70 :きじょ~ ◆qaQu5EGERs :2007/04/29(日) 21:13:18.52 ID:NSBmjrE0
「あなた、大学どうする?」
「大学、ですか?」
「今のあなたは朝日洋一であって朝日洋一でない存在よ。今の大学にそのまま通い続けることはできないわ」
「どうするって……選択肢があるんですか?」
「別人として大学に通うか、それともこのままやめるか。もしくはまったく別のところにいくか。今の所に通いたいって言うなら手続きはしてあげるけど。ただ……」
「通えるものなら通いたいですけど……ただ?」
「あなた、友達にあったとき耐えられるかしら」
「何をです?」
「あなたは、朝日洋一とは別人として扱われる。それは親しい友人であればあるほど辛いと思うわ。さらにもしあなたが朝日洋一だと主張しても、信じてもらえるかどうか分からない」
……親しい友達に、他人として扱われる。確かにそれは辛いかもしれないけど
「先生が証明してくれれば……」
「それはできないわ。この研究の存在自体が極秘ということになってるし、たとえ私が何を言おうと信じない人は信じない。」
「そんな……」
「もし信じてほしいなら……自分で証明しなさい。そして友人を信じなさい。それだけよ」
友達が信じてくれるのを信じる……ということか。
「けど、もし親しい友達が信じてくれなかった時は……」
「俺にとっては……辛いでしょうね。そいつを信じていた分だけ」
「そうね。で、どうする?別の大学に行ってもいいのよ。その辺は何とかしてあげられるから」
「俺は……今の所に通い続けます。そりゃああいつらに信じてもらえなかったら辛いだろうけど、今は何よりあいつらと離れたくないんです」
「あなた、大学どうする?」
「大学、ですか?」
「今のあなたは朝日洋一であって朝日洋一でない存在よ。今の大学にそのまま通い続けることはできないわ」
「どうするって……選択肢があるんですか?」
「別人として大学に通うか、それともこのままやめるか。もしくはまったく別のところにいくか。今の所に通いたいって言うなら手続きはしてあげるけど。ただ……」
「通えるものなら通いたいですけど……ただ?」
「あなた、友達にあったとき耐えられるかしら」
「何をです?」
「あなたは、朝日洋一とは別人として扱われる。それは親しい友人であればあるほど辛いと思うわ。さらにもしあなたが朝日洋一だと主張しても、信じてもらえるかどうか分からない」
……親しい友達に、他人として扱われる。確かにそれは辛いかもしれないけど
「先生が証明してくれれば……」
「それはできないわ。この研究の存在自体が極秘ということになってるし、たとえ私が何を言おうと信じない人は信じない。」
「そんな……」
「もし信じてほしいなら……自分で証明しなさい。そして友人を信じなさい。それだけよ」
友達が信じてくれるのを信じる……ということか。
「けど、もし親しい友達が信じてくれなかった時は……」
「俺にとっては……辛いでしょうね。そいつを信じていた分だけ」
「そうね。で、どうする?別の大学に行ってもいいのよ。その辺は何とかしてあげられるから」
「俺は……今の所に通い続けます。そりゃああいつらに信じてもらえなかったら辛いだろうけど、今は何よりあいつらと離れたくないんです」
71 :きじょ~ ◆qaQu5EGERs :2007/04/29(日) 21:14:12.50 ID:NSBmjrE0
あおいが朝迎えに来て、裕二と馬鹿やって、あおいをバカにして、殴られて。
あおいが笑ってて、裕二が笑ってて、俺が笑う
そんな毎日の生活が楽しいから。離れたくないから
あおいが笑ってて、裕二が笑ってて、俺が笑う
そんな毎日の生活が楽しいから。離れたくないから
「最初は信じてもらえないかもしれないけど、けどあいつらを信じたいから」
「……そう。あなたはどうしても辛いほうに行きたがるのね」
「え、いや、そんなつもりは……」
「男前ね。見た目は幼女なのに」
「大きなお世話です!」
「分かったわ。大学のほうには手続きしてあげとくわ。あなたは今日から……そうね。朝日茜ちゃんね」
「茜……ですか?」
「そう。茜色の朝日。素敵じゃない?」
「……ノーコメントで」
「……そう。あなたはどうしても辛いほうに行きたがるのね」
「え、いや、そんなつもりは……」
「男前ね。見た目は幼女なのに」
「大きなお世話です!」
「分かったわ。大学のほうには手続きしてあげとくわ。あなたは今日から……そうね。朝日茜ちゃんね」
「茜……ですか?」
「そう。茜色の朝日。素敵じゃない?」
「……ノーコメントで」
72 :きじょ~ ◆qaQu5EGERs :2007/04/29(日) 21:16:53.17 ID:NSBmjrE0
「朝日……茜です。今日から同じ大学に通うことになりました」
というわけで俺は、「朝日茜」としてあおいと対面しているというわけだ
「……え?大学生?あなたが!?」
「はい。そうです」
何だその珍しいものを見る目は。
「じーっ」
「な、何ですか?」
あまり見つめるな。素直におしゃべりできなくなったらどうする
「……可愛いーっ!!」
「ちょ……やめ」
抱きしめるな!苦しいだろうが!!
「すごいすごいー!こんなに小さいのに大学生なんだ。漫画みたい!いくつなの?」
軽々抱き上げるな!何かムカツクから
「え……二十歳、です」
「えー?私と同い年なの?こんなに小さくて可愛いのに?」
小さい小さい言うな!悲しくなるから
「あ……私、市川あおい。はじめまして茜ちゃん。よろしくねっ!」
「は……」
「ん?どうしたの?
「いえ……はじめ…まして」
「うん!」
「朝日……茜です。今日から同じ大学に通うことになりました」
というわけで俺は、「朝日茜」としてあおいと対面しているというわけだ
「……え?大学生?あなたが!?」
「はい。そうです」
何だその珍しいものを見る目は。
「じーっ」
「な、何ですか?」
あまり見つめるな。素直におしゃべりできなくなったらどうする
「……可愛いーっ!!」
「ちょ……やめ」
抱きしめるな!苦しいだろうが!!
「すごいすごいー!こんなに小さいのに大学生なんだ。漫画みたい!いくつなの?」
軽々抱き上げるな!何かムカツクから
「え……二十歳、です」
「えー?私と同い年なの?こんなに小さくて可愛いのに?」
小さい小さい言うな!悲しくなるから
「あ……私、市川あおい。はじめまして茜ちゃん。よろしくねっ!」
「は……」
「ん?どうしたの?
「いえ……はじめ…まして」
「うん!」
はじめまして……か。分かってたことだけどさ。
幼馴染に実際に言われると……ちょっとな……
幼馴染に実際に言われると……ちょっとな……
73 :きじょ~ ◆qaQu5EGERs :2007/04/29(日) 21:18:16.49 ID:NSBmjrE0
「おっはよー!裕二君」
「おう。あれ、洋一は?」
「何か急にアメリカ行っちゃったんだってさ」
そういえばそういう設定だったな。普通に考えて無理があるだろ。信じないそ普通……
やっぱアホだこいつ
「ア、アメリカ!?何でまた……しかも何も言わずに」
「それがよくわかんないんだよ。」
「ふーむ……よっぽどなことがあったんだろうな……俺たちに何も言わないとこを見ると」
「うーん……ちょっと心配だよ~」
「そうだな……ところでその子は?」
「あ、そうだ。この子よーちゃんの親戚なんだって。で、今日からここに通うんだって」
「朝日茜です。よろしくお願いします」
「ああ、よろしく。しかし大学に転入生とは珍しいな。まあその辺はイロイロあるんだから聞かないとして……君いくつ?」
やっぱりそこは気になるのか
「二十歳です」
「……二十歳?まじで!?同い年なのかよ!!」
まあ、どう見ても○学生だよな見た目は……中身はヤラハタの男だが
「ごほん……申し遅れました。武田裕二です。よろしく、茜さん」
お、急に態度変えやがった。そういえばこいつの性癖は……
まさか「二十歳だから喰っておk」とか考えてねーだろーな
「困ったことがあったらどうか僕に……ってどこ行くんだよあおいちゃん?」
「あの人ロリコンだから気をつけてね」
「そうなんですか?でも私二十歳だから……」
我が親友をロリコン呼ばわりするとは……まあその通りだが。
俺が男だったときには無乳貧乳論争をよくやったものさ
そうか……もうあれもできないのか……悲しいな
119 :きじょ~ ◆qaQu5EGERs [旧◆KjoXDJ3iYI ]:2007/05/01(火) 23:29:49.44 ID:6NgiJro0
「ふぇ~……終わったぁ……」
朝日茜の大学初日は大きな問題が起こることなく終わった
「茜ちゃんあかねちゃんあっかねちゃ~ん!」
……前言撤回。どうやら我が親友に完全ロックオンされたらしい
「何ですか?」
「今日さ、飲みに行かない?歓迎の意味で」
『だが断る』と言いたいのを必死にこらえる
「ごめんなさい。今日は入院してる母のお見舞いがあるから」
「あ……そうなんだ。じゃあ明日は?」
こいつ、必死だな。でも困ったな。断る理由がない
しかたねぇな……全額出させよう
「明日なら……多分大丈夫です」
「いやっほーい!じゃあ予約しとくからね」
「はーい!私も行きまーす!!」
「あ、あおいちゃんも?」
ナイスあおい!さすが空気の読めない子!!
「私も、あおいさんがいたほうがいいです」
こいつと二人っきりは流石にマズイ。性的な意味で
「しくしく……分ったよ……」
「やったー!じゃあまた明日ね。いこっ、茜ちゃん」
「おっはよー!裕二君」
「おう。あれ、洋一は?」
「何か急にアメリカ行っちゃったんだってさ」
そういえばそういう設定だったな。普通に考えて無理があるだろ。信じないそ普通……
やっぱアホだこいつ
「ア、アメリカ!?何でまた……しかも何も言わずに」
「それがよくわかんないんだよ。」
「ふーむ……よっぽどなことがあったんだろうな……俺たちに何も言わないとこを見ると」
「うーん……ちょっと心配だよ~」
「そうだな……ところでその子は?」
「あ、そうだ。この子よーちゃんの親戚なんだって。で、今日からここに通うんだって」
「朝日茜です。よろしくお願いします」
「ああ、よろしく。しかし大学に転入生とは珍しいな。まあその辺はイロイロあるんだから聞かないとして……君いくつ?」
やっぱりそこは気になるのか
「二十歳です」
「……二十歳?まじで!?同い年なのかよ!!」
まあ、どう見ても○学生だよな見た目は……中身はヤラハタの男だが
「ごほん……申し遅れました。武田裕二です。よろしく、茜さん」
お、急に態度変えやがった。そういえばこいつの性癖は……
まさか「二十歳だから喰っておk」とか考えてねーだろーな
「困ったことがあったらどうか僕に……ってどこ行くんだよあおいちゃん?」
「あの人ロリコンだから気をつけてね」
「そうなんですか?でも私二十歳だから……」
我が親友をロリコン呼ばわりするとは……まあその通りだが。
俺が男だったときには無乳貧乳論争をよくやったものさ
そうか……もうあれもできないのか……悲しいな
119 :きじょ~ ◆qaQu5EGERs [旧◆KjoXDJ3iYI ]:2007/05/01(火) 23:29:49.44 ID:6NgiJro0
「ふぇ~……終わったぁ……」
朝日茜の大学初日は大きな問題が起こることなく終わった
「茜ちゃんあかねちゃんあっかねちゃ~ん!」
……前言撤回。どうやら我が親友に完全ロックオンされたらしい
「何ですか?」
「今日さ、飲みに行かない?歓迎の意味で」
『だが断る』と言いたいのを必死にこらえる
「ごめんなさい。今日は入院してる母のお見舞いがあるから」
「あ……そうなんだ。じゃあ明日は?」
こいつ、必死だな。でも困ったな。断る理由がない
しかたねぇな……全額出させよう
「明日なら……多分大丈夫です」
「いやっほーい!じゃあ予約しとくからね」
「はーい!私も行きまーす!!」
「あ、あおいちゃんも?」
ナイスあおい!さすが空気の読めない子!!
「私も、あおいさんがいたほうがいいです」
こいつと二人っきりは流石にマズイ。性的な意味で
「しくしく……分ったよ……」
「やったー!じゃあまた明日ね。いこっ、茜ちゃん」
「完全にロックオンだね。気をつけてね」
「あはは……」
笑えねえ……まじで笑えねえ……
「あはは……」
笑えねえ……まじで笑えねえ……
120 :きじょ~ ◆qaQu5EGERs [旧◆KjoXDJ3iYI ]:2007/05/01(火) 23:31:58.93 ID:6NgiJro0
さて、ところ変わって病院。
「朝日茜」と母さんの初対面である
「えーと……というわけで、俺が洋一なんだけど……」
「ご理解いただけましたでしょうか?」
先生と俺が説明するが……信じてもらえるんだろうか
息子が女の子になったなんておとぎ話に近い話を……
「……先生、由佳利。この子と二人にしてもらえないかしら?」
「わかりました。」
先生と由佳利が部屋から出て行く
「……」
部屋が沈黙に包まれる
「えーと……」
「馬鹿ねぇ……」
「え?」
「何も私なんかのためにこんなことしなくてもいいのに。ごめんね『洋一』」
今……洋一って
「信じて……くれたの?」
「親ってね、子どもが嘘ついてるかどうかなんてのは、目を見れば分かるの。それが分からないのは、ただ子を産んだだけの人」
「か……母さん……」
「ごめんね洋一。辛い思いさせて……これからも辛いだろうに……ごめんね……」
「いいよ……母さんが無事なら……それより、もう…誰も…どこにも……ひっく……行かないでよぉ!」
あの夢が不意に浮かんできて、色々なものが混ざって、涙になって出てくる
そういえば俺が泣くのも……あの時以来か
「あら?泣いてるの?ダメよ、いい年した男の子が泣いちゃあ」
「今は……えぐ……女の子…だよぉ……うわぁあああぁあん!」
「うん……ありがとう……いい子ね、ほんと。」
母さんが長くなった俺の髪をさらりと撫でた。何か懐かしい感触
「にしても……可愛い~っ!ぎゅ~ってしていい?むしろする!」
「ちょ、苦し……」
「ほーら!高い高ーい!!」
「だから抱きかかえるな!ていうかアンタ病人でしょうが!!」
まあ、元気そうでなによりだけどさ
さて、ところ変わって病院。
「朝日茜」と母さんの初対面である
「えーと……というわけで、俺が洋一なんだけど……」
「ご理解いただけましたでしょうか?」
先生と俺が説明するが……信じてもらえるんだろうか
息子が女の子になったなんておとぎ話に近い話を……
「……先生、由佳利。この子と二人にしてもらえないかしら?」
「わかりました。」
先生と由佳利が部屋から出て行く
「……」
部屋が沈黙に包まれる
「えーと……」
「馬鹿ねぇ……」
「え?」
「何も私なんかのためにこんなことしなくてもいいのに。ごめんね『洋一』」
今……洋一って
「信じて……くれたの?」
「親ってね、子どもが嘘ついてるかどうかなんてのは、目を見れば分かるの。それが分からないのは、ただ子を産んだだけの人」
「か……母さん……」
「ごめんね洋一。辛い思いさせて……これからも辛いだろうに……ごめんね……」
「いいよ……母さんが無事なら……それより、もう…誰も…どこにも……ひっく……行かないでよぉ!」
あの夢が不意に浮かんできて、色々なものが混ざって、涙になって出てくる
そういえば俺が泣くのも……あの時以来か
「あら?泣いてるの?ダメよ、いい年した男の子が泣いちゃあ」
「今は……えぐ……女の子…だよぉ……うわぁあああぁあん!」
「うん……ありがとう……いい子ね、ほんと。」
母さんが長くなった俺の髪をさらりと撫でた。何か懐かしい感触
「にしても……可愛い~っ!ぎゅ~ってしていい?むしろする!」
「ちょ、苦し……」
「ほーら!高い高ーい!!」
「だから抱きかかえるな!ていうかアンタ病人でしょうが!!」
まあ、元気そうでなによりだけどさ