ナムコ クロス カプコン


総評 60点

【★★★☆☆】
時間 シナリオ 調整 操作 独自 価値 キャラ やり込み グラフィック その他
評価 3 3 4 3 3 5 5 1 4 5
格ゲーに多い2社作品共演系では珍しいSRPG作品。
ナムコ・カプコンから発売された様々なソフトから選抜されたゲームキャラ達が入り乱れて戦うお祭りゲー。製作者サイドもそれをよく理解していたようで、メインストーリーが多少犠牲になっている感はあるものの、クロスオーバーやファンサービス盛り沢山の一本となっている。が、SRPGにボタン入力システムを付け加えたシステムの冗長さは目に余るものがあり、これさえなければ総評の星がもう一つ増えた(+20点)かもしれないレベル。


 1:プレイ時間 【★★★☆☆】
基本的にシナリオは一直線で、素直にプレイしてクリアまで80時間強。数字としては当時のSRPG業界を見れば突出して長いわけでもないが、体感としてそれ以上に長く感じてしまうのは後述するシステムによる1マップの長さと、ストーリーの薄さ故か。最初は面白いのだが、中盤に差し掛かっても来るとボタンの入力が面倒に感じてきてしまう。過去の例を見ても、SRPGに何か別の要素を追加したソフトに成功例はあまりないのだが、本作もその例に漏れず。


 2:ストーリー(シナリオ) 【★★★☆☆】
あらすじ:
特務機関「森羅」。古来より人に害をなす異界の存在と戦い続けてきたその組織に、主人公・有栖零児は所属していた。10年前に東京・渋谷で起きた事件によって同組織に属していた父を亡くした零児は、今その形見の刀を携えて、相棒小牟と共に戦いを続けている。そして西暦20XX年、東京・渋谷は再び戦いの場となるのだった。10年前に受けた零児の頭の傷が痛む。そう、物語は再びこの街から始まるのだ――


オリジナルキャラの物語を主軸にして、様々な作品の物語を展開しながら時空の歪みを生む剣を主人公サイドが追いかけてゆくのが話の中心。だが、実際はその剣が都合よく出てきては良いところで姿をくらませつつプレイヤーキャラ一行を振り回すばかりのシナリオ構成となっており、物語自体の楽しみは薄い。寧ろ、この作品はこのシナリオ面をあえてバッサリと切り捨ててしまって、キャラクターたちによるドタバタクロスオーバー劇を楽しませようという方針だったのかもしれない。真偽はさておき、そうプレイヤーに思わせる程に後者は充実している。性格など少々の改変を受けたらしいキャラもいるものの、それでも各々非常に生き生きと会話をしており、仲間と協力しながら敵に立ち向かって行く構図が魅力的に描けている。


 3:難易度設定・調整 【★★★★☆】
全体的に苦戦する相手もいつつ手に負えない相手はいない、上手い設定ができている。ただし調整として、自軍のキャラ性能が明らかに使えるキャラと使えないキャラとにハッキリ分かれてしまっているのは残念。×。システムとしてヒット数重視のキャラが使いやすすぎる(ダメージ重視の利点が少し弱い)のも理由の一つか。何かもう一捻りあると、より深みの増したシステムだろう。惜しい。
また、本作は自軍は幾つかのルートに分岐しつつ、全てのルートを強制的にプレイすることになるという面白いシナリオ構成になっている。この構成だと仲間になるほぼ全てのキャラを「使わなければならない」状態が生じるのだが、それでも詰まりそうにならない調整ができているのには驚いた。


 4:操作感(プレイ感覚) 【★★★☆☆】
本作品最大の特徴である戦闘システムだが、これが本作品最大の要改善点にもなってしまっているのが悲しい。詳しくは独自システム項で後述するが、簡単に書くと攻撃や防御の一回一回に画面が必ず切り替わり、ボタン操作による成功失敗の判定を行うというものだ。
何が良くないのかと言えばひとえに「時間がかかりすぎる」こと。言ってしまえば手間になっているのだ。序盤やボスとの決戦でこそ楽しいのだが、毎ターン各キャラ一人一人に操作が差し込まれるのはあまりに反復作業で辛い。攻撃も防御もタイミングが重要であるため、あまり片手間にもできない。
その他のレスポンス等には悪いところは特に見当たらないため、尚更に勿体なく感じてしまう。いつかレビューを書くかもしれないが、DSのタイトル「ASH」なども同様の理由で酷かった。SRPGに他の要素を混ぜるべきではない、ということなのだろう。一種の教訓にしてもよいレベル。
又、難点としてスパロボから「ボスが倒しても何事もなかったかのように逃げ帰ってしまう」法則も受け継いでしまった点がある。倒しても何も堪えないと分かっている相手と戦うなど燃えるはずがない。


 5:独自システム 【★★★☆☆】
→タッグユニットシステム
必ず、ではないが本作品には2人で1ユニットを構成しているキャラが多く存在する。彼等は二人で連携しながら攻撃を繰り出すのだが、面白いのは必ずしも同作品内でユニットを組んでいる訳ではないという点だ。これこそクロスオーバーの一つの醍醐味として味を出せており、戦闘に面白味を付加する意味でも大きな役割を出せている。良いアイデア。自分で組めたりしたらもっと面白かっただろうが……そこまでは無理だったか。
→戦闘システム
ユニット同士の攻撃・防御にはそれぞれ専用のアクション画面がある。
まず前者は各ユニット○×△□に対応した4種の攻撃方法を持っており、プレイヤーは行動回数分だけ好きな技を組み合わせて攻撃することができる。又、うまく攻撃を繋げればヒット数が一定に達するたびに行動回数が増えるなどの様々な恩恵を受けることができる。……のだが、やはりなんども書いているように面白味に面倒臭さが勝ってしまっている感が拭いきれていない。残念。マンネリ解消を狙って更なるマンネリ、しかも行動(プレイ)を伴うマンネリになってしまったのは、4つある技の中でも使える技と使えない技がはっきりしてしまっており、最も有用な技を連発しているだけで良くなってしまっているのも大きな理由の一つだろう。この点は明らかな設定ミス。
又、後者は画面に指示された十字キーを入力することでダメージを減衰させられるというシステムだが、これもやはり面倒。想像してほしい、敵ユニットが15体いれば1ターン15回必ず画面が切り替わり、その度にロードも少し挟まり、同じような入力を行う必要があるのだ。ゲーム自体のテンポが悪くなるのも仕方がない。
→分岐システム
SRPGにおける分岐というと、いずれかのルートを一つ選んでそのルートに同伴する仲間と共に戦う、という流れが思い浮かぶ。が、本作は全てのルートをデフォルトでプレイする仕様になっている。その為、そぼ全ユニットにわたって合流時以外の「2軍落ち」というものが許されない(弱いままにしておけない)という状況が生み出されている。好みにもよるだろうが、元々手広くキャラを使う管理人には合っており好印象。前述のとおり難易度調整も上手くできており足枷にもなっていない。


 6:価値 【★★★★★】
管理人の購入価格:1380円
値崩れは起きているものの、前述の通り「システムは少し辛いが、クロスオーバー分・ファンサービス分は十二分」なつくりになっている為、好きなゲームがあったり好きなキャラが参戦しているなら楽しめるだろう。管理人も格ゲーキャラやTOD、魔界村・ロックマンDASHなど好きな作品が多くプレイのダルさなどなんのその、であった。


 7:キャラクター 【★★★★★】
版権キャラのかけあいも生き生きとしているが、オリジナルキャラはもっと生き生きとしており、零児と小牟の会話などは物語を引っ張っていくテンションを十分すぎるほど持っていると感じる。双方キャラ立ちも良い。今でも人気が高く無限のフロンティアなどにもゲスト出演するのも分かる。


 8:やりこみ要素 【★☆☆☆☆】
2週目への持ち越し要素などは正直言って殆ど無い。
同周回内でも自由度は低く、シナリオを進める以外には全滅プレイをし続けてレベルを高めるくらいしか遊びようもない。何かもっと詰め込めるものがあったはず。隠しキャラとかさ。


 9:グラフィック・アニメ 【★★★★☆】
OPアニメは曲もアニメーションも当時のPS2作品の中では屈指の出来。ガイナックスアニメっぽくガチャガチャ動くキャラ達は必見。OPムービーは色々と見てきた管理人の中でも未だにベスト5に入っている。
ゲーム中もSDキャラの動きはよく原作を再現しており良。合体攻撃時の差し込まれるカットインも格好良い。


10:その他 【★★★★★】
正直続編を待っていたのだが、結局出ないまま本作のノウハウは無限のフロンティアへと受け継がれることになった。残念。まぁ、向こうは続編も決定しているようだし、そちらでのクロスオーバーを待つとしよう。つか、素直にバンプレと共同開発にでもしてほしいこういったお祭りゲーのテーマは沢山あるんですけどね。システムはもうスパロボでいいよ、うん。




最終更新:2009年07月07日 23:19
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