ああ、これは夢だな。
そう彼女は思った。
体が浮く感覚、懐かしい感じだ。
懐かしい、というのは何か嫌な感じだ。
理由なんていらないかもしれない。
けれども、言わないままではだめだろう。
私は、小さい頃に父親に虐待を受けた。
暴力、育児放棄、性的な物までもだ。
父親は笑っていた。
今思えば、あれを本当の『外道』というのだろう。
母親は、無表情だった。
あの人もひどい目に遭っていたのかもしれない。
だけれども、両方死んでしまったから今となっては分からない。
死んだ理由は至って簡単だ。
母親が父親を刺殺した。
そして、涙を見せなかった母親がはじめて泣きながら、首を斬って死んだ。
その日からというわけではないけれども。
私は男というものが嫌いとなった。
生理的に無理、という言葉その通りだった。
さて、夢ももうすぐ覚める。
起きたらどんな事が待っているのだろうか。
幸せでありますように――――。
そう願うしかなかった。
◆ ◆
ただの食堂のオヤジ
川田喜雄は塔の中で目を覚ました。
周りを見渡すと、見覚えのない場所。
そして、混濁としている記憶。
彼は起きあがった、そして思い出す。
自分は殺し合いに呼ばれていたのだと。
だが、先ほど待ていた酒場ではなかった。
ここはどう見ても塔、誰かが移動させたとしか考えられない。
「……」
クラクラと、フラフラと、移動をする。
意識が朦朧としている。
ふと、音が聞こえた。
方向はドアに見える場所である。
まだ酔いが醒めてない川田にとって、そこに立っていた女性は恐ろしいものに見えた。
手に持たれている物は、槍。
顔は、満面の笑みであった。
それが、事の発端である。
◆ ◆
加賀咲はとある室内で目を覚ました。
そこはもちろん自分の部屋などではない。
ふと窓から外を覗いた。
下を見ると、あり得ないほどの高さだった。
「……って、すごい危ないじゃない!?」
急いで首を室内に引っ込める。
恐怖で心臓の鼓動がすごい事になっている。
少し落ち着いたころに、冷静になってデイバックの中を見る。
中に入っていたもの、それは漫画雑誌であった。
漫画雑誌であった。
「……え?これだけ?」
基本支給品以外に入っていたものが、これしかない。
彼女は漫画を読む事はないので、はずれにもほどがある支給品だった。
仕方なく、デイバックに漫画雑誌をしまう。
そして、部屋を出て回りを見る。
設置されている部屋は、2つだけ。
そばにあったのは階段だ。
今が何階なのか、そんな事は彼女には分からない。
だが、一つだけ分かる事があった。
「……これ、降りるとき大変よね」
そう呟きながらも、部屋から出て階段を下りる。
階段を下りると、先ほどと似た構造のフロアだった。
似たと言うより、むしろコピーしたような感じだった。
変わっているのは、窓というかベランダ的なところから見える地面までの高さだけだ。
階段を5階分くらい下りたころだった。
彼女の耳にとある物音と声が聞こえた。
「…………なんだろう、なんていうか……嫌な予感しかしないんだけど」
聞こえたのは、下の階の一室だった。
少しだけドアが開いている、という状況だった。
それはいかにも、入ってくださいと言わんばかりの状況だった。
彼女はゆっくり、物音をたてないように近づいてドアをゆっくり開ける。
「…………ッ」
彼女が見た物は恐ろしいものだった。
男が、ピンク色の髪の女の子の首を絞めあげていた。
女の子は暴れ抵抗している。
絞めている男の顔は恐怖におびえている。
「なんで、『アイツ』が……!」
アイツ、それは川田の事だった。
正確にいえば違う。
加賀咲は間違えている、彼と自分の父親を。
川田喜雄と加賀咲の父親は酷似と言っていいレベルなのだ。
「ッ、ああああああああああああああああああああ!!!!」
彼女はドアを開けて、川田に襲いかかった。
中にいた川田は、その驚きのあまり首を絞めている少女を手放してしまう。
加賀は川田の顔を殴る。
川田は地面に体を叩きつけられる。
すぐに起きあがろうとするが、加賀にマウントポジションを取られてしまう。
「なんで、あんたは生き返ってるんだ……ふざけるなあああああああああああ!!!!」
「……ハ?」
川田にとっては心当たりがない事である。
それは当然だ、加賀の勘違いだからだ。
「死ね、死ね、死ね、死ね……死んでしまえええええええええええええ!!!」
加賀が顔を殴り始める。
両方とも顔色が悪くなっていく。
殴られている川田は、意識が無くなっている。
それでも、加賀は殴るのをやめない。
「死ね、死ね、死ね、男なんて、あんたなんて、死んでしまえばいいんだあああああああああああああ!!」
最後に殴ろうとした時、彼女の背中に衝撃が走った。
衝撃、というよりは痛みだった。
その直後、背中から電撃が走った。
それにより、加賀は倒れこんでしまう。
彼女の背後にいたのは、首を絞められていた牛獣人の少女だった。
「…………ッ、ァ」
彼女の眼は恐怖におぼれていた。
首を絞められて死に直面した。
すぐ近くで女性が首を絞めた男を殴り続けているのを見た。
男の顔は殴られたせいで腫れと血で赤く染まっていた。
ただの女子高生である彼女にとって信じられない事であった。
そして、精神を壊す恐怖を与えるのには十分だった。
「死にたくない、死にたくない、死にたくない――――――
アアアアアアアアアアアアアアア――――――――!!!」
中村アヤ――――彼女は部屋から走って出ていく。
そして彼女はそのまま戻ってくる事はなかった。
【E-1/塔9階/一日目/朝】
【加賀咲@DOLバトルロワイアル4th】
[状態]:気絶
[服装]:特筆事項無し
[装備]:なし
[道具]:基本支給品一式、漫画雑誌@オリジナル
[思考]
基本:死なないようにする
1:……
[備考]
※DOLバトルロワイアル4th参加前からの参戦です
※川田喜雄を父親と勘違いしています
【川田喜雄@俺のオリキャラでバトルロワイアル】
[状態]:顔に殴られた痕(大量)、酔い(中)
[服装]:特筆事項無し
[装備]:なし
[道具]:基本支給品一式、不明支給品1~3
[思考]
基本:……
1:……
[備考]
※俺オリロワで酔って泥酔している最中からの参戦です
※加賀咲の容姿を把握しているかは後続の書き手さんにお任せします
【中村アヤ@個人趣味バトルロワイアル】
[状態]:肉体的疲労(大)、精神崩壊寸前
[服装]:特筆事項無し
[装備]:スタンガン@現実
[道具]:なし
[思考]
基本:死にたくない
[備考]
※個人趣味ロワ参加前からの参戦です
※加賀咲、川田喜雄の容姿を把握しました
※中村アヤの支給品(基本支給品、槍状の何か@???、不明支給品(0~1))は室内に放置されています
【支給品説明】
【スタンガン@現実】
中村アヤに支給。
電圧により相手にショックを与え無力化する道具。暴漢に襲われた際にでも使うのが適切。
当て所が悪ければ当てられた相手は死ぬ可能性もある。
携帯型のハンディータイプである。
【漫画雑誌@オリジナル】
加賀咲に支給。
週間ペースで発売されている漫画雑誌。
毎週月曜日に発売されている。
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最終更新:2012年03月30日 10:59