【初出】
創約六巻
【解説】
ボロニイサキュバスが使用する術式。
食欲・性欲・睡眠欲など、あらゆる快の信号を丸ごと苦痛に置き換えることができる。
宗教裁判でインキュバスやサキュバスと寝たとされた罪人から引き出された自白証言が、
「この世のものとは思えないほど気持ち良い」か「痛くて冷たくて苦しいか」の大体2パターンしかないと言う逸話を元としている。
人間が生きるために必要不可欠な欲求を苦痛に変換することで、拒食症や不眠症などを強制的に引き起こしたり自我崩壊を促たりして対象を殺傷する。
苦痛を解消するために「癒やし」を求めても、全て「逆効果」となり症状が更に悪化するうえ、
たとえ苦痛に慣れたとしても、術式の効果を切ることで急に通常通りの欲求を流れ込ませ、一時的に混乱させることができる。
置き換える度合いの調整も効き、苦痛をちくちく・イライラするレベル程度に抑えることも可能。
術式の射程は渋谷全体を覆える程に広く、またボロニイサキュバスが認知していない人間であっても、
数十万人規模で一人一人正確に術式の効果を与えることができるという精密性も併せ持っている。
強力な術式ではあるが、対象が最初から快楽を求めずネガティブな感情だけで行動している場合、「変換のきっかけ」を失うので術式が不発になる弱点がある。
最終更新:2025年06月16日 09:44