ひょんなことから女の子
組長は町のアイドル
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hyon
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149 :名無草 :2007/03/01(木) 22:28:31.96 ID:RWqtcOcQ0
[ネタ切れによる組長女体化]
暑苦しい野郎共による抗争、シンジケートとの裏取引、警察とのドンパチ。
そんなもんには縁の無い弱小極道『漢組』、これはそこで起こったある奇跡の物語。
暑苦しい野郎共による抗争、シンジケートとの裏取引、警察とのドンパチ。
そんなもんには縁の無い弱小極道『漢組』、これはそこで起こったある奇跡の物語。
俺は“組長”(以降組)、普通に大学に入って、
普通に学生生活をエンジョイしてたただの学生だ。
それが突如親父が急逝して、家業を継ぐことになった。
そこまでは良い、多少スリリングな人生も悪くはないだろう、だが。
普通に学生生活をエンジョイしてたただの学生だ。
それが突如親父が急逝して、家業を継ぐことになった。
そこまでは良い、多少スリリングな人生も悪くはないだろう、だが。
鏡に写る、女性とはまだ言いがたい『女の子』は一体誰なんだろう……。
異変は今朝、起きてからあった、ことに気付いた。
まず感じたのは全身に感じる倦怠感のような重み、特に胸の辺りに強く感じられた。
次に感じたのは顔にかかる髪の不快感、
元は短髪だったハズが背中の中ごろまで伸びている。
三つ目に部屋の中の距離感、周り全部が大きくなったような錯覚がした。
実際、なんとも思わなかった室内はなんだか広々としていて寂しささえ感じた。
最後は鏡に写ったのは見知らぬ少女、
俺は21歳で、確かに女顔で小柄だったが間違いなく男だったハズが……。
まず感じたのは全身に感じる倦怠感のような重み、特に胸の辺りに強く感じられた。
次に感じたのは顔にかかる髪の不快感、
元は短髪だったハズが背中の中ごろまで伸びている。
三つ目に部屋の中の距離感、周り全部が大きくなったような錯覚がした。
実際、なんとも思わなかった室内はなんだか広々としていて寂しささえ感じた。
最後は鏡に写ったのは見知らぬ少女、
俺は21歳で、確かに女顔で小柄だったが間違いなく男だったハズが……。
当然始めの1時間は慌てふためいた。
次の1時間は体中を触ってみた。
最後の1時間は呆然として過ごした。
そして今、いきなり窮地に立たされている。
次の1時間は体中を触ってみた。
最後の1時間は呆然として過ごした。
そして今、いきなり窮地に立たされている。
10年来の友人、とは言いがたい知人で、今は漢組で下働きをしている下僕(以降僕)
が俺を起こしにきてしまった……。
が俺を起こしにきてしまった……。
152 :名無草 :2007/03/01(木) 22:53:47.96 ID:RWqtcOcQ0
『おい“僕”、絶対に疑うんじゃねぇぞ。』
そうメールを打ち返事を待つ。
一分と待たず返信が来た。
『何に対してかは分かりませんが、とりあえず了解しました。』
これを見て、意を決して玄関の前に立ち、そして、それを開け放った。
「“僕”、俺、女になっちまったみたいなんだ」
そうメールを打ち返事を待つ。
一分と待たず返信が来た。
『何に対してかは分かりませんが、とりあえず了解しました。』
これを見て、意を決して玄関の前に立ち、そして、それを開け放った。
「“僕”、俺、女になっちまったみたいなんだ」
[組長は町のアイドル]
僕「はぁ、組長、とりあえずおはようございます。」
なんとも気の抜ける挨拶、多少は疑われないと逆に不安になる。
組「おい、もうちょっと何かないのか?」
僕「だって疑うなってメール送ってきたじゃないですか」
組「まぁ、確かに送ったけどよ……、マジで信じられるのか?」
僕「俄かには信じがたいですが、信じるしかなさそうじゃないですか」
信じて欲しいがそう易く信じられるのもどうかと思う、
妙にジレンマな会話はこの後30分程続いた。
なんとも気の抜ける挨拶、多少は疑われないと逆に不安になる。
組「おい、もうちょっと何かないのか?」
僕「だって疑うなってメール送ってきたじゃないですか」
組「まぁ、確かに送ったけどよ……、マジで信じられるのか?」
僕「俄かには信じがたいですが、信じるしかなさそうじゃないですか」
信じて欲しいがそう易く信じられるのもどうかと思う、
妙にジレンマな会話はこの後30分程続いた。
僕「兎に角、事務所には行ってもらわないと困ります」
いつしか話題は事務所に行くか、行かないか。それに摩り替えられていた。
組「だー、無理だっての。こんなナリで行けってのか?」
僕「はい、とりあえずこれに着替えてください」
“僕”に誘導されて気付けば事務所前まで来てしまっている。
俺はバカか、バカなのか……。
いつしか話題は事務所に行くか、行かないか。それに摩り替えられていた。
組「だー、無理だっての。こんなナリで行けってのか?」
僕「はい、とりあえずこれに着替えてください」
“僕”に誘導されて気付けば事務所前まで来てしまっている。
俺はバカか、バカなのか……。
157 :名無草 :2007/03/01(木) 23:08:23.05 ID:RWqtcOcQ0
[組長は町のアイドル]第一話 絶叫、回想
そうして事務所に放り込まれて、仕方なくいつも通りに組長の椅子に座る。
当然のように視線を集めることになるんだが……
なんだがここに来た初日を思い出してブチギレてしまった。
組「なんか文句あんのか?ああそうだよ確かに今の俺は女だけどな!
それでも俺は“組”なんだよ、文句あるやつぁ今すぐ前に出ろ!」
叫んで、しばしの沈黙。まるで部屋そのものが敵だと言わんばかりの形相で、
怨嗟の篭ったような視線をばら撒く。そして、
一同「っはははははは!」
なぜか大笑いを始める組員達。
組「あ?何か変なもんでも食ったのかよ」
僕「っはは、組、長。それ、初めてここ、に来たときと、
ほとんど、変わらない台詞、ですよ、っぷ、ははは」
笑いながらも理由を告げる“僕”、確かに、女を学生に、
“組”を親父の息子にすればもうそのままあの時の台詞だ。
なんて言っていやがる。
そう言われれば、確かにそうだったと思い返す。
窓から外を見下ろす、長閑な住宅街、田舎の方のヤクザな事務所から見下ろす景色。
組「で、これからの話だが。こんな小娘には付いて行けないってんなら、
今すぐ出て行っていい。誰も残らなければそれまで、漢組は今日までだ」
和やかだった事務所の空気はピタリと止まり、徐々に張り詰めたものに変わる。
構成員1「何言ってるんですか、女だろうと俺らは組長に付いて行きます」
構成員2「だが確かに、頭がこれじゃ舐められるかもしれねぇな」
僕「舐められるって、敵対するような組もないでしょう、
そもそもこの辺りにはここくらいしかヤクザは居ないんですから」
組「そもそもなんでこんな辺鄙なところでヤクザなんてやろうと思ったんだろうな」
言って、事務所の雰囲気はさらに一変、あっという間に疑問符に埋め尽くされた。
当然のように視線を集めることになるんだが……
なんだがここに来た初日を思い出してブチギレてしまった。
組「なんか文句あんのか?ああそうだよ確かに今の俺は女だけどな!
それでも俺は“組”なんだよ、文句あるやつぁ今すぐ前に出ろ!」
叫んで、しばしの沈黙。まるで部屋そのものが敵だと言わんばかりの形相で、
怨嗟の篭ったような視線をばら撒く。そして、
一同「っはははははは!」
なぜか大笑いを始める組員達。
組「あ?何か変なもんでも食ったのかよ」
僕「っはは、組、長。それ、初めてここ、に来たときと、
ほとんど、変わらない台詞、ですよ、っぷ、ははは」
笑いながらも理由を告げる“僕”、確かに、女を学生に、
“組”を親父の息子にすればもうそのままあの時の台詞だ。
なんて言っていやがる。
そう言われれば、確かにそうだったと思い返す。
窓から外を見下ろす、長閑な住宅街、田舎の方のヤクザな事務所から見下ろす景色。
組「で、これからの話だが。こんな小娘には付いて行けないってんなら、
今すぐ出て行っていい。誰も残らなければそれまで、漢組は今日までだ」
和やかだった事務所の空気はピタリと止まり、徐々に張り詰めたものに変わる。
構成員1「何言ってるんですか、女だろうと俺らは組長に付いて行きます」
構成員2「だが確かに、頭がこれじゃ舐められるかもしれねぇな」
僕「舐められるって、敵対するような組もないでしょう、
そもそもこの辺りにはここくらいしかヤクザは居ないんですから」
組「そもそもなんでこんな辺鄙なところでヤクザなんてやろうと思ったんだろうな」
言って、事務所の雰囲気はさらに一変、あっという間に疑問符に埋め尽くされた。