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「白銀の序曲」 Guild Wiki
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心につもる白い旋律#12-1

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ロウが差し出した手を横目に、リヴォルブはこう言った。

「あなたの気持も、解らなくもない。」

そして、手を握り返した。

ロウの顔が輝き、周りからは小さな拍手がぱらぱらと。

が、その顔もすぐに輝きを失ってしまった。

「・・・?どうしたんです?」

リヴォルブが問う。

「私は、私怨に駆られてとんでもないことをしてしまった。

 あなたが手を握り返してくれても、私がしたことの重大さは変わらない」

ぽつり、ぽつりとロウが小さく答えた。

それにはリヴォルブも閉口した。

再び、沈黙が流れてしまった。

その沈黙を破ったのは、リヴォルブ。

「それくらい、どうってことないじゃないですか。」

「え?」

意外な発言に、ロウはきょとんとした顔をする。

「カップルの痴話喧嘩とか、その程度のものでしょう」

リヴォルブがロウに微笑みかけた。

テルが見たなかで、最高の笑顔を見せた。

「でも・・・」

そこまで言われてもまごつくロウ。

それほど、罪の意識が重いのだろう。

また、険悪なムードになってしまう。

その雰囲気に耐えられず、テルはとうとう行動を起こした。

「~っ!ちょっと、ロウさん、リヴォルブさんっ、ついてきてください!」

ロウや、リヴォルブだけでなく、その場の全員が不思議そうな顔をした。

テルが、そんなことを言うとは誰も予想していないのだから。

予想していなかったからなおさらかもしれない。

言われるままについていく。



たどり着いたのは、ギルドオフィス。

ふう、とテルが小さなため息をつくと、アンドリューへ歩み寄る。

「仮面を解散させてください。」

その言葉はついてきた全員を不安にさせた。

「ちょっとテルさ・・・

「テルちゃ・・・

一弥さんやイチヤさん、多くの人がテルを止めようとした。

が、その程度で止まるものではなかった。

「もう、いやなんです。こんなくだらないことで、ギルドバトルをするんじゃないって私は思うんです。

   本当は、親睦を深めるため、とかそういう理由で使うんだと思うんです。

   強い弱いはあると思います。

   でも、そんなの誰も気にしちゃいないんです。

   弱い人は強い人に頼っちゃだめなんですか

   強い人は弱い人を助けてあげればいいじゃないですか。

   私は何も活躍できていない。

   でも、でも・・・」

テルの、鼻をすする音が聞こえる。

ぐす、ぐすという音だけがオフィスに響く。

つかつかと隣にきたリヴォルブが、テルに聞く。

「仮面を解散させて、どうするつもりです?」

泣いていたわりには、あっさりと答えが返ってきた。

「みんな、白銀のメンバーになっちゃえばいいんです。」

そのほうが、絶対楽しいです。

小さく小さく、蚊の鳴くような声で付け加えた。


「仮面を、解散します。」

前の方で声がした。

ロウさんの声がした。

それにアンドリューは何の反応も示さずに手続きを進めた。

「ギルドを解散させた場合、ペナルティがつきギルドマスターはしばらくの間ギルド設立・加入が不可能となります―」

そこで一呼吸おいてさらに。

「―といいたいところですが何やら事情があるようで。今回はすぐにギルド加入できるようにしておきますね」

ロウさんに向かって微笑みかけているのが見えた。

どうも、と小さくロウさんはお辞儀をした。

そして、【元】仮面メンバーに叫んだ。

「仮面は解散する!これからの行先は各自に任せる!いじょ―

「以上」と言おうとするのを制してリヴォルブが叫んだ。

「各自行動することは許さない。全員白銀に加入すること!」

な、とロウさんが小さく驚いた。

ロウの横には、誇らしげに立つリヴォルブの姿が見えた。


加入手続きを済ませた【元】仮面メンバーは

白銀の序曲・本拠地に向かっていた。

「やー、楽しみっすね!」

「そうだねえー。またテルちゃんに会えるやー」

「きれいだといいんだけど。仮面の時は汚くて汚くて・・・」

「ははは。ごめんねユエノ。そこまで手が回らなくって。」

「研究室とかあるとええのやけど。なあ、ヴィル?」

「そうだなあー」

6人が足を止めた場所。

メガロポリスのショップ横。

大きくそびえるひとつのビル。

マンションとでも言おうか。

6人の、新しい居場所。

コウが扉を押しあける。

「こんちわー!皆きたっすよー!」

出迎えたのは、リヴォルブ・テル・一弥・イチヤ・敦眞に、だーすとブリュークナク

それから、ミント・クライスにズーマ

白銀メンバーが勢ぞろいで待っていた。

6人が各自で挨拶をする。

コウの目に留まったのは、ズーマ。

「・・・?あんさん、格闘家?」

「お オス!今は戦士してます!コウ師匠のことは毎回テレビで応援してます!」

「おお。ここにもファンっすか。あたいってば人気っすね」

ズーマの頭をぽんぽんとなでると、教えてもらった部屋へ。

ユエノは、敦眞のもとへ。

「どうも。傷は癒えて?」

「まーね。」

「・・・悪かったわね。」

「別に」

淡々と会話を済ませると鍵を受け取りにどこかへ姿を消した。

ロウは、リヴォルブに。

「なんか・・・ごめんなさい」

「何を今さら。」

ははは、と困った顔で笑いながら握手を。

そしてテルにも

「お元気にしてましたか?」

「は、はいっ。」

「これから、どうぞよろしくね」

そう言って廊下の奥へ進んでいった。

ロウが去った後ろには弥散の姿が。

「てーるーちゃーん!ひさしぶり!」

「あ、久し振りです。」

「あとでテルちゃんのお部屋遊びに行くから、まっててね!」

それだけ言うと、ロウのあとを追いかけた。

ケイとヴィルは、足早に鍵をもらい部屋へ。


白銀の序曲・本拠地に放送が流れた

『今日は新規メンバー加入パーティーを開きます!ぜひご参加を!』

一弥の通った声が、繰り返し流れた。



fin.




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