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Drink it down, enjoy the black around taste the darkness

伊賀榛名は窮地に立たされていた。
道路を歩いていた時、いきなり機銃掃射を受け周りの地面が抉れた。
即座に近くの草むらに飛び込み伏せる。
昔見た戦争映画の一シーンを思い出した榛名だったが今は自分はモニタの前で観ているのでは無く、
実体験している。一歩間違えれば死ぬ。

「ちょっともう、勘弁してよ……」

性に奔放な榛名は危険な目にも何度か遭った。
だが機関銃で撃たれ身動きが取れないと言う状況は流石に初めてである。

「私死ぬのかなここで……嫌だ、まだ死にたくない……」

伏せているとは言え銃弾が当たらないとは限らない。
周囲に土煙が上がるだけで精神的に大きく傷を受ける。
襲撃者が諦めてくれない限りは恐らく自分が助かる道は無いだろう。
立ち上がろうものなら確実に死ぬ。

「……?」

しばらくして銃声が止んだ。
弾切れだろうかそれとも諦めてくれたのだろうか、榛名は恐る恐る顔を上げて襲撃者がいると思われる方向を見る。

「よォ、女狐ちゃん」
「えっ」

いつの間にか襲撃者――銀髪の黒い服の男が目と鼻の先にいた。
手には――榛名は銃には疎かったが軽機関銃だと言う事は分かった。
厳つい軽機関銃を持ったその男は口元を歪めて笑みを浮かべながら榛名を見る。

「俺、撃ちながら距離詰めてたんだけど、気付かなかった? びっくりしたか? ん?」
「あ……嫌……」
「何だぁ? ククククククッ、怖いかぁ? 俺が今この距離でこいつの引き金を引けばお前は確実にお終いだよなァ。
その可愛い顔に弾が当たったら見るも無残な事になる、な……想像出来るか?」
「……こ……殺さないで……」

もし状況次第では榛名は色仕掛けで切り抜けようとしたかもしれないが、
狂気がたっぷりと含まれた男の雰囲気と台詞で榛名は、この男に色仕掛けの余地は無いと一瞬で理解した。
むしろそんな事をすれば男の神経を逆撫でするだけの可能性が高い、と。
だから、榛名はテンプレのような命乞いをする事しか出来なかった。

「ほう、殺さないでくれと? しかしだ嬢ちゃん、今、俺達は殺し合いと言うゲームをしているよな?
それで、俺は――もう分かってるだろうが殺し合いにバリバリ乗ってる、お前はどうか知らない、が。
重複になるが俺は殺し合いに乗っていて、当然、他の参加者を襲い、殺す訳だ。
そこで、そのターゲットにした相手から命乞いをされて、それで本当に見逃す道理がどこにあるんだァ?
それで俺に何のメリットがあんだよぉ? んー? 答えてみんしゃーい、答えられるもんならなァ」
「……ッ……」

知らず知らずの内に、榛名は自分の身体が震えているのを感じた。
本能的な恐怖――この男は危険だと本能が教えていた。
頬を温かいものが伝う、涙まで零れている。

「お……ねが……い」

もう無駄だと分かりつつも、尚も命乞いを榛名は続ける。続けるしか無かった。
そうしなければ心が恐怖で引き裂かれおかしくなってしまいそうだったから。

「正座」
「え?」
「正座しろっつってんの」
「……」

男の命令に榛名は黙って従った。
草の上に正座する。
そして男は――榛名の胸に機関銃の銃口を突き付ける。
制服の上からでもはっきり分かる豊満な乳房に銃口が押し付けられる形になった。

「あっ……!」
「でけぇ胸だな、お前、見た感じ高校生ぐらいか? 結構、遊んでんだろ? 男と」
「な……?」
「何となくだけど。もしかして、あわよくば俺に色仕掛けでもしようとしたかァ?
やんなくて正解だったな……俺、そう言う子は好きじゃねーからよォ、即殺してたわ」
「……ッ……ッ」
「まあ、そんな事、どうでも良いよなァ……ああ、名前言っておくわ、俺、氷室勝好ってゆーんだけど。お前は?」
「……」
「名前」
「ひっ! い、い、伊賀、は、榛名……」

涙で顔をくしゃくしゃにしながら、掠れた声で榛名は言った。
死にたくない、誰か助けて――胸の中で必死に助けを求めていた。

(やだ、やだ、死にたくない、死にたくない、やだ、やだ……!!)

もはや恐怖に支配され震えて涙を流す狐獣人の少女、その様子を愉しむかのように男がニヤリと笑みを浮かべる。
そして引き金に指を掛けた。


「それじゃあ、おやすみ。伊賀榛名ちゃん」


「―――――――!!!!」


榛名が大きく目を見開いた。



「バァン!!!」



◇◇◇



「いやぁ、たまには良いもんだねえ、女の子の怖がってるトコ、じっくり観察するってのも」

銀髪の男――氷室勝好はくつくつと笑いながら言う。
完全に気絶した狐獣人の少女、伊賀榛名を見下ろしながら。

「中々良いモン見せてくれたしな……良いや、さっき言った事と矛盾してっけど、
今回は見逃してやるよ、伊賀榛名ちゃん」

勝好は最初は本気で榛名を殺すつもりだったが、
榛名の恐怖に怯えた表情を見て、少し「遊ぶ」事にした。
散々死の恐怖をちらつかせた上で、榛名の緊張の糸を断ち切り気絶させたのだ。
銃口を胸元に突き付け大声で銃声の声真似を叫んだ直後、榛名は文字通り糸が切れたようで、草むらに倒れ気絶した。
もはやその時点で、勝好は満足だった。今の所は。

「さーて移動移動っと……」

勝好は次の獲物を捜すべくその場から立ち去った。


【E-4/草原/一日目/午前】

【氷室勝好@俺得バトルロワイアル6th】
[状態]:疲労(小)
[服装]:特筆事項なし
[装備]:RP-46軽機関銃(50/250)
[道具]:基本支給品一式、RP-46軽機関銃予備弾薬(300/300)
[思考・行動]
基本:殺し合いを楽しむ。
1:参加者を探して殺していく。
2:柳詩織は次に会ったら必ず殺す。
[備考]
※支給品の農業用の鎌は破壊されました。
野村和也ブルース・ヤスパースの容姿、伊賀榛名の容姿と名前を記憶しています。


◇◇◇


「……あれ……私、生きてる……」

意識を取り戻した榛名は自分が無傷で生きている事に驚いた。
あの男の様子から自分は間違い無く殺されると思っていたが。
気まぐれで見逃してくれたのだろうか。あれで「実は良い人」とは考え難い。

「……うっ……う……怖かった……」

安心したせいか、涙が込み上げ嗚咽を漏らし始める榛名。

「氷室勝好……もう、絶対遭いたく無い……。
……こんな開けた場所にいたら危ないね、街にでも行こう」

遠方に市街地が見える。
民家で休息でも取った方が良いと、榛名はゆっくり立ち上がった。

「……あれ」

しかしここで、榛名は股間の辺りに違和感を感じた。
見れば、ぐっしょりと濡れていた。
スカート、パンツ、太腿、その部分一帯、完全に湿っていた。
微かにアンモニア系の臭いが榛名の鼻を突く。

「……気絶した時、かな……やだあ……着替えも探さないと、まずいよね、これ……」

不可抗力だったかもしれないが、まさしく踏んだり蹴ったり。
失禁によって濡れた股間に違和感を感じながら、榛名は市街地へと向かい始めた。


【E-4/草原/一日目/午前】

【伊賀榛名@新訳俺のオリキャラでバトルロワイアル】
[状態]:精神的疲労(大)、失禁
[服装]:下半身が濡れている
[装備]:なし
[道具]:基本支給品一式、不明支給品(3)
[思考]
基本:殺し合いをするつもりはないが襲われたら対処する。
1:市街地へ行って着替えを探そう。
2:とりあえずアヤちーを探したい。
3:氷室勝好にはもう遭いたくない。
[備考]
※新訳俺オリロワ参加前からの参戦です。
浅井政喜の容姿、氷室勝好の容姿と名前を記憶しています。
※E-3市街地方面へ向かっています。



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026:一番楽な方法 伊賀榛名 :[[]]
050:神戯-DEBUG PROGRAM- 氷室勝好 :[[]]

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最終更新:2012年07月01日 01:16