• モニカがツヴァイクに嫁ぐ理由の妄想

これは妄想本編でもかなり初期(第二章5話〜、掲載2012年4月)から話題として出ており、原作でいうとモニカ嫁入りルート、というのを妄想では選択したことになります。
サガであればこそ駆け落ちもありですが、まぁ時代設定背景やアウスバッハ兄妹の境遇を鑑みるに、駆け落ちをモニカが選択するというのは考えづらいかな、という点から選択しています。
このモニカ嫁入りルートについては原作では当然(?)のように殆ど背景だのその後だのの説明が一切ないので余白たっぷりですから、好き勝手に妄想設定するわけです。
因みに毎度ですが筆者はエンサガや旧インサガエピソードは知らないので、そこで何か本件について語られていたらすみません。まぁ、掲載後のリリースだし平行世界のことだし、と思い無視します笑

さて本件、上述の第二章5話では大まかには「死蝕後の情勢変化を加味し、ミカエルがモニカの身の安全確保を優先した結果」という話になっています。
そもそも「最強の護衛兼侍女たるカタリナ」がいなくなった直後に態々「プリンセスガード」という専用護衛部隊まで新設した時点で、兄様としては妹をなんとしても危険から遠ざけ守りたい、という強い意志が感じられます。
原作でも兄妹が同一パーティーに中々なってくれないのも、そういった「過保護精神」の現れだろう、と妄想しています。もうね、完全にシスコンムーブなんですよ。
しかし兄様の願いと狙いも虚しく、妹はお家騒動の延長でまたしても攫われたりするわけです。ミカエル様からしたら、プリンセスガードマジ何やってんねん、という話だったことでしょう。
ここで現実寄りな妄想をすると、あの誘拐事件発生時点でプリンセスガードは全員粛清されてもおかしくないよな、とか思っています・・・笑

そんなわけでプリンセスガードの未熟さ(というかカタリナの偉大さ?)を痛感した兄様。
ロアーヌでモニカを守るには限界がある、ということを悟ります。
そこに突然来たのが、ツヴァイク公子息からの求婚アプローチです。公自ら息子の嫁探しでロアーヌを訪れるという本気っぷり。
これに乗ることで「アビスゲートとか近くにないし軍事大国としても安全そうなツヴァイクに居れば身の安全が確保できるし、ツヴァイクとの関係値強化は国力増強にもなる」という判断を執政者たるミカエルが行うのは、まぁ当然の話だろうと思います。
それでも原作シーンでは一応モニカに考える時間を与えちゃっているのが、シスコンの極みだと思いますけど。
そんなわけで、モニカの身の安全+国力増強という話でモニカ結婚話が進んだ・・・というのが、上述エピソードで少しだけ詳しく会話されているのですが。

時は流れ(リアルには12年経過!)十章3にて、一足早くユリモニ結婚エンディングをパロった本編エピソードを掲載するに至りました。
ここでやっと描けたのが、私が本当に思っていたモニカツヴァイク行きに対するミカエルの本意です。
ご存知(?)の通り、アウスバッハ兄妹は「先代侯爵フランツと、平民出身である側室の間に生まれた兄妹」です。
その血筋ゆえ、二人は幼い頃から命を狙われてきました。ミカエルが身を挺して幼いモニカを守ったエピソードなどは、幾つかの攻略本などにも記載ありましたね。
ミカエルが女性不信気味というのも、この母親由来と言われています。
この「血の呪い」は、二人がロアーヌの中にいる限り、絶対に無くならないのです。ミカエルがどれだけ名君であろうと、そうでなかろうと。
ミカエル自身は優秀です。自らの身は守り、反逆を企てる家臣を粛清もしていきます。ですが、モニカにその力はない。その血を理由に、はたまたミカエルへの干渉などを理由に突発的な事件に巻き込まれ、身の安全が脅かされる。
ミカエル自身が原作冒頭でハリードに放つ「私が死ねば、あれも生きてはおられぬ身よ」という言葉に、その考えが集約されていると感じますね。
二人の血筋とは、正にずっと無くならない「呪い」なのです。
それ故、ミカエルは身の安全という表面的な理由以上に「血の呪いからの解放」という結果を、モニカに齎したかったのではないか。
それが最終的に「ツヴァイクへ嫁がせる」という判断に至らせたのではないか。
私は、二人の平民出身エピソードを見てから、そんな妄想をしていました。その本心を上記の十章エピソードで描けたことには、感無量です。
ここまでをなんとか描けたので、蛇足だとは思いつつも改めてこんな妄想設定を纏めた次第であります。

というわけで、私の妄想ではミカエルが下したモニカツヴァイク行きの判断とは「国力増強<身の安全の確保<それ以上に、血筋という呪いからの解放」という理由があったのだろう、と結論付けました。
しかしまぁ、原作ではその後も当然のように語られないので「侯爵が、一度承諾した公爵からの求婚話を蹴る」という喧嘩上等エピソードに対してどんな説得力をもたせようか、という点には、結構苦労しましたね・・・笑
その辺の苦労は主に十章の冒頭から描かれていますので、是非ご一読いただければと思います!

結論。ミカエル様は超弩級のむっつりシスコンなんです。間違いない。


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ミカエル
最終更新:2024年01月11日 08:50