●ボロス軍(赤白)
「罰なき正義は牙を抜かれたも同じ。罰の痛み無くしては、正義は成し得ぬ」
指導者:“ボロスの大天使”ラジア
本拠地:軍の要塞サンホーム
活動:法の執行、治安維持
性愛:取り調べ、刑罰
本拠地:軍の要塞サンホーム
活動:法の執行、治安維持
性愛:取り調べ、刑罰
法を盲信し、あらゆるものを犠牲に法を執行する集団。治安維持・警察機構の役割を果たしていると言えるだろう。規律の取れた兵ゆえに、純粋な軍事力では謀略界でも最強の集団である。ただし、あらゆる土地が入り組んだ都市である相克界において、軍事力を生かせる機会・場所は制限されている。
情報収集や捜査活動といった細かな活動を苦手としており、兵力や組織暴力に頼った制圧作戦を好む。このため、警察機構とは言うものの冤罪なども多く(他ギルドの陰謀にも利用されやすい)、一般民衆からの支持はあまり高くない。
彼らは法の犬ではあるが、正義や道徳の徒ではない。法に触れさえすればボロスは嗅ぎつけ、取り押さえに来る。多くの監獄や収容所を所有し、その多くの構成員の獣欲を「取り調べ」や「刑罰」によって満たしているのだ。目をつけた相手を追いまわし、法に触れる行為を見かけさえすれば捕らえ犯して来ることも珍しくない。恐るべき法の犬なのだ。
情報収集や捜査活動といった細かな活動を苦手としており、兵力や組織暴力に頼った制圧作戦を好む。このため、警察機構とは言うものの冤罪なども多く(他ギルドの陰謀にも利用されやすい)、一般民衆からの支持はあまり高くない。
彼らは法の犬ではあるが、正義や道徳の徒ではない。法に触れさえすればボロスは嗅ぎつけ、取り押さえに来る。多くの監獄や収容所を所有し、その多くの構成員の獣欲を「取り調べ」や「刑罰」によって満たしているのだ。目をつけた相手を追いまわし、法に触れる行為を見かけさえすれば捕らえ犯して来ることも珍しくない。恐るべき法の犬なのだ。
指導者であるラジアは扇動的かつ独裁的な堕天使魔王である。相克界でも最古参の魔王の一人であり、その傲慢さと加虐性癖によって知られる。炎をまとう武装した有翼の女騎士の姿をしており、自らを「至上の存在」と呼び、魔界王や大魔王の地位への執着を隠そうともしない。彼女の言動は他組織との軋轢を生むことばかりだが、謀略界で最も危険な光の力の使い手であるる彼女と争おうとする者もまずいないのだ。
●セレズニア議事会(緑白)
「我らと共にあるならば、すべてが平等だ。それまでは、お前の存在は無い」
指導者:名目上はいない
本拠地:都市の樹ヴィトゥ=ガジー
活動:自然調和、同朋の守護
性愛:奴隷共用、多数による陵辱での洗脳
本拠地:都市の樹ヴィトゥ=ガジー
活動:自然調和、同朋の守護
性愛:奴隷共用、多数による陵辱での洗脳
共同体であることを何よりも重視し、平等であることが至上であると考える集団。構成員は無私無欲で同朋に尽くすが、同時に外部を排斥し個人の個性を否定して、接触した者らを自らに取り込んで行こうとする思想でもある。思想それ自体は間違っていないものの、相手や場所を選ばないため、他組織と紛争を起こすことも少なくない。
指導者は存在せず、すべての構成員による共同統治が行なわれている……と外部には宣伝している。だが、中核を為すのは意識を共有するドライアドたちの一団であり、彼女たちによる議事会こそが事実上の指導者だ。また「福音者」と呼ばれる魔将たちも多く所属しており、戦闘力においても決して甘く見ていい相手ではない。
共同体たることを重視する彼らは性行為においても集団で行動する。格下の相手であろうとセレズニアの者と交わるなら油断してはいけない。彼らは多数でもって一人を徹底的に調教し、洗脳し、セレズニアの一員へと引きずり込むのだ。その後に待つのはセレズニアの共同奴隷としての無数の欲望への奉仕だけである。
指導者は存在せず、すべての構成員による共同統治が行なわれている……と外部には宣伝している。だが、中核を為すのは意識を共有するドライアドたちの一団であり、彼女たちによる議事会こそが事実上の指導者だ。また「福音者」と呼ばれる魔将たちも多く所属しており、戦闘力においても決して甘く見ていい相手ではない。
共同体たることを重視する彼らは性行為においても集団で行動する。格下の相手であろうとセレズニアの者と交わるなら油断してはいけない。彼らは多数でもって一人を徹底的に調教し、洗脳し、セレズニアの一員へと引きずり込むのだ。その後に待つのはセレズニアの共同奴隷としての無数の欲望への奉仕だけである。
ドライアドたち(多くは魔将)が表舞台に現れることはまずない。セレズニアの代表者として世に知られるのは「福音者」たちだ。中でも男装の闇エルフ、“狼乗り”トルシミールは強力な魔将である。彼女は多くの魔獣らを率いてボロスやグルールに「弾圧」される同胞を救うべく策謀界中を駆け巡っている。相克界有数の剣士にして強固な意志の持主たる彼女は目下、セレズニアの斬り込み隊長なのだ。
●ゴルガリ団(黒緑)
「ゴルガリは死体を埋葬しない。植えるのだ」
指導者:“ゴルガリの女王”サヴラ
本拠地:安息の無い墓スヴォグトース
活動:人間界侵略、魂と死者の収集
性愛:近親婚、子作り、奴隷狩り
本拠地:安息の無い墓スヴォグトース
活動:人間界侵略、魂と死者の収集
性愛:近親婚、子作り、奴隷狩り
その活動分野を除けば、ゴルガリは実にわかりやすい武力集団だ。略奪団、盗賊団と言ってもいいだろう。彼らは人間界における「死」を徹底的に利用する。人間界を侵略し疫病をもたらし、多量のソウルを手に入れつつその死体を独自の手法で兵として使う。彼らはそうして魔界の活性化と組織の強化を図っているのだ。死体と霊魂を徹底的に利用していくその手法は、魔界本土におけるモンスター相手にも使われており、ゴルガリの兵力はいや増す一方である。
そうした死者の軍勢ではあるが、ゴルガリは魔界の活性化を真に重視する。魔族の数を増やすことに腐心し、他のどの組織よりも構成員同士の交合と新世代育成を推奨している。新たな子の誕生は大いに称えられ、生まれた子は組織全体から行き届いた環境を与えられる。ただしあくまで構成員同士によるものであるため、長いゴルガリの歴史の果て、現代ではほとんどが近親相姦のみとなっており、他組織からのゴルガリの特殊性をより高めることとなっている。
なお、相克界における人間界侵略の最大勢力たるゴルガリは、オルゾフやラクドスに売るための人間狩りにも積極的だ。ただし、人間奴隷に人格を認めたり、子を作らせたりすることは基本的にない。
そうした死者の軍勢ではあるが、ゴルガリは魔界の活性化を真に重視する。魔族の数を増やすことに腐心し、他のどの組織よりも構成員同士の交合と新世代育成を推奨している。新たな子の誕生は大いに称えられ、生まれた子は組織全体から行き届いた環境を与えられる。ただしあくまで構成員同士によるものであるため、長いゴルガリの歴史の果て、現代ではほとんどが近親相姦のみとなっており、他組織からのゴルガリの特殊性をより高めることとなっている。
なお、相克界における人間界侵略の最大勢力たるゴルガリは、オルゾフやラクドスに売るための人間狩りにも積極的だ。ただし、人間奴隷に人格を認めたり、子を作らせたりすることは基本的にない。
指導者たるサヴラは、数多の死者を率いる闇エルフの魔女王である。外部に対して苛烈で知られるが、組織内での人望は厚い。ゴルガリの構成員ならばおそらく誰もが彼女と交わったことがあるだろう。サヴラは多くの子を組織内に持ち、多くの兄弟と親戚に囲まれている。彼女と組織内で対立する勢力として「石の死の姉妹」と呼ばれるゴルゴンの3姉妹がいるが、サヴラの勢力を上回るには至っていない。
●ディミーア家(青黒)
「人目を盗むことは力だ。見えぬ力に刃向かうことのできる者はおらぬ」
指導者:“秘密の王”ザデック
本拠地:影の家ダスクマントル
活動:情報の掌握、暗躍
性愛:脅迫、調教、ストーキング
本拠地:影の家ダスクマントル
活動:情報の掌握、暗躍
性愛:脅迫、調教、ストーキング
ディミーア家は、他ギルドの一般構成員にとっては架空の組織、もしくは過去の伝説にすぎない。多くの魔族にとって、ディミーアは怪談や噂話の一つでしかない。しかし、ディミーアは間違いなく存在し、陰に隠れて相克界支配を目論んでいる。その存在を闇に隠し、地下活動や情報操作を行いつづけている。構成員たちはそれぞれが無所属や別組織の一員を装い、また互いの存在すら関知しないまま、ディミーア上層部へと無数の情報を密告している。彼らの存在を知るのは、各組織の上層部だけなのだ。
ディミーアは他のどの組織よりも都市に覆われた相克界に特化している。自然的な地形のない、全てが迷宮に覆われたような魔都の塊たる相克界は、彼らが暗躍し君臨するためになくてはならないものだ。このため、自然回帰を図るグルールには常に敵対的行動を取る。
脅迫や陰からの調教支配はディミーアが最もよく使う手段だ。彼らは暗殺や監禁などの無粋な真似はしない。組織の末端をじわじわと腐らせ、侵食し、快楽と秘密で支配した密告者を作り出していくのだ。彼らにとっては性愛も他の魔族を効果的に操作し、ディミーアの支配力を高めていくための手段にすぎない。もちろん、個々の工作員には快楽と言う十分な報酬が与えられもするのだが。
ディミーアは他のどの組織よりも都市に覆われた相克界に特化している。自然的な地形のない、全てが迷宮に覆われたような魔都の塊たる相克界は、彼らが暗躍し君臨するためになくてはならないものだ。このため、自然回帰を図るグルールには常に敵対的行動を取る。
脅迫や陰からの調教支配はディミーアが最もよく使う手段だ。彼らは暗殺や監禁などの無粋な真似はしない。組織の末端をじわじわと腐らせ、侵食し、快楽と秘密で支配した密告者を作り出していくのだ。彼らにとっては性愛も他の魔族を効果的に操作し、ディミーアの支配力を高めていくための手段にすぎない。もちろん、個々の工作員には快楽と言う十分な報酬が与えられもするのだが。
伝説的な両性具有の吸血鬼ザデックがディミーアの永代当主だ。この最古参の魔王の一人は、未だほとんど誰にも知られておらず、限られた部下とディミーアにとって重大な意味があると考えられた人物としか会見しない。ザデックは相克界のありとあらゆる情報を知り、いかなる偽りも真実も自在に広めると言われる。また、その懐刀でもある洗脳士シアクー(大魔将)は、要所要所の魔族・モンスターを洗脳し、ディミーアの勢力拡大に努めている。
●オルゾフ教会(白黒)
「私に裏表があるって? お世辞はたくさんよ。仕事なんだから」
指導者:“オルゾフの末裔”テイサ
本拠地:取引の教会オルゾヴァ
活動:金融業、商業、流通
性愛:売春、奴隷売買
本拠地:取引の教会オルゾヴァ
活動:金融業、商業、流通
性愛:売春、奴隷売買
オルゾフ教会は宗教の装飾をまとい、多くの信徒を抱えているものの、全ては支配のための仮面である。彼らは自覚せる偽善者であり、相克界で最も発達した経済集団、拝金(ソウル)主義者たちである。その宗教の仮面は分厚く、狡猾に仕組まれ、信徒からソウルを吸い上げていく。無論、信徒らとて愚かではない。オルゾフの加護が「ソウルで買える」ことを重々承知している。彼らは、敬虔なる商取引の徒だ。あらゆる流通、商売にはオルゾフの目が光っている。相克界で商人となるためには、オルゾフ教会への所属と献金は不可欠なのだ。
こうした冷徹な計算を主とするため、オルゾフの上層部は人間界での経済知識を持ち、感情に振り回されることのない拝金主義のリッチたちに占められている。彼らが構成する「幽霊議会」こそ、この巨大組織の運営者たちである。
売春や奴隷売買といったことも、相克界ではオルゾフの監視下だ。魔界でもっとも代表的な経済活動であるこれらについて、随所で中間業者として入り込み、価格操作や他組織の資本抑止に務めている。直営の売春宿も多い。もっとも、オルゾフの構成員たちは銭勘定にこそ熱心であり、個人の快楽に溺れるものは苛烈な組織内競争で生き残ることはできない。
こうした冷徹な計算を主とするため、オルゾフの上層部は人間界での経済知識を持ち、感情に振り回されることのない拝金主義のリッチたちに占められている。彼らが構成する「幽霊議会」こそ、この巨大組織の運営者たちである。
売春や奴隷売買といったことも、相克界ではオルゾフの監視下だ。魔界でもっとも代表的な経済活動であるこれらについて、随所で中間業者として入り込み、価格操作や他組織の資本抑止に務めている。直営の売春宿も多い。もっとも、オルゾフの構成員たちは銭勘定にこそ熱心であり、個人の快楽に溺れるものは苛烈な組織内競争で生き残ることはできない。
オルゾフの指導者テイサは、この大組織のオーナーだ。年若い女暗黒騎士にして魔王たる彼女は吝嗇家でも節制家でもなく、経済に明るくもない。彼女はごく普通の魔族であり、その主な役目は他組織の指導者や幹部との社交にある。上取引先であるゴルガリやラクドス、よき関係を保つべきボロスやアゾリウスとの付き合いが彼女の仕事なのだ。一説には元人間の騎士であった彼女と、その従者(あるいは執事とも)のリッチがオルゾフを作り上げたと言われている。
●グルール旅団(赤緑)
「叩き潰せ!」
指導者:“腹音鳴らし”ボルボリグモス
本拠地:怒りの穴倉スカルグ
活動:都市の破壊、略奪
性愛:肉欲、強姦
本拠地:怒りの穴倉スカルグ
活動:都市の破壊、略奪
性愛:肉欲、強姦
グルール旅団は、相克界の現状を嫌悪している。全てが都市に覆われた相克界は欲望を抑圧し、弱者を強者に見せかける。それは魔界の正しい在り方であろうか。文明、経済、陰謀。全てが彼らに対する侮辱だ。グルールは感情と欲望で生き、他の者にもそうであるよう「勧告」している。そしてそのために都市を破壊し、荒野を、自然のままの土地を作らんとするのだ。
かつては強力かつ厳粛な組織であったが、今では名目のみ掲げる略奪者の集団だ。彼らは近辺の略奪と放火を行い、その廃墟と灰燼の上に居座って暮らす。そして、あらかたの略奪が終わり、食料や資源が尽きれば、また新たな略奪が始めるのだ。彼らに戦略・計画などなく、統治もない。ただその名前を利用し、破壊を望むものたちが緩やかな結束をするのみなのだ。
略奪には当然、獣欲に任せた陵辱や暴行も含まれる。彼らは集団の熱狂のままに輪姦し、気に入った相手がいれば飽きるまで連れまわす。グルールでは欲望は推奨されるが、経済活動は蔑まれる。彼らは陵辱し暴行するが、奴隷を売ることも長く所有することもない。ただ漁り味わい利用し、打ち捨てていくのだ。
かつては強力かつ厳粛な組織であったが、今では名目のみ掲げる略奪者の集団だ。彼らは近辺の略奪と放火を行い、その廃墟と灰燼の上に居座って暮らす。そして、あらかたの略奪が終わり、食料や資源が尽きれば、また新たな略奪が始めるのだ。彼らに戦略・計画などなく、統治もない。ただその名前を利用し、破壊を望むものたちが緩やかな結束をするのみなのだ。
略奪には当然、獣欲に任せた陵辱や暴行も含まれる。彼らは集団の熱狂のままに輪姦し、気に入った相手がいれば飽きるまで連れまわす。グルールでは欲望は推奨されるが、経済活動は蔑まれる。彼らは陵辱し暴行するが、奴隷を売ることも長く所有することもない。ただ漁り味わい利用し、打ち捨てていくのだ。
このならず者達の女王が、巨大なる鬼女王ボルボリグモスだ。彼女はグルール旅団創始者の娘を自称しているが、それを信じる者はいない。そもそも彼女がグルールの主であるのも、ただ最も巨大で破壊に長けた存在であるからにすぎない。彼女は愚かな蛮勇の徒だが、決して侮れない戦闘力の持主だ。また、彼女以外にも強力なモンスターや魔将は多い。中でも巨大なるレディヒドラ“憎悪の種”ウラシュトは他組織からも畏れられている。ただの略奪団と侮るには、彼らの内容は強力すぎるのだ。
●イゼット学会(青赤)
「しかし、それだと……おお、だが……となると、だ……すなわち……なるほど!」
指導者:“火想者”ニヴ=ミゼット
本拠地:火想者の高巣ニヴィックス
活動:知識の探求、魔法実験
性愛:アイテム・呪文の実験と実践
本拠地:火想者の高巣ニヴィックス
活動:知識の探求、魔法実験
性愛:アイテム・呪文の実験と実践
他の組織と異なりイゼット学会は、軍事力や権力、富、性愛と言ったものに関心がない。彼らはただただ新たな知識をのみ求める。主な研究対象は魔術と錬金術であり、並の魔族には理解しがたい狂的な研究が続けられている。無論、その研究の成果は他組織にとっても有用なものとなるのだが、それ以上に彼らの災害的とも言える実験、所かまわずの研究には非難の声が高い。
イゼットの構成員たちは自らの研究に没頭するため、性愛に溺れることは少ない。ただし、彼らの実験が思わぬ「事故」を引き起こすことは多々あるし、特に猜疑心の強い者は施設内にとてつもない量の罠を仕掛けていたりもする。こうした狂的研究者集団としてのイゼットに近づく者は少なく、彼らに助けを求める者は他のどの組織からも追われる者だけだろう。
イゼットの構成員たちは自らの研究に没頭するため、性愛に溺れることは少ない。ただし、彼らの実験が思わぬ「事故」を引き起こすことは多々あるし、特に猜疑心の強い者は施設内にとてつもない量の罠を仕掛けていたりもする。こうした狂的研究者集団としてのイゼットに近づく者は少なく、彼らに助けを求める者は他のどの組織からも追われる者だけだろう。
統率者は並の魔族を遥かに凌駕する知能をもつドラゴン、ニヴ=ミゼット。彼女はあまりにも高い知能を持て余し、組織創立以来、退屈を埋めるためだけに様々な実験を行っている。イゼット学会そのもさえも、彼女の実験の一つだ。他のどの組織よりも、ここは指導者個人の私物である。組織が行う全ての研究と実験は彼女の知識を増し、また思いつきへの実践にすぎない。
ニヴは完成した錬金の秘術によって無尽蔵とも言える富を有し、損得を考えれば絶対に行なわないような実験を行なっている。巨鬼やオークらへの魔術教育や、テンタクルス「を」快楽調教すること、時間の操作などだ。予算と人材、時間によって、ニヴは多くの不可能を可能としている。争いを好まない(正確には研究の時間を割くことを)彼女だが、もし本気で対立すれば、その不条理極まりない実力を見せつけられることだろう。ニヴは相克界において真に最古の存在だ。モンスターにすぎない彼女だが、魔界王と相対できるだけの力を持っている。かつて大魔王であった相克王の時代から存在する相克界最強の竜、それがニヴ=ミゼットなのだ。
ニヴは完成した錬金の秘術によって無尽蔵とも言える富を有し、損得を考えれば絶対に行なわないような実験を行なっている。巨鬼やオークらへの魔術教育や、テンタクルス「を」快楽調教すること、時間の操作などだ。予算と人材、時間によって、ニヴは多くの不可能を可能としている。争いを好まない(正確には研究の時間を割くことを)彼女だが、もし本気で対立すれば、その不条理極まりない実力を見せつけられることだろう。ニヴは相克界において真に最古の存在だ。モンスターにすぎない彼女だが、魔界王と相対できるだけの力を持っている。かつて大魔王であった相克王の時代から存在する相克界最強の竜、それがニヴ=ミゼットなのだ。
●アゾリウス評議会(白青)
「すべての法を学ぶのに永遠の時間がかかるなら、法を犯す時間は残らない」
指導者:アウグスティン四世大判事
本拠地:秩序の尖塔プラーフ
活動:裁判と司法、保守的な立法
性愛:奴隷契約の管理
本拠地:秩序の尖塔プラーフ
活動:裁判と司法、保守的な立法
性愛:奴隷契約の管理
アゾリウスは立法機関であり、あらゆる裁判と書類管理を執り行う。かつて相克王によって作られた相克界政府を前身とする評議会は、立法府としての機能に特化し、現在も尚、相克界の法整備を生業としている。その為、官僚的性格が非常に強く保守的、融通と言うものがきかない。具体的には、相克界の全住人に何もさせないこと、いかなる変化を許容しない事こそ、最大の安定としている。
彼らと執行機関たるボロスの結びつきは強い。法律が各組織によって無視されている現状を良しとせず、ゴルガリ、グルール、ラクドスなどの明らかな違法組織に対して強い嫌悪感を持っており、彼らに対する弾圧を他組織に呼びかけている。アゾリウスは武力には欠けるものの、公的政府を引き継いだ組織として最大の権威を持っている。他の魔界ならば無視されるその権威も、この相克界では無力ではない。
アゾリウスは目下、違法組織への締め付けとして住民魔族と主-奴隷の関係を、評議会の書類上において徹底管理せんと勤めている。このため主従鑑定法廷と呼ばれる、公開の主従関係証明の場で、実際の行為によって証だてしなければ公式に主従として扱われない。この制度は開始早々から形骸化しているものの、公衆向けの娯楽としてそこそこの収入源と人気を得ることになっているようだ。
彼らと執行機関たるボロスの結びつきは強い。法律が各組織によって無視されている現状を良しとせず、ゴルガリ、グルール、ラクドスなどの明らかな違法組織に対して強い嫌悪感を持っており、彼らに対する弾圧を他組織に呼びかけている。アゾリウスは武力には欠けるものの、公的政府を引き継いだ組織として最大の権威を持っている。他の魔界ならば無視されるその権威も、この相克界では無力ではない。
アゾリウスは目下、違法組織への締め付けとして住民魔族と主-奴隷の関係を、評議会の書類上において徹底管理せんと勤めている。このため主従鑑定法廷と呼ばれる、公開の主従関係証明の場で、実際の行為によって証だてしなければ公式に主従として扱われない。この制度は開始早々から形骸化しているものの、公衆向けの娯楽としてそこそこの収入源と人気を得ることになっているようだ。
評議会の指導者はアウグスティン四世大判事。幼い少年の姿をしたこの盲目の魔王は、冷徹にして無感情であり法の正義に何ら疑問を抱かない。法以外の全てに対し盲目であり、その判決は絶対。故に上告は認めらず、情状酌量も存在しない。ただし、名前からもわかる通り、アゾリウスの大判事は自らの法に縛られ陥れられて、しばしば失脚する。四世の先代らも自ら作った法に裁かれ、現大判事の奴隷に身を落としているのだ。
また美しく神秘的なスフィンクス“不可解なる”イスペリアが創立時より大判事の助言者として君臨している。彼女はラジア、ザデック、ニヴ=ミゼットといった相克界の古参と個人的な強いつながりを持っており、武力に欠けるアゾリウスの権威を影ながら守護している。彼女は少なくとも魔王と対等の実力を持ち、他組織との会談などにおいてもしばしば代表として現れる。
また美しく神秘的なスフィンクス“不可解なる”イスペリアが創立時より大判事の助言者として君臨している。彼女はラジア、ザデック、ニヴ=ミゼットといった相克界の古参と個人的な強いつながりを持っており、武力に欠けるアゾリウスの権威を影ながら守護している。彼女は少なくとも魔王と対等の実力を持ち、他組織との会談などにおいてもしばしば代表として現れる。
●ラクドス教団(黒赤)
「我がしもべよ怒り狂え。わが古き力は血をもって再び満たされる」
指導者:“穢すもの”ラクドス
本拠地:迷宮の宮殿リックス・マーディ
活動:あらゆる快楽の探求、破滅的快楽の伝道
性愛:乱交、退廃と変態行為
本拠地:迷宮の宮殿リックス・マーディ
活動:あらゆる快楽の探求、破滅的快楽の伝道
性愛:乱交、退廃と変態行為
教団名は、創始者たる炎の魔王その人の名前からつけられている。ゆえにこの組織について語ることは、魔王ラクドス本人について語ることとなる。ラクドスは、相克界が分裂した頃から存在する古き魔王の一人だ。両性具有で享楽的、サディストにしてマゾヒスト、淫奔にして変態的なことで知られている。
しかし、間違ってはならない。ラクドス教団はイゼットのような指導者の私物ではない。ラクドスは個人の欲望を尊重する。たとえ魔人一人、オーク一体の欲望であろうと、それが明らかな欲望である限り魔王ラクドスは否定しない。ラクドスは「やりたいことを、やりたい時に。無意味な富や名誉は犠牲にし、今の快楽をこそ享受せよ」と教える。そして、その犠牲には教団外の者を傷つけ、損なう多数の破壊的・暴力的行為も含まれている。
ラクドスは常に楽しむことを前提にする。ラクドスは組織の歴史において何度も部下に討ち負かされているし、陵辱され奴隷にもなっている。だが、それでも一度たりとも教団の主が他の者に変わったことはない。ラクドスの破滅的な哲学は多く広まり、多数の支持者に囲まれるに至っている。かくしてラクドスは、長い年月を相克界で楽しんできたが、他組織の弾圧や途中で脱落する構成員も多く、その勢力は未だ大勢力と呼ぶほどには至っていない。
信徒の欲求に応えるため、ラクドスは常に新しい楽しみを探し、考えている。奇妙な薬、拷問器具、奇怪な怪物など。快楽と苦痛の技の多くが開発されており、またそれらの達人も多く抱えている。公式にラクドスと友好的な組織はないが、多くの組織の構成員がこっそりとラクドスのもたらす快楽に参加していることは公然の秘密である。
しかし、間違ってはならない。ラクドス教団はイゼットのような指導者の私物ではない。ラクドスは個人の欲望を尊重する。たとえ魔人一人、オーク一体の欲望であろうと、それが明らかな欲望である限り魔王ラクドスは否定しない。ラクドスは「やりたいことを、やりたい時に。無意味な富や名誉は犠牲にし、今の快楽をこそ享受せよ」と教える。そして、その犠牲には教団外の者を傷つけ、損なう多数の破壊的・暴力的行為も含まれている。
ラクドスは常に楽しむことを前提にする。ラクドスは組織の歴史において何度も部下に討ち負かされているし、陵辱され奴隷にもなっている。だが、それでも一度たりとも教団の主が他の者に変わったことはない。ラクドスの破滅的な哲学は多く広まり、多数の支持者に囲まれるに至っている。かくしてラクドスは、長い年月を相克界で楽しんできたが、他組織の弾圧や途中で脱落する構成員も多く、その勢力は未だ大勢力と呼ぶほどには至っていない。
信徒の欲求に応えるため、ラクドスは常に新しい楽しみを探し、考えている。奇妙な薬、拷問器具、奇怪な怪物など。快楽と苦痛の技の多くが開発されており、またそれらの達人も多く抱えている。公式にラクドスと友好的な組織はないが、多くの組織の構成員がこっそりとラクドスのもたらす快楽に参加していることは公然の秘密である。
なお、ラクドス自身は主に快楽に耽っているこの組織において、実際の教団運営を取り仕切っているのは大司教“血の魔女”リゾルダ(大魔将)である。有能な統治能力を持ち、かつラクドスの心酔者たる彼女が、政治や渉外における教団のトップと言っていいだろう。
●シミック連合(緑青)
「当然、手におえないところまで成長するだろう
――これは自身の進化を自身の手で選ぶよう設計されているのだ」
――これは自身の進化を自身の手で選ぶよう設計されているのだ」
指導者:“シミックの幻想家”モミール・ヴィグ
本拠地:進化の中心ノヴィジェン
活動:生命の研究、医療、モンスター開発
性愛:モンスターとの交合、人体実験
本拠地:進化の中心ノヴィジェン
活動:生命の研究、医療、モンスター開発
性愛:モンスターとの交合、人体実験
好奇心旺盛な学者や医療師によって構成される。本来は相克界に残存する、僅かな自然の保護と医療福祉の充実を目的とした組織なのだが、現在ではその目的も失われて久しい。目下、シミック連合の目的は、生命そのものに人工的な改良を加える事で、進化の意図的な誘導を行うこと……つまり今までになかったモンスターや魔族の改造や創造である。
一般のシミック連合に対する認知は、イゼットへのそれと変わらない。知識の探求・技術の研磨・はた迷惑な実験……だが、実際にはシミックは明確な目的をもち、その計画を刻々と進めている。彼らはオルゾフを介さず直接他組織に兵器としての怪物らを売りつけ、予算を獲得し、より完全な存在を造り続けているのだ。
シミックにおいて性愛は生命活動の一環として詳細に調査されている。彼らの作り出した怪物には、性と快楽に極端に特化した怪物が数多く存在するし、新たな魔族特性・魔王特性の開発も余念がない。半ば拷問めいた生体実験も日常的に行なわれており、水面下のそうした活動が他組織に脅威を与えている。ただ嬲ったり弄ぶに留まらず、存在そのものを歪めるシミックの活動は魔族にとっても恐怖なのだ。
一般のシミック連合に対する認知は、イゼットへのそれと変わらない。知識の探求・技術の研磨・はた迷惑な実験……だが、実際にはシミックは明確な目的をもち、その計画を刻々と進めている。彼らはオルゾフを介さず直接他組織に兵器としての怪物らを売りつけ、予算を獲得し、より完全な存在を造り続けているのだ。
シミックにおいて性愛は生命活動の一環として詳細に調査されている。彼らの作り出した怪物には、性と快楽に極端に特化した怪物が数多く存在するし、新たな魔族特性・魔王特性の開発も余念がない。半ば拷問めいた生体実験も日常的に行なわれており、水面下のそうした活動が他組織に脅威を与えている。ただ嬲ったり弄ぶに留まらず、存在そのものを歪めるシミックの活動は魔族にとっても恐怖なのだ。
指導者は冷酷で傲慢、そして確かな才能を持つ賢者の魔王モミール・ヴィグ。彼女は自らが開発した、生命体と改造技術によってラヴニカの生態系を作り変えようとしている。当然ながら、相克界のあらゆる住人たちも例外ではない。そして、その実行へと向かう為の特別なプロジェクトを進めている。これは彼女とその側近のみが知るところであり、魔族を超えた魔族、それぞれのモンスターを超えたモンスターで相克界を覆い、他の全ての魔界を掌中に収めていかんとする彼女の恐るべき野望なのだ。