「東京都青少年健全育成条例改正問題」について自分で考える際、またこの問題を周囲の人間に伝える際には、注意すべき事があります。
まず、現段階では「○○が規制される」といった具体的な可能性について論じる事はできません。
「ワンピースが規制される」「ハガレンが規制される」といった内容は、全て根拠のない憶測です。
また、「条例に抵触する作品は発禁処分を受ける」等の意見はデタラメです。
「東京都青少年健全育成条例」の目的・性質上、条例に抵触したり不健全図書に指定されたとしても、
それを「青少年に売らないようにする」だけで、マンガ・アニメそのものが発売禁止になる事はあり得ません。
これは、本改正案が可決されたとしても変更されることはありません。
本改正案で懸念されているのはあくまで「表現の自由の萎縮」であり、「表現の自由の規制」ではありません。
つまり、改正案の規定が曖昧である為に、恣意的な解釈によって条例が適用され、
その結果企業側による『表現の自粛』が頻発する「可能性がある」というのが問題なのです。
周りの人に伝える場合は、出来る限り柔らかい表現で正確に内容を伝え、
その上で「東京都青少年健全育成条例改正案」が危険である事を教えてあげましょう。
■参考資料
1.「反対活動をする皆様へ正確な情報拡散のお願い」
先生方や私達ファンが一生懸命活動した甲斐あり、オタク内での都条例認知が少しずつ上がってきていると思います。
しかし問題も出てきました。
初めから問題点の議論に参加していた方は大丈夫なのですが、又聞きをした方が問題点を正確に把握しないままとにかく反対しなければ!と間違った情報を含んだままあちこちへ拡散しています。
そのため管理しているミクシのコミュにも規制反対トピックが立てられたのですが、一部苦情が来ております。
(中略)
特定作品の名前を出して〇〇は規制されます!と断定するのもやめてください。
条例案をそのままあてはめたら可能性がある(それほど曖昧な規定)が望ましいです。
ミスリードしたことになりかねません。
逸る気持ちは皆同じですが、よろしくお願いいたします。
2.2chスレにて出された、憶測や本条例に相応しくない批判への反論のまとめ
- とりあえずお前ら、批判してる条例の内容くらい把握しろ。
- 本条例第1条から、この条例の目的はあくまで「青少年の健全な育成」が目的であり、「犯罪の抑止」ではない。
→従って、「規制をしても犯罪は減らない、むしろ増える」という理論・データは本条例の批判として適切ではない。
- 本条例第3条から、この条例を使って東京都が都民の表現の自由を規制することはできない。
→有害指定された図書も発禁にならない。青少年に販売しないようにするだけ。
- 地方自治法第14条、または慣例から、都の条例に憲法や法律等を超えた解釈を加えることはできない。
→刑法や児ポ法の上で合法な表現物を条例で違法にはできない。
- 「ハガレンやベルバラが規制される」みたいな内容の電話凸はデマ臭い。
→一般向けは基本的に対象外、きわどいモノや18禁モノも青少年に売らない限り発禁や関係者への処罰はなし。
- 最終的にレーティングを行うのは企業側。条例は企業側へ『要請』するだけ。
→こういった事はTVゲームで既に行われている。同じ事をマンガ・アニメでやる事になる。
最終更新:2010年03月22日 21:36