NanoSail-D

(暫定版)

【概要】

NanoSail-Dはアメリカ航空宇宙局(NASA)のマーシャル宇宙飛行センター(MSFC)とエイムズ研究センター(ARC)が共同開発したソーラーセイル実験機です。
主なミッションはセイル展開技術の実証と、ソーラーセイルによる軌道離脱能力の実験。
ただしセイルの表面積が小さく、低軌道上を航行するためIKAROSのような光子加速実験などは行われない模様。
(太陽光圧から得る推進力よりも地球の大気に引っ張られる力の方が大きくなってしまうとかなんとか)

将来的にはより高高度でのセイル展開実験や薄膜太陽電池を用いた発電実験なども行う計画らしい。
また、運用終了した衛星やスペースデブリの除去にセイルを応用するという計画もある模様。

本体は約10cm×約10cm×約38cmの直方体で、内部にセイルが錘に巻き付けられた状態で収納されている。
射出後は内臓バッテリの電力(リチウムイオン電池×8)がなくなるまでビーコンを送信し続ける。
セイルの展開はFASTSATのコンテナから射出された後に作動する内蔵タイマーによって実行される。タイマーがゼロになるとセイルと支柱を覆っているパネルが開いて4本の支柱が本体から弾き出され、それからセイルが展開される仕組み。
その後は地球軌道上を周回し、70日から120日ほどで周回軌道を離脱して再突入する予定。

2011年1月20日にセイル展開成功が確認され、地球を低軌道上で周回する初のソーラーセイルになりました。


【航海記録(仮)】

2010-11-19 17:25(PST)
アラスカ州コディアックロケット発射場からミノタウロスIVロケット(STP-S26)により小型衛星FASTSATに搭載されて打ち上げ。

2010-12-05 22:15(PST)
FASTSATからの信号で射出口が開いていることを確認。
射出されたと思われたが、NanoSail-D自身が送出しているはずのビーコンが地上で確認されず行方不明?に。
後に、FASTSATの射出口は開いているが何らかの理由でNanoSail-Dが射出されていないことが判明。

2011-01-17 19:00(PST)
NanoSail-DがFASTSATから射出されたことが確認される。

2011-01-20 19:00 (PST) 搭載タイマーによりセイルを展開。
世界各地で受信されたビーコンのテレメトリから、セイルが展開されていることが確認された。

2011-01-21 05:54 (PST)
搭載バッテリー切れが確認される。


【関連リンク】

 (当然のことながら公式関係のサイトは全部英語です)


【ツイート集】






最終更新:2011年01月28日 23:33
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