総評 77点
【★★★★☆】
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時間 |
シナリオ |
調整 |
操作 |
独自 |
価値 |
キャラ |
やり込み |
グラフィック |
その他 |
評価 |
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ついにゲッターが参戦してしまったシリーズ完結作。
今回も前作の課題点をそのままにせず、しっかり補正しようとしているのが感じられる良作。
ゲームとして作業的だった部分や鬱陶しかった部分もなくなっており、ボリュームが落ちたと言うこともできるかもしれないが、それよりはすっきりしたと言った方がしっくりくる出来になっている。
基本的な操作性やプレイ感覚に関しては2からさほど変わっていない。
操作可能な機体の数は今作も100機を超えている。
1:プレイ時間 【★★★☆☆】
本編一週10時間、攻略サイトを参考にして全機体が出るのにもう10時間程。
前作と比較して、一マップのボリューム・敵出現数が増加し、マップ数が減少している。大体1MAP10分~20分(ブリーフィング含む)。本シリーズはどれも、特にクリア後に顕著だが、戦闘マップ以外の部分(機体決定からマップ開始までの出撃描写・読み込み時間等)が煩わしい作品である。そのため、その煩わしさを減らすという意味で良い方向性である。
が、少し数を減らしすぎたか。シナリオ理解の阻害になるほどに削ってしまっており、プレイ時間も2の約半分。これは流石にやりすぎた感が出ているかもしれない。対戦向けには良いのだが。
2:ストーリー(シナリオ) 【★★★★☆】
あらすじ:
ごく普通の高校生として暮らしていた主人公バレル・オーランド。ある日、彼の住む町が未確認生命体の群れから襲撃を受ける。あまりに突然の出来事に茫然とするバレル。だが、迫る危機に立ちふさがる大きな影が一つ。連邦軍の試作機・イクスブラウである。次の瞬間、彼の耳に届いたのは女性の声だった――
オリジナル主人公の物語はきちんと用意してある。前作の難点の一つであった「ストーリー途中でオリジナルの物語が終了する」点も改善されており、今回はきちんとラスボスを担ってくれた。良。せっかくなら乗りこむ機体もオリジナルで用意されていたら尚よかったが。何箇所かフォローが足りない部分もあるものの、アクションゲームの物語としての及第点は守れている。
又、前作のレビューで「とてもサンライズ的」と評したストーリー構成も修正されており、各物語が絡み合い終盤全体の盛り上がりと共に各参戦作品の物語も盛り上がるようになっていた。とてもスパロボ的。これぞバンプレスト。笑。
……なのだが、マップ数を削りすぎた為に各参戦作品の物語は圧縮するしかなく、原作を見ていないと詳しい内容を理解することさえ難しいだろう、という状態になってしまっていたのは残念な点。エウレカセブンのように難解な内容を含む作品が混じっているのもそれを一層強調してしまっている。又、2で物語が終結したわけでもなく新規参戦作品に名を連ねているにも関わらず本篇に一切関係しない作品もあるのは可哀想であった。
しかしホント最近のバンプレストはパラレルワールド好きね。
3:難易度設定・調整 【★★★★★】
難易度ノーマルであれば経験がなくともクリアできそうな難度なのは今作も変わらず。
前作で強すぎた格闘兵器全般は少し弱体化し、どの機体でも格闘を連打していればボスに勝ててしまう設定は崩してあり良い。又、今回の特徴として雑魚の湧く数が圧倒的に増えたことや、敵の素早い一掃を求めるミッションの増加により対単体兵器の有用性が下がり、マルチロックオン兵器やMAP兵器の有用性がかなり上がっている。これによって機体ごとの特色・使い道がはっきりと区別されるようになった。今まで以上に無双的な、敵をバカバカ倒していくゲームに仕上がっているとも言える。管理人好み。
手早く隠し機体の入手条件を満たせるように馬鹿強力な機体を用意している調整も◎。
4:操作感(プレイ感覚) 【★★★★☆】
操作感はより洗練され、機体は今まで以上に滑らかな動きをしてくれる。
その他、基本的な操作感覚は2と大差無い。が、前述のとおり出現する敵の設定やステージ構成がかなり異なる為、ゲームをプレイする上での爽快感という意味では前作を上回るものになっている。言ってしまえば、圧倒的な強さの自機で敵雑魚集団を屠るのが楽しいゲームになっているということ。
ただ、前作で挙げた「ダッシュしながら射撃で敵を撃破すると、その度にダッシュし直す仕様」が本作では更に悪化しており、何機か倒しているとダッシュしなおすどころかダッシュを勝手に止め低速後退をしながら射撃を行い始めてしまう。これが気分が悪い。ただ、特定機体のみダッシュしながらの攻撃を続けることができるため、それを一つの機体特性として捉えての調整だったのかもしれない。
宇宙ステージ時のレーダーの性能の悪さは相変わらず。
5:独自システム 【★★★☆☆】
あんまり無し。システム的な進化はあまり感じられない。
→マルチプレイ
本編で入手した機体を使い、二人プレイでミッション遂行が行える。
ただ、基本的には経験値及びAP(お金)稼ぎにしか使えないのが勿体ないところ。
もう少し何かとリンクするシステムであったらよかった。
→対戦
本編で入手した機体を使い、二人プレイで対戦が行える。
機体の改造が一切反映されないため、大体強い機体が強いものになっている。
ゲームとしてはっきり「後継機」が存在するジャンルであるので、機体毎に強さが大きく異なっているのは当然であり問題無いだろう。そのバランスを取ることさえできないのは使う機体を縛る大きな要因となり一概に良いとは言えないところ。弱い機体使いたい人っているしね。
6:価値 【★★★★☆】
管理人の購入価格:3480円
シリーズ作品の中でも完成度はかなり高いものになっている。
加えて、各作品の歌入り原作曲も流れるため盛り上がりも十分。
値段はあまり下がっていないが、ロボットが嫌いでなければ楽しく遊べるだろう。
7:キャラクター 【★★★☆☆】
主人公に関する過去や因縁はそれなりにあり悪くない。が、少々ステレオタイプの「巻き込まれ少年」になってしまっており、かつ操縦技術に対するフォローが無いのは×。ヒロインの設定にももう一パンチ欲しかったか。
オリジナルロボは換装型で近接・砲戦・高機動・自律兵器の4形態を持つ。悲しいかな換装型の定め、具体的な後継機が存在しないのは残念だった。説明書に載っている機体絵がいやにサッパリしていた分尚更に。
8:やりこみ要素 【★★★☆☆】
各マップの戦闘評価・シークレット条件・使用機体数をそれぞれ満たすことで隠し機体の使用が解禁されてゆき、この機体をあつめることがやりこみになる。マップの数が多かった前作ではなかなかしんどい作業だったが本作では割とサクッと全部集まる。そういう意味では悪くない。
とはいえちと軽すぎるか。マップ数といい、削るのはいいが削りすぎた感じなのがどれも勿体無い。
隠し要素が「集めて終わり」であるのも惜しい。
9:グラフィック・アニメ 【★★★★★】
相変わらずロボの姿・挙動の再現性ではピカイチであるし、前作で大きく雰囲気を崩していたノッペリバストアップ3Dもよく改善されていた。管理人としてはいっそアニメにしてほしいところだが、やはり3Dデザインが売りの一つである会社でありアニメを用意するには手間もお金もかかってしまうのだろうか。
10:その他 【★★★★★】
合体攻撃が多く用意してあり、ファンサービスも十分である。
最終更新:2009年01月26日 23:00