72オールアムロVSシャア軍団VSガンダム兄弟2019/06/12(水) 01:35:10.62ID:VTpw6Y2+0
日登町東区
刹那・F・セイエイ【ダブルオーライザー】 VS シャア・アズナブル(実写)【シャア専用ザクII】

 戦況は一方的だった。
 実写シャアの駆るザクIIの縦横無尽な動きに、刹那は翻弄されていた。
 それは連戦による消耗もあったが、何より実写シャアの実力によるところが大きい。

刹那「速い……! この動き、いつものシャア・アズナブルを凌駕する!」
実写シャア「当然だ! 私は一年戦争時のシャア・アズナブル。つまり、赤い彗星と謳われた全盛期のシャアなのだから!」

 実写シャアはそう高らかに宣言した。
 確かに、リボンズの「実写シャアこそ偽シャア軍団最強」という発言は嘘ではなかったと今なら頷ける。

実写シャア「その上他のシャアにはない、このボディ! この鍛え上げられた肉体があってこそ、高速戦闘のGにも耐えることが出来る!」

 コクピットで、彼は誇らしげにその豊満な肉体を揺らした。
 その身を包むのはお馴染みの赤いジオン軍服。
 彼もまた、フル・フロンタルによって服に『ヅダエール』を仕込まれている。
 ある種熱狂的ともいえる異常なテンションの高さは、その薬品のためだ。

刹那「くっ! どいてくれ! 俺は兄弟のところへ戻らなければならない!」
実写シャア「そうはいかん。せっかくガンダム兄弟と戦える好機を得たのだ。悪魔と呼ばれたその力、存分に味わわせてもらおうか!」

 ヅダエールの影響は理性を失わせるだけではない。
 実写シャアは気づいていないが、既に服の一部が空中分解され、
 丸い腹部がタヌキのようにぽっこりと出ている。
 いずれ服すべてが空中分解して全裸になるのも時間の問題だった。

実写シャア「どうした刹那・F・セイエイ。リボンズを倒した純粋種のイノベイターもそんなものかね!」

 そんなこととは露知らず、実写シャアはいい気になって戦闘を続けている。
 このままでは仮面をつけた全裸のオッサン(デブ)という、世にもおぞましい光景が現実のものとなってしまう!

刹那「そんなこと……俺がさせるか!」

 ダブルオーライザーはGNドライブを前方に展開、圧縮したGN粒子でザクを吹き飛ばした。

実写シャア「ちいい!」

 だがすぐに態勢を立て直し、通常の3倍の速さでこちらへと迫ってくる。
 刹那は決断を迫られた。

刹那「こうなれば、もはやトランザムを使うしか状況を打開する手は……!」

 遂にトランザムを起動しようとした、その時だった。

「待ちな、ブラザー」

73オールアムロVSシャア軍団VSガンダム兄弟2019/06/12(水) 01:39:55.21ID:VTpw6Y2+0>>75
 突如、戦場に割って入ってきたのは一機のガンダムだった。
 白の黒のシンプルな配色の機体。
 少なくとも、刹那の知る兄弟たちのガンダムではない。

刹那「誰だ……?」
マーク「俺はマーク・カラン。刹那、助けに来たぞ」

 やけに立体的な顔立ちをしたその男――マーク・カランはそう告げた。

刹那「すまない、この戦いは俺たち兄弟の問題だ。関係ない人間を巻き込むわけには……」
マーク「関係ないだって? HAHAHA何を言っているんだ刹那。俺たちはブラザーじゃないか」
刹那「何?」
マーク「そうか、お前は知らないんだな刹那。実は俺とお前たちは血の繋がった実のブラザー、兄弟なんだよ!」
刹那「な、なんだって!?」
マーク「今までちょっとした事情で家を離れていたけどな。町の危機を聞きつけて帰ってきたのさ」
刹那「そうだったのか。知らなかったとはいえすまなかった、マーク・カラン。いや、マーク兄さん!」
マーク「マーク兄さん……!」ジーン

 その言葉を、マークは感動をともにじっくりと噛み締めた。

マーク「と、ともかくお前は大切な用があるんだろう? あいつは俺に任せて、お前は先に行け!」
刹那「しかし、実写シャアは強敵だ。マーク兄さん一人では」
マーク「なめるなよ。俺だってセツルメントのエースだった男だ。いいから行け!」
刹那「わかった……マーク兄さんもどうか無事で」
マーク「ああ、他のブラザーによろしくな」

 ダブルオーライザーはマークのGセイバーと入れ替わるように戦場を離脱した。
 残ったマークに、実写シャアは呆れたように声をかける。

実写シャア「まったく、どういうつもりだ? 刹那の純真さに付けこんで、実の兄弟だなんて大ボラふいて」
マーク「NO! 初めはウソ扱いでも、こうして既成事実化していけば、それはいずれ万人が認める真実になる」

 マークは不敵に笑った。

マーク「そうして俺は、今度こそガンダム兄弟の一員となるのさ!」
実写シャア「HAHAHAHA! マーク、君はまだそんな野望を抱いていたのか。大人しく兄弟落選組で傷を舐めあっていればいいものを!」
マーク「それより俺はテンプレに『マーク・カラン』の名前が載るところが見みたい!」
実写シャア「マーク、君はどうしてそう諦めが悪いんだマァァァァク!!」

マーク・カラン(実写)【Gセイバー】 VS シャア・アズナブル(実写)【シャア専用ザクII】

日登町で最も3次元な戦いが幕を開ける――!!

※なお、二人の戦いはあまりにも3次元過ぎたため、2次元の文章では到底表現しきれませんでした。
 そのため、今回は戦いの詳細は省略させていただきます。
 各自、プラモでブンドドするなどして脳内補完をがんばってください。


link_anchor plugin error : 画像もしくは文字列を必ずどちらかを入力してください。このページにつけられたタグ

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2023年02月13日 13:50