【初出】
創約5巻
【解説】
アリス=アナザーバイブルの持つ術式。
カバラを基とした術式で、『変則カバラ式創作ブリッジ連結作業』とも呼ばれている。
その効果は同行者とともにアリスが冒険をすることで、あらゆるアイデア、法則、定義を繋ぎ合わせて、新たな意味を与え、全世界へ波及させること。
例えば、「喜怒哀楽と火水土風は同じ4つ、だから役作りをしっかりすれば特別な力を出力できる」
「絵の具は12色セットだから時計と同じ、だから時間を全部支配できる」
「モノを燃やすには燃素が必要」「ニュートリノは光を追い抜く」
といったように、その理論理屈がどれだけ破綻していても、そこに橋を架け繋がりを持たせて、現実のものとすることができる。
端的に言えば、「アリスが接点があると思ったことを実際にその通りにできる」という限りなく全能に近い術式。
アリスは「本来なら繋がりのないもの同士を連結し、ありえない仮説や理論を安定化させ、最適以上の現実を創る」と述べており、世界を創造することも破壊することも容易い「
魔神」に近い領域の魔術。
ただし繋げられる法則はアリスが知るもののみで、アリスが知らない法則を波及させるには他者からの助言が必要となる。
そのため
橋架結社ではアリスに情報端末やインターネットに興味を持たせないようにする方針をとっている。
術式影響下の世界はアリスの世界とも表現され、現実世界を包む外側の世界では、巨大なカボチャの頭もつ人型が歩き、夜空には五芒星の流れ星が尾を引きき、意味不明な古代文字や図形がネオンサインのように踊り回っている。
このブリッジ連結作業は一時停止、再生、巻き戻しが可能。
一時停止では影響下の現実全ての時間が止まり、巻き戻しでは任意の時点にまで時が巻き戻る。
これにより、アリスと同行者の意図から外れた連結をしても、アリスがやり直すことで望む連結に調整することができる。
なお術式の主体はアリスであり、同行者には連結の権限はなく、説明するか知識がなければ術式についても認識できない。
そのため同行者の視点では「アリスと行動すると、まるで自分の望みが叶ったかのような都合の良い不可思議なことが起こる」ことになる。
最終更新:2025年09月07日 21:50