707 : 1/72016/04/07(木) 13:25:12.25 ID:z2msUMbjO
セカンドムーン イゼルカント邸
イゼルカント「ゼハート。実はお前にお見合いの話が来ているのだ」
ゼハート「お、お見合いですか」
イゼルカント「同じ火星圏の自治独立を望む者同士、バーンスタイン卿が結び付きを深めたいとのことでな。
お相手は娘さんのクーデリア・アイナ・バーンスタインと言ったかな」
ゼハート「つまりは政略結婚を前提にしているのですか?」
イゼルカント「実を言えばそうなるのう。だがゼハート。お前さんもそろそろ身を固めてはどうだ?
次代を担う指導者が独身では辛いことも多かろう」
ゼハート「わかりました、その話お受けします。ヴェイガンの未来のために」
イゼルカント「すまないなゼハート。これで安心して老後を過ごせそうだ」
物影にて
フラム「ゼハート様。結婚相手すらも自由に決められないなんて・・・・・・」
??「おかしいと思いますよな。壁でも殴らなきゃやってられんと違いますか」
?????「そうよ。そんな結婚潰してしまえば良いのよ」
フラム「あ、あなたたちは!?」
??「フラムはん、協力願いますえ」
708 : 2/72016/04/07(木) 13:26:45.96 ID:z2msUMbjO
707
火星 バーンスタイン家屋敷
バーンスタイン「・・・・・・ということで相手は火星圏の次代を担う指導者だ。お前にとっても悪いことではないだろう?」
クーデリア「ですが私にはまだやらなければならないことがたくさんあるんです。結婚だなんて」
バーンスタイン「火星圏の二大勢力が手を結ぶことになるんだ。きっと火星圏の自治独立の気運も高まるぞ」
クーデリア「はぁ・・・わかりました。お相手の方に会わずに断るのも失礼ですしその話お受けします」
バーンスタイン「それでは日取りは追って伝えるとしよう。私も娘の幸せを願う父親なのだからな」スタスタ
クーデリア「お父様は私を厄介払いしたいだけなのでしょう。望まない相手との結婚・・・・では望む相手とは・・・・」
数日後
ガンダム家
ポリポリ
三日月「今日の火星ヤシの種は全然おいしく感じない。胸の中が疼いてる感じがする」
??「それは火星ヤシの種がまずいんじゃなくあんさんが嫉妬してるからとちゃいますのん?」
三日月「嫉妬?」
??「そう、好きな相手がいきなり現れた奴とお見合い結婚するだなんて嫉妬して当然どす」
?????「後から出てきた奴に好きな人を奪われるる苦しみはハンパないのよ」ザシュザシュ
三日月「あんた達何者?」
??「三日月はんの苦しみを解放してあげるために現れたヒーローや」
709 : 3/72016/04/07(木) 13:27:59.74 ID:z2msUMbjO
708
火星 高級ホテルのレストラン
ゼハート「初めまして
ゼハート・ガレットです」
クーデリア「初めましてクーデリア・アイナバーンスタインです今日はよろしくお願いします」
イゼルカント「ふぅむ、後は若い二人に任せて老人は退散するとしようかのう」スタスタ
ゼハート「・・・・・・(まずいイゼルカント様が早々に離れてしまった。どんな話題を切り出せば良いのかわからない)」
クーデリア「・・・・・(政略結婚だから年の離れた人だと思っていたのに私とたいして年齢は変わらない)」
ゼハート「あ、あの」
クーデリア「なんでしょう?」
ゼハート「火星の月は綺麗ですね」
クーデリア「えぇ私も気に入っています」
ゼハート「・・・(えぇい何をやっているというのだ。話題に困ってこの程度の会話しかできぬとは)」
710 : 通常の名無しさんの3倍2016/04/07(木) 13:29:00.19 ID:z2msUMbjO
709
クーデリア「あのゼハートさん」
ゼハート「なんでしょうかクーデリアさん」
クーデリア「ゼハートさんは今回のその・・・政略結婚に不満は無いのですか?」
ゼハート「・・・クーデリアさん貴女は強い人だ。私がなかなか聞けなかったことを率直に聞いてくるとは。
自由に恋愛ができないというのは普通ならばおかしいことだろう。だが私はこの身をヴェイガンのため、火星のために捧げると誓ったのです。
火星のためならばどんな運命だろうと受け入れる覚悟が私にはある」
クーデリア「・・・頑張りすぎなくても良いんじゃないでしょうか」
ゼハート「何?」
クーデリア「火星のためを想って行動するのは立派ですが、だからと言って全てを捨てるのはお辛いでしょう?
自分のために我を通すことがあったって良いと想うんです。貴方は貴方なんですから」
ゼハート「自分のために我を通すか・・・久しく忘れていたことだ。貴女となら火星の将来について語り合えるのかもしれな・・・・」
チュドーン!
711 : 5/72016/04/07(木) 13:48:03.02 ID:z2msUMbjO
710
ゼハート「ん?外で何かが起きているようだ」
クーデリア「ホテルの方達がだいぶ慌ててるようですね」
三日月「ねえこのホテルぶっ壊せばモヤモヤは晴れるの?」
マオ「そうどすえ。ホテルで騒ぎを起こしてお見合いを破談にさせるんや」
ルナマリア「壁殴り嫉妬団で一人だけ抜け駆けとか許さないわよ。」
フラム「私の思いを通すためにもこの戦い絶対に勝ちます!」
ゼハート「お前達何をやっている?それにフラムと見かけないMS、暴れまわるんじゃない!」
クーデリア「三日月!そちらの方達と何故一緒に居るのですか?」
マオ「ちぃっ!既にお見合いは進行して親密な雰囲気になっとりますやん。」
ルナマリア「一人だけ狡いわよ。幸せになるだなんて」 ザシュザシュ
フラム「ゼハート様。これは何かの陰謀です。自分の意志を持って下さい」
イゼルカント「いったいこれはどういうことだ。ゼハート何があったのだ?」
三日月「コイツが黒幕?コイツを
ミンチにすれば良いの?じゃあ」
イゼルカント「ぬおっ!」
ゼハート「危ないイゼルカント様!うぉぉぉぉぉ!!!」ダンダンダンダダン!ダダンダンダンダンダダン!
マオ「な、なんですと!?高速の拳で空気の壁を作り出してガードするなんてむちゃくちゃや!」
ルナマリア「ゼハート・ガレット・・・これが壁殴りを極めた男の境地なの」
712 : 6/72016/04/07(木) 13:49:03.71 ID:z2msUMbjO
711
クーデリア「落ち着きなさい三日月!やみくもに暴力を奮ってはダメよ」
三日月「クーデリア無事だったの?なんだが心の中にあるモヤモヤが晴れなくて嫌なんだ。ねぇ
どうすれば良い?」
クーデリア「じゃあ三日月、MSを降りてこっちへいらっしゃい」
三日月「うん、わかった」
クーデリア「三日月、もう不安になることなんて無いの。あなたには兄弟だって友達だってたくさんいるでしょ。
みんなが三日月を支えてくれるんだから。みんなを頼って良いんだよ」ギュッ
三日月「うん、なんだかわからないけど落ち着く感じがする」
クーデリア「私がしてあげられるのはこれくらいしかないけれどみんなが三日月を支えてくれてるってことを忘れないでね」
三日月「うん、忘れないよ。クーデリアとの約束だから」
クーデリア「み。三日月・・・恥ずかしいです面と向かってそんなこと言われると」
713 : 7/72016/04/07(木) 13:50:07.72 ID:z2msUMbjO
712
ゼハート「ふぅ・・・・終わったか。クーデリア・アイナ・バーンスタイン。革命を導く戦乙女と聞いていたがまるで母なる女神のような暖かさを持つのだな」
マオ「途中トラブルはありましたけどお見合い破談という目的は成功したみたいですな」
ルナマリア「壁殴り嫉妬団は永遠に不滅よ!」
ガシッ
ハロ長官「君達は反省してもらうために、ちょっと閉まわれちゃおうか」
マオ「なんでですの~ん!ミサキちゅわ~ん!」
ルナマリア「わ、私は
赤なのよ~!!」ズルズル
ハロ長官「さて三日月君、本来なら君も閉まっちゃうところだけど情状酌量の余地アリってことで一週間町の清掃活動ね。」
クーデリア「それなら私も手伝います!
こんなことになった原因は私にもありますし」
ハロ長官「ホントに君は優しい子だねぇ。三日月君、ちゃんとクーデリアさんを大切にしてあげなきゃダメだよ」
三日月「???」
フラム「ゼハート様・・・」
ゼハート「フラム、私は今まで私情を捨ててヴェイガンのために尽くしてきた。だが彼女と会って考えが変わった。
私が私自身の意志でヴェイガンを幸せへと導くと!そのためにフラム力を貸してくれ!」
フラム「はい!ゼハート様!」
後日、ガンダム家にホテルの修理代が請求されロランが現実逃避で白い部屋に引きこもったという
終わり
最終更新:2016年05月19日 11:25