【名前】蕩魅召餌(とれみ めしえ)
【性別】男
【所属】科学 /
明知中等教育学院
【能力】No data
【能力説明】
元は学園都市の学生であり能力開発は受けているが、とある実験中に起きた原因不明の事故により能力を喪失したらしい。
在学時の能力名、強度は『書庫』のデータが破損しており不明。破損データの復元は高位の電撃使いによる操作でも困難とされる。
学園都市製の超能力とは関係なく、他者を惹きつけるカリスマや洗脳染みた話術、頭のキレには恐るべきものがある。
【概要】
明知中等教育学院の学院長(校長)兼理事長のポストに就く男。年齢は40代半ばらしいが、一見して20代だと見紛うほど。
就任から三年で名門高校への進学率を20%上昇させた教育者、そして経営者としての手腕には確かなものがある。
が、その辣腕ぶりを感じさせないほど普段の態度は飄々としており、頻繁に校内を巡っては生徒達と交流している姿が目撃されている。
その一方で就任以前より学院の根底に横たわる『三部制』については改善を図るどころか寧ろ内外に気付かれないレベルで密かに推し進めようとしている。
三部の生徒に対しても表向き一部の時と同様に振舞っているように見えるが、その瞳はまるで路傍に転がる小石を眺めているかのように無機的である。
社会的地位、経済力、ルックスとあらゆるステータスで申し分なく、女性からのアプローチも枚挙に暇がないが、結婚願望はなく今後その予定もないらしい。
代わりに児童養護施設から身寄りのない『置き去り』の子供達を養子として学院に招いており、『
仔』の内の何人かは模範生として養父の実績に一役買っている。
就任以来華々しい実績を上げ続ける裏で、自身の過去について触れる事は殆どなく、外部向けに公開されている経歴には一部真実を織り交ぜた偽装が施されている。
それによると明知中等教育学院の卒業生であり、卒業後は学園都市外部の協力機関に留学したらしい。そこで受けた実験中に発生した事故により能力を喪失、
以降は研究者としての道を選んだようで、専攻はAIM拡散力場。また留学中に出会った仲間達と財団を立ち上げ、日本支部責任者として学園都市に帰還した。
自身の研究所を設立し、支部の運営を軌道に乗せた後は後進に道を譲り(名誉会長)、民間人校長として母校に赴任した。
当人は就任理由を「母校への恩返し」と謳っているが、彼が自身の学び舎に舞い戻った理由は全く別の所にあり、学院全体を舞台にしたとある『実験』を企て、
計画にはとりわけ黄道十二星座のメンバーが深く関わっており、既に入念な下拵えを終えていよいよ『本命』に取り掛かる段階である……という噂が一部で囁かれている。
尤も彼自身は噂を肯定するでもなく否定するでもなく、人を食ったような気軽さで巧みに質問をはぐらかし、のみならず思考の誘導すらやってのける。
本人の戦闘能力は未知数だが、別の噂では彼の手足となり動く
特殊部隊が存在し、学院に不都合な問題・人物を速やかに『処理』しているのだとか。
新しいモノを愛で、発見したモノに自分で『名前』を付けたがる。学院の施設・備品類に奇抜な名称が多いのは彼の趣味。生徒にも気紛れで変わった渾名を付ける事がある。
【特徴】
前述した通り壮年というよりは青年といった雰囲気で、髭は無く体型は長身痩躯。
肩に掛るくらいの銀髪を横に流して括っている。瞳の色は右がブラウン、左がブルーのオッドアイで、本人曰く生まれつきだそうな。
外部の人間を招く式典等ではフォーマルなスーツを着用するが、普段は白ワイシャツにカーキ色のチノパン、引っ掛けず腰下に落したサスペンダーと非常にカジュアル。
【台詞】
外見を意識してか生徒が親しみやすい口調、と同時にある種の余裕を匂わせている。本性を垣間見せる時は普段通りの敬語ながら威圧感を滲ませる。
黄道十二星座という伝統に感化されたのか、元々興味があったのかは不明だが、宇宙や星座といった天文用語を会話の節々に多用する癖がある。
「新入生諸君、入学おめでとう! ――この宇宙に果てがないように、君達の持つ可能性もまた無限大です。そう、君達は全員がスターになる可能性を秘めているのです!」
「私の名前が偽名じゃないかって? あっはっは、可笑しな事を言うね君。私も相当だけど、君だって大概珍しいじゃないか」
「
春咲先生……私、朝礼でいつも言ってますよね。生徒達は一人一人が皆スターだと。
しかし夜空に瞬く星々には其々『等級』が定められているのですよ……、この意味がお分かりですか?」
「超新星と言って、星はその運命を終える瞬間、最も強い輝きを放つ。さて、取るに足らない星屑のような君達でも、最期に私を愉しませてくれるのかね」
「夜空に星は満ち、これで漸く黄道十二星座が揃った。今一度、私は止まっていた運命の輪を回そう。そして今度こそ……」
【SS使用条件】ご自由に