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A Photo of Admire

A Photo of Admire ◆z5z0unhh5U




Q.今は何時?
A.深夜24時を過ぎた所。

Q.何をしているの?
A.バトルロワイアルという催し物の最中。

Q.ここはどこ?
A.病院内の自動販売機の前。

Q.自動販売機の前にいるのは誰?
A.膝を抱えた川嶋亜美。


 ◇ ◇ ◇


深夜の総合病院。物音一つ無く静かだ。
その空間は人の生き死に最も関わる場所。
そして入院患者と見舞い人のための談話室の隅、その自動販売機の前。
床に直接座り込んでいる人影があった。
彼女は母親が女優で自身も女子高生モデルをしている川嶋亜美。
赤みのない鴉の濡れ羽色の流れるような長髪が整った顔立ちを縁取るように薄闇の中でも尚艶やかに輝く。

彼女は今、その長身を折り曲げ明滅する自販機の光の中にいた。
低く唸るモーター音とぬるい廃熱に身を任せていると落ち着くことができる。
不安そうに目を陰らせ、虚空を見つめる美少女。
彼女はいったいなにを思うのか。


……まっっったく責任者を出しなさいよ!責任者を!
ちょっとぉスタッフウゥ~~ッ!!!
確かに女優業にも興味はあるけどさ。
だとしても事務所は仕事を選びなさいよね!こんな話聞いてないしっ!
なんでも押し付ければいいってもンじゃねェっての!
ッざっけんじゃねェ!
なによりあの5人!腰に手とか当てて…
最早目も当てられないわ。
しかもキンキンうるせェ声で喚き散らしやがって、耳障りなンだよォッ!!
アンタは何様ですかぁ~?
ウケるしィ。ハッ、何バトルロワイアルって?
超キメェし!
絶対ヲタクだよあいつ!うわ、すげ鳥肌立ってきたし!
あーウゼェェェ!!
ダルゥッ!


川嶋亜美はとても毒舌だ。


 ◇ ◇ ◇


一通り心の中で毒を吐いた後。内心はともかく彼女はいつものモデル川嶋亜美を演じてみた。
「あ~ん、亜美ちゃん怖~い☆」
声は虚しく暗い廊下に響き渡る。
見渡してみるが、人の気配もなくカメラもマイクも見当たらない。
「………」
チッ、軽く舌打ちをすると素の彼女が沸々と湧き出てきた。
「…にしても、血糊使いすぎなのよ。まだ鼻に鉄くさいのが残ってるし。」
制服に付いた臭いに顔をしかめる。
「よくできた仕掛けだとは思うけどね…人形も自分で動いているように見えたし」
目の前で突然起こった惨劇。それらを全て理解するなど普段冷静な亜美でさえ無理な話だった。
人は自分の理解を超えた出来事を理解しなければならなくなった時、自分で自分を騙し意識を保とうとする。
今の亜美は自覚的にしろ無自覚にしろその状態なのだ。



「そういや、何が入ってるのかな…」
傍らにあるデイバックに目をやった。
ここに居ると自覚したときからあったものである。
地味で何色とも言いがたいくすんだ色彩に、お世辞にもオシャレとは言えない機能面に特化した形。
亜美の言葉を借りれば『ダッサイ頭陀袋』があった。


「支給品一式?なにが支給品よ!人の貴重な時間をアポ無しで使いやがって…
絶対に訴えてやろう。」
そう言って亜美は、バッグの中のあった物の確認を始める。
まず手に取ったものは名簿と書かれたもの。
「………ハア?何コレ、キャスト?大河に実乃梨ちゃん、高須君まで。意味分かんな~い
何シロウトを参加させてんのよ。この局だか事務所だかは…
素人参加のバラエティかしら…獲ったどぉー、とか言わす気?ふざけんなっつーの」
軽く見た後、他の中身に手を伸ばす。


そこにあるのは、メモ、ペン、水、パン、コンパス、懐中電灯、時計。
普通といえば普通のものだった。だが彼女は不満がある。
「ち、着替え無しかよ。なんで制服でサバイバルしなきゃいけないの。
ミリタリーウェアかツナギかジャージでしょーが普通は!!」
さらに地図を見てキレた。
「しかも島ぁっ!?どこよココッ!?」
この怒りをどこかにぶつけたい。亜美の苛立ちはつのる一方だ。


デイバッグにはまだ細かい物の気配がある。念のため確認をすることにした。
「後は……しょぼっ」
そこにあったのは濃いピンク色で結晶の形をした宝石とどこにでもあるi-podだった。
「これでどうサバイバルしろってのよ。」
手の中にちんまりと収まったそれらを見て彼女はため息を禁じえなかった。
取り出した物を仕舞おうとデイバッグを手に取ると、底の方にまだ未確認の紙があることに気づく。
念の為、最後の支給品かどうかも分からない紙切れを取り出す。


「あ…」
そこには彼女にとってよく知る姿があった。


「祐作?」
亜美を幼少時代から知っている幼馴染だった、名は北村祐作。
彼女は知らないがこれは竜児が大河のために撮ってあげた物だ。
眼鏡をかけているにも関わらず生意気にもソフトボールの主将をしており、
写真は爽やかに送球をしている瞬間を捉えていた。
なぜこれがここにあるのか疑問に思うべきなのだろう。
しかし見知った姿を見て安心した為か、彼女はさも当たり前のように写真を手にしていた。
――それにしてもこの北村祐作。
とことんマイペースな人物であり、狙ってるのか本気なのか不明だが重度の天然だ。
しかも頭もそこそこ回るから始末に終えない。
だが、その性格が幸いしてか彼は亜美の本性を知っても変わらずに接した。
加えて竜児などに本性を知られたほうが良いなんて事も言ったらしい。
まったく鈍いのか鋭いのか分からない。
(あいつは本当に、

…よく分からない。)
振られたかなんか知らないが突然金髪にしたり家出をするなど、あまりにもガキっぽい反応。
あれでよく今までハブられなかったわ…やっぱり自分から、よく話しかけるからなんでしょうね。
そして周囲を巻き込むくせに立ち直りも早くて勝手に自己完結してるし。
切り替えが早いって言うかこだわらないっていうか…
生徒会選挙の演説で元会長に告白するし、
いつの間にか生徒会長にもなるし。
先ほどまでの苛立ちのせいか、やや八つ当たり気味に見知った人物の写真を握りしめる。
「~~~あ゛ーも゛ー、なんか腹立ってきた」
多分あいつは今頃ぐーすか呑気に寝てる頃だろう。
(こっちは訳の分かんない仕事を押し付けられてるっていうのにっ!)
亜美は憤懣やる方なしといった感じで唐突に立ち上がった。



 ◇ ◇ ◇



病院内を走り回る。電話を探すために。
「あった!」
やっと見つけたそれはナースステーションにあった。
彼女は猛烈な勢いで番号を打つ。
深夜だろうが気にするものか。あいつになんか文句を言ってやらなきゃ気がすまない!!
しかし彼女の勢いとは裏腹に電話は繋がらず、ただツーツーという音が虚しく耳に響いた。
番号を間違えてはいないはずだ。携帯の方は忘れたが家の方は忘れていなかった。
「なによコレェッ!インフラ整備済んでない所とかあるの!?どこよココ!日本なんでしょ!」
ナースステーションと書かれたカタカナに対して文句を言う。
「もういいっ!!」
乱暴に電話を叩き戻す。
「帰って祐作のあの超ド級天然に文句を言ってやる!もう2時間だろうが3時間だろうが聞かせてやるんだからっ!!」
決意に瞳をギラつかせそう宣言した。


自販機の前に戻ってきて、ざっと地図を広げる。
「さて、まずはココよねA-1かA-10。地図にちょっと出てる陸地。島に閉じ込めたつもりだろうけど
船に乗ればこんな距離すぐよ。宝石とI-podを換金すれば、運賃ぐらいにはなるでしょ。
…フンッ、いざとなればこの亜美ちゃんの美貌を駆使してヒッチハイクだけで帰ることもチョロイんだけどね」
地図をきれいに折りたたみデイバッグに仕舞った。


「よしっ!まずは船!責任者探せば持ってるはず!それから首洗って待ってなさいよ!!北村祐作っ!!!」
そう言って自販機を蹴飛ばし護身用にモップを拝借し亜美は歩き出した。
目指すは海岸線。



彼女の行く先は希望の方舟か、それとも…
運命の潮流は誰にも読めない。


【B-5 病院/1日目・深夜】
【川嶋亜美@とらドラ!】
[状態]:目的を作った事による一時的な高揚感。
[装備]:病院にあったモップ
[道具]:支給品一式、蒼星石のローザミスティカ@ローゼンメイデン、i-pod@現実、北村の写真@とらドラ!
[思考・状況]
基本:責任者の船を探して帰る。
1:責任者もしくは船を探す。
2:帰ったら北村の天然に文句を言う。
3:大河たちも勝手にやってるでしょ。
4:責任者を訴えたい。
5:もし撮影じゃなかったら…
[備考]:アニメ最終回前からの参戦。
  • 大掛かりな撮影と思い込もうとしています。
  • 最初の見せしめは手品だと思っています。


【蒼星石のローザミスティカ@ローゼンメイデン】
ローゼンメイデンの命の源。
魂のようなものでこれを奪われると只の人形になる。
錬金術で生成されており、元は一つ今はローゼンに割られて全部で七つある。
色は濃いピンク色。結晶の形。
全てを集めるとアリスになれると信じられている。

【i-pod@現実】
音楽だけじゃなく映像や写真も見れるもの。
ラジオは使えるかどうかは不明。
PCの外部記憶媒体としても使える。
充電は満タン。
殺伐とした殺し合いで束の間の休息に御使用下さい。

【北村の写真@とらドラ!】
カメラ音痴の大河の代わりに竜児が撮った写真の一つ。




 ◇ ◇ ◇


「去ったか…」
川嶋亜美が騒ぎたてた病院内。
彼女がいたすぐ近くの診療室からゆらりと白い影が現れた。
中性的な立ち姿に爬虫類を思わせる目付きをした青少年。
名は一方通行=アクセラレータ。
彼の住む世界では超能力は科学で解明され、学園都市によって能力開発の教育を受けている。
その能力は全てのベクトルを操り全てを反射するというもので学園都市最強と言われていた人物。
決して負けるはずのなかった彼。そしてたった二度の敗戦。ついに彼は死にかけた。
最初の敗戦は、最弱の男上条当麻に殴り飛ばされた。
二度目は打ち止めのウイルスを取り除くとき、頭を銃で撃たれ前頭葉を潰されてほぼ死んだはずだった。
(なぜ生きているのか分からないが、大方芳川の言ってたカエル医者辺りがなんとかしたんだろう。)


「しっかし、早々に首飛びやがったからな…まァ警戒するほどでも無かったか。」
そう言って廊下の壁に背をもたせかけ荷物を開く。
先ほどの騒ぎを聞いて中身は大体把握できている、他の支給品には目もくれず名簿を広げた。
「チッ、あいつ…居んのかよ」
打ち止めの名を見て、目付きを更に悪くする。
ウイルスは除去できたはずだが後はいったいどうなったのだろう。
(―――バトルロワイアルか。クソッタレが…まさか新手の実験なのか。)


だが、まずは自分の持ち札の確認をしておこうと切りかえ残りの荷物に手を突っ込んだ。
出てきたその支給品を見て彼は…愕然とした。
それは全て写真だった。


それぞれメモが貼りつけられている。
CD-ROMには『高町なのはがフェイト・テスタロッサに送った写真』
栗毛の女が写っている物は『北村祐作の生徒手帳に挟んであった逢坂大河の写真』
ボリュームがある薄茶の髪をツインテールにし、さらにそのツインとした部分を巻いて
ふわふわにしてあり、まだ成熟しきっていない表情でこちらに向かってウインクをしている
イメージカラーは黄色といった少女が写っている物には『高槻やよいのブロマイド』

「ちょっと待て」
口角を神経質にヒクつかせ手元を戦慄かせながら、出てきた支給品を睨み付ける。
「チッ、ナメくさりやがってあのクソガキどもはァ。俺のことをロr、いや、何だと思ってやがる!」
…くっだらね、もう出るか。
脱力したように荷物をしまう。
元々反射の能力があれば武器などあまり必要ないだろう。



 ◇ ◇ ◇



「ん?」
暗い待合ホールを抜け病院の玄関を出ると、その先の道路沿いのライトの下に黒い服を着た少女がいた。
「…最後の一人に願いを叶えると彼らは言いました。」
小さな手に巨大な木製の杖を構え静かに言い放つ。
「怨みはありません、でも私は目の前にいるあなたを倒します。…フォトン!ランサー!!」
少女が唱和した瞬間、杖の先から夜闇を切り裂く眩い電光が2つと突風が吹き出した。
「クッ」


巨大な木製の杖(スタッフ)。持ち主は雪風の二つ名をもつタバサ、彼女が得意とするのは水と風の魔法。
本来なら正式な契約が無ければ使うことのできない杖。
そしてタバサの世界には存在する火水風地そして虚無の魔法。
そのどれでもない第六の魔法、電撃を操るフェイト・テスタロッサ。
お互いに決して相容れない体系のはずだった。
しかしどちらも気象に強く関係し、水素と酸素を必要とする。
そこに最大魔力値429万を誇る魔力が流れた。超能力者ですら100程度と考えるとその大きさが伺える。
それらの偶然が重なり通常4つの光球が2つではあるが、タバサの杖はフェイトの魔法を発現させた。


非殺傷設定などない剥き出しの魔力が一方通行に目掛け降り注ぐ。
閃光と轟音が巻き起こり、病院の玄関口のタイルがバラバラに剥がれ窓ガラスが一気に吹き飛ばされる。
彼のいた周囲の地面が抉り取られた。
そして真夜中の夜明けのような光は収まる。
「…!」
フェイトはその目を驚愕に染めた。
煙の晴れた先に白い影が映る。
「チッ、驚かせやがってクソガキが…」
そこに未だ痩身の男が苛立たしげに佇んでいた。
彼は全てを反射し回避したつもりだったが、前髪が少し焦げている。


(…しかしなんだ、なんなの、なんですかァ?つくづく俺も電気女に縁があるよなァ。オイ。)

こうして、一方通行=アクセラレータは運命の名を持つ新たな"創られし命"と対峙した。
だが、それを知ることはあるのか?
彼はまだ知らない。



【B-5 病院の玄関/1日目・深夜】
【一方通行@とある魔術の禁書目録】
[状態]:苛立ち、少し前髪が焦げている。
[装備]:なし
[道具]:支給品一式、写真入りCD-R@魔法少女リリカルなのはA's、大河の写真@とらドラ!、高槻やよいのブロマイド@THE IDOLM@STER
[思考・状況]
基本:打ち止めを探す。本当の意味で無敵になりたい。
1:また電気女かよ。とりあえず対処する。
2:打ち止めを探す。
3:北村ってさっきの長髪の女が叫んでた奴か?
[備考]:アニメ20話「最終信号」終了直後から回復させての参戦。

【写真入りCD-R@魔法少女リリカルなのはA's】
PT事件の裁判中に送ったCD-R。
中のデータはおそらく写真。

【大河の写真@とらドラ!】
北村が大河を好きだった頃、写真部で手に入れたもの
北村の生徒手帳に挟んであった。

【高槻やよいのブロマイド@THE IDOLM@STER】
普通の写真。


【フェイト・テスタロッサ@魔法少女リリカルなのは】
[状態]:私服
[装備]:雪風のタバサの杖@ゼロの使い魔
[道具]:支給品一式、不明支給品0~2
[思考・状況]
基本:この次元世界から脱出し、早くプレシアの為にロストロギア回収を再開したい。
1:目の前の人を倒す。
2:この次元世界からの脱出、その為に出切る事はなんでもする。
[備考]:ロストロギア回収途中から参戦。
  • なのはとの面識があるかは不明。

【雪風のタバサの杖@ゼロの使い魔】
タバサの持つ木製の長い杖(スタッフ)。
タバサの身長(142サント)よりも大きい。
ゼロの使い魔の世界の魔法を使える者、メイジ(貴族)の象徴的なもの。
通常は何日も契約に時間をかけなければ魔法を使うことができない。
先のほうが渦巻き状。この杖で使い魔のシルフィードを殴ることもある為
鈍器としても使える。

06:The Joy of Haruhi Suzumiya 時系列順 08:霊夢の今宵もアンニュ~イ
06:The Joy of Haruhi Suzumiya 投下順 08:霊夢の今宵もアンニュ~イ
川嶋亜美 :[[]]
一方通行 28:誓い言 〜スコシだけもう一度〜
フェイト・テスタロッサ 28:誓い言 〜スコシだけもう一度〜


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最終更新:2009年08月13日 08:16