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古泉消失
最終更新:
hiroki2008
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古泉消失
当初の予定では古泉が失踪する話だった
いつか森園生をバイオレンスものでやってみたいと思う
いつか森園生をバイオレンスものでやってみたいと思う
それはそうと古泉、お前色がいつもと……、俺がそう言いかけると古泉が目を丸くした。
「こ……こんなバカなことが」
「どうした」
古泉がガタリと椅子を引いて立ち上がった。「僕の持つ力が開放されてゆきます!」
古泉の輪郭がだんだんと赤い光の球体に包まれてゆく。「こんな……いったいなぜ」
「おい古泉大丈夫か。神人でも現れたのか」
「いいえ、ここは閉鎖空間ではありません。この通常空間では僕の力は使えないはずなのですが。ありえません」
古泉の球体がいっそう輝きを増してゆき、白く光った。俺は目を眇めた。
後ろを振り返ると長門が目を丸くしている。「……消失する」長門がそう呟く。
「これを!」古泉が、いや古泉の球体が赤い物体を差し出した。
「いったい何が起ってるんだ!?」
光の球体が徐々に縮小してゆき、古泉はそこから消えた。あいつの携帯が固い床に落ちる音がした。
部室の空気が数秒間、時間が停止したような感覚に襲われた。
「こ……こんなバカなことが」
「どうした」
古泉がガタリと椅子を引いて立ち上がった。「僕の持つ力が開放されてゆきます!」
古泉の輪郭がだんだんと赤い光の球体に包まれてゆく。「こんな……いったいなぜ」
「おい古泉大丈夫か。神人でも現れたのか」
「いいえ、ここは閉鎖空間ではありません。この通常空間では僕の力は使えないはずなのですが。ありえません」
古泉の球体がいっそう輝きを増してゆき、白く光った。俺は目を眇めた。
後ろを振り返ると長門が目を丸くしている。「……消失する」長門がそう呟く。
「これを!」古泉が、いや古泉の球体が赤い物体を差し出した。
「いったい何が起ってるんだ!?」
光の球体が徐々に縮小してゆき、古泉はそこから消えた。あいつの携帯が固い床に落ちる音がした。
部室の空気が数秒間、時間が停止したような感覚に襲われた。
古泉が目の前で消えた。それを見ていたのは俺と長門だけだ。
そのとき勢いよくドアが開いてハルヒが入ってきた。
「おっはよーみんないる?」
「あ、ああいる」俺の思考は今起ったことを理解するのに忙しくて、それを悟られまいとするも虚しく曖昧な返事をした。
そのとき勢いよくドアが開いてハルヒが入ってきた。
「おっはよーみんないる?」
「あ、ああいる」俺の思考は今起ったことを理解するのに忙しくて、それを悟られまいとするも虚しく曖昧な返事をした。
「古泉一樹は今日アルバイトで欠席すると言った」長門が唐突に言った。
「あらそう。残念ね、自前でケーキ作ってきたのに」
「ハルヒ、お前が団員のためにケーキ作ってくるなんて、何を企んでるんだ」
「なんてこと言うのよ。わたしだって洋菓子のひとつくらいは作るわよ」
「お前が俺たちのためになにかしてくれると、その数倍の労力を要する見返りを求められるからな」
よもや忘れもしまい、いつぞやのバレンタインデー。アンド、ホワイトデー。
「えっへへ。それが分かっているならあきらめて食べなさい。腕によりをかけて作ったんだから」
長門はなにも言わずにさっさと食っている。まるで急げと言わんばかりに。
俺はふと思い立ち、「後で古泉んちに用があるから届けてやる」と俺の分のケーキともうひとつをより分けた。
「そう、じゃあ箱ごと持っていって」
「わたしも……これからアルバイト」
「有希もなの?みんな忙しいのね。じゃあ今日はこれにて解散」
言うが早いか、その後姿から煙が立っているんじゃないかと思える勢いでハルヒは走り去った。
「あらそう。残念ね、自前でケーキ作ってきたのに」
「ハルヒ、お前が団員のためにケーキ作ってくるなんて、何を企んでるんだ」
「なんてこと言うのよ。わたしだって洋菓子のひとつくらいは作るわよ」
「お前が俺たちのためになにかしてくれると、その数倍の労力を要する見返りを求められるからな」
よもや忘れもしまい、いつぞやのバレンタインデー。アンド、ホワイトデー。
「えっへへ。それが分かっているならあきらめて食べなさい。腕によりをかけて作ったんだから」
長門はなにも言わずにさっさと食っている。まるで急げと言わんばかりに。
俺はふと思い立ち、「後で古泉んちに用があるから届けてやる」と俺の分のケーキともうひとつをより分けた。
「そう、じゃあ箱ごと持っていって」
「わたしも……これからアルバイト」
「有希もなの?みんな忙しいのね。じゃあ今日はこれにて解散」
言うが早いか、その後姿から煙が立っているんじゃないかと思える勢いでハルヒは走り去った。
「これからどうすればいいんだ」
「機関に連絡して」
指差した先に古泉の携帯があった。
「そうだな、森さんや新川さんになら連絡つくだろう」
古泉の着歴をひとつずつスクロールした。古泉、お前の交友関係を詮索するつもりはないが、事件解決のためだからな。
あった、森園生。
数秒して相手が出た。
「はい、森です」
「すいません、古泉の携帯からかけています。緊急を要する件で」
「あらキョン……君ですか?」
森さん、あなたもその名で俺を呼ぶんですか……。というか本名で紹介されたことないな俺。
「実は、古泉が目の前で消えました」
「え……」
俺は目の前で起ったことをかいつまんで説明した。
「新川とただちにそちらへ向かいます」
「機関に連絡して」
指差した先に古泉の携帯があった。
「そうだな、森さんや新川さんになら連絡つくだろう」
古泉の着歴をひとつずつスクロールした。古泉、お前の交友関係を詮索するつもりはないが、事件解決のためだからな。
あった、森園生。
数秒して相手が出た。
「はい、森です」
「すいません、古泉の携帯からかけています。緊急を要する件で」
「あらキョン……君ですか?」
森さん、あなたもその名で俺を呼ぶんですか……。というか本名で紹介されたことないな俺。
「実は、古泉が目の前で消えました」
「え……」
俺は目の前で起ったことをかいつまんで説明した。
「新川とただちにそちらへ向かいます」
「いつも古泉がお世話になっております」
「はぁ・・いえいえこちらこそお世話に。はい」新川さんの丁寧な腰45度のお辞儀に対して俺は気の抜けた返事をした。
「はぁ・・いえいえこちらこそお世話に。はい」新川さんの丁寧な腰45度のお辞儀に対して俺は気の抜けた返事をした。
「そちらの機関に対抗する勢力の介入は考えられないでしょうか」
「なんとも言えません。古泉が消えた状況から考えて現代の科学では考えられない、一種の転送技術かなにかでしょうか」
新川さんは問うように長門を見た。
「古泉一樹はどの時空にも存在しない、統合情報思念体にも検知できない」
「ということは、少なくとも我々に対抗する勢力の及ぶ範囲ではないと考えるのが妥当かと」
「前にも似たような経験をしたことはあるんですが」俺は時空のねじれでSOS団が消えた事件を思い出した。
あれは長門がやったことだったが、少なくともここにいる4人の記憶には古泉が存在している。
「あれとは違う現象」長門もそう言った。
「なんとも言えません。古泉が消えた状況から考えて現代の科学では考えられない、一種の転送技術かなにかでしょうか」
新川さんは問うように長門を見た。
「古泉一樹はどの時空にも存在しない、統合情報思念体にも検知できない」
「ということは、少なくとも我々に対抗する勢力の及ぶ範囲ではないと考えるのが妥当かと」
「前にも似たような経験をしたことはあるんですが」俺は時空のねじれでSOS団が消えた事件を思い出した。
あれは長門がやったことだったが、少なくともここにいる4人の記憶には古泉が存在している。
「あれとは違う現象」長門もそう言った。
「その、文庫本をしばらくお借りしていいでしょうか」
机の上にあったはずの例の文庫本が消えていた。「アレは?」
「これ……」いつのまにか長門が持っていた。ハルヒに見られないようそっと隠したのだろう。
新川さんは証拠物件を扱うように白手袋をはめてジップロックの袋に入れた。
「機関に持ち帰って分析させていただきます。話を聞く限り、内容は読まないほうがいいでしょう」
机の上にあったはずの例の文庫本が消えていた。「アレは?」
「これ……」いつのまにか長門が持っていた。ハルヒに見られないようそっと隠したのだろう。
新川さんは証拠物件を扱うように白手袋をはめてジップロックの袋に入れた。
「機関に持ち帰って分析させていただきます。話を聞く限り、内容は読まないほうがいいでしょう」