アットウィキロゴ
「とりあえず、なるようになる、だ。行くとするか。」
ほぼやけになっているように言ったが、心の奥底で希望を感じていた。
“死”という未来しか視ていなかった僕が、僕にも生きる道が続いてるかもしれない、と思った
のである。
どうせ泉には行くつもりだったからいいものの、これで誰も居なかったり、何も無かったりする
と、笑いものだ。
もっとも、この話を聞く人なんかいないけど。
そういってまたネガティブになりかけた頃、泉に到着した。
アスファルトから土の道へと変わる境目には、たて看板があった。
―セ・ラールの泉
 聖域です。ポイ捨てをしたり、周りの自然に出来たもの(雑草を含む)を傷つけると、
 罰せられます。 罰金:50万~100万G(ゴールド)
毎日、聖域にしては少し安いんじゃないかと思いながら通る。
ていうか、雑草を含む理由も、かなり気にしていたりする。
一歩踏み入れると、空気の変化による少しの痛みの後、ここ以外では得られない安らぎを感じる。
「う――――ん・・・」
一日一回だけの伸びをする。ココ以外の場所ですると、気管が痛くてしょうがないから。
泉は僕の唯一の安らぎの場所だった。
そして、僕の一番好きな場所。ここ以外に落ち着ける場所なんて、どこにもない。
泉の縁まで歩いていく。そういえばここ、女神様が住んでいるとか言ってた気がする、とか考えながら。
「もしかして、あの声は女神様・・・なわけないっ!?」
近づいてみると、霧で見えなかった先客がいた。こんな忘れ去られたような場所、誰も来ないと思っていたし、事実誰かが居たことなんてないから、すごく驚いた。それに女性だ。立て看板のせいで雑草まみれだったから、もっと驚いた。聖域って綺麗にされるべきなのに、なんでだろうとこの時初めて思った。
さらに近くなって、先客は泉の上に浮いていることがわかった。ん?
「浮いてる?あれ?うそ?え?」
ありえない。ここはどこだ。今までとなんら変わりは無いいつもと同じ泉だ。異世界じゃない。本の中の世界にでも入っちゃったか。違う、いつもの泉だ。
「あらシュイン、いらっしゃい。そんなに警戒しないでこっちに来て。」
「女神、様?」
「あたり~」
随分適当な正確に見えるのだが、エメラルドグリーンの髪、瞳、美しい佇まい。あぁ、本当に
女神様なんだろうなと直感した。人間でも綺麗な人はたくさんいるけれど、この人の綺麗は格が

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2009年07月31日 23:17