ペルソナ


総評 67点

【★★★★☆】
時間 シナリオ 調整 操作 独自 価値 キャラ やり込み グラフィック その他
評価 4 4 5 3 4 4 3 3 3 5
PS版途中で断念した過去有りの管理人としては、セーブポイントを大量配置するだけでこんなにも楽しく遊べるようになるのかと驚かされる移植作品。
もうちょっと手を加えて欲しくもあったが、必要最小限の変化で投げずに済むようになってるのは面白い調整でもある。リメイクではなくあくまで移植なのだろう。
しかし攻略本・サイトがあった方が楽しめるゲームなのは相変わらず。ある意味で初代VPに近い、要所を知っていると格段にプレイが楽になる設定。


 1:プレイ時間 【★★★★☆】
PSPスリープ状態でも時間を計算する仕様なのか、明らかに実プレイ時間以上の値になっていて正確なプレイ時間不明。本編50時間、氷の女王編30~40時間くらいだろうか。ちなみに本編の表示が200時間超えていた。ハハハ、PSPとかDSなんてそうそう電源切りません、せっかく便利な機能ついているのに。
さて、脱線しましたが、悪魔合体による次なるペルソナの生成、そして新しいペルソナを装備するためにレベルを上げる楽しみ、時間があっという間だった。良。
元々が少し古いRPGだけあってボリュームはあるが、それが長くダルくは感じない。


 2:ストーリー(シナリオ) 【★★★★☆】
あらすじ:
ありきたりな日常。「未来の自分の姿が見える」ということから、高校生の間では「ペルソナ遊び」が流行していた。主人公とその友人達も例外ではなく、ある夜学校でこの「ペルソナ遊び」を始めてしまう。そのことがきっかけとなって始まる一連の神秘的な出来事。そして目覚める、心の奥底に潜む自分の多面性である~別なる人格~の力であるペルソナの力。折しも彼らがその力に目覚めた頃、彼らの住む街は突然の異変に襲われようとしていた。否応なしに社会へと投げ出される主人公達は、やがて事件に巻き込まれ、自分たちの物語を紡ぎ出してゆくこととなる――――

ペルソナという言葉の持つ意味合いをストレートに作品に書き起こした感覚のストーリーで非常に好印象。思春期の少年少女が自分のあり方や周囲とのズレなどに思い悩み、一人一人が違った世界と自分を形作ってゆく。キャラクター達が自身の本音の本音を吐露する場面なども多く、非常に作者好み。今では本作のようなテーマの作品もありふれてしまい別段特異性は感じることもないのだが、この作品が出た当時としては珍しいくらいだったのかもしれない。
独特な世界観はそのままに、全編通して数シーンのCGムービーも新規に追加されており、作品の雰囲気を高めてくれている。良。



 3:難易度設定・調整 【★★★★★】
仲間達が装備しているペルソナの属性相性が偏っていると、敵からの先制攻撃一巡で全滅ということもありうるかなり厳しめの難易度。ボスよりも雑魚で殺されるタイプの設定。しかし、ちゃんと吸収・反射属性などに気を遣ってペルソナを選別しくなどといった対策を立てておけば、快適に進むことも出来る。つまり、色々な要素を知っているかいないかでプレイ難易度に大きな差が出るようになっている。
また、PS版では上記設定でかつセーブポイントが少なかったために数時間の激闘の末ゲームオーバーで全てが水の泡に(前回のセーブからの復帰のみ)、というパターンでやる気を消失する機会が非常に多かったのだが、本作ではその点にちゃんと改善が施されており素晴らしい。具体的にはセーブポイントがこれでもかという程用意されている。それでも足りないなら中断データをコピーしておくという最後の手段も、PSPならば容易に取れる。問題点の洗い出しがちゃんと成されている点と、プレイヤーの度量に併せてプレイスタイルを選べる点で非常に良い調整。


 4:操作感(プレイ感覚) 【★★★☆☆】
まず、基本移動画面がスクリーンに対してナナメに描画されており、上下左右の感覚を掴みにくく非常に移動がしにくい。
レスポンスもあまり良いとは言えず、特に戦闘中は行動の選択がサクサクと進まない為にストレスに感じてしまう。長めのイベント+ボス戦という構成も多く用意されているにも関わらず、イベントスキップの類も一切無いままなのも辛い。
と移動も戦闘もキツイ感じだが、一応戦闘に関してはオート行動という選択があり、全員同じ行動か、或いは事前に登録しておいた行動を1選択で続けることができるという救いがあるのが◎。
また、PS版で非常に迷いやすく無駄に広かった街中の移動マップを超簡略化したのは英断である。


 5:独自システム 【★★★★☆】
→悪魔との交渉
戦闘中に悪魔と会話し、その結果によって仲間になる……のが女神転生。本作ではスペルカードと呼ばれる悪魔の力を持ったカードを入手することが出来る。これを使用してペルソナを生み出す。
その他にも、会話の結果により何かを貰えたり、逆に盗られたり、攻撃を受けたり逃げ帰られたりと、様々な結果が生じる。
一度使用したものが記録されるなど、なんらかの保持機能が欲しかった。流石にあいてごとに違う行動を5人×4個=20個の選択肢から記憶だけで切り抜けてゆくのは大変。一週目中盤から攻略サイトのお世話になってしまった。探すだけではなく記憶までというのは。
→ペルソナ合体・降魔
交渉によって得たスペルカードを組み合わせ、ペルソナを生み出す。本作ではカードを二枚使用するいわゆる2身合体のみだが、合体時にアイテムを合成することが出来、ここで特定の材料に特定のアイテムを加えることでレアなペルソナを作成することもできる。降魔というのはキャラクターに装備させること。各キャラが自身のLVとは別にペルソナLVというものを持っており、このLVがペルソナの持つLV以上になっていないと降魔できないのは本作から。帰還システムもあり。


 6:価値 【★★★★☆】
管理人の購入価格:2980円
値段はあまり下がっていないが、色々と優しくなった設定のおかげで管理人のようなライトユーザーでも十分楽しめるようになっている。
RPGが好きで、ATLUSのゲームが嫌いでなければ是非プレイしよう。
PS版をやった人も楽しめるとは思うが、追加要素はショボイのでそういう面ではオススメしない。


 7:キャラクター 【★★★☆☆】
非常に魅力的なキャラが多くいるのだが、如何せん選択制パーティーの難、自軍メンバー全員に専用イベントが容易されていない部分も多い。
もう少し、それこそそう言う面でこそ追加要素辺りで補填してくれるとよかったのだが。


 8:やりこみ要素 【★★★☆☆】
クリア時のレベルが50~60で、ペルソナはレベル90台まで容易されているので、まだ見ぬペルソナを求めるとクリア後も相当遊べる。ただし、周回要素は無い。
ただ、クリア後に入れるようになる隠しダンジョンが具体的なボスもいない(強化された雑魚がボスとして登場する)、攻略のしがいのないダンジョン1つのみなので、まさに攻略自体よりも色々なペルソナを楽しむことが中心になりがち。もう少し何かエピソードを容易して欲しかった。


 9:グラフィック・アニメ 【★★★☆☆】
画像素材はほぼ全てPS版からの流用。十分雰囲気は出ているので悪くはない。
また、追加されたムービーもちと表面がツルツルすぎるが丁寧にCG化してあり好印象。数が少ない&使い回しが多いが。


10:その他 【★★★★★】
管理人的には、PS版のリベンジが果たせたことで満足感+αではあった。
2も移植してくれないだろうか(こちらは未経験
管理人はPS以前のATLUSゲーはPS版ペルソナ、PS版デビルサマナーの2作しかなく、過去の自分はいずれも途中で投げている。



最終更新:2009年10月28日 04:40
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