ローゼンメイデンが教師だったら@Wiki

水銀燈が居るミセ、蒼星石が座ったイス

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匿名ユーザー

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客引きA「ねぇねぇ、お兄さん!さっきから何うろうろしてるの?もし良かったら、うちの店寄ってってよ!」
蒼星石「…え!?僕!?」
突然声をかけられ、しかも男と勘違いされたことに動揺を隠せない蒼星石。
たまたま、このあたりの居酒屋で翠星石と飲んでいたところ、翠星石が酔っ払ったままどこかに行ってしまい、それを探していたのをどうやら勘違いされたようだ。
蒼星石「いや、僕はただ人を…!!」
客引きA「いいからいいから!さ、可愛い女の子そろってますよ!!」
そう言われるがままに蒼星石は店に通され、席に座らされた。
…何でこんなことになってしまったのかと、蒼星石は下を向き自問自答する。
ともかく、早くお会計を済ませてここを出なくては…。
店員B「…じゃあ、最初はあのお客さんのお相手してくれる?」
?「はぁい、わっかりましたぁ♪」
レジのほうで女の子の声がする。まずい、早く立ち去らなくてはと顔を上げた瞬間、その女の子と目が合った。それは銀髪の整った顔立ちをした…どこかで見たことのある…というか、よく知った顔というか…
水銀燈「はぁい、お待たせ…え゛!?」
蒼星石「あ゛…」
お互いにとって、その場には絶対いないはずの人物が…そこにはいた。


蒼星石「…。」
水銀燈「そ、そんな汚いものを見るような目つきで見るのはやめてくれなぁい?別に、いかがわしい事は何もしてないわよぉ?」
なだめるように、そう言って足をすり寄せる水銀燈。
蒼星石「…どこが…。で、君は何でこんなところで働いてるんだい?」
水銀燈「そ、それはそのぉ…」
蒼星石「副業は禁止されているはずだよね?しかも、こんな店で…!」
水銀燈「そ…そろそろ、別のテーブルに行かないと…」
蒼星石「…じゃあ、指名して延長する。」
水銀燈「う…」
あの真面目な蒼星石が、どこでそんな『ルール』を覚えたのだろうと、頭を抱える水銀燈。
ため息をつき、蒼星石の横に座りなおす。


水銀燈「…だって、こっちのほうが給料が良いんだもぉん…。」
観念したのか、水銀燈はぽつりぽつりとここにいる理由を話し出した。
水銀燈「それに…お酒も沢山飲めるしぃ…まさに天職だと思わない?」
蒼星石「学校はどうするのさ?教師がやりたいから、教職まで取ったんだろ?」
水銀燈「あらぁ?あなた、私が教師を志した理由知らないのぉ?ただ、夏休みが多そうだから選んだだけよぉ?」
その言葉に、もはや言葉も出ない蒼星石。そんな蒼星石を尻目に、水銀燈は続ける。
水銀燈「でもぉ…そんなの幻に過ぎなかったし、部活も持ってるから普段の休みも少ないじゃなぁい?それに…」
蒼星石「…でもさ、その代わり得たものもなかったかい?」
水銀燈「例えば?」
蒼星石「そうだね…生徒からの信頼とか、絆とか…」
それを聞いて、水銀燈は突然笑い出した。


蒼星石「な、何で笑うのさ!?」
水銀燈「ふふふ、あなたのそう無駄に熱いトコ、私好きよぉ♪…ま、確かにイメージとは違ったけど、全部が全部つまらないって訳じゃないわねぇ…。」
蒼星石「でしょ?それに、いつまでも昼と夜の二重生活が続くわけ無いよね?となると、どっちかを辞める選択をしなきゃいけないと思うんだ…。」
水銀燈「ま…のちのちね…。」
蒼星石「…でも、みんな水銀燈とは離れたくないと思うよ?僕としても、誰も欠けてほしくないな…。出来れば、このままずっと…」
黙って蒼星石の話を聞く水銀燈。さらに、蒼星石は続ける。
蒼星石「確かに、お給料は少ないかもしれないけど、人と接する機会ってのは教師が一番多いと思うんだ。量も、質も…。だから…」
水銀燈「分かったわよぉ!後で自分で考えてみるわぁ…。じっくりとね…。」
蒼星石「…そっか、分かった。じゃあ、僕はこの辺で帰るね。じゃあ、また明日学校で…」
水銀燈「…あ、そうだ。…ねぇ、蒼星石ぃ…」
蒼星石「…?なんだい?」
水銀燈「お会計、よろしくねぇ♪」
そういって手渡される伝票。その金額を見て、蒼星石は急に現実に引き戻された。
蒼星石「き、君と話しただけで、1万円!?これ高くない!?」
水銀燈「あらぁ?私とこれだけ長く話せたんだから、安いもんよぉ♪つべこべ言わず、支払いなさぁい♪」
どこか納得のいかない顔の蒼星石を追い出し、水銀燈は自分の持ち場と戻っていった。


次の日、学校ではいつものように元気な声が響き渡っていた。
翠星石「おめーら!今日は待ちに待った給料日ですよ!今日は、トコトン翠星石に付き合いやがれですぅ!!」
蒼星石「翠星石…昨日あれだけ飲んだじゃない…。お酒弱いんだから、ほどほどに…」
翠星石「ケチくせえこと言うなですぅ!水銀燈、おめーも来るですよね!?」
そういうと翠星石は水銀燈の方に視線を向けた。
水銀燈「いいわよぉ…トコトン付き合ってあげるわぁ♪」
蒼星石「水銀燈…いいのかい?」
水銀燈「大丈夫よぉ…。だって夜は暇だもの。」
その言葉を聞いて、真紅が水銀燈にちょっかいをかける。
真紅「そうよね…。あなたなんか相手にしてくれる人なんて、誰もいないものね。」
水銀燈「それはあなたの事でしょう?私、あなたに彼氏がいるトコ、一度も見たこと無いわよぉ?」
真紅「か、隠れて会ってるだけよ!失礼な!」
水銀燈「ふぅん…♪じゃあ、今日のお酒の席での議題は、自分の彼氏の話を…あれ!?何でみんな下向くのよ!?」
…こうして、教師8人は楽しく(?)夜をすごしましたとさ…。


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