「アミロペクチン第一章-8話~テーデン山脈~」
「まずはあのテーデン山脈を越えなければ!」
「ワシはもう疲れた。お前たちだけで行って来い。」
「先生、そんなことではスプンタティアになんか着きませんよ。」
あの高い山の連なるテーデン山脈を越えなければいけないなど私だってつらい。
脂肪が大量に付いた先生はもっと苦労するであろう。頑張れ!先生。
「寒いなあ。新燃岳みたいにどこかの山が噴火してくれればいいのに。」
フレシュがよく分からないことを言う。シンモエダケとは何だ。
「おい、シンモエダケとは何だ?」
「え、お前知らないの、うわ引くわ。今大噴火してる山じゃん。」
「そんな山知らん。」
「だから異世界の“ニッポン”という国の山で、今大噴火してるの。知らんの?」
「異世界のニュースなど知らない。何故お前は知っているのだ。」
「フフフ、とある組織に入っていましてね~♪ そういえばこの著者も“ニッポン”在住らしいよ。」
「おお、それでは今、火山灰に埋もれているという訳か。これで我々は自由に行動できる!」
「残念ながら彼の家はその山から離れている。まだまだ自由には慣れないと言うことだよ、トホホ。」
よく分からない話をしているうちに山中へ入っていった。
先生はハァハァ言っている。フレシュは元気そうである。
「ハァハァ、ここら辺で休憩しよう。」先生が近くの石に座り込んだ。
「先生、もっと進みましょうよ。まだまだ行けますよ。」
フレシュは陽気である。
「先生の言うとおり、ここで休憩しよう。私も疲れた。」
そばに小川が流れてくる。落ち葉を踏みながらその小川を覗いてみた。
綺麗な水が流れている。よし、飲もう。
「うおお、おおお、おおおお!うおお!」美味い!力がみなぎってくる!
「何やってるんでしょうかね、あいつ。」
「さぁなぁ、ワシには想像がつかん。あいつは昔から阿呆だからな。」
「そろそろスターライトじゃな。ではワシがスターライトの歴史について話してあげよう。」
「先生、まだスターライトは遠いですよ。」
「まあ、まあ、いいじゃないか。」
先生が歴史について話し始めると長い。
私がパウフェウス上等学校に通っていた頃も先生は授業を無理矢理延長して喋っていたのだ。
「まず、スターライト王国とはじゃな・・・」
用語集
- テーデン山脈・・・フルス王国とスターライト王国を隔てる山脈。
- 新燃岳・・・ご存じの通り。
最終更新:2011年02月10日 21:37