広い部屋だ。
何もない。
隅の方にSOS団の部室と同じレイアウトで机、パソコン、ポールハンガー、ホワイトボード、本棚、
掃除用具入れ、笹の木。
その他諸々の物が並ぶ。
涼宮ハルヒは嬉々としてコンピ研から奪った五台のパソコンを並べていた。
これで、参加者の様子を鑑賞するという。
録画もできるように準備もしたと自信満々で話していた。
殺し合いを見て娯楽とするなんて、ちょっと考えれば馬鹿馬鹿しいを通り越してただの人格破綻者だ。
しかし古泉一樹曰く涼宮ハルヒは神であり、この部室は宇宙人、未来人、超能力者により異空間の均衡を作り出した。
つまり、この場において普通の倫理観では計り知れないのだろう。
だが理屈を述べた所で状況は変わりはしない。
◇
そういえば…
参加者を見送った後がらんどうとなった部屋を見てキョンは思う。
長門?ハルヒはそう言ったか?
果たしてあいつは長門の事をそう呼んでいたのか?
違和感がキョンを苛む。
殺し合いはいい気はしないが、ハルヒが飽きれば生き返らせもするだろう。
先ほどの惨劇を見てもそんな物か、としか思えなかった。
始末が大変だろうと思っていた飛び散った鮮血と肉片、人形の破片もいつの間にか消えている。
大方、長門辺りが処理したのだろう。
奇怪な術を操る奴だ。
そうして彼は自ら何も動かない。
自分を傍観者として切り離しているから。
現状を維持させるのが自分の使命だと感じているから。
キョンは自分に宛がわれたノートパソコンの前に座った。
…・……・……・……・……・…
ああ痛い…
じくじくと頭を鈍痛が襲う。
朝比奈みくるはお茶を沸かす手を休める。
風邪ひいちゃったのかな。
それにしても、と彼女は思う。
涼宮さんも酷い事を考えるよなあ。
自分が巻き込まれないだけ安心だけど。
でも人が死んでしまうのは悲しい。あの男の人伊藤誠君だっけ。
知り合いの女の人2人が泣いていた…。
私も涼宮さんたちや鶴屋さんがああなったら泣いちゃうだろうな。
古泉、長門有希、キョンに目を配る。
皆落ち着いている。
だから多分きっと大丈夫なんだろう。
TPDDに問い合わせてみてもいつも通りだったし、
これも規定事項の一つなのだ。
上からの緊急連絡もない事だし。
鈍痛鈍痛鈍痛鈍痛鈍痛鈍痛
鈍痛鈍痛鈍痛鈍痛鈍痛鈍痛
鈍痛鈍痛鈍痛鈍痛鈍痛鈍痛
鈍痛鈍痛鈍痛鈍痛鈍痛鈍痛etc…
痛くないし感じないわ。と言っても治るはずはない。
みくるは諦め、頭痛薬があったかどうか部屋を見渡した。
◇
5人の実行委員。
出身も能力も思想も違う普通ではない60人の参加者を巻き込み。
バトルロワイアルという名の常軌を逸した『ゲーム』は幕を開けた。
無念、怒り、悲しみ、憤激、憂鬱、無知、破壊、嫉妬、エゴ、批判、弾劾、迷い、その他諸々。
やがて彼らが直面するだろう経験。感情。
なぜ彼らはこれほど戦い殺しあわなければならないのか。
それも何度も、このゲームが終わるまで…
いや本当にバトルロワイアルの終わりはあるのだろうか?
本当のバトルロワイアルの終わりとは何だ?
これが”涼宮ハルヒの喜び”だというのか。
バトルロワイアルは、まだ始まったばかり…
【?/1日目・深夜?】
【涼宮ハルヒ@涼宮ハルヒの憂鬱】
[状態]:楽しい。
[装備]:なし
[道具]:なし
[思考・状況]
基本:主催者として大いにバトルロワイアルを楽しむ。
1:あ、もう死んでる人いる(笑
【キョン@涼宮ハルヒの憂鬱】
[状態]:ちょっとした違和感。諦観してる。
[装備]:なし
[道具]:なし
[思考・状況]
基本:なるようになるだろう。できれば現状維持。
1:うげ、いきなり死体を見ちまった。
2:ゲームが終わればハルヒが生き返らせるだろう。
【朝比奈みくる@涼宮ハルヒの憂鬱】
[状態]:頭に鈍痛。ちょっと悲しい。
[装備]:メイド服
[道具]:なし
[思考・状況]
基本:涼宮さんが望むなら仕方ないのかな。
1:鈍痛なんて感じないわ。
2:ごめんなさい嘘です。痛いです。
3:鈍痛を治したい。
4:できれば平和に終わってほしい。
最終更新:2009年08月20日 15:50