空中分解は免れたものの、崖から転落したショックは大きかった。ということさ」
ロラン「それで…治療法は…」
テクス「荒療治になるが、同等の精神的ショックを与えることが最適かもしれないな」
ロラン「ショック療法ですか…」
マイ「うわー!まどのそと、はなびがみえるよ!」
ロラン「花火?」
テクス「花火、か。
実はここから
ヨーツンヘイム社がよく見えてね。ヅダが空中分解すると花火のように見えないこともないが」
マイ「きれいだね!」
ロラン「そ…そうですね」
テクス「無邪気だな。だが、それで特に迷惑しているわけでもあるまい?
精神的ショックの他に仕事のストレスも重なり、あんなになったのかもしれないとも考えられるからな。
それが発散されれば、勝手に戻るかもしれん。あまり焦らず、見守るのも悪くないかもしれない」
ロラン「つまり、コーヒーを飲んでいるうちに…ですか?」
テクス「その通り。さ、どうぞ」
ロラン「ありがとうございます…」
~帰り道
ロラン(結局、そのままで帰ることになっちゃった…)
マイ「…ん。いいにおい」フラフラ
ロラン(確かに、焦って荒療治するより、見守っているうちに治ってくれれば…)
「………あれ?マイ兄さん?」
シーン…
ロラン「…どうしよう…」
38 名前:オリヴァー・マイの暴走6/11 :2011/04/25(月) 16:35:21.21 ID:???
支援ありがとう!
~喫茶S&M
カランカラン
マイ「いいにおい!」
マリナ「いらっしゃいませ。…あら?刹那のお兄さん」
シーリン「いらっしゃいませ。ご注文は?」
マイ「ねえ!これなんのにおい?」
シーリン「オムライスの、デミグラスソースの匂いかしら?」
マイ「それたべる!」
シーリン「かしこまりました」
マイ「あー。おいしかったー」
マリナ「あらあら。口の周りにソースが」フキフキ
マイ「ありがとう。じゃあぼく、あそびにいくね」
シーリン「600円です」
マイ「?…なにが?」
シーリン「オムライス、召し上がったでしょう?」
マイ「??…なにいってるのかわからない」
シーリン「無銭飲食するつもりなの?」
マイ「むせん…?トランシーバー?」
ギリ「何だ?どうかしたのか?」
シーリン「ギリ君。無銭飲食よ」
ギリ「何だと?…って、
ガンダム家の技術屋じゃないか」
シーリン「そのガンダム家の技術屋さんが、無銭飲食しようとしてるのよ」
マリナ「待ってシーリン。この人は、いつもはこんな感じではない筈よ。何か、事情があるのかも…」
ギリ「確かにいつもとは雰囲気が違う…というか、馬鹿っぽいな。
しかし、だからといって無銭飲食は問題だ。拷問にかけてやろうか」
マリナ「拷問だなんて…」
ギリ「この僕が作ったオムライスをタダで食べようとするからだよ。
覚悟して貰うよ」
39 名前:オリヴァー・マイの暴走7/11 :2011/04/25(月) 16:36:35.21 ID:???
カランカラン
ソンネン「よう、姫さん達。それと…技術屋じゃねぇか」
マリナ「ソンネンさん…いらっしゃいませ」
ソンネン「コックさん、俺、いつものカレーな」
ギリ「ああ、解った。だが、少し待ってくれ。…こいつが先だ」
ソンネン「どうかしたのか?」
マイ「なにいってるのかわかんないや」
カランカラン
シーリン「あ!逃げた!待ちなさい!!無銭飲食!泥棒!」
ソンネン「無銭飲食!?」
シーリン「警察に連絡しないと!」
ソンネン「ま、待て!ここはオレが支払うから!後でオレが話聞いて、警察に連れてくから!」
シーリン「…解りました」
マイ「なにしてあそぼうかな。…ん?これは…」
ブロロロ…
マリナ「何の音?」
ソンネン「これは…外に停めてあるヒルドルブのエンジン音か!?」
シーリン「ヒルドルブって…ソンネンさんのじゃ…?」
ソンネン「誰が乗ってやがる!?」
マイ「せんしゃだ!せんしゃだぞー!」
ソンネン「技術屋か!!あいつ…」
シーリン「あ!隣の家の屋根が壊れたわ!」
ソンネン「街の中で暴れる気か!?」
マリナ「ギリ君…!」
ギリ「仕方ないな。クァバーゼで出る!!」
40 名前:オリヴァー・マイの暴走8/11 :2011/04/25(月) 16:37:47.79 ID:???
~街の中
マイ「わーい!はやい!」
ギリ「少々手荒だが…スネークハンドで止める!」
マイ「あ、あっちおもしろそう」
スカッ
ギリ「何だと!?避けた!?」
ゴゴゴ…
シロー「戦車が暴れているのはここかぁ!!」
グラハム「戦車の戦車らしからぬ動きに、私は心を奪われた!」
カレン「警視正、ここが街の中だってこと、忘れないで下さいよ?」
ギリ「警察?誰か通報したのか!?」
シロー「クァバーゼのパイロット、聴こえるか?あの戦車に乗っているのは、一体誰なんだ!?」
ギリ「ガンダム家の技術屋だよ!」
シロー「ガンダム家の…技術屋…って、まさか!マイ!?」
マイ「わーい!なんかたくさんともだちがきた!」
グラハム「こちらに向かって来る!?」
マイ「おにごっこしよう!!まずはぼくがおに!」
シロー「まずい!固まっていると、ぶつかるぞ!」
ドーン!
カレン「うわっ!?しまった…っ」
シロー「カレン!?」
マイ「タッチ!おにこうたい!」
ブロロロ…
グラハム「また逃げた!?体当たりしたり逃げたりと…ええい!」
シロー「マイ…何がしたいんだ、あいつは…!」
41 名前:オリヴァー・マイの暴走9/11 :2011/04/25(月) 16:39:14.83 ID:???
~ヨーツンヘイム社
エルヴィン「姉さん、大変だよ!」
モニク「どうしたの?」
エルヴィン「街の中で、ヒルドルブが暴走してるらしいんだ!」
モニク「何ですって!?」
エルヴィン「しかも乗ってるのがソンネンさんじゃなくて、マイさんなんだ!!」
モニク「はぁ!?」
~街の中
シロー「何て速さだ!追いついたと思っても、ドリフトやらされて…くっ!」
ギリ「完璧に振り回されてる…!」
カレン「アタシは脚をやられて、上手く動けそうにないよ…!」
グラハム「だが、4機あれば、取り囲めるだろう。クァバーゼの少年にも、協力して貰うぞ!」
ギリ「解ってるよ!」
グラハム「では、各機散開し、四方からの取り囲み…行くぞ!!」
シロー、カレン、ギリ「了解!!」
~再び、ヨーツンヘイム社エルヴィン「マイさんを止める!?警察でも手に負えないのに、僕達が行っても…」
モニク「だからこそだ!搭乗割り!ヅダ1号機デュバル課長、ヅダ2号機ワシヤ…」
エルヴィン「姉さん!?」
モニク「ヅダ予備機…パイロットは、私だ!!」
42 名前:オリヴァー・マイの暴走10/11 :2011/04/25(月) 16:40:52.44 ID:???
~街の中
マイ「あれー?」
グラハム「よし、上手く取り囲んだぞ…!」
ギリ「散々やらかしてくれたね!」
カレン「大人しくしなよぉー?」
シロー「マイ!投降しろ!!」
ゴー…
シロー「何か来る!?こんな時に…!」
グラハム「あれは…ヅダか!?」
マイ「わあ!あおいのカッコいいなぁ!」
カレン「おい!?建物壊してヅダを追い掛けるなんて、正気かい!?」
ギリ「逃げられる!!」
グラハム「私達も追い掛けるぞ!」
ゴー…
マイ「はやいはやーい!まてー」
デュバル「ほう。健気に追い掛けて来るものだ」
モニク「上手く街から離れられたな。よし、いいぞ…」
デュバル「だが、ヅダのスピードについて来れるか!?」
モニク「よせデュバル課長!また…」
ピー、ピー
デュバル「暴走警報!?」
ワシヤ「やっぱり…調子に乗るからですよっ!」
モニク「全くもう…!」
デュバル「暴走がなんだ!私は必ずや、ヒルドルブを止めてみせる!!うおおおおおおお!!」
ガシィン!
ワシヤ「んな無茶苦茶な!?」
モニク「相撲取りみたい」
ワシヤ「でも、まだ完璧に止まってませんよ!!押されてます!!」
モニク「ちょ…ちょっと待て!この先は確か、崖だ!!」
マイ「…ん?あ、あのおんなのひとは…」
モニク「落ちる!!」
デュバル、マイ「うわぁぁぁああああ!?」
ドーン!!
44 名前:オリヴァー・マイの暴走11/11 :2011/04/25(月) 16:48:15.77 ID:???
ありがとう!
~病院
マイ「…ん…」
ロラン「マイ兄さん!」
マイ「ロラン…僕は、一体…?」
ロラン「元に…元に戻ったんですね?」
アムロ「正常だな。…良かった」
シロー「ったく、心配かけて…」
マイ「ヅダドルブの試験をしている辺りから、記憶がないんですが…」
アムロ「今は思い出さなくていい。ただ、後できっちり、謝罪して貰うぞ」
シロー「警察、
喫茶M&S、
ネオジオン社、ヨーツンヘイム社、それに…うちの兄弟にもな」
マイ「はあ…」
~病院の廊下
モニク「シャア社長、この度は…」
シャア「なぁに。マイ君が無事で良かったよ。街の復旧費は私が出すから、心配しなくてもいい」
モニク「しかし」
シャア「子会社を守るのも私の仕事だ。それにこの程度、いつものことだからな」
モニク「シャア社長…」
ナナイ(全く…甘いんですから…)
数日後、退院した僕は、アムロ兄さんから全てを聞いた。
唖然とする暇もなく、警察、喫茶M&S、ネオジオン社、ヨーツンヘイム社に謝罪に行った。
警察ではグラハム警視正からは何故か「元気がよろしい!」と言われ。
喫茶M&Sでは最初は警戒されたものの、オムライス代を支払い、何とか許してもらえた。
シャア社長は相変わらず器が大きく、ヨーツンヘイム社も今回のことはあまり気にしていないようだ。
こうして再び、平和な日常を取り戻した。
また、テクス医師曰く、僕が元に戻ったのは、ヅダドルブとは違うものの、
ヅダとヒルドルブの組み合わせで崖から落下したのが良かったらしい。
ところで、崖から落下する際に見えたあの女性は、幻だったのだろうか?
オリヴァー・マイ・ガンダム
セレーネ「ねえ?マイの報告書に書いてあるこの女性って、あなた?」
死神「さあ。どうだったかしら」
終
45 名前:オリヴァー・マイの暴走あとがき :2011/04/25(月) 16:58:00.76 ID:???
スレの空気読まずに投下してすまんかった…
なんかあまり長くしないようにと思ったら、逆にカオスったorz
警察がシロー、カレン、グラハムだけだったのは、まあ…人手があまりなかったということで。
ではROMに戻る
最終更新:2015年02月15日 00:14