まあ、何というか非常にややこしい作りのダンジョンだ。あっちでバルブを開けて、こっちを抜けたら今度は締めて・・・。カルロスが地図を書いていなかったおかげで、未調査の部屋を特定するのに同じ所を何度も確かめる羽目になってしまった。
ここは善なるエルフが廃棄したダンジョンだったようだ。ここに隠された秘宝を狙っていた腐った魚のような奴をぶっ殺し、お宝(金のキノコだった)は俺らが頂いた。
まだ先があったが、氷の妖精がお宝を差し出すからその先へは行かないでくれと嘆願するもんだから、しょうがなく行くのを止めた。
ここで手に入れたお宝で暫くのんびり出来そうだ。
地下劇場で倒したドロウの手記を手掛かりに、劇場から続く通路に入り込んだ。俺様はヴァンパイアの始祖をぶっ飛ばすつもりで進んでいたのだが、メンバー(とDM)の見解では先に倒した奴がそうだったらしい。そんなわけでいつもの気楽な冒険者稼業に立ち戻り、ダンジョンを進んだ。カルロスが一歩余計に進んだおかげで罠を発動したり、アンバーハルクに突撃したら、生意気に手前に落とし穴なぞ掘ってあったりで散々だった。
更に進んだところで、ヒューマンの亜種で水棲の種族の3人組と出会った。最初はしらばっくれていたが、奴らは悪の冒険者パーティーでこの地に隠されたシーエルフのお宝を探していたらしい。不幸な行き違いにより(奴らが聞いたこともない弱神に従っていることが原因だな)、戦闘になった。奴らのリーダーは逃してしまったが、一人を倒し、一人を捕虜にした。逃がしてやることと引き替えに、知っていることを聞き出した。奴らのグループには取り逃がした奴と同じぐらいの強さの奴が3人とそれぞれの部下が何人か、それと全員をまとめるボスがいるらしい。捕虜にした奴は何故だか所々記憶が飛んでいた。
詳細を書く時間がないのであらましだけ。
岩山と塩の砂漠は球状小次元の中にあった。現住の巨大トンボを飼い慣らす人々と協力して、次元内を荒らすドラゴンを撃退。ドラゴンの住処にあったゲートから次の次元へ飛んだ。
次の次元はアケロン。いきなり捕らわれた状態でスタート。蛙面の謎生物の協力で脱出に成功。
その次は物質界の旧大陸、霧の島。ヴァンパイアの襲撃を受けている町に到着。町では忘れられるほどの昔にヴァンパイアの襲撃を受け、霧のため視界の効かないこの土地でお互いを確認するために鈴の音を利用していた。町に潜伏したクオトア・ヴァンパイアを滅ぼす。ヴァンパイアの始祖を求めて旧墓地に行くがそこには居ず、脇にそびえる断崖に開いた入口から進入。地下劇場にて目標らしきヴァンパイアの一団を撃破。グループにはヴァンパイア化していないドロウがいた。町の成立にはエルフが関与しているようだが、町の人々は何も知らないと言う。ドロウと何か関連があるのか・・・?
後はまだ行っていない通路をカルロスが舐めるように捜索して、塵一つ残さずにお宝をゲットした。そして噂に聞いていたリッチの書斎を発見した。奴は何かの実験に失敗し、自らを水晶球に閉じこめてしまったようだ。叩き割るためにその水晶球に触れたとたん、そいつの発狂した精神が俺様に流れ込んできた。反射的にコードに助けを求めることで、奴の狂気に飲み込まれること免れた。余りにも危険なこの水晶球のことは後で処理することにして、探索を続けた。
書斎の先には大きな墓石が2つと、壁沿いに壺の並ぶ大きな部屋に出た。早速カルロスが墓石を捜索しようとすると、死神博士が叫んだ。「それは髑髏の左だぞ!」何のことか分からず博士に問いただすと、確かにこの部屋をマッピングすると髑髏が浮かび上がってきた。すなわち墓石が眼窩で壁沿いの壺が歯という訳だ。流石死神、髑髏に対する造詣が深い。古文書の通り右目にあたる墓石を調べるとお宝が出てきた。
ダンジョンの最深部で俺らは金色に輝く1upキノコを発見した。喜び勇んでキノコを手に取ると、突然他次元へのゲートが開き、転送されてしまった。着いた先はボールの内側のような奇妙な世界だった。俺らは塩の砂漠に浮かぶ岩山に建つ塔の中にいた。ゲートは閉じ、帰る手段失った俺らはひとまず1upキノコを貪り食い、周りを探索した。
俺らのいる岩山は周囲300フィート、高さ100フィート程度、その周りの塩の砂漠は10マイルぐらいか。球体の内側に広がる世界はほとんど緑に覆われ、中心には物質界でいう太陽と同じような光の球が浮いている。この岩山には空っぽの塔以外には何もなく、岩山を降りる以外に道はない。またこの世界では重力が弱く、落下によるダメージが低くなるようだ。それでも100フィートも落下すればただではすまないので、
ハワードが落下を緩やかにする魔法を思い出すことになった。それには8時間ぐらいかかるようなので、のんびりと休息することにした。
やはりこの世界にもモンスターはいた。休息している俺らに向かって、遙か200フィート先から翼の生えたクリーチャーが弓を射掛けてきた。ディオフレイ先生が言うには、奴らは敵を即死させる取って置きの矢を一本持っているらしい。俺様は飛び道具など当然持っていないし、魔法も遠すぎて届かないため塔の中に避難した。奴らは漢らしく近接戦闘をする度胸は持ち合わせていないらしく、しばらく周囲を旋回した後、森の方へと帰っていった。
全くやれやれだが、敵がいるなら退屈しないですみそうだ。
どうもおかしいと思っていたんだ。~
ハーフフィーンド・グレムロックのダークネスは1日3回だけだということが判明したので、奴らに再戦を挑んだのだが、ハワードの奴が不甲斐ない戦いぶりをしたあげく、おっちんだ。当然敵は俺様の鋭く燦めくフォールチョンでなます斬りにしてやった。復活の算段をしようと、ハワードを担いでダンジョンを出るとオカマの怪物、キャサリンがテレポートしてきた。こいつは流石の俺様も余り会いたくない奴なので、この記録には残していなかったが、冬の間に町へ商売にやってきた他次元の住人らしい。で、オカマが言うことにはハワードの死を恋愛的直感で感知して、急いで来たそうだ。ハワードの遺言によりレイズデッドではなくリーンカーネーションをオカマにかけてもらった。
するとなんと、ハワードはノームとなって復活したではないか。がたいはずいぶん小さくなったが、身軽になった上、拾った魔法のフルプレートにより防御力が激増した。もっと早くこの姿になっていればオーガ如きに撲殺されなかったに違いない。これが奴の真の姿なのだろう。
そういえばトロールが半妖グレムロックの部屋の奥から偉そうに出てきたが、すぐさま火葬にしてやった。
ダンジョンの奥には塞がれた通路があり、邪魔な石を数時間かけてどかすと進入することが出来るようになった。その先はアンデッド・ランドだった。新しいダンジョンの最深部はピラミッドのある広大な広間があり、そのに陣取る入れ墨ガストとその下僕を成仏させた。ピラミッドの先には骨の橋が架かっており、きっとその先には右目に宝を隠した髑髏があるに違いない。
俺は
フライダンク。時空震の影響で顎髭を失い、背が伸びた。ついでに肉体能力が大幅に向上し、精神系能力が低下した。振るう武器はスパイクドチェーンから、我が部族伝統の武器フォールチョン(退廃した国々ではファルシオンと呼んでいるらしい)に変わり、今はドワーフではなく人間だ。我が部族の名前もフライングバッファロー族だったことが判明した。
清々しい冬の訪れと共に軟弱な我がパーティのメンバーは冬ごもりに入った。文筆力向上のため俺様は定宿に大枚はたいて部屋を一冬借り上げた。頭脳労働で体が鈍れば、コードに祈願し滝修行を行った。
春の訪れと共に、アリアが一冊の古本をもって来た。中は複雑な暗号で記されておりこの俺様にも解読することは出来なかった。そこで近くに住む物知りのノームに解読を依頼しに行ったが、こいつの住む塔に仕掛けられたくだらない罠に込められたジョークを理解しない狭量な我がパーティーメンバーは俺様に本を託すと、顔を真っ赤にしながら塔の入り口で待つと言い出した。我がフライングバッファロー族は古よりジョークを解する文化的な一族であり、ノームのジョークを笑い飛ばしながら、何の問題もなく奴に解読を依頼することが出来た。
解読の結果、髑髏の左目には宝もなく罠があるだけだということが分かった。奇跡的に頭の冴えていたパーティーの誰かが(誰だか忘れた)、では右目に宝があり罠は無いのであろうと言った。退屈していた俺様は、その素晴らしい意見を言った奴を褒め称え、冒険の準備を始めた。
目的地の近くには酒好きの罠師の小屋があることを聞きつけ、酒を準備してそいつに近くの情報を求めに言った。罠師の言うことには、目的地周辺にはオークとトロールが出現しているとのことだった。
先ずはオーク共を掃除してじっくりと目的地を捜索する予定であったが、なんと奴らは我々が目指していたダンジョンを根城にしていた。これは一石二鳥とばかりに見張りのオークを瞬殺し、ダンジョンに突入した。奴らはダンジョンのあちらこちらにバリケードを築き我々に対抗したが、片っ端からなます切りにしてやった。奴らのボスらしいハーフフィーンドの所まで押し込んだが、奴はダークネスをまき散らし撤退しやがった。ダークネスに対抗する手段を準備していなかった我々も一度引き、準備万端整えたところで成敗してやろうと言うことになった。
そういえばトロールを見ていない気がする。
むぅ。無限の体力を誇る俺様も、今回はしんどかった。やはりここは腐れノームの遊園地らしく、罠がそびえ立つ糞の山のようにてんこ盛りだった。
俺はフライダンク。向かい来る敵には怯むことはないが、罠を前にしてはカルロスのケツについてよちよち歩きだ。
特に書き残すことはないが、あったことを順に記そう。先ず「小鬼の間」。次は「崖の間」、「吊り橋の間、「牢獄の間」、「拷問の間」と続く。「吊り橋の間」から吊り橋を渡って、「幽霊の間」、引き返して「悪魔の石像の間」、「涸れ井戸の間」。もう一度引き返して「蜘蛛の間」。最後に「龍の間」。その奥に秘密の管理室。この隠し部屋には結構なお宝が眠っていた。部屋を回る途中で、行方不明のはな垂れ小僧共を救出してやった。最後に奴らを依頼人に引き渡して、今日は終わり。
やれやれ、疲れたぜ。
俺はフライダンク。スパイクドチェインに怒りを乗せて、刃向かう者を打ち倒すのがこの俺だ。
昨日の寒気はただの風ではなく、腐れドワーフのプールの水に何か汚らわしい呪いが掛けてあったらしく、情けないことにそれにやられてしまった。担ぎ込まれた太陽神殿でナイスボディーな高位女祭に魔法で直してもらうという体たらくだ。
病気も治ってこの温泉町でぶらぶらしていると、俺様の活躍を聞いた酒飲みの何とか(ふざけた長ったらしい名前を言っていたが忘れた)という金持ちが、裏庭の温泉の異変を調査に出かけたパーティーが帰ってこないので見てきて欲しいと依頼してきた。そいつの召使いは何の意味があるのか分からないが、竹馬に乗って俺たちを迎えに来た。驚いたことにそいつは竹馬に乗りながら俺と握手することが出来るのだ。竹馬ではなく武器を振るう訓練をしていれば、立派な漢になれたものを、全く無駄なことに才能を浪費している。
で、寝るまでの暇つぶしにその人騒がせなパーティを見つけてきてやることにした。温泉の中は凄まじい暑さだった。途中のサウナ室では火の精霊が鼻歌を歌っているほどだ。そいつらに話を聞いたところ、源泉に騒がしい一団がやって来たので、こちらに越してきたそうだ。全く迷惑な話だが、こいつらのせいで温泉の調子が悪くなったようだ。更に進むと、恐ろしく耐え難いほどに温度が高くなっており、鎧の金属部分が触れなくなるほどになったので、一度戻って皮鎧に着替え、暑さに強くなる魔法を掛けてもらうことにした。
そして準備万端整えて調査を再開した。沸騰した温泉の川を越えるのにディオフレイ先生と死神博士が褌一丁になったり、横穴から這い出てきた火のミミズをぶちのめしたりした先に、人為的に作られた横穴を発見した。そこには行方不明のパーティーらしき足跡があったが、ひとまず先に源泉を確認しに向かった。源泉では先ほどの火の精霊の話し通り、騒がしい音がしていた。水蒸気に視界を阻まれつつも、カルロスが偵察をすると、源泉で掘削作業を行う機械仕掛けのモンスターがいた。奴らは俺らには無関心で、黙々と作業を行っている。酔っぱらいの何とかは原因を取り除けば1000gp払うとか言っていたので、軽くそのポンコツをただのがらくたに変えてやった。
火の精霊には源泉が再び平穏な場所に戻ったことを知らせて、サウナ室から退去してもらった。俺らはパーティーを探しに、先ほどの横穴を進んだ。その穴は非常に長い間放置された様相を呈した部屋へと続いていた。部屋の中には古びたがらくたが放置されていた。カルロスが中を捜索しようと踏み込むと、突然マントを羽織った穴熊とロープが襲ってきた。ロープは生意気にも俺様にからみついてきたが、バラバラの糸くずに変えてやった。先生の話では長い間放置された道具が突然生命を持ち動き出すことがあるそうだ。しかもそいつらは他の生物に取り憑いて操ることも出来るらしい。穴熊はマントに取り憑かれていたようで、マントを引き裂いて手当してやったら元気にどこかへ逃げて行った。
失踪したパーティーも同じようになっているのではないかと憂慮しつつ、先に進もうとしたところ、今度は風呂敷に取り憑かれたドワーフの戦士が突っ込んできた。こいつはなかなかの手練れだったが、仲間の希望である俺様の怒りの一撃で撃沈してやった。風呂敷を取り除くとドワーフは正気を取り戻し、他の仲間も救ってくれと懇願した。当然俺らは、手のかかるそいつらを救うために前進した。
先には大広間があり、その入口には落とし格子の罠が仕掛けられていた。カルロスの見事なお手前でその罠を無効化して先に進んだ(まあ、罠を見つけたのは俺様だが)。大広間では待ち伏せがあったが、姑息な罠がなければ俺様の相手にはならないと見て、敵は逃げ出した。他にここにも火ミミズがいたが、俺が牽制してカルロスに止めを刺させてやった。
どうやらこの施設は古いノームの遊園地跡のようだ。ふざけた仕掛けがあるのではないかと思うとうんざりする。まあせいぜいカルロスに活躍させてやることにするか。
今日という日は記録に残る、素晴らしき日だ!
おっと、興奮して紹介が遅れてしまった。俺はフライダンク。ハウリングチェーン族で最も賢く、誉れ高い男だ。では今日、何があったのかを書き記そう。
腐れドワーフの墳墓で、死に損ないのドゥエルガル共を成敗したことを書いたが、その後地下水脈を更に下り、地上への出口へと続く洞窟へ入った。しかし今度は生(なま)のドゥエルガルのみすぼらしい隠れ家が、我々の行く手を邪魔していた。
入口に配置されていた鳴き紫大キノコとそれによく似た殴ってくる紫大キノコを軽く始末し、キノコの鳴き声で警戒していると思われる、腐れドワーフ共の透明化の能力の持続時間が切れた頃を見計らって、次の部屋に突入した。しかし生意気にも、奴らはまだ透明化しており、勇ましく真っ先に入った俺様に奇襲攻撃を仕掛けてきた。ふにゃちん野郎の攻撃などそよ風が撫でたもの程度で、俺様の猛狂い唸りを挙げるスパイクトチェーンの一振りで血祭りに上げてやった。
部屋は牢獄に通じており、そこには6人の盗人ハーフリングがとっつかまっていた。こいつらは人の恩を仇で返すような奴らだが、この時点では哀れなチビとしか分からなかったので、早速牢から出してやった。そいつらの話では、この薄汚い場所には、脳味噌に糞が詰まった腐れドワーフのいかさま魔術師と、3匹の木偶の坊まだ残っているとのことだった。このままそいつらを軽くひねって、さっさと地上に向かっても良かったが、ここまでの戦いでほとんど全ての魔法を使い果たしていたので、いったん休憩することにした。敵は透明化したり、魔法を使ってたちの悪いちょっかいを掛けてくると思われたので、先に続く通路にバリケードを築いて安全を確保し、一晩休むことにした。
朝方、何やらハワードが騒ぎ出した。他の者には見えない仲間がドゥエルガルを倒すのに協力してくれるから、すぐに攻撃に出ようと我々を説得しようとしている。まあ地下生活になれていないヒューマンだから、これだけ長く日の光を見ていないとおかしなことを口走るようになってもしょうがないか。こんなことでは立派な冒険者になれないな。とりあえず、明いた牢に奴を放り込み、朝の礼拝が終わるまでおとなしくさせて置いた。準備万端整った所で、やる気満々のハワードにバリケード除去を任せて、ドゥエルガル征伐へと出発した。
奴らは中央に異臭を放つ水のプールがある部屋の反対側で待ちかまえていた。そこを渡る橋は向こう側に引き寄せられており、奴らを殴るには細い板を渡るか、プールを泳ぐか、ジャンプで飛び越えるしかない。当然俺様は漢らしくプールをジャンプで飛び越えた。しかし卑怯にも透明化したくそったれ野郎が俺様の着地地点で待ちかまえていて、不安定な姿勢でいた俺を水中へと突き飛ばしやがった。急いでプールから出た俺は、水から上がるときにもう一度、敵の攻撃を受けることを覚悟していたが、デュオフレイ先生のスリープが俺を待ち構えていた敵の意識を失わせたようで、あっけなく上陸できた。こうなればこちらのもので、3匹の穀潰し共を一瞬で蹴散らし、透明化して逃げ出そうとしていたいかさま魔術師はカルロスのばらまいた小麦粉で姿を現して御陀仏となった。
敵のお宝を漁っていたら、小さな変な生き物が頭上を飛び回っていた。死神博士は虫取り網でそいつを捕まえようとしていたが、五月蠅いのでスパイクトチェーンを振り回したら、あたふたと逃げ出した。そして気が付くと、俺らの荷物を盗んでハーフリングがとんずらしていた。礼儀知らずなチビ共を教育してやろうと追いかけたら、地底レンジャーがしっかりと荷物を取り戻してきてくれた。
しけたキノコ狩りから始まった冒険だったが、終わってみるとお宝は手にはいるし、少数とは言えこの世に這い回る屑ドワーフを始末できたし、良い冒険だった。どうも疲れたらしい。ペンを握る手に力が入らないし、ちょっと寒気もしてきた。今日は寝よう。
俺はフライダンク。ハウリングチェーン族で最も賢く、誉れ高い男だ(念のため付け加えておくが、俺はドワーフだ)。今、俺は出口の見えない地の底でひもじい思いをしながらこれを書いている。ひもじいと言っても、これは心理的な意味であって、一応十分な食事はしている。ただこのところの食い物が小麦の粉を練ったものに、その辺で採ってきたキノコを入れただけのもので、肉を全然喰っていないということだ。まあアリアの料理をけなしているわけではないことは明記しておく。で、何でこんなことになったかを書こうと思う。
前に叩き切ったパイナップルの木の化け物の幹から出てきた琥珀が、カルロスの話では1個900gpになると言うので、売り払って豪勢に買い物をすることになった。具合の良いことに木こりの村から何日か歩いた所に比較的大きな町(名前は忘れた)があって、そこでなら取引が出来るということが分かった。
町に入るとすぐに地底レンジャー(名前忘れた)が話しかけてきて、1ヶ月のあいだ盗賊の被害に遭わないという、素晴らしいお守りを1gpで譲ると申し出てきた。少しばかり眉唾な話だとは思いながらも、はした金なので買うことにした。何せ現在の俺様は900gpもの大金を持っている大金持ちだからな(カルロス、アリアとそいつが、鼻や耳をつまんだり、指をヒラヒラと落ち着き無く揺らしていたのは、何か意味があるのだろうか?)。
そういえばアリアのことはまだ書いていなかったな。アリアはこの町の手前の村の居酒屋で出会った。俺様が冒険談を語ったら、すぐさま感動的な歌にして奏でてくれた。やはり英雄には吟遊詩人が不可欠だと言うことで、一緒に冒険をすることになった。
で、話を元に戻すと、地底レンジャーが言うことには、町の主要産業である地下のキノコ農園にシュリーカーとかファンガスと言ったキノコの化け物が頻出し、化け物に賞金が掛けられているらしい。900gpも持っている俺らにはしけた金額だが、武器防具を新調し、その具合を確かめるにはもってこいの話なので、キノコ狩りへと洒落込むことにした。
化け物キノコの中には、透明で姿の見えない奴もいるとの情報があったので、カルロスや死神博士は小麦の粉を買い込んでいた。これを何に使うのかと言えば、透明キノコが出たらそいつに粉をぶちまけて、姿が見えるようにする作戦のようだ。後にも書くが、この作戦は余り役に立たなかったが、小麦粉の本来の目的で非常に役立った。(つまり冒頭に書いたように、腹の足しになったと言うことだ)
農園を見回るだけの無為な日々を何日か過ごした後、やっと化け物キノコに出会うことが出来た。情報通り透明キノコが現れたが、死神博士の霧の魔法で敵の姿をとらえることが出来、難なく叩き切った(ちなみに小麦の粉はカルロスを粉まみれにしただけだった)。まあ、ここまでは良かったのだが、化け物キノコの息の根を止めると同時に、足下が崩れ始め、地下の奥深くに転落してしまった!幸いに、下の空洞にも堆肥が積もっており怪我をすることはなかったが、上階の床を構成していた堆肥が雪崩をうって崩れたので、外への道が完全に塞がれてしまった。
落ちた先からは歩きにくい亀裂の道が続いていたので、そこを奥へと進むことにした。亀裂は何度か広い空洞に横切っており、そこにはでかいネズミが巣くっていたが、難なくぶちのめし、先へ先へと進んだ。そのうち亀裂の道は終わり、自然の洞窟となった。更に進むと、道はT字に分かれ、右には地下水脈の急流に分断された道が続いており、左は様々なキノコの巨大な群生地となっていた。急流を飛び越えるのは危険と判断し、キノコの群生地の先に出口がないか探索することにした。
キノコの群生地は行けども行けどもキノコばかり(当たり前か)。途中色々なキノコを見つけては、これは食えるだの、これは旨いだの言いながらキノコ採りに精を出した。先頭を歩くカルロスがでかいサソリの巣を踏み抜いて、ちょっとした騒ぎになったが、それ以外は子供のピクニックのようなものだった。外は夜の時間になったのでそこで一泊することになった。食事は前述通り、小麦の粉を練ったものに、その辺で採ってきたキノコを入れたものだ。
次の日、急流はキノコの群生地で見つけたキノコの丸太?を橋代わりにして渡り、先へと進んだ。洞窟は緩やかな流れの地下水脈で終わっていた。これを上流に行くか下流に行くかで議論した結果、やはり上流に行くことになった。そこで泳ぎの得意な俺とカルロスで先に偵察したが、残念ながら急峻な滝で上流側は行き止まりになっていた。続いて下流を偵察しようと思ったが、下るだけなら先ほどのキノコの丸太で筏を組めば問題なく進めることに気付き、偵察を中止して筏作りをすることにした。戻ると死神博士が気を利かせて、泥風呂を作ってくれていた。奴にしてはなかなか洒落たものを作るなと思いながら、水泳の疲れを癒した。
筏を組み上げ、早速下流へと下り始め、暫くすると砂浜に蜥蜴人間を発見した。蜥蜴人間は俺たちに気が付くと、砂浜に続く洞窟へと逃げ出した。俺たちは筏を砂浜に乗り上げ、そいつの後を追った。洞窟はすぐに奈落へと続くシュートで行き止まりになっていた。辺りを捜索し、洞窟の物陰に蜥蜴人間が隠れているのを発見した。そいつを脅して、出口の場所を聞き出した。またそいつの話では出口に続く洞窟の手前に、動く死人がいる砂浜があるらしい。この情報には死神博士が大喜びだった。俺らはそんな所に近づく気はさらさら無かったのだが、流れのせいなのか、結局その砂浜に乗り上げてしまった。
その砂浜にはグールが潜んでいたが、軽くひねってやった。砂浜は大きな扉に続いており、そのなかは腐れドワーフのドゥエルガルの墓地だった。ここにはドゥエルガルの亡霊とシャドウが潜んでいたが、俺とハワードの武器にボカブの祝福を与え、完膚無きまで切り刻んでやった。ああ、デュオフレイ先生も途中で拾ったワンドを使って、奴らをびしばしやっていたのを忘れてはいけないな。
で、腐れドワーフの棺桶の中のお宝を数えながらこれを書いているという訳だ。おっと飯ができあがったようなので、続きはまた後で。
俺はフライダンク。ハウリングチェーン族で最も賢く、誉れ高い男だ。占いババアの見立てで、世界を一跨ぎするような男になるべく旅をしている。今一緒にいるのは、戦士のハワード、魔法使いのデュオフレイ、三下のカルロス、それと死神博士の・・・(名前忘れた)。死神博士はヴィー=ジャスの司祭らしいが、死人を下僕にする罰当たりな男だ。
旅立つ前、ババアは印を見いだせと言っていたが、具体的なことは何も言わず、その時が来れば印は現れ、俺にはそれが分かるなんて言っていた。前の晩に親父と何かこそこそしてやがったのが気になるが、まあいい。今は退屈したギラロンのように、血湧き肉躍る戦いを求めて、大陸を旅している。
先日、木こりの村に立ち寄ったときこんな事があった。その村に到着する少し前の森の中で、みすぼらしい野犬どもが、身の程もわきまえず襲いかかってきた。犬ごときを恐れる俺様ではないが、ぶちのめした獣には、気味悪くのたくる蛇のような怪物が取り憑いていた。魔法使いが言うには、その蛇は不浄の生き物で、取り憑かれたものはそいつに心と身体を奪われてしまうらしい。なんてことだ!。そして近くには蛇を生み出す卵があるらしい。
村のリーダー(こいつは腕の良い大工らしい)に森での一件を話して聞かせていたところ、木こりの一人が血相を変えて飛び込んできた。そいつの言うことには、アイアンウッドという特別の木が生えている切り立った台地の一角で、恐ろしい光が放たれているという。これが印かと思ったが、黙っていると、村のリーダーが調べてきて欲しいと言ってきた。しかも報酬まで用意するという。なんて好都合だ(貰えたのは木の盾と食料だけだが)。ただこの村で出された食事は一品だった。木の盾の何倍もの価値があるに違いない。
途中、例の蛇に取り憑かれた穴熊やらイタチなどに遭遇したが、軽く一蹴し、何の問題もなく、謎の光の元に到着した。しかし、三下のカルロスはびびってしまい、腰を引いて歩くおかげで、敵の出現に全く対応できず、だいぶ殴られていたようだ。しまいには一番後ろを歩きたいと言い出す始末だ。あと、死神博士は穴熊を下僕にしたり、戦闘中、楽しそうに「貴様に死を賜ろう」などと言いながら、敵をなでていた。(奴は謎だ)
妖しい光は立派な大木から放たれており、その木にはパイナップルのような物体がつり下がっていた。魔法使いが言うにはそのパイナップルが蛇の卵らしい。卵は生意気にも蛇の幼生をダーツのように飛ばしてきやがる。これが命中すると森で遭遇した動物のようになってしまうため、村でひっぺばしてきた戸板の背後に身を隠し、弓やらクロスボウで卵を攻撃した。卵は簡単につぶすことが出来るが、すぐさま再生してきてしまう。しかもやっかいなことに木の根本には大きな熊がうろついている。やつも蛇に乗っ取られているに違いない。ちまちまやっていてもしょうがないので、卵が全部潰れたところで木に向かって漢らしく突撃した。
再生してくる卵は後ろの三下と魔法使いに任せて、俺様とハワードは巨大な熊と戦った。熊は獣とは思えないほど、巧みな位置取りで俺らに有利な位置を取らせない。でもまあ、最後には猛り狂った俺様の一撃で奴を沈めてやった。なかなかの強敵だったが、この戦いで最も印象に残っていることは、傷を負った俺を魔術で直してくれた死神博士の手の冷たさだ。
最終更新:2011年11月30日 01:34