【種別】
人名

【初出】
新約三巻

【CV】
五十嵐 裕美(ゲーム『とある魔術の禁書目録 幻想収束』)

【解説】
グレムリン』の正規メンバーを務める魔術師
自らを「現存する超希少な黒小人の一人」と称しており、『投擲の槌』を改造したのも彼女。

褐色肌・銀髪三つ編みの少女。
眼鏡をかけ、素肌の上に直接オーバーオールを着こんでいる。
オーバーオールの中には、彼女の工具たる黄金製の金槌や鋸が収納されている。
このオーバーオールには何らかのこだわりがあるようで、複数持ち運んで戦闘中に様々なところへスペアを撒いている描写すらある。

性格は身内には優しく、それ以外には厳しいヤクザ気質。
仲間とそれ以外の人間との線引きが極端すぎて、自分の仲間は非常に大切にするが、それ以外に対してはどんなに残忍な事も平気で行う。

ベルシ・投擲の槌とはグレムリン結成以前からの付き合い。
木原加群に魔術を教えた師匠であり、死ぬために生きるベルシになんとか人としての人生を歩ませるべく
グレムリンに引き入れ、その後もサポートを続けた。

 「もしも復讐が終わってさ、それでも無意味に生き残っちゃって、何にもなくなっちゃったら、その時は私のトコに来いよ」

それは彼女にとっては冗談でも何でもなかった。

人の命を何とも思わない人間ではあるが、仲間の為に本気で怒ることができる少女でもあり、
上条に敗北しながら主張や生き方にまったく変化が無いのは、彼女が単純な悪人ではないからかもしれない。

【能力】
黒小人としての専門は「生きている物」の加工であり、
黄金の工具に触れた人間を生きたまま別の形状に変貌させる技術を持つ。
ただし、それは「人間しか加工できない」ということではなく、
純粋な道具には鉱物などの無機物を、ミサイル等の自律制御が必要な物には人間を、と使い分けているに過ぎない。

改造した人間は家具にすることが多い。本人曰く「趣味」らしい。
それを癒し系と呼んでいる辺り、まともな感性を持っているかは疑わしい。

逆に「死んでいる物」を操る手段はなく、
死亡している人間を蘇生したり、細胞組織が崩壊している肉体を加工することはできない。
また、彼女の技術はあくまで「工業的な技術」を転用しているだけであるため、本来は戦闘向きの技能ではない。
(本人曰く「私は非戦闘要員」)

とはいえ、物理的制限を無視して人間を任意の形に変える事ができるその能力は非常に応用性が高く、
学園都市暗部の武装兵隊相手でも一切苦戦しないほど。
人間を素材に攻撃も防御も行う性質上、下手な戦力を投入しても彼女が強化されるだけである。

黒小人としての技能で様々な霊装を作成しており、そのどれも高い性能を有している。

【作中での行動】
オティヌスとの会話からすると、『主神の槍(グングニル)』の完成を目指しており、
ハワイ諸島で起こした一件もその第一歩に過ぎないらしい。

バゲージシティの騒乱では『グレムリン』サイドのリーダー格として参戦。
非戦闘員でありながら、早々に撃破された他二人の汚名を返上するかのごとくバゲージシティに一人で地獄を築き上げた。

木原病理を蜂の巣にし、超音速爆撃機を削り落とし、サンドリヨンをテーブルに加工し、
雲川鞠亜近江手裏を二人まとめて相手取り、サフリーを含めた三人娘を戦乱の剣で圧倒。
最終的に上条当麻と一騎打ちでナチュラルセレクター決勝戦を繰り広げた。
上条を殺す力を持ちながら、ベルシとの思い出を壊せず敗北する。

しかし最終的に彼女は軽傷であり、また上条に敗北しながら改心する事も無く、
そのまま次のステージである、一端覧祭での騒動にも参戦した。
ただ、ベルシを亡くしたためかやる気が出ない様子で、トールのサポート役にとどまった。

新約10巻においては、オティヌスへの復讐の為に月輪神馬を使用してデンマークまで移動。
万象の金を使い『戦乱の剣』を復元。完全に抜刀しその本領を発揮する。

圧倒的な力で上条を追い詰めるが、上条は攻撃を避け切り、『戦乱の剣』を破壊。 自分で呼び出したヴィシュヌの威光を浴びて気絶した。
その後は投擲の槌に身柄を回収され、姿を消した。

【余談】
雲川鞠亜と名前が似ている。「木原加群(ベルシ)」を通して対比されたキャラクターだと思われる。

最終更新:2025年09月23日 23:32