詳細名簿を見ても、そんな際立ってアブノーマルなことが書かれている訳ではない。
極めて普通、とまでも言わずとも特筆するような人間では、やはりなかった。
だけどしかし、中々面白い。
そんな俺は、今までの俺は、どうしようもないぐらいに《間違っていた》。
カチリ、と脳内でアラームのように、チャイムのように音が鳴った瞬間、俺は目を覚ますに至る。
俺の正義は確実に、圧倒的に、破滅的なまでに、《狂っていて》。
今の俺が。《容赦なく人を殺した俺が正しい》ということは、それこそ狂うことのない、ただ一つの《正義》。
まあ、正義なんて大袈裟なことは言わずとも。
俺が俺であるための道標、ってところだろう。正義感を誇示する趣味はない。
嗚呼だるい。倦怠感が半端ない。怠慢に怠慢を重ねて、主催打倒なんて腑抜けたスイーツの如く甘い考えを以て、
ある種の惰性で動いていた俺が悪いっちゃ悪いんだけどよ。言葉の返しようもない。
どうしうもないぐらい、言い逃れが許されないぐらい《間違っていた》俺にともあれ言う資格なんてきっとないんだろう。
甘んじて、その弱さを、俺は受け入れよう。
だからこそ、俺は今からでも《俺らしく》生きるべきなのだと、覚悟する。
山本がどうした。あんま爺。思えば最初の出会いから俺たちに迷惑かけてじゃねえか。今更どうこういう相手じゃないよな。
出会ったら即殺してやるさ。あの爺なら俺相手だからって油断の欠片もなくのこのこと寄ってくるだろうよ。
そこで俺は無残に容赦もなく殺すんだ。はっ、上等だ。
「俺は変わったんだ」
きっとそれは希望の色に染まったんだろう。
本来の俺に治ることが出来たんだ、十分。
「俺は変わることが、できたんだ」
変わることが出来たんだから、余計な抒情的概念は、振り払え。
悪魔になれ。鬼になれ。羅刹にだってなってやろう。
人が苛んだところで、責め立てたところで。――――関係ない。
関係ねえったら関係ねえ。一昔前に流行った芸人風に言うならそんなの関係ねえ。
俺には詳細名簿――情報という絶対的に有利な条件が揃っている。
殺し合いにおいて情報というものは、間違ってさえいなければ遺憾なく発揮されるアドバンテージ。
本当に、改めて思うと本当に俺は運がいい。
今まで自分を偽ってきた、紛れもない文字通りの偽善者だったのにな。
笑えてくるぜ。
さあ夢のような時間は終わりだ。
霧となって脆く散れ。今からは――――俺の時間。
さながら二重人格かと疑うぐらいに、これまでの《間違ってる》俺を否定して行こうじゃないか。
それでもまあ、俺がそんな取り返しがつかないぐらいに間違うなんてありえねえから、もしかするとそれも《気のせいだったのかもな》。
そういや香坂だったか。
あいつも今度は取り逃さない。あんま美味い餌、カモを逃すか。
「――――殺し合いだもんな」
仕方がない仕様がない。
殺し合いだから、殺し合う。
何の違和感もない。
人は死ぬんだから、死ぬんだ。そこに理由を付けてはいけない。
「俺は正しい」
自分にそう言い聞かせ。
歩みを――――戻す。
さきほどの場所へと。
◎
《四字熟語》
勇気凛々さんの場合
答:落ち着きのない色々と困ったお方でしたね。
《四字熟語》優柔不断さんの場合
答:え? オレっすか? そんな残酷なことオレに訊きます? えーまぁ……本当すみませんでした。
● ○
「はあ」
思わずため息が出てしまった。
いやだってしょうがねえじゃん。
「……トシミツ」
だってまだ生きてるとは思わないじゃん?
しかもこの人立ち上がろうとして今にも俺をどうにかしようとしてるよ。
頑張るね。ゴキブリみたいだ。
そのゴキブリも丸めた新聞紙に破れるんだけどな。
「いや、今はあなたに構ってる暇はないんですけど。そこらへんで野垂れ死んでください。さもないと殺しますよ? というか俺としちゃあもう殺したつもりだったんだがな」
「……どうして……さっきは」
「気が変わったんだ」
これは本当。
しかし、
ニュートルさんにしろ、ブルースさんにしろ、名簿に載ってない人たちの共通点ってのはなんなんだろうか。
あからさまに不自然。
カタカナだから、とかではなく。いや、それも含めてだが二人も名簿に載ってないなんて、どうかしてる。
あの主催ならやりかねん、なんて思わなくもねえが、それにしてもだ。
……まあ、なにであれ殺すんだから、正直どうでもいいんだが、それでも敵の情報は今すぐにでも知りたいところだ。
はあ、よくわかんね。
呆れの色を窺わせてるであろう俺を傍目に、ブルースさんが言葉を投げかけてくる。
よくそんな血塗れで頑張るな、あんさん。
「なんで、こんなことを……するんだ!」
「俺が正しいと思うからだ」
確かに、俺は香坂にこう言ったよ。
『人を殺すってのはそんな簡単なものじゃあねぇんだよ』
『死ぬのは辛い、痛い、苦しい、それをお前は見ていられるか?』
『殺すなんて言うのは、そういうのを見れる奴が言うセリフだ……お前がやってるのはただの強がりだ』
うん、だからどうした。
簡単なことじゃないからと言って諦める俺ではない。目的があるならそれは別腹。
死ぬのは辛いな、痛いな、苦しいな。だからといって俺がのうのうと死んだら、俺が辛くて、痛くて、苦しいじゃねえか。俺にマゾな性癖はない。
辛いのも痛いのも苦しいのも、味わいたくない。もう二度とだ。――――俺は、一度死んだ身だ、よくわかる。
何時までも、現実逃避をしてはいけない。逃げることは、負けなんだ。
いいつつ、俺はディパックからグラディウスを取り出す。
ふん、血を浴びてもまあ、そこそこの輝きを維持できているようで俺は安心したぜ。
取り出した理由? そんなもんは簡単だ。
「まあどっか散っててくれ。俺は今から死体解体ショーで忙しいんだ」
俺は視点を、ブルースさんから死んだ、さっき俺が殺した心機一転の手に動く。
――――こいつの《能力》、《ルール能力》を生憎ながら、残念ながらに俺は知ってる。
スタンスの反転。
死してなお、その能力が使えるかは定かじゃないが、保険って言うか、手に入れられるものは手に入れる。故に俺はわざわざこの場に舞い戻ったのだ。
まあ、その《能力》があるってのもさっき心機一転のページ見てたら見つけ当てたんだけど。もっと早く知っときゃ違う展開になってたのかもな。
「お、おい……!」
ブルースさんの声が聞こえるが、無視。
今の俺は優しいわけでもない。
だから、斬る。右腕を、心機一転の右腕を、肩のあたりから斬り落とした。
ザシュっとどこかの獣や竜を狩る狩人ゲームに出てくるような音が耳をつんざく。
簡単な作業だ。
「上出来だな」
言うと俺はその腕を拾い上げて、考えてみる。
今実験台として、目の前にブルースさんがいるな。
だがしかし、この人を実験として使っていいのだろうか?
仮に成功したら、この人のスタンスはきっと、殺人鬼寄りになるだろう。
俺に被害は被らないだろうか? ……いや、冷静に考えれば今のこの人は手負いだ。
どう足掻いたところで、銃を持っている俺には叶わないだろう。
まずは、この腕を、心臓に当て、その後直ぐにブルースさんの間合いから逃げたら、こっちのもの。
うん、そうするか。
不言実行、思い立ったが吉日。
「悪いね、ブルースさん。――――実験だ」
俺は呆然としているブルースさんの胸へ、心機一転さんの掌を触れさせる。
直後、ブルースさんは豹変した。
――――その数分後、何処かで乾いた銃声が空気を震わしてた。
◎ ◎
問:ルール能力についてどう思いますか?
《四字熟語》破顔一笑の場合
答:(^U^)
● ●
――――数分後。
「――――ヒャーハッハッハ!!」
甲高い笑い声が響きわたる。
共に聞こえるのは、銃声の音。
バララララッ! とさながらポップコーンの如く連続する軽快な音を限りなく相手に轟かす。
銃を加減なくぶっ放しているのは、
氷室勝好――――連続通り魔だ。
艶やかな銀髪を振り乱し、整った顔も醜く歪めながら、狂気の沙汰を惜しみなく震撼させる。
「いいねぇいいねぇいいねぇ! 本当に人無くんは最高だなぁ!!」
悦楽に浸りながら、吠えて機関銃を振り回す。
とある一人の人間に向かって――否、もはやそれを人間と言ってもいいのか分からないそれに向かい、壊すように、殺すように、撃つ。撃ち続ける。
罪悪感の欠片もない、ただ一つの快楽を得るために――――。
双眸を煌かせ、出来る限りの歓迎を、標的に浴びせ続けた。
その一方で、撃たれている相手もやはり同じく、ただものではない。
「オォォォォラァァァァアアァァアア!!」
叫ぶ。
刀を片手に。――妖刀を片手に。
半自動的に、迫りくる数多の銃弾を金属音を響かせ、いなしがら、氷室へと突貫する。
その様を形容するに、化物。人間ではない異物。
「感謝しろよ。妖刀にてめぇの血を吸わせてやる」
「じゃあおめえも俺に感謝しな。今の俺は最高に気分がイイッ! ――つまりはどういうことかぁわかるよなぁ! ヒャハハハハハハッ!!」
互いが互いを潰そうと、言葉を投げる。
野村はただただ真面目な話しをしているだけであり。
氷室は戦果は特に得るものもなかったが、それはそれで最高に気持ちがいいらしい。
つまるところ全然互いに意味なんてなかったも同然ではある。
しかし、状況を見ると劣勢なのは――。
(ちっ、鎌はさっき潰されちまったし、このままじゃちーっとばかし俺の不利かねぇ)
唐突に冷静になった頭で練る。
弾切れを起こさない様に連続的に放っていた銃弾も、不規則なリズムを開けて放つなどしながら、懸命に作戦を練る。
それでも野村の勢いは止まらない。
個人戦では無類の強さを強制的にもたす妖刀の前に、機関銃など意味をほぼなさない。
半ばより対応のし難い厭らしいリズムとなった銃弾でも、わけなく弾く!
弾いて――弾いて――弾いて――弾いて弾いて弾いて弾いて弾いて!!
「とっとと斬られろォォォォォォオオオオオオオオオオオオオ!」
着実に間合いを詰めていく。
氷室としては冷や汗を掻くしかない。
手元には先ほどの様な隠し玉なんて持ってるわけなく。
かと言って、通りそうな作戦なんて、考えつかない。
それ故に!
(さっきの幼女も大概だが、今回も如何せん――ワクワクすんじゃねえの!)
笑みがこぼれる。
先ほどまでの笑みとは違う、純粋な綻び。
だからこそ、この戦いを無下にはできない。
考えろ、考えろ、考えろ。
フルスロットルで、頭を回転させて、悦びの種を健やかに成長させる。
そして、悦びの種が割れて、新たな機転の芽を咲かそうとした。
――――その時。ここで、一つの爆弾が投下される。
「面白そうなことやってんじゃねえか」
◎ ◎ ◎
問:四字熟語についてどう思いますか?
《小学生》
榎本瞳さんの場合
答:名前もないなんて可哀相そうですね。惨めですね。どうしようもないですね。……ちょ、少女Aさん、手負いだから動かない方が――痛いです。
《小学生》
愛崎一美さんの場合
答:この「しゃしゃらくらく」ってよじじゅくごだったのか!?
● ● ●
「面白そうなことやってんじゃねえか」
若干息切れ気味、それも肩や鳩尾に穴があいているという奇抜も奇抜な登場をしたブルース。
身につける物は何もなく、徒手空拳のまま参上なさった。
「俺は警察官だぜ、こんなもの――――見過ごせるかよ」
そう、彼は警察官だ。
それもどこぞの茶と白の交った狼獣人や、悪人シボウな人狼とも違うし。
無双劇場なる、歪んだ正義の持ち主でない。それはまさしく警察官の鑑のような男だった。
悪を許さない――――正義の警察官
「だったら、俺も交ぜろ! なに楽しそうなこと勝手にやってんだ!」
だったのだ。
今は違う、今の彼は、そんなんではない。
心機一転の亡骸によって反転した、警察官(あくやく)だ。
悪役が為に、殺し合いを止めるなんて行いは――――するわけない!
しかし。
彼がたとえノリノリであったところで。
「……はぁ」
心底疲れたように、呆れたように。はたは蔑むように。
機関銃を下ろし、踵を返しながら、やる気のほとんど無さそうな声で
「…………萎えた。おまえ本当ないわ。警察ってのも既に減点だし、その上それかよ。……はぁ」
氷室は背を向けて歩きだす。
先ほどまでの昂ぶりは何処とやら。
実際萎えた様子で、その姿は遠くの方へ消えてった。
気分屋もここに極まり、といった次第で、氷室勝好という人間はここから離脱していく。
「じゃ、まあ良く分かんねえけど、てめえか。刀の兄ちゃん」
今のここまで、標的を『やりやすそう』なブルース・ヤスパースに定めた野村は、氷室の姿なぞ追いかけず。
ブルースへ視点を定め、見定め――――。
「はん、始めようぜ。――愉しませてもらうぜ」
そのブルースの声を皮きりに。
再び、
野村和也――――妖刀村正は始動する。
地面を力強く蹴り、血眼になる瞳でガンつけて、警察官へと突撃を繰る。
「血ィ、いただくよ」
斬、斬、斬。
鋭く勢いのいい風を切る音と共に、三連続の斬撃。
その刃は、欠けというものを知らない。いつだって人を斬れる状態を保つその刀を思う存分に玩具のように振り回す!
「そんな単純な攻撃俺に避けれないとでも思ったか」
言葉通り、連続した斬撃を、負傷した体でも身体を反り余裕持って避ける。
そして余裕がある――つまりは反撃の手立てにだって困らないということだ。
ブルースは野村の鳩尾を目掛け、拳を突き出す。単純でいて明快な行為。だからといって侮れない――!
「……ゴホッォ」
漫画であれば、衝撃波の様なエフェクトが付加されそうな拳を受け、野村の体は――。
吹き飛ぶ。言葉ではそう説明するしかないぐらいに吹っ飛んだ。
腕力と勢いだけで、この警官は人を吹き飛ばす。
手負いと言えども今のこの男には、感覚を忘れるぐらい研ぎ澄まされた今の彼には、傷など無用の長物。
感覚を忘れるぐらいに――――吠える。
「おいおいおいおいおいおいおい! まだまだだぞォ!」
言葉通りに、ブルースは追撃を開始する!
手負いが何だと言わんばかりに、凄まじい走力を以て、吹き飛んで、体勢を整えつつあった野村の傍らに辿りつき。
「はっ」
鼻で笑うかのような声を出したかと思うと、再度、あらん限りのパワーを集った拳を、腹のど真ん中をぶち抜くように、放つ!!
そして野村は、碌に声も出せずに、またしても吹き飛んでいった。
どこかでなにかが崩れるような音がしたが、それは気のせいだろうと、ブルースは考え。
「勝った」
満足そうに笑顔でそう言った。
強く握られた拳が、少し紅く染まっているが、そんなものお構いなしに、単純に喜んだ。
「いやはや、なにが弱きものを助ける、だよ。《俺は昔っから戦うことが好きだし、悪とか正義とか知ったこっちゃねえ》」
過去の自分に呆れるように、首を横に振りながらそう言う。
仕方がないことだとはいえ、あまりに残酷なことなのかもしれない。
「ま、どうでもいいや」
投げ捨てて、振り返らず。
誇りも持たずに、解放されたその身を以て、ただ只管に、戦闘を求め、さまよい続ける。
「……ぃてて、さすがにちょっと無理したかな」
【D-3/平地/一日目/朝】
【ブルース・ヤスパース@DOLオリジナルキャラバトルロワイアル】
[状態]:スタンス反転、左肩に銃創(治療中)、鳩尾付近に刺し傷
[服装]:警官服
[装備]:無し
[道具]:基本支給品一式、折れているお徳用割り箸セット
[思考]
基本:戦う!
1:とにかくまずは傷の手当てをする。
2:戦いたい
[備考]
※DOLオリロワ死亡後からの参戦です。
※
香坂幹葦、大崎年光の外見、名前を記憶しました。
「……また失敗した」
野村和也はそう言う。
刀を片手に、決意は未だぶれず。
ここが平野であったよかった、と野村は思う。
平野が為に、吹き飛ばされても特にぶつかるようなものなどなく、
妖刀の本能が、最低限の受け身を取ったおかげで怪我も言うほどでもない。
「行こう……」
野村は――あるいは妖刀は言う。
進みゆく行路には、如何なるものが待ちうけているのか。
善か。悪か。
敵か。味方か。
人か。魔物か。
だが、そんなことは、彼の前では些細な情報。
今や血を啜るためだけに生きる、彼にとっては、そんなものは意味を成さず。
たとえ、彼の目の前に現れるものが、神や鬼であったところで。
妖刀の前には、どんな事象だって――――跪く。
【D-3/平地/一日目/朝】
【野村和也@需要なし、むしろ-の自己満足ロワ】
[状態]:腹部、右足太腿に小さな銃創、精神被支配(妖刀村正)
[服装]:若干血が付着
[装備]:妖刀村正
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品1~2
[思考]
基本:獲物を探し、斬る。
[備考]
※需要なし、むしろ-の自己満足ロワ死亡後からの参戦です。
※妖刀村正により精神が支配されています。
※
守谷彩子の顔は知っていますが名前を把握していません。
※
紆余曲折、大崎年光の外見のみ記憶しました。
そこから少し離れた場所にて、
鈍く光沢を放つ銀髪を生やす、一人の美男がいた。
美男の名は、氷室勝好。
連続殺人鬼であり、快楽主義者。ヘドニズム。
彼は今、本物の機関銃を玩具のように弄り回しながら、今までのことを思い耽る。
鉄橋では、一人の少女と出遭った。
彼女の名前は、
柳詩織――――またの名を『アイ』。
化物のような女だった、と思い出しては笑い、気持ちの昂ぶりを強めた。
自分があんな化物と対峙し、戦っていたなんて思うとゾクゾクする。
代わりに支給品のひとつ、小型の鎌を失ったのは、大きいと言えば大きいが、比較するまでもないぐらいの楽しいひと時を得られたと思うと、安いものだ。
と、氷室は思い、再びニヤつく。
平野では、一人の少年と出遭った。
名前は彼の知るところではなかったが、野村和也。――――もしくは妖刀村正。
化物のような男だった、と思い出しては笑い、気持ちの昂ぶりを強めた。
自分があんな化物と対峙し、戦っていたなんて思うとゾクゾクする。
「ヒャハハ」
と、そこで氷室は、連鎖的に一人の男を思い出して、無理矢理に笑う。
消えた意気を取り戻そうと、無理に笑うが、意味を果たさない。
消えてしまったものは、消えてしまったのだ。
「……はぁ、マジねえわ」
平野では、もう一人男と出遭った。
ブルース・ヤスパースという警察官と、彼は対峙しる羽目となったが、如何せんこれが、あまりに無粋である。
せっかく極限状態にまで昂ぶりに支配され、心地のいい桃源郷に浸ってるかのような感覚に陥っていたというのに。
あの邪魔立て、乱入。
艶消しもいいところ、野暮な行為も程々だ。
思いだしては、意気消沈する。
出遭い方が別であれば、それこそ所感は違うのであろうが、これは頂けない。
「……あぁあ…………」
気だるそうに、機関銃を肩に背負いながら、鼻歌交じりに歩みを進める。
放蕩癖の根なし草の彼が次にどこに行くかなんて知らないけれど。
それでもやはり、出会って碌なことは起きないことは目に見えている。
彼から消えていたやる気が、みるみる内に再生していく。
次のお楽しみのことを想像すると、実に楽しくて堪らない。
「ま、次だぜ、次。ヒャハハ」
だから彼は、笑う。
【D-3/平地/一日目/朝】
【氷室勝好@俺得バトルロワイアル6th】
[状態]疲労(小)
[服装]特筆事項なし
[装備]RP-46軽機関銃(117/250)
[道具]基本支給品一式、RP-46軽機関銃予備弾薬(300/300)
[思考・行動]
基本:殺し合いを楽しむ。
1:参加者を探して殺していく
2:柳詩織は次に会ったら必ず殺す
[備考]
※支給品の農業用の鎌は破壊されました
最後の最後に俺が締めよう。
大崎年光だ。みんな忘れてないか心配だな。
今まで俺が何処にいたか。
それは――――とっとと違うところを歩いていたんだから、スポットが当たらなくて当然だ。
もうブルースさんは、《実に分かりやすく変わっていた》。
だから、実験は成功したんだ。
この、心機一転の手は、本物。――能力は、確かなもの。
これは面白い。
厄介な、手間のかかりそうな殺し合いに乗ってる奴はこれを胸に手を当てれば、無害な奴になれ果てる。
便利、便利な能力だ。本当に。
非力な抗うものに使えば、あわよくば誰かを倒してくれるかもしれない。
漁夫の利だって、十分だ。俺は生き残れれば十全なんだから。
「……あ、あはは」
思わず笑えてくる。
実際笑い種だからだ。どうして俺のような人間が、今まで、あんな一生懸命対主催していたのか。
面白いぐらいに分からない。
ふっ、案外この心機一転さんの能力を借りたのかもな。
――――《まあ、気のせいなんだろうけど》
【D-3/平地/一日目/朝】
【大崎年光@俺のオリキャラでバトルロワイアル】
[状態]:身体的疲労(中)、精神的疲労(中)、スタンス反転
[服装]:返り血(中)
[装備]:シグプロSP2340(15/15)
[道具]:基本支給品一式、シグプロSP2340弾倉(3)、詳細名簿、グラディウス、
インベルM911(7/7)、インベルM911弾倉(3)、ランダム支給品(1)、心機一転の右腕
[思考]
基本:殺し合いに乗る。
1:獲物探しのためにうろつく。
2:山本? 知らん。
3:
須牙襲禅、
新藤真紀は最大級の注意及び警戒
[備考]
※俺オリロワ死亡後からの参戦です。
※香坂幹葦、野村和也の名前を詳細名簿にて確認しました。
※心機一転の能力でスタンスが反転している最中です。
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最終更新:2012年07月01日 01:19