【種別】
人名

【初出】
新約十四巻
名字は新約十七巻

【CV】
森嶋優花

【解説】
上里勢力』に属する小柄な少女。
足元まで伸びる艷やかな長い黒髪と、礼服の上にぶかぶかの白衣を引きずっている。
手は大きな袖で隠れていて、十二単のような印象を持たせる。
主食はピザ、買い物の殆どをネット通販で行い、
受け取りが必要なら無人のマニピュレータで済ましてしまうなどの悪癖がある。
そんな出不精な性格にもかかわらず、全く太らないなど世の女性を敵に回しそうなインドア少女である。

『上里勢力』の中では科学サイドに位置する。
曰く「非正規科学捜査のスペシャリスト」であり、『辿り屋』を自称している。
得意分野は警察などで使われる高度な鑑識・科学捜査技術を応用し、
顕微鏡サイズのわずかな痕跡から特定の人物を追い詰め、居場所を探ること。
彼女の手にかかれば、標的が証人保護プログラムに入ろうが、
書類上で死亡扱いさせて整形手術を施して、
指紋のパターンさえ組み換え全身の血液をそっくり入れ替えようが、
ジャングルの中で、地面についた足跡や折れた枝から確実に標的を追い掛けるように、
問答無用でその痕跡を辿る事ができる。
手製のカトンボのような無人機をUAVとして飛ばしたり、
試薬と針金で10秒掛からずに古いアパートの鍵を開けたり、
コンテナラボと呼ばれる場所でサンプル=ショゴスの一部を解析したりと、
勢力内でも科学技術に秀でており、情報解析やバックアップなどの役割を担っている。

しかし、これは裏を返せば「地に痕跡が残っていないものは辿りようがない」ことを意味しており、
上条府蘭と共に風船で「空を飛んで」移動することで彼女の『辿り』の手から逃れていた。
科学技術を用いた追跡を得意とする彼女だが、実はそれだけでなく、香水専門の調香師や嗅覚やコンビニ弁当開発のみに特化した研究者の味覚といった、機械にも不可能な繊細な感覚を組み込んだ「官能検査」を最も得意とする。
恐るべきは、彼女自身が視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚などの全ての五感を数値化することが出来る「完全官能検査機材」であること。
自らの頭にギアを設けないとあっという間に世界がつまらなくなるというデメリットを抱えていた。
しかし、そんな灰色の世界から引き上げてくれた人物こそが上里翔流であり、
「恋」というどんな五感でも数値化出来ないモノを教えてくれた存在でもあった。

上里には他のメンバーらと同じく妄信的かつ絶対的な信頼を持っており、
パトリシア=バードウェイが上里に危害を加えてしまった時には、
淡い笑顔で表情を固めたまま悪意を持って語りかけている。
彼女としては、状況を理解していなかったとはいえ、
恩知らずな態度を取ったパトリシアに対する嫌がらせだったようだ。
『外』の出身であるため「ジャンク街で集めた部品で『外』の電子顕微鏡が掌サイズになった」などと、
学園都市の最先端技術に舌を巻いている。

【口調】
どこかはんなりとした京都弁で話すのが特徴的。一人称は「うち」。
「ややわぁ、目が覚めたらいきなり見知らぬ男のアパートにご招待でしょ? そりゃアンタが悪いに決まっとります」

最終更新:2023年08月05日 09:15