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組織と懲戒


 あらゆる組織は、組織的な秩序を維持するために規則を設け、規則に違反したものを罰する。そうしないと、組織が維持できないからである。しかし、規則そのものの妥当性が疑われる場合もあるし、違反した者以外が、無実の罪で罰せられる場合もある。そのためには、規則の吟味(実体法の吟味)と、懲戒処分を行うプロセスの整備(手続法の吟味)が必要である。ところが、学校という社会では、このふたつが十分に吟味されることなく、また、社会が蓄積してきた権利を十分考慮することなる、懲戒処分を行っていることが少なくない。
 更に、学校という組織は、単に秩序を維持するために、ルールを設けたり、あるいは違反者を罰したりすれば済むわけではない。生徒は、ルールを学ぶ存在であるために、ルールの設定、運用自体が、教育の内容となり、懲罰も教育的な意味が必要となるからである。
 そのような教育上の意味があるために、学校では原則的に退学のような懲罰は行うべきではない、という見解と、社会のルールを教えるためには、むしろ積極的に社会のルールに近い処置をすることが教育的に重要であるという見解とが対立することになる。
 学校にとって、懲戒とはどのようにあるべきなのかを、この章では考察する。
最終更新:2007年02月25日 11:27