「アミロペクチン第一章-12話~ガレチャ村~」
我々が何故たった二日でスターライトに着いたのか。
それは我々が運良く山の谷にある道を進んだからなのだった。
それはさておき、起きた我々はボーっとしながら朝飯を喰い、朝霧の中を出発した。
ボーっとしながらどんどん下山していった。
霧が薄れ眠気も覚めた頃、我々は村を見つけた。とうとう着いたのだ。
「やっと着いたぞ、これでゆっくり眠れる」
「いや~、20カナって意外と近いですね~」
「おい、25カナだぞ」
「細かい人だな~」
この村はガレチャ村といい、スターライトのコメタリア運動の一派が治めているらしい。
そのためもちろん稲作をしている。
我々は早速、宿を探すことにした。
村は狭いため、思うより簡単にあっさりと宿は見つかった。
フルス-スターライトの商人は皆、南の大きな街道を使うため
この村の宿屋はあまり使われないらしい。簡素な木造だが居心地は良さそうだ。
受付を済ませた後、我々は宿屋の一部屋に泊まった。
太陽は南の高い空に輝いている。しかし我々は三日間歩きっぱなしだったため
ベットに倒れ込んだ。そして眠りに入ってしまった。
私が目を覚ましたのは夜だった。
この宿屋は飯が出ないので自分で食べに行かなければならない。
先生もちょうど起きたところだったのでフレシュを無理矢理起こし、飯に出かけた。
店であまり美味しくはない炒飯を喰った後、宿屋に戻って新聞を読んだ。
『ウェンバスの学者、蒸気を利用した新たな動力を開発』
と大々的に書かれている。私にはなんのこっちゃ分からん。
どうやら蒸気の圧力を使ってピストンというものを動かし、カラクリを
動かすらしい。
蒸気機関と名付けたらしい。
そこのことはよく分からないのでウェンバスのことを諸賢にお教えしよう。
ウェンバスとは“ウェンバス連合共和国”という東の大陸に位置するデカイ国である。
約150年前に起きた“ウェンバス革命”という市民革命によって出来た比較的新しい国なのだ。
革命以前は“ウェンバス帝国”という国があったのだが皇室内でのいざこざがおき、
政治も不安定になり不満を募らせた市民の怒りが頂点に達して革命が起きたという。
現在では世界で唯一の共和国である。
共和国とは王が居ない国で、国民自ら政治をしているらしいが詳しいことは知らない。
そして世界で最も優れた技術を持った国である。
蒸気機関とは何じゃらほい。
用語集
最終更新:2011年02月14日 22:07