「うーん、どうしようかなぁ」
如何にも古い神社の屋根の上に寝転び、空を見上げる少女が一人。
名は博麗霊夢と言い、巫女を職業としている。
「…ああ、面倒くさい」
本当に、面倒だ。
犬のように首輪をつけられ、檻の中に放り投げられ。
その上で、異変を起こした妙な五人組は――正確には、一人だろう――何処かへ隠れてしまった。
(とりあえず、懲らしめる必要があるわね)
ああいう輩は、一発殴ってやらないと駄目なのだ。
…いや、殴る所じゃ済まないか。殺されたのが人かはさておき、命を奪ったのだ。
幻想郷のルールでは、妖怪が勝手に人を殺すことは許していない。
人が人を殺すなど、それこそ許されない。
その小さな行為が、幻想郷のバランスを崩しかねないのだ。
…と、前に紫が力説していた。
「まあ、いいわ…眠いし、後にしましょう…ふわあ」
霊夢は大きく欠伸すると、瞼を閉じる。
そして数分と経たないうちに小さく寝息を立て始めた。
あっという間に、静寂が場の空気を包む。
微かに聞こえてくる音は、木々の揺れる音と小さな波の音―――
「そんなところで寝てると、ジャンクにしちゃうわよぉ?」
そして、鋭く風を切り裂く何かの音だ。
「ッ!!」
霊夢は咄嗟に目を開き、飛んできた物体を紙一重で躱す。
そして勢いよく起き上がると、攻撃してきた相手を睨みつけた。
「あんたはゲームに乗ってるのね」
「それって攻撃を受ける前に言う台詞じゃないかしらぁ?」
「そう? 私はてっきり抜け毛が飛んできたのかと思っちゃったんだけど」
「へぇ、それは冗談のつもり?全くセンスがないのねぇ、ついでに服も」
…こんな会話も、幻想郷や薔薇の乙女達には常識である。
最早自己紹介のようなやりとりを終えた二人の間に、殺気が漂う。
きっと次の瞬間、血が舞い踊るような激しい戦が起きる――と、誰もが思うだろう。
だが、その予想は大きく外れる。
屋根の上から飛び降りる霊夢――そして、それを見て唖然とする水銀燈。
そう、理由は他でもない、霊夢の逃走だった。
「ちょ…っなんで逃げるのぉ!?」
「はっ! そんな無駄な争い、私はしない主義なのよ」
慌てて水銀燈が追いかけるも、霊夢が逃げたのは森。
おまけに今は深夜なので、見つけることはほぼ不可能であった。
水銀燈は小さく舌打ちをすると、諦めたように溜息を吐いた。
「…まぁいいわ、そんなことで体力を使っても仕方がない」
(それに、まだ分からないことも多いしね…
空を飛び続けるのも厳しそうだし、何処かの建物で休もうかしらぁ)
水銀燈は、少しの間思案すると、背中に生えた大きな翼を広げる。
そして今まで立っていた木の枝を蹴ると、空へと羽ばたいた。
【C-2 北/1日目・深夜】
【水銀燈@ローゼンメイデン】
[状態]:健康
[装備]:なし
[道具]:支給品一式、ランダム支給品(1~3)
[思考・状況]
基本:自分の命を最優先にゲームに乗る (乗る意図は不明)
1:とりあえず建物へ
[備考]参戦時期:次の書き手にお任せします
「…ふぅ、どうやら捲けたようね」
水銀燈から逃げた霊夢は、こっそりと建物――神社に戻ってきていた。
捲けたと言っても木の陰に潜んでいただけなので、体力はまったく減っていない。
減っていないのだが…霊夢は、別のことで困っていた。
それは、攻撃手段がないこと。
水銀燈から逃げたのは、『無駄な争いをしたくない』などといった理由からではない。
「…まさか、霊力が完全に封印されてるとはね」
幻想郷に於いて、遠距離攻撃が使えないのは致命的である。
それこそ、時を止めることの出来ない咲夜やスキマが開けない紫くらいに。
(…うーむ、弾幕が撃てない以上派手な行動は押さえるべきね。
それに、神社にいれば…魔理沙は来るでしょうしね)
霊夢は神社の戸を開ける。
そして次に霊夢が取った行動は―――
「ま、意外に朝になったら治るかもだし、寝てましょ」
布団を敷く、ただそれだけだった…。
【C-2 神社内/1日目・深夜】
【博麗霊夢@東方project】
[状態]:健康、霊力なし
[装備]:なし
[道具]:支給品一式、不明支給品(1~3)
[思考・状況]
基本:主催者打倒
1:寝る
2:知り合いを捜す?
[備考]参戦時期:東方妖々夢後より参戦(射命丸文について良く知りません)
※制限により霊力が封印されています、空は飛べますが弾幕は撃てません
※C-2神社の屋根に黒い羽根が刺さっています。
最終更新:2009年12月05日 11:21