朝倉のフィールドには上級悪魔族モンスター「迅雷の魔王-スカル・デーモン-」が仁王立ちしている。
長門のフィールドにはモンスターはゼロ。
この強力なモンスターを倒し、決闘に勝利しなくてはならない。
私が負ければ彼女―――朝倉涼子から彼を守れる者はいない。
しかし手札には「迅雷の魔王-スカル・デーモン-」を倒せるような強力なカードはない。
自身のデッキを信じカードを引く。
それが現状を打開する切り札になるかも知れないのだから。
「私のターン、ドロー…!!!」
手札を確認し素早く思考を走らせる。
今の手札にデーモンを破壊できるカードは………
「モンスターを一枚、裏守備でセット、。伏せ(リバース)カードを一枚セットしターン終了…」
「防戦一方ね、長門さん。そんな事で私に勝てるのかしら？くすくす…」
「あなたのターン。」
無駄口を叩かずに早くしろ、と言わんばかりに長門が急かす。
「まったく連れないわね…私のターン!!ドロー!!デーモンでその守備モンスターを蹴散らすわ!!攻撃!!」
『 魔 光 雷 』!!!!
稲妻が迸り長門の守備モンスター「エレメント・マジシャン」を破壊した。
●エレメント・マジシャン
効果モンスター
星４/光属性/魔法使い族/攻1500/守1200
このモンスターはフィールド上に特定の属性を持つモンスターが存在する場合、
以下の効果を得る。
●水属性：このカードのコントロールを変更する事ができない。
●風属性：このカードが戦闘によって相手モンスターを破壊した場合、
もう一度だけ続けて攻撃を行う事ができる。
「…。伏せ(リバース)カード発動(オープン)!「正統なる血統」!!」
●正統なる血統
永続罠
自分の墓地から通常モンスター１体を選択し、攻撃表示で特殊召喚する。
このカードがフィールド上に存在しなくなった時、そのモンスターを破壊する。
そのモンスターがフィールド上に存在しなくなった時、このカードを破壊する。
「私は「ブラック・マジシャン」を蘇生する…!!」
決闘盤(デュエルディスク)の墓地スロットから「ブラック・マジシャン」が射出される。
「「ブラック・マジシャン」特殊召喚!!」
ブラック・マジシャンはその雄姿を再びフィールドに現した。
「蘇生したのはいいけど…「スカル・デーモン」の攻撃力は2500、「ブラック・マジシャン」の攻撃力も2500。これじゃ相打ちにしかならないわよ？攻撃力2600の「バスター・ブレイダー」を召喚した方がよかったんじゃないのかしら？、長門さん。」
「いい。私のターン。ドローし、手札より魔法カード「光と闇の洗礼」を発動する!!」
●光と闇の洗礼
速攻魔法
自分フィールド上の「ブラック・マジシャン」を生け贄に捧げる事で発動する事ができる。
自分の手札・墓地・デッキの中から「混沌の黒魔術師」を１体選択して特殊召喚する。
「今、私のフィールド上のブラック・マジシャンは進化する!!」
フィールド上に混沌の渦が出現し「ブラック・マジシャン」が巻き込まれていく。
そして渦が消えた時、そこには…
「「混沌の黒魔術師(ブラック・カオス)」 降臨。」
●混沌の黒魔術師
効果モンスター
星８/闇属性/魔法使い族/攻2800/守2600
このカードが召喚・特殊召喚に成功した時、
自分の墓地から魔法カード１枚を選択して手札に加える事ができる。
このカードが戦闘によって破壊したモンスターは墓地へは行かず
ゲームから除外される。
このカードはフィールド上から離れた場合、ゲームから除外される。
「攻撃力…2800…!?」
「更に効果発動…!!このカードが特殊召喚された時、魔法カードを墓地から一枚回収する…そのカードは…「悪魔のくちづけ」!!「混沌の黒魔術師」に装着!!攻撃力は3500に上昇!!
デーモンに攻撃!!」
●悪魔のくちづけ
装備魔法
装備したモンスターの攻撃力は７００ポイントアップする。
このカードがフィールドから墓地に送られた時、
５００ライフポイント払えばデッキの一番上に戻る。
「 滅 び の 呪 文 ― デス・アルテマ 」
衝撃波と爆音がスカル・デーモンを貫き破壊した。
混沌の黒魔術師の攻撃力2800＋700
迅雷の魔王-スカル・デーモン-の攻撃力2500
3500－2500＝1000
朝倉のLP2900⇒1900
「これが私の切り札。最強のカード。もはや貴方に勝ち目はない。早々に諦めて消えるべき。」
「決闘(デュエル)は最後までわからないわよ？私は負ける気なんて毛頭ないわ。ふふふ…」
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