「ブラックの財宝のありかを知りたくないか?160オーラムで教えるぜ」
「・・・・・・」

 見るからに不機嫌そうなハリードがえらく睨みを効かせた視線でそんな声に応えると、頭髪をモヒカンスタイルにした浅黒い肌の男は答えを聞くでもなく、怯えた風にいそいそとその場を去って行った。

「ったく、とんだリゾートだぜ・・・」

 男の背中に向かって吐き捨てるようにそう言いながら、ハリードは燦々と砂浜を照りつける太陽から苦々しい表情で顔を背けた。照りつける日差しには慣れているつもりだが、どうもここの太陽は勝手が違う。
 ついでに言えば神経の図太い砂漠の行商人とはまた一味違った先の様な応酬も、この数日で既に複数回に及んだのだろう。すっかり呆れ果てた様子でハリードは腰に差した曲刀の位置を直した。
 南国のパラダイス、グレートアーチ。世界に名だたる一大観光地として世界中の民から羨望の眼差しを向けられるこの土地は、噂に違わぬ熱帯のリゾートだ。
 その羨望を勝ち取って羽振り良く娯楽に耽る数多の観光客たちを、ハリードはどこか冷めた視線で眺めていた。
 自分にはほとほと縁がないだろうと思っていたこのような地に、思いがけず辿り着いた。しかし案の定と言うべきか、自分の肌にはここの空気はどうにも合いそうもない。この数日をリゾートで過ごしたハリードは、そんな土地との相性の悪さに確信を持って今の自分にここにいる理由を問いかけていた。
 そこに、彼の前方から海パンに派手派手しい柄のシャツを素肌に着ただけのラフスタイルで、サングラスをかけたポールがやってくる。
 この地と相性抜群の雰囲気をかもし出した、彼の旅仲間だ。

「いつまでもそんなカッコしてるから、いいカモだと思われるんだよ。ちゃんとトルネードの旦那の分も持ってきてるんだから、いい加減着りゃあいいのに」

 どこからどう見てもすっかりバカンス気分の出で立ちであるポールの格好に、ハリードは遠慮なく青筋を立てながらもニヤリと笑って見せた。

「い、や、だ、ね。大体お前、情報収集はどうした!」
「おいおい、俺はちゃんとすることしてるぜ? この辺で海賊ブラックのことを直接知ってたって奴らも見つけたし、一方でなんと、カンパニーのアポもバッチリゲットだ」

 心外だという風に一々煽るような仕草で両手を広げたポールにハリードの青筋がさらに増えるが、そんな様には一切のお構いもなく、あれを見ろよとポールが指差す先に取り敢えず視線を這わす。
 するとそこには、東ロアーヌの厳しい開拓地が育んだ抜群のプロポーションをこれでもかという程に惜しげもなく晒したビキニ姿のエレンが、周囲の男たちの羨望を一身に浴びながら、さしずめ人魚の如く見事な泳ぎを披露していた。
 その様に、苦々しい表情を浮かべながら片手で頭を抑えるハリード。
 この海岸に辿り着いてから数日、はじめこそカタリナ遭難に元気がなかったエレンだったが、昨日を境に「海だー!!」と叫んで颯爽と水着に着替え、暫くずっと、あの調子だ。

「・・・でもあれでエレンちゃん、この辺の奴らからタダで洞窟の情報巻き上げてんだぜ。下手に色目を使えば怖ーいおじさんが待ってるってぇのに、男ってのは馬鹿だねぇ」

 ケラケラと笑いながら言うポールに、当の怖ーいおじさんは更に眉間の皺を増やした。

「・・・んで、旦那の方はなんかいい話はあったかい?」
「ん・・・あぁ。例の片足が義足の爺さんってのが、もうちょい南のビーチ辺りにいるっつー話を聞いてな。午後に足を延ばしてみるつもりだ」
「あー、違う違う」

 ハリードの返答に軽く手を振ってみせたポールは、こそこそとハリードに近寄りながら耳打ちした。

「みたぜぇ? 旦那夕べ、浜辺でパツキンの美人に声かけられてたろ。こーの色男め、早速南国のビーチで熱ーい夜を過ごしたか!」
「ばっ・・・、って、てめえかエレンにリークしたのは! 今朝あいつすげぇ機嫌悪かったんだぞ!」

 どこからそんなところをみていたのか、肘で突ついてくるポールを払い除けながらハリードが吠える。
 それをポールは飛び退きながら一頻り笑うと、ふと顎に手を当てた。

「しかし、南か。俺もそっちに訪問したい企業もあるし、そんなら一緒にいくよ。まぁとりあえずは、メシにしようぜ」

 そう言って彼は浜辺のすぐ近くにあるやけに大きな建物を指差した。
 ハリードがそちらに目を向けると、そこにはグレートアーチで最も有名な高級リゾートパレス、ホテルバランタインがある。
 圧倒的な娯楽設備と客室数。更にはVIP向けに事前予約必須の専用コテージも十数棟配備しているという、正にグレートアーチの現在を象徴するような贅の限りを尽くしたリゾート施設だ。

「あそこ、多分遠くないうちにうちのカンパニーが囲うぜ。挨拶に行ったらえらく気に入られちまってな。今日のランチも支配人のサービスってさ」

 悪い顔をしながら、にやりとポールが笑う。
 軽薄そうな、というかまんま軽薄にしか見えないこの男だが、胆力と商才は大したもんだとハリードも半ば呆れながらその表情に対して肩を竦めた。
 そこに、相変わらず周囲の男たちの視線を集めて止まないエレンが、濡れた髪をかきあげながら歩いてきた。
 すかさずポールがタオルを投げてやると、それをキャッチして髪を拭きながら首を傾げる。

「ごはん?」
「ご名答。今日はホテルバランタインのオープンテラスでブッフェだ」

 やった、と嬉しがりながら水浴びと着替えに向かったエレンを送り出し、男二人は一息つく。
 既に機嫌も直っていたようで良かったとハリードが安心した様子でいると、ポールもふんと鼻を鳴らした。

「ま・・・あの子もやっと安心したんだろ。カタリナさんが無事だってのが分かって」

 そう言ったポールは、手に持っていたバッグから四つ折にされた紙切れを一枚取り出した。
 ずいぶんと古びた様子の羊皮紙には、真新しくも色合いの珍しいインクで流麗な文字がしたためられている。
 それは、カタリナからの手紙だった。

「ジャングルに寄り道ってのは、多分一緒にいた妖精の関係なんだろうねぇ」
「お前の予測は見事に的中していたわけだ。全く大したもんだよ」

 手紙には、要約するとこう記されている。
 無事に南方のジャングル辺りにつくことが出来たが、少し現地で用事が出来た。なので合流が遅れるのでそれまで情報収集に当たって欲しい。その際、片足が義足の老人を探しておいてくれると助かる・・・と。
 この手紙はポール達がグレートアーチに着いてから四日目となるつい昨日になって、ホテルのロビーを尋ねてきた南方のジャングルの玄関口にあたるアケから来たという行商人に受け取った。
 行商人もまた、この手紙を現地の子供から受け取ったそうで、子供はこの手紙をジャングルの入り口で拾ったというのだそうだ。
 グレートアーチのポールへ、とだけ書かれた封筒だったが、律儀に届けてくれた行商人には感謝しなくてはならない。
 なんでもアケでは、子供がとても大事にされているのだそうだ。過去に子供ばかりを狙った人攫いが横行していた反動もあるらしいが、なにより土着の信仰が要因として根強いらしい。
 曰く、子供は妖精の声を聞ける、とのことである。

「しかしまぁ、あの人もつくづくトラブル体質だな。海で漂流してからのジャングル探検とは、まるで熱帯地方のアドベンチャー詰め合わせセットだな」
「俺には、お前らみんなトラブルメイカーに見えるがね・・・」

 それが果たして自分をも指していることをわかっているのかどうなのか、ハリードはそう呟きながら、ホテルバランタインへと向かって歩き出した。




 見上げたその大樹は、涼やかな風に包まれながら木漏れ日を自らの根元へと降り注がせていた。
 先程までは魔物の気配もあったはずの森は何時の間にか静まりかえり、辺りは清廉とした空気に満ち満ちている。
 ゆっくりとその大樹に手を触れられる位置まで歩み寄ったカタリナは、遥か上空で枝分かれして生い茂る葉を眩しそうに眺めた。

「樹齢は、少なくとも千年を越えるそうです。私達がここに生まれた時、既にあったものなのです」

 カタリナの少し上に浮きながら、同じく大樹を見上げたフェアリーが独り言のようにつぶやく。
 彼女もここに戻ってくるのは数ヶ月ぶりなのだそうで、感慨もあるのだろう。
 道中で聞いた話によれば、フェアリーはある日たまたまジャングルを散歩していた時に不幸にも密漁を行っていたハンターに捕まり、見世物小屋へと売り払われたのだという。
 それから数ヶ月、偶然にも海を渡っての移動の最中にあのような事になったのだそうだ。

「この上で、長がお待ちです」

 そう言ってカタリナに向き直るフェアリーに、当のカタリナは勿論目をパチクリさせた。
 よもやこの先が見えない大樹を、自力でよじ登る訳なのだろうか。
 木登りは苦手というわけではないが、特別に得意でもない。しかもアーマーと剣を持って命綱無しに先の見えないこの大樹を登るのは、おおよそ自殺行為に等しい気がする。
 そんな思考が見事に顔にでていたのだろうか、フェアリーは可笑しそうに微笑みながらゆっくりと首を横に振った。
 その瞬間、地面から風が吹きはじめ、なんとカタリナの身体が体重を忘れてふわりと浮き始める。

「金の粉で飛べるようにはなりませんが・・・ここなら風が、誰しもに羽を与えてくれます。では、参りましょう!」

 そう言って大樹の周りを滑るように飛んでいくフェアリーに合わせ、カタリナの身体も重力の檻から解き放たれて風に乗って舞い上がった。

「凄い・・・空を飛んでる・・・!」

 未知の感覚にすっかりこれまでの思考が全て吹き飛び、まるで少女の様にあどけない表情でカタリナが感嘆の声をあげる。
 その言葉にフェアリーがにこりと笑い、そうこうしているうちに二人はあっという間に、先程までは見上げるばかりであった大樹の枝分かれしている部分に到達した。
 日の光の白と、生い茂る葉の緑。そんな二色のコントラストに包まれながら上昇を続けていたカタリナは、不意に自分が何かの『境界』を越えたことを自覚した。
 それを境に急速な上昇は何時の間にか緩やかなものへと変わり、やがて彼女の体は風を纏いながら細い木の枝の上で静止する。
 そんな彼女の頭上をくるりと回ったフェアリーは、カタリナの視線の高さまで戻ってくると、優雅に両手を広げながら一礼した。

「三百年振りの来客です。ようこそ・・・妖精の里へ」

 さわさわと葉が風に擦れ合う音に混じり、フェアリーの言葉に重なってようこそという声が其処彼処から木霊する。
 それに気が付いてカタリナが周囲をくるりと見渡せば、フェアリーにそっくりなものやもっと小さなもの、人間で言えばカタリナ程度には成熟した体つきのものなど、様々な妖精達が枝葉の間から顔を覗かせては口々に歓迎の言葉を囀っていた。

「みんな、貴女を歓迎しています。さ、どうぞ此方へ」

 そう言って木の幹を掘って作られているらしい通路へとフェアリーが誘い、風を纏って重さを感じさせない足取りでカタリナが続いた。
 驚くほど広く間取りされたその大樹の内部は、いくつもの部屋に別れ、そこにはどこから持ってきたのか人間が扱うものと変わりない家具なども並べられている。
 物珍しげにそれらの光景をみながら歩いていれば、今度は隣の大木(といっても下の方で大樹が枝分かれしただけだそうだ)へと移るに当たり、葉や花が彼女の道となってしな垂れてくれる。

「何か・・・夢の中にいる気分だわ」

 実際に彼女は夢の中とやらにも以前行ったはずなのであるが、今目の前に広がる此方の世界の方が余程、夢の世界と呼んでも差し支えないくらいには幻想的な光景だ。

「この上に、私達の長がいます」

 そう言ったフェアリーに導かれるままになだらかにくり抜かれた木のトンネルをくぐり抜け、もう一度花の道を過ぎた先の大きく開けた場所にでる。
 木漏れ日が暖かに空間を満たしたその場所は、小鳥の囀りと擦れ合う葉音と、えも言われぬなにか不思議な香りに包まれたところだった。
 そして、そこには穏やかな顔つきの美しい妖精が、簡素な椅子に座って此方に顔を向けていた。
 互いの視線が絡むと、ぺこりと頭を下げるカタリナに合わせてその妖精も立ち上がって頭を下げる。

「ようこそ、おいで下さいました。この度は我が眷属を魔手よりお救い頂いたこと、森の民を代表しまして心より御礼申し上げます」
「・・・勿体無いお言葉です。ですが、事の発端は恥ずかしくも人間の悪辣さの為した所業。私など、その様な御言葉をかけていただける身分では御座いません」

 貴賓溢れる立ち振る舞いの目の前の妖精に、カタリナは礼を尽くして相対した。
 流石は妖精族の長というだけある。人間で言えば間違いなく王族の器であろうその空気に、知らずカタリナの身体が反応して騎士としての立ち振る舞いになる。

「とんでもありません。本当に感謝しております。あ・・・人間の方が立ち話というのはなんでしょうから、どうぞ此方へ」

 優雅な手振りで長が先程まで自らの座っていた枝の近くを指し示すと、何処からともなくするりと発生した蔦が椅子とテーブルを形どり、ふわりと咲いた花が彩りを飾った。

「ティーを持ってきてくれる?」

 長が柔らかく首を傾げながら声をかけたのは、カタリナの後ろに控えていたフェアリーだ。
 彼女はこくりと頷いて、木々を下っていく。
 それを肩越しに見送ったカタリナは、どうせここまできたのだからと恐縮しながらも長の言葉に甘えてテーブルについた。

「・・・あの子はあれで、とてもお転婆なのです。いつも皆をヒヤヒヤさせて・・・それでもまさかこの様な事態になるなんて思いもしませんでしたから、今回のことは本当に感謝の言葉もありません」

 とてもカタリナにはフェアリーがそんな風には見えないが、ゆっくりと枝に座る長の口からは、そんな言葉が出た。
 確かに、あの嵐の中という土壇場での胆力というか度胸は可憐な見た目に反して見事なものだとは思ったが、妖精というのも見かけによらないものだ。

「いえ、おかげで私はこうして世界で誰も経験したことがない様な・・・とても素敵な体験をさせて頂いています。お礼を言わせていただきたいのは寧ろ私です」

 心の底からそう思い、カタリナは微笑みながらそう応えた。
 少なくとも、ついこの間まで頭を抱えていた問題が全部どうでも良くなってしまうくらいには、カタリナは今回の体験に感動している。
 だが、恐らくティーを馳走するだけの目的でここに呼ばれたわけではないことも薄々感じていたカタリナは、性急ではあるのかもしれないが、それに言及することにした。

「・・・して、本題があるかと存じますが。お話を、お聞かせいただけますか?」

 その言葉をかけられた長は少しだけ間を置き、そしてその美しい顔を俄かに曇らせた。

「・・・はい。八つの光としての宿命をもつ貴女に、お願いしたいことがあります」

 そして紡がれたその言葉に、カタリナは驚きながらもあまり表情には出さず、無言で応えた。
 ちなみに彼女は長にもフェアリーにも、一言も自分が指輪に示されたその事実は言っていないはずだ。
 カタリナの内々の驚き様に気がついたのか、長は優しく微笑んだ。

「・・・私達の様なものには、わかります。聖王様が且つてこの地をお救いになられたとき・・・その時にあのお方が纏っておられた風が、貴女にもあるのです」

 それは、正しく人智を越えた感覚なのだろう。カタリナには理解の及ばぬ領域である様なので、そこには深くは触れないことにした。

「・・・なので、貴女でなければお願いできないのです。この密林の深淵・・・業火の渦巻く火術要塞の奥深くにあるアビスゲートの破壊は・・・」

 予測通り、といえばそうだろう。
 長の口から出たそのお願いに、カタリナはすっと目を細めた。

「・・・一つ、お伺いしてもよろしいでしょうか?」

 まるで事前に用意していたかの様な不自然なほどに素早いカタリナのレスポンスに、しかし長はゆっくり頷きながらどうぞと言ってくれる。

「・・・この様な言い方が良いのかは分かりませんが・・・。その役目、何故、私でなくてはならないのでしょうか」

 何とも表現が下手なものだ。頭の中で自分の発言を客観的にそう評価しながら、カタリナはそれでも言い繕うことはせずに長の反応を待った。
 長はカタリナの言葉に表情を変えなかったが、一つ瞬きをして視線をテーブルに移した後、再度の瞬きでカタリナの視線に正面から向き合った。

「・・・大変心苦しいのですが、今私の口からは、その理由を申し上げることは出来ません」

 その言葉を聴いた瞬間、カタリナの瞳に、明らかな戸惑いと落胆の色が広がる。
 長はそれをとても申し訳なさそうに見つめたが、しかしそれでも言葉を続けることはなかった。
 途端に妙に重苦しい空気がその場を包み込み、両者が暫し無言となる。
 だが、風がふわりと肩口まで伸びたカタリナの髪を撫でかけた時、カタリナはこれ迄とは一転して悪戯っぽく顔を綻ばせながら口を開いた。

「・・・では、少なくとも私・・・いえ、私達でなければならない・・・という確かな理由は、存在しているのですね・・・?」

 その問いかけには、長は確りと頷いた。
 それに対して目を細め、そしてふぅと一息ついたカタリナは、わざと困り顔で肩を竦めてみせた。

「因みに・・・それっていつ頃わかるのでしょうか?」
「・・・来るべき時、としか。すみません・・・」

 そんな長の答えは、何となく分かっていたものだ。
 だが少なくともこれで、自分たちでなければ出来ない何かが確かにあるという確信だけは得られた。
 今のところはそれで良しとしようと、カタリナは苦笑しながら長に礼を言った。
 すると丁度そのタイミングで、フェアリーがいかにも慣れない手付きでティーポットとカップの乗ったトレンチを持ってきた。

「お、遅れてすみません。慣れないもので、手伝ってもらっていました・・・」

 そう言いながらフェアリーがティーを二つのカップに注ぐと、とてもフローラルで、しかし鼻孔を吹き抜けるような涼しげで不思議な香りが感じられた。
 そっとそのカップを差し出してくるフェアリーに笑顔で礼をいい、カップを取り上げて顔の前に持ってゆき、存分にその香りを楽しむ。
 ハーブティーの一種だろうか。淡いグリーンの色合いは目にも楽しく、そのまま先ずは一口啜った。

「ん・・・美味し・・・」

 とても美味しかった。
 確かにそんな気がしたのだが、しかしそこでカタリナの意識は暗転した。





最終更新:2013年06月12日 23:51